ウィリアム・キャッスル William Castle
〜ギミック映画の帝王〜

 

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 “ギミック(仕掛け)映画の帝王”と呼ばれた映画監督ウィリアム・キャッスル。彼の作品は、まさに遊園地のアトラクション的な“遊び”に溢れた、純然たる娯楽映画だったと言っていいだろう。スクリーンから飛び出してくる骸骨、映画館の中に放たれたモンスター、ショック死してしまった人のための生命保険などなど・・・。彼の代表作には、いずれも映画とプラス・アルファで楽しめるようなお遊びが用意されていた。怖がらせるだけではない、観客自身も映画に参加出来るという楽しみを与える、というのがキャッスル作品の醍醐味。ゆえに、辻褄の合わないご都合主義も目立ち、お堅い評論家からは“子供騙し”だとしてまともに評価されなかったが、全米の少年・少女や若者たちからの人気は圧倒的だった。
 彼自身、ロードショー公開の際には全米の映画館を回り、ファンを交えてのハロウィン仮装大会などのイベントを催し、積極的にプロモーション活動に関わっていた。自らイベントの司会も務め、芸人顔負けのギャグまで披露していたという。彼は根っからのエンターテイナーだったのだ。
 それ以外にも、テレビの特番やトーク・ショーにも数多く出演し、映画の予告編や本編のオープニングでは、「ヒッチコック劇場」さながらに自ら登場して作品解説を行っていた。こうした監督自身の親しみやすさというのも、キャッスル作品が子供や若者から愛された大きな理由だったのかもしれない。アメリカ映画の歴史を振り返ってみても、彼のように映画監督でありながら徹底したショーマン、というのは稀有な存在だったと言えるだろう。

 巨匠アルフレッド・ヒッチコックが一連のキャッスル作品に刺激されて名作「サイコ」('60)を手掛けたというのも有名な話。その映画界に与えた影響というのは決して少なくない。特に、ジョン・ランディスやジョン・ウォーターズ、ジョー・ダンテ、ロバート・ゼメキスといったハリウッドのヒット・メーカーたちは、少年時代にキャッスル作品を見て育った世代であり、そのショーマンシップに多大な影響を受けていることを公言している。
 ジョー・ダンテの「グレムリン」シリーズやジョン・ランディスの「狼男アメリカン」('81)といったコメディ・タッチのホラー作品はキャッスル映画へのオマージュとも言えるものだし、ジョン・ウォーターズは匂いの出る映画「ポリエステル」('81)でキャッスル流のギミックを実践している。また、ロバート・ゼメキスは大物プロデューサーのジョエル・シルヴァー、ギルバート・アドラーと共にキャッスルの名前を冠した制作会社ダーク・キャッスル・エンターテインメントを設立し、キャッスル作品のリメイクである「TATARI タタリ」('99)や「13ゴースト」('01)のプロデュースを手掛けている。そういえば、ジョー・ダンテはヒット作「マチネー」('93)でウィリアム・キャッスルをモデルにした映画興行主(演じるのはジョン・グッドマン)の姿を愛情たっぷりに描いていた。こうした映画監督たちが80年代以降のハリウッド映画を支えてきた事を考えると、ウィリアム・キャッスルがいなければハリウッド映画の歴史も変わっていただろう。

 1914年4月24日、ニューヨークに生まれたキャッスルは、本名をウィリアム・シュロスという。彼はドイツ系ユダヤ人であり、シュロスという苗字はドイツ語で“城”という意味。キャッスルという名前は、本名をそのまま英語に訳したものだった。15歳の時に、当時のハリウッドの大物プロデューサーであるサミュエル・ゴールドウィンの甥っ子だと偽ってブロードウェイの舞台に立つようになる。俳優から小道具、大道具までどんな仕事でもこなした彼は、18歳の時には自ら演出まで手掛けるようになっていた。
 23歳の時にハリウッドに移ったキャッスルは、コロムビア映画のダイアログ・ディレクターとなり、さらにオーソン・ウェルズの助手として「上海から来た女」('48)の第2班監督も担当している。映画監督としての処女作は、1943年の低予算ギャング映画“The Chance of a Lifetime”。スケジュール通りに撮影を行い、現場のスタッフやキャストからも愛され、なおかつ予算の枠内できっちりと収めるキャッスルはプロデューサーからの評判も良く、たちまち売れっ子監督となった。
 「ラスティの伝令」('46)や「辺境の略奪者」('54)など、B級の西部劇や犯罪映画、冒険映画などを数多く手掛け、キム・ハンター主演のフィルム・ノワール“When Strangers Marry”('44)では当時駆け出しのロバート・ミッチャムを重要な役で起用し、世間に注目されるチャンスを与えた。だが、キャッスル自身はこうしたプログラム・ピクチャーの仕事には満足しておらず、何か自分らしい作品を撮りたいと考えていたという。彼の中のエンターテイナー魂がウズウズとしていたのだろう。
 そんな彼に大きなヒントを与えたのが、フランスのアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の傑作スリラー「悪魔のような女」だった。もともとアメリカ人は一般的に字幕を嫌うため、外国語映画は大都市でひっそりと単館上映されるというのが普通だが、この「悪魔のような女」はクライマックスのショッキングなどんでん返しが話題となり、当時全米でロードショー公開されるほどの大ヒットを記録していた。この作品を見てスリラーが商売になると睨んだキャッスルは、自らの製作で独自のスリラー映画を撮ることを決意する。それが、1957年に公開された“Macabre”だった。
 主人公は名優ウィリアム・プリンス扮する医者。娘を誘拐されて生き埋めにされてしまった彼が、限られた時間の中で何とか娘を救出しようとするというサスペンス・スリラーで、正直なところ非常に退屈な出来映えだった。だが、この“Macabre”はウィリアム・キャッスルにとって初めての自主制作作品であり、彼は自宅を抵当に入れてまで製作費を捻出していた。まさに一世一代の大博打という気分だったに違いない。
 そこで彼は、“恐怖のあまりショック死した場合に備えて”という名目で、入場者全員にイギリスの保険組織ロイズによる1000ドルの保険を発行した。もちろん、ちっとも怖くはないので死者が出るような心配はない。この“ショック死保険制度”を大々的に告知したところ、これを面白がった観客が映画館に大勢詰めかけるようになった。しかも、用意周到なキャッスルは映画館のスタッフに白衣を着せてロビーに配置し、映画館の入り口前には救急車を待機させるという念の入れようで、映画そのものよりもこうしたギミックが話題を集めて大ヒットしてしまったのだ。

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エキセントリックな大富豪フレデリク(V・プライス)
「地獄へつづく部屋」より

不気味な屋敷に招かれた人々
「地獄へつづく部屋」より

フレデリクと悪妻アナベル(C・オマート)
「地獄へつづく部屋」より

 こうして、キャッスルの目論見通りに大当たりした“Macabre”。しかし、ギミックの物珍しさだけで観客を呼んだという側面も否定し難く、また同じ手が通用するとは限らなかった。それはキャッスル自身も重々承知していたのだろう。翌年に公開された「地獄へつづく部屋」('58)は、ギミックだけに頼ることのない本格的に“怖い”ホラー映画に仕上がっていた。
 舞台は真夜中の豪邸。黒塗りの車に乗った人々が続々と集まってくる。100年前に建てられたこの屋敷では過去に7人もの人々が怪死しており、“呪われた丘の家”と呼ばれて恐れられていた。
 彼らを出迎えるのはフレデリク・ローレン(ヴィンセント・プライス)というプレイボーイの大富豪。彼は4番目の妻アナベル(キャロル・オマート)と共に、あるパーティを企画していた。それは、この屋敷で一晩を過ごす事が出来た者には、一人につき1万ドルを賞金として与えるというもの。幽霊など存在しないという事を実証するための実験だという。そして、このパーティには5人の男女が招待されていた。パイロットのランス・シュローダー(リチャード・ロング)、女性ジャーナリストのルース・ブリッジス(ジュリー・ミッチャム)、フレデリクの会社の社員であるノーラ・マニング(キャロリン・クレイグ)、精神科医のデヴィッド・トレント(アラン・マーシャル)、そしてこの屋敷の持ち主であるワトソン・プリチャード(イライシャ・クック)。いずれも、それぞれに事情があってお金を必要としている人々だった。
 屋敷内の不気味なムードや、かつての住人が残した奇妙な仕掛けに不安を募らせるゲストたち。そんな彼らに、フレデリクの妻アナベルは、“夫の様子がおかしい。頭が狂っているかもしれないから気をつけるように”と忠告する。やがてゲストの一人一人に拳銃が渡され、外へ通じる屋敷のドアや窓には全て鍵がかけられた。電気も止められ、電話も通じない。そうした中、次々と不可解な現象が起こり、遂には主催者であるアナベルが謎の死を遂げてしまう・・・。

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次々と起きる怪現象に怯えるノーラ(C・クレイグ)
「地獄へつづく部屋」より

かつて屋敷で殺されたという犠牲者の首が・・・
「地獄へつづく部屋」より

フレデリクの妻アナベルにも魔の手が
「地獄へつづく部屋」より

 多少強引な設定ではあるものの、脚本は細部まで上手く練られている。きっちりと論理的な伏線が張られており、観客の予想通りのどんでん返しを一度用意した後に、それを覆す全く予想外のクライマックスを持ってくるのはなかなか心憎いアイディア。心の底ではお互いを殺してやりたいと思っているフレデリクとアナベルの意味深な会話にトリックの大きなヒントが隠されているのだが、クライマックスでそれを逆手に取ってしまう辺りが非常に上手い。
 また、ゴシック・ムードたっぷりの演出も魅力的で、真っ暗な画面に悲鳴やうめき声がこだまするというオープニングのあざとさも楽しい。恐ろしい形相のミイラ化した首やら、暗闇から突然姿を見せる白目をむいた老人など、ショック・シーンも古典的でありながら効果的。総じて、とても良く出来たサスペンス・ホラーと言えるだろう。
 そして、本作の為にキャッスルが用意したギミックが、“イマーゴ”と呼ばれる上映システム。クライマックスで骸骨が登場するシーンがあるのだが、ここでスクリーンの脇から本物の骸骨が飛び出して観客を襲うというもの。もちろん、骸骨はプラスチック製のおもちゃで、ワイヤーに吊るされて観客の頭上を飛ぶというだけ。明らかにニセモノだと分る上に、ワイヤーがモロに見えているので観客は大爆笑だったが、これが逆に面白いということで大いに受けたという。是非とも、当時映画館でこの“イマーゴ”を体験したかったものだ。
 ちなみに、本作をリメイクした「TATARI タタリ」('99)は基本的なプロットを生かしつつ、完全なゴースト・ストーリーに仕立ててしまっており、結果としては全く異質のパニック・ホラーになっていた。

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精神科医ウォーレン・シャピン博士(V・プライス)
「ティングラー/首筋に潜む恐怖」より

シャピン博士の悪妻イザベル(P・カッツ)
「ティングラー/首筋に潜む恐怖」より

イザベルの妹ルーシー(P・リンカーン)
「ティングラー/首筋に潜む恐怖」より

 この「地獄へつづく部屋」の大成功で映画とギミックの相乗効果に大きな可能性を見出したキャッスルは、さらにリアルな効果を狙った作品「ティングラー/首筋に潜む恐怖」('59・日本ではテレビ放送のみ)を発表する。これは、登場人物の恐怖を観客も体感できるという上映システム“パーセプト”というのが大きな売りだった。
 本作の主人公は精神科医ウォーレン・シャピン博士(ヴィンセント・プライス)。彼は助手のデヴィッド・モリス青年(ダリル・ヒックマン)と共に、人間の恐怖について研究をしていた。彼の説によると、人間の恐怖には物理的な実態があるという。博士は、それを“ティングラー”と名づけていた。
 博士にはイザベル(パトリシア・カッツ)という妻がいるが、研究に没頭してばかりの夫に愛想を尽かして若い男たちと放蕩三昧の生活を送っている。しかも、彼女は大富豪だった父親を遺産目当てで秘かに毒殺していた。その妹ルーシー(パメラ・リンカーン)は姉と正反対に明るく心優しい女性で、モリス青年と愛し合っている。だが、モリス青年の少ない収入では結婚は当分無理だった。しかも、2人の結婚に反対するイザベルは、後見人という立場を悪用して妹の取り分の遺産を不当に管理していた。
 愛し合う若い2人の恋路を邪魔しようとする妻に憤慨した博士は、彼女に向って拳銃を発射する。倒れるイザベル。だが、拳銃は空だった。博士は妻を実験台に使ったのだ。恐怖で失神した妻の身体をレントゲンで撮った博士は、脊髄に沿って奇妙な生き物が張り付いているのを発見する。これが恐怖の正体“ティングラー”だった。今度は自らを実験台にして“ティングラー”を体感しようとする博士はLSDを服用するが、恐怖のあまり悲鳴を上げて倒れてしまう。この実験の結果、彼は悲鳴によって“ティングラー”が消滅してしまうという事を知る。
 そんな折、博士の知人である映画館主ヒギンズ(フィリップ・クーリッジ)の妻マーサ(エディス・イヴリン)がショック死した。マーサは生まれついての聾唖者だったため、悲鳴を上げることができなかったのだ。早速、彼女の遺体を解剖した博士は、大きく成長したティングラーを取り出すことに成功する。世紀の発見に大喜びする博士だったが、妻イザベルはティングラーを使って夫を殺そうとする。やがて、自分の実験が自然の法則に反する誤りだったことに気付いた博士は、ティングラーをマーサの遺体に戻そうとヒギンズの経営する映画館を訪れるが、誤ってティングラーを映画館の中に放ってしまう・・・。

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叫び声を上げることの出来ないマーサ(J・イヴリン)
「ティングラー/首筋に潜む恐怖」より

強烈なインパクトを残すパート・カラー・シーン
「ティングラー/首筋に潜む恐怖」より

これが恐怖の正体であるティングラーだ!
「ティングラー/首筋に潜む恐怖」より

 まさに荒唐無稽。博士の唱える論理には当然のごとく科学的な根拠が一切ないので、全くもってバカバカしいの一言に尽きるのだが、その荒唐無稽さこそが実は本作の面白さであり醍醐味であると言えるだろう。悲鳴をあげるとティングラーを撃退出来るというのも都合が良すぎる。とはいえ、あくまでも恐怖の実態である怪物“ティングラー”を登場させることのみに的を絞った脚本は、その目的においては非常によく出来ている。あり得ない話であるということを大前提として見る分には、文句なしに楽しめる作品と言っていいだろう。
 中でも真骨頂は、聾唖者のマーサがショック死をするシーン。暗闇から現れるモンスター、扉の向こうから飛んでくるオノ、そして血みどろのバスタブから起き上がる死体。本作はモノクロ映画なのだが、このバスタブのシーンだけ真っ赤なパート・カラーを使用しているのが効果的だった。
 前作に引き続いてキャッスル作品の主演に抜擢された名優ヴィンセント・プライスだが、本作では彼の大熱演も大きな効果を上げている。特にLSDでトリップするシーンの過剰とも言える演技は必見。それまで主に悪役俳優として活躍してきたプライスだったが、この2本のキャッスル作品をきっかけにホラー俳優としての道を歩んでいくことになる。また、聾唖者マーサ役を演じるエディス・イヴリンの強烈な個性も印象深い。彼女はヴィンセント・プライスとブロードウェイで共演した事があり、彼の推薦で本作に出演することになったというが、サイレント映画を思わせる迫真の演技はインパクトが大きい。
 そして、肝心の“パーセプト”という上映方式。これは、映画館の一部の客席に電線を通しておき、クライマックスのショック・シーンで観客に軽い電気ショックを与えるというもの。本編中でティングラーが映画館に紛れ込むのだが、ここで上映中の映画フィルムが途切れてしまう。真っ白になったスクリーンに映し出されるティングラーの影。もちろん、これも演出のうちだ。すぐにスクリーンは暗転し、博士役のヴィンセント・プライスの声が映画館に響き渡る。“ティングラーがこの映画館に紛れ込みました!叫んでください!死にたくなければ思い切り叫ぶのです!”と。実際に映画館で叫んだ人がどれくらいいたのかは分らないが、少なくとも電気ショックを受けた観客はビックリして飛び上がったという。さらに、スクリーンからは予め録音された悲鳴が大音量で響き渡り、映画館が用意したサクラの観客が気絶したふりをして担架で運び出されるというギミックまで用意されていた。映画館はちょっとしたパニック状態になったという。これは面白くないはずがないだろう。

 ちなみに、この作品はプロモーションも徹底していた。撮影中からティングラーを専用の檻に入れ、スタジオの入り口に“ティングラーは危険なので注意するように”という看板を貼り付けていたというお茶目なキャッスル監督。ロードショー公開の際にも、同じように檻に入れたティングラーを全米各地に持ち歩き、様々なパフォーマンスを繰り広げたという。子供たちが大喜びしたのも容易に想像できるだろう。

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ラッシュ弁護士(M・ミルナー)とメディア(J・モロウ)
「13ゴースト」より

父サイラス(D・ウッズ)と母ヒルダ(R・デ・キャンプ)
「13ゴースト」より

屋敷に囚われた幽霊たち
「13ゴースト」より

 このように、プロモーションというのもキャッスル作品では重要な要素だった。次の「13ゴースト」('60・日本ではDVD発売のみ)では、より派手なプロモーション活動が用意された。彼はロサンゼルス近辺に住む子供たちを13人起用し、幽霊の格好をさせて宣伝カーに乗せ、ハリウッド大通りを練り歩かせたのだ。さらに、共和党の集会にまで一行を派遣し、ニクソンの応援をさせたというのだから気合が入っている。映画の宣伝をするためならば何でもアリというわけだ。
 さて、この「13ゴースト」で用意されたギミックは、“イリュージョン−O(オー)”と呼ばれるトリックだった。これは赤と青の3Dメガネを利用したもので、画面下に表示される合図と共にメガネを装着することにより、スクリーン上の幽霊を見る事が出来るというもの。幽霊を見たければ赤い方のグラスを、見たくなければ青い方のグラスを覗く。仕掛けは簡単。画面全体がブルーに着色されており、幽霊だけが赤で着色されているので、赤いグラスを通して見ると幽霊が浮き上がるが、青いグラスを通して見ると幽霊が潰れて見えなくなってしまうのだ。
 ただ、これには重大な欠点があった。3Dメガネをかけなくても幽霊が見えてしまうのだ(笑)。青いグラスを覗けば消えてしまうわけだが、わざわざホラー映画を見に来て、幽霊を見たくないという人もいないだろう。とはいえ、観客はそんな事を気にすることなく、他愛ないお遊びを楽しんでいたという。そう、別にいいのである。重要なのは幽霊が見えるかどうかではなく、3Dメガネをかけるという行為そのものなのだから。

 ギミックだけではなく、映画そのものも実に他愛ないものだった。主人公はゾルバ一家。父親のサイラス(ドナルド・ウッズ)は恐竜を研究する優秀な生物学者だが、金銭に全く無頓着なために家計は借金で火の車。母親のヒルダ(ローズマリー・デ・キャンプ)は美人で優しい肝っ玉母さんで、そんな貧乏生活を意外と楽しんでいる節がある。長女のメディア(ジョー・モロウ)は異性に興味を持ち始めた年頃の女の子で、弟のバック(チャールズ・ハーバート)は幽霊本が大好きなイタズラ盛りの少年。
 借金のカタに家具を次々と運び出されてしまった一家は、ガランとした家の中でバックの誕生日を祝っていた。そんな時、父親宛に電報が届く。それはベン・ラッシュ(マーティン・ミルナー)という弁護士からのもので、重要な知らせがあるという。翌日、ラッシュ弁護士の事務所に赴いたサイラスとヒルダは、十数年前に死んだと聞かされていたサイラスの叔父からの遺産相続を伝えられる。つい最近まで叔父は生きていたというのだ。遺産として残されたのは大きな邸宅と謎めいたメガネ。しかも、ラッシュ弁護士によると、その邸宅には幽霊がいるという。
 死んだ叔父は心霊学の第一人者で、世界各地で捕えた幽霊を自宅にコレクションしていたというのだ。そして、資産として残されたメガネは幽霊を見るための道具だという。最初は一笑に付していたサイラスとヒルダだったが、引っ越した直後から不思議な現象が起きるようになる。真夜中に響き渡る不気味な唸り声、キッチンの食器が乱れ飛ぶポルターガイスト現象。試しにメガネをかけてみたサイラスは、恐ろしい幽霊たちの姿を目撃する。
 叔父の残した書物によると、屋敷には11体の幽霊が囚われていた。そこへ死んだ叔父が加わって12体。実は、13体の幽霊が揃ったとき、彼らは屋敷から解き放たれて成仏出来るのだ。そう、幽霊たちは13体目の仲間を狙っていた。さらに、不気味な家政婦エレイン(マーガレット・ハミルトン)の話によれば、叔父は生前にあらゆる財産を現金化して屋敷のどこかに隠していたという。果たして13体目の幽霊となってしまうのは誰なのか?そして、叔父の財産はどこに隠されているのか?やがて、恐ろしいモンスターが屋敷内を徘徊するようになる・・・。

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家政婦エレイン役を演じるマーガレット・ハミルトン
「13ゴースト」より

より凶悪になったゴーストたち
「13ゴースト」リメイク版より

ドアに挟まれて真っ二つの人間スライス!
「13ゴースト」リメイク版より

 全体的にコメディ・タッチののどかな作品で、登場する幽霊も怖いというよりは微笑ましい連中ばかり。長女メディアがラッシュ弁護士に淡い恋心を抱いたりとか、バック少年がモンスターの正体を暴くために大活躍したりといったサイド・ストーリーの方が強調されていて、明らかに少年・少女をターゲットにしたゴースト・ストーリーに仕上がっている。言うなれば、ファミリー向けのホラー映画といったところだろう。
 一方で、それまでのキャッスル作品とは違って、はっきりと超自然の世界が肯定されているのも興味深い。一応、屋敷に隠された遺産を巡る陰謀というサイド・ストーリーも用意されてはいるものの、最終的にはそれが13体目の幽霊を生み出すことに繋がっていく。その辺りの伏線の張り方もなかなか上手い。
 また、本作はそれまでのキャッスル作品と比べると出演者の顔ぶれも豪華だ。ラッシュ弁護士を演じるのは、テレビ・ドラマ「ルート66」で当時人気絶頂だったマーティン・ミルナー。この「ルート66」は日本でも大人気だった。また、長女メディア役を演じるのは同時期に「ガリバーの大冒険」('60)でヒロイン役を演じて注目されていた若手女優ジョー・モロウ。父親サイラス役は“B級映画の王様”と呼ばれたベテラン俳優ドナルド・ウッズ、母親役のローズマリー・デ・キャンプも40年代から50年代にかけてワーナー専属の美人女優として大活躍した人だ。さらにユニークなのは、魔女と噂されている家政婦エレインをマーガレット・ハミルトンが演じていること。彼女は「オズの魔法使い」('39)の悪い魔女を演じたことで有名な人。本作のクライマックスでは、彼女が観客に向ってホウキを片手に合図するというシーンがあり、映画ファンなら思わずニンマリしてしまうはずだ。

 なお、本作は2001年に同じタイトルでリメイクされているが、こちらは一転してコメディ要素を一切排した本格的なスプラッター・ホラーに仕上がっていた。特に幽霊たちの特殊メイクは凶悪そのもので、残酷シーンもかなり強烈。アメリカでは17歳以下お断りのR指定を受けた他、世界各国で年齢制限付きの上映を余儀なくされている。監督のスティーブ・ベックは、次の作品「ゴースト・シップ」('02)でも集団首切りシーンなどかなり過激な残酷シーンを連発しているので、基本的にゴア描写が好きな人なのだろう。まあ、それが災いしてなのか、「ゴースト・シップ」が今のところ最後の作品になってしまったようだが・・・。

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謎めいた女性エミリー(J・アーリス)
「第三の犯罪」より

ヘルガ(E・レオントヴィッチ)を世話するエミリー
「第三の犯罪」より

偽装結婚を持ちかけられるジム(R・ラスト)
「第三の犯罪」より

 さて、ヒッチコックがウィリアム・キャッスルの作品に刺激されて「サイコ」('60)を撮ったという話は既に述べたと思う。映画が始まった後は劇場内に入ることが出来ない、というギミックはキャッスル作品に誘発されてのものだったという。ところが、今度は逆にキャッスルが「サイコ」に刺激されて映画を撮ることになった。さすがは商売人。ヒット作はパクってなんぼのものである。で、それが「第三の犯罪」('61)という作品。
 舞台は南カリフォルニアの町ヴェンチュラ。一人のブロンド美女がホテルにチェックインする。彼女はミリアム・ウェブスターと名乗り、ホテルの若いベルボーイ、ジム(リチャード・ラスト)に2000ドルと引き換えで偽装結婚を持ち掛ける。しかも、真夜中に治安判事のもとで結婚式を挙げ、すぐに離婚して欲しいという。いぶかしげに思ったジムだが、2000ドルという金額に釣られて引き受けることにする。ところが、ミリアムは結婚式の最中に判事をナイフで殺害し、そのまま姿を消してしまった。
 案の定、ミリアム・ウェブスターというのは偽名だった。彼女の名前はエミリー(ジーン・アーレス)。看護婦であるエミリーは、半身不随で聾唖者の老女ヘルガ(ユージニー・レオントヴィッチ)の世話をしながら暮らしていた。閑静な古い屋敷で二人きりの生活。ヘルガはエミリーの邪悪な本性を知っていたが、誰にも話すことが出来ないでいた。
 この屋敷の主人はウォーレンという青年。幼い頃に両親を失った彼はヘルガに育てられていた。21歳の誕生日に両親の遺産1000万ドルを相続することになっているウォーレンだったが、彼には腹違いの姉がいた。それがミリアム・ウェブスター(パトリシア・ブレスリン)である。ウォーレンが21歳にならないうちに死んだ場合は、ミリアムが遺産を相続することになっていた。秘かにウォーレンと結婚していたエミリーは、ミリアムを殺人犯に仕立て上げようとしていたのだ。だが、なぜわざわざ偽装結婚してまで判事を殺す必要があったのか?なぜ遺産に無頓着なミリアムを陥れる必要があるのか?
 そこには、ウォーレンの生い立ちに隠された重大な秘密があった・・・。

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1000万ドルの遺産を相続するウォーレン
「第三の犯罪」より

ミリアム(P・ブレスリン)と恋人カール
「第三の犯罪」より

ヘルガを脅すエミリー
「第三の犯罪」より

 ということで、勘のいい人ならば始まって30分くらいで、その“秘密”に気付いてしまうに違いない。中盤で登場するウォーレンの姿を見れば一目瞭然だし、少年時代のウォーレンがエミリーの人形を横取りするオープニングは、ほぼネタばらしに近い。そもそも、日本語タイトルそのものが明らかにボーヴォワールの「第三の性」を意識しているわけだし。
 ただ、この“秘密”というのも、本作においてはどんでん返しの要素の一つにしか過ぎず、その辺りの用意周到さは見事だと思う。恐らく「サイコ」のノーマン・ベイツと母親の関係にヒントを得ているのだと思われるが、脚本の巧みさという点ではこちらの方が遥かに入り組んでいる。当時量産された「サイコ」もどきのサスペンス・ホラーの中でも、最もオリジナリティに富んだ作品と言えるだろう。
 本作のプロモーションでは積極的に「サイコ」を引き合いに出し、キャッスル監督がケーキで作ったヒッチコックの生首をカットするというパフォーマンスまで行っている。また、キャッスル監督による宣伝コピーも秀逸だった。“この映画の結末を話してはいけません。さもないと、友達に殺されますよ。でなければ、私があなたを殺しますから!”という文句は明らかに「サイコ」のパロディで、なかなか気が利いている。
 ところで、本作の大きな魅力はエミリーとウォーレンの二役を演じるジーン・アーリスの存在だ。氷のように冷たくてシャープな美貌が印象的な女優だが、実はジーン・アーリスというのは本作のためだけに使われた偽名だった。50年代末から60年代にかけて、主にテレビで活躍した女優ジョーン・マーシャルがその正体。当時まだ駆け出しだった彼女は、本作に出演するに当たって謎めいた雰囲気を演出するため、ジーン・アーリスという別名を名乗った。当然のように、公開当時はその素性については殆んど紹介されず、彼女のことを本物のトランスジェンダーと勘違いした人も少なくなかった。また、その後も女優として大成したわけではなかったので、多くの人がジーン・アーリスとジョーン・マーシャルが同一人物だとは気付かなかったようだ。
 さて、この作品でキャッスルが用意したギミックが“フライト・ブレイク(恐怖休憩)”なるもの。これは、最後まで映画を見る勇気のない人に入場料を全額返金するというシステム。クライマックスの直前、スクリーン上に時計が映し出され、退場したい人は45秒をカウントする間に自己申告しなくてはいけない。ただし、スクリーンの脇に“カワーズ(弱虫)・コーナー”という派手なスタンド・ボックスが用意されており、申告者は上映が終了するまでそこで待たねばならなかった。しかも、このスタンド・ボックスは客席の方向に向いているため、申告者は映画が終わるまで非常に恥ずかしい思いをしなければいけない。なので、実際には“フライト・ブレイク”で返金を希望する観客は殆んどいなかったという。

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モード(A・ダルトン)に呼び出されたカーグレイヴ(R・ルイス)
“Mr. Sardonicus”より

サルドニクス家の執事クルール(O・ホモルカ)
“Mr. Sardonicus”より

不気味な仮面を被ったサルドニクス男爵(G・ロルフェ)
“Mr. Sardonicus”より

 次にキャッスルが挑んだのは、彼にとって初の本格的ゴシック・ホラー作品“Mr. Sardonicus”('61)。
 舞台は1880年のロンドン。優秀な外科医カーグレイヴ(ロナルド・ルイス)は、かつての恋人モード(オードリー・ダルトン)からの手紙を受け取る。ただならぬ様子を感じ取った彼は、モードが嫁いだ先である東欧へと向った。モードの結婚相手はサルドニカス男爵(ガイ・ロルフェ)。しかし、地元の人々は男爵の名前を聞いただけで何故か恐れおののいていた。首を傾げるカーグレイヴを駅で出迎えたのは、不気味な顔をした老執事クルール(オスカー・ホモルカ)。枯れ木の広がる荒れ果てた道を馬車で走り、ようやくカーグレイヴはサルドニカス邸に到着する。
 彼を出迎えたモードは相変わらず美しかったが、無理に明るくしようとしている彼女の様子にカーグレイヴは疑問を覚える。そんな2人の前に姿を現したサルドニカス男爵は、不気味なマスクを被った謎めいた男だった。いや、屋敷そのものが不気味に謎めいていると言ってもいいだろう。地下室から聞こえる女性の悲鳴、身体中をヒル責めにされた状態で宙吊りにされた召使い。男爵とモードの間にも愛情は全く無かった。やがて、サルドニカス男爵は自分の身に降りかかった不思議な出来事を語り始める・・・。
 かつてサルドニクス男爵の家は貧しい農家だった。派手好きで口うるさい妻エレンカ(エリカ・ピータース)の不平不満に悩まされながらも、正直で働き者のサルドニクスはそれなりに幸せな生活を送っていた。ある日、彼の父親ヘンリク(ウラジーミル・ソコーロフ)が宝くじを買った事が原因で妻と口論になってしまう。興奮した父は心臓発作で死去。だが、その数日後に父親の宝くじが大当たりだった事を知る。大喜びするサルドニクスとエレンカだったが、その当たりくじを父親の遺体と共に埋葬してしまったことに気付いた。
 死者を冒涜するような行為は出来ないと躊躇するサルドニクスに、強欲なエレンカは墓を掘り起こすことを指示。言われるがままに父親の墓を暴いて宝くじを取り戻してきたサルドニクスだったが、まるで天罰が当たったかのように顔が醜く変形してしまう。エレンカはその顔を見てショック死してしまい、サルドニクスは宝くじの賞金で爵位と豪邸を買って身を隠すような生活を送ってきたのだった。
 このような身の上話を語ったサルドニクス男爵は、外科医であるカーグレイヴに自分の顔を元に戻すよう要求する。さもなくば、モードの顔を自分と同じように醜くしてしまうと。これまでにも、男爵は自分の顔をもとに戻すために様々な恐ろしい実験を行ってきた。冒頭のヒル責めにされた召使も、その実験のうちの一つだった。しかも、その醜い容姿からくるコンプレックスで精神の歪んでしまった男爵は、夜な夜な地元の若い娘を誘拐しては慰みものにして殺していた。
 果たしてカーグレイヴはサルドニクス男爵の顔を元に戻し、愛するモードを救うことができるのか・・・?

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かつては貧しかったサルドニクス男爵(G・ロルフェ)
“Mr. Sardonicus”より

サルドニクスの強欲な妻エレンカ(E・ピータース)
“Mr. Sardonicus”より

観客に投票を呼びかけるキャッスル監督
“Mr. Sardonicus”より

 古い屋敷に住む気の狂った貴族、地下室で行われる恐ろしい実験、呪われた過去などなど、まるで1930〜40年代に量産された怪奇映画のようなスタイルの作品。それを、キャッスル流のケレン味たっぷりのショック描写と、おどろおどろしい雰囲気で描いていく。中でも、サルドニクス男爵の変形してしまった顔というのがショッキングだ。明らかにパウル・レニ監督の「笑ふ男」でコンラート・ファイトが演じた奇形男をモデルにしており、その特殊メイクはかなり強烈な印象を残す。
 また、今回は役者の顔ぶれも豪華で魅力的。サルドニクス男爵を演じるガイ・ロルフェは剣劇映画や戦争映画で知られるイギリスの名優。この作品をきっかけにホラー映画にも数多く出るようになり、90年代には「パペット・マスター」シリーズの人形師トゥーロン役でお馴染みとなる。また、気味の悪い執事クルールを演じる名優オスカー・ホモルカも圧倒的な存在感。ヒッチコックの「サボタージュ」やオードリー・ヘプバーン主演の「戦争と平和」など数多くの名作に出演したオーストリア出身の性格俳優だ。
 主演のレジナルド・ルイスは「トロイのヘレン」などで知られるイギリスの二枚目俳優だが、ガイ・ロルフェとオスカー・ホモルカの強烈な個性の前には圧倒されっぱなしといった感じ。一方、モード役を演じるオードリー・ダルトンは、ラナ・ターナー主演の「プロディガル」などで売り出した女優。結果的にはあまり大成しなかったが、上品なムードを持った非常に綺麗な人だった。

 で、キャッスルが今回用意したギミックは、ずばり“懲らしめ投票(パニッシング・ポール)”。クライマックスの直前にキャッスル監督自身がスクリーンに登場し、サルドニクス男爵に罰を与えるかどうするか観客に尋ねる。観客には予め親指を上げた絵の描かれた投票用紙が配られており、罰を与えなくてもいいという人は親指を上に上げた状態で、逆に罰を与えたいという人は親指を下にした状態で投票用紙を掲げる。で、スクリーンの中のキャッスル監督が投票数を数え、サルドニクス男爵の運命が決定するというもの。投票用の絵は、暗闇で見えるようにと蛍光塗料で描かれていた。
 “映画史上初の試み!登場人物の運命を観客が決める作品”というのが、本作の最大のセールス・ポイントだったわけだが、実際には“有罪”バージョンのクライマックスしか撮影されていなかったという。まあ、そもそもスクリーンの中のキャッスル監督が本当に投票数を数えることなど出来ないわけだし、これがあくまでも余興であるという事は観客も十分理解していた。なので、投票結果が毎回“有罪”であっても、誰も気にとめることはなかったようだ。

 こうして数々のギミック・ホラーで一時代を築いてきたウィリアム・キャッスル監督だったが、この“Mr. Sardonicus”を最後に方向転換を模索するようになった。まずは、科学者が発見した魔法のコインを巡って、各国のスパイが争奪戦を繰り広げるというファンタジー・コメディ“Zotz!”('62)。入場者全員にプラスチック製の魔法コインが配られるというサービスがついていたが、興行的には失敗作となってしまった。
 さらに、スイスの全寮制女子高で学ぶ13人の女子高生が東西のスパイ活動に巻き込まれるというサスペンス・コメディ“13 Frightened Girls”('63)、幽霊屋敷映画の古典「魔の家」をコミカルにリメイクした「戦慄の殺人屋敷」('63・日本ではテレビ放送のみ)を発表するが、いずれも興行成績は奮わなかった。

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オープニングのショッキングな斬首シーン
「血だらけの惨劇」より

精神病院から出てきたルーシー(J・クロフォード)
「血だらけの惨劇」より

ルーシーの一人娘キャロル(D・ベイカー)
「血だらけの惨劇」より

 そんなキャッスル監督がホラー・ショッカーの原点に立ち戻った作品が、「血だらけの惨劇」('64)。主演には「ジェーンに何が起こったのか」でホラー映画に転じた往年の大女優ジョーン・クロフォードを迎え、当時ヒッチコックの「マーニー」にも出演していた人気アイドル女優ダイアン・ベイカー、ベテラン名優リーフ・エリクソン、30年代の人気女優で声優としても有名なロシェル・ハドソンなど豪華なキャストを揃えた猟奇サスペンスだ。
 ルーシー・ハービン(ジョーン・クロフォード)は20年前、夫とその愛人の首をオノで切り落として逮捕され、精神病院で治療を受けていた。彼女にはキャロル(ダイアン・ベイカー)という娘がいたが、兄夫婦(リーフ・エリクソンとロシェル・ハドソン)に引き取られ、大切に育てられていた。すっかり年頃の娘に成長したキャロルのもとに、母ルーシーが退院したという知らせが届く。身寄りのない彼女は、兄夫婦とキャロルの暮らす牧場にやって来る事となった。
 20年ぶりにキャロルの前に姿を見せたルーシーは、すっかり生気のない中年女性になっていた。しかし、心優しいキャロルの励ましもあって、ルーシーにもメイクやお洒落を楽しむだけの余裕が生まれてくる。だがその一方で、彼女にはまだ情緒不安定な部分も残されていた。時折り鬱状態になったかと思えば、羽目を外してキャロルの恋人マイケル(ジョン・アンソニー・ヘイズ)に色目を使うようなことも。やがて、彼女は幻覚のようなものを見るようになり、次第に自分がまた人を殺してしまうのではないかという不安に悩まされるようになる。そして、牧場で働く男レオ(ジョージ・ケネディ)が何者かに殺害されてしまった。果たして、ルーシーは再び気が狂ってしまったのだろうか・・・?

 本作では特にギミックのようなものは用意されておらず、入場者に紙で出来たオノのレプリカが配られただけだった。それでも、コロムビア映画のトレードマークである自由の女神の首を切ってしまうというお遊びはキャッスルならではのもの。また、オープニングのショッキングな斬首シーンや、クライマックスのはったりを利かせたどんでん返しも、キャッスル作品らしい見世物的な面白さが楽しめる。総じて、なかなか良く出来たサイコ・ホラーといった按配だ。
 ただ、撮影現場では主演のジョーン・クロフォードが女王様ぶりを発揮してしまい、いろいろと思い通りに行かない部分も多かったようだ。当時ペプシ・コーラの社長夫人だったジョーンは歩く広告塔を自認しており、本作でもキッチン・シーンでペプシ・コーラを置くように要求。さらには、無断でドクター役にペプシ・コーラの重役を起用してしまった。その他、自分の出番を増やすために脚本の書き直しをさせたり、撮影スタジオに入るときには他のキャストやスタッフを整列させて待たせたりと、まさにやりたい放題。しまいには、本来はキャロル役のダイアン・ベイカーの出演シーンで終わるはずだったクライマックスを、勝手に追加撮影を行って自分の出番に変えてしまった。
 とはいえ、結果として「血だらけの惨劇」は興行的に大成功を収めた。もちろん、映画そのものの出来も良かったわけだが、大女優ジョーン・クロフォードのネーム・バリューに助けられたというのも事実だったと言えよう。
 ちなみに、本作は「サイボーグ危機一発」などで有名な俳優リー・メジャースのデビュー作に当たる。冒頭で首を切られて殺されるルーシーの夫を演じているのが、当時まだ若干22歳だったメジャースだ。

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母ルーシーに優しく接するキャロル
「血だらけの惨劇」より

不可解な行動を取るようになるルーシー
「血だらけの惨劇」より

牧場で働く粗野な男レオ(G・ケネディ)
「血だらけの惨劇」より

 こうして、再びホラー映画の世界に戻ったキャッスルが、次に発表したのが「ナイト・ウォーカー 夜歩く者」('64・日本ではテレビ放送のみ)。今度は、ハリウッドの女王バーバラ・スタンウィックと名作「哀愁」で日本でも有名な往年の2枚目俳優ロバート・テイラーの共演という超豪華なキャスティング。しかも、2人は一時期夫婦だったこともあるから、話題を集めることは必至だった。
 主人公は大富豪アイリーン・トレント(バーバラ・スタンウィック)。彼女の夫は盲目だったが嫉妬深く、その偏執的な行動に悩まされていた。しかし、突然の火事で夫は焼死。ところが、やがてアイリーンは死んだはずの夫に襲われる夢を見るようになる。夫が生きているのではないかと考えた彼女は、弁護士モアランド(ロバート・テイラー)に相談するのだったが・・・。
 往年のハリウッド・スターの共演という話題性にもかかわらず、この「ナイト・ウォーカー 夜歩く者」は興行的に失敗した。当時はハリウッド全体が不況の真っ只中で、かつてのハリウッド神話そのものが崩壊してしまった時代。「ジェーンに何が起こったのか」のヒットでホラー映画女優という新しいステータスを得たジョーン・クロフォードに比べると、やはりバーバラ・スタンウィックとロバート・テイラーという顔合わせは興行的な魅力に欠けたのかもしれない。映画史的には、ジョーンよりもバーバラの方が明らかに女優としての格は上なのだが。時代の波というのは残酷なものである。

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リビーの両親は出張で留守にしてしまう
“I Saw What You Did”より

いたずら電話に興じるリビーたち
“I Saw What You Did”より

電話に出たのは本当の殺人鬼(J・アイアランド)だった
“I Saw What You Did”より

 そのジョーン・クロフォードを再び起用することになったのが、次の“I Saw What You Did”('65)だった。ただし、クレジット上の主演はジョーンになっているが、実際には15分程度しか出番のない脇役。彼女のネーム・バリューを当てにして、強引にキャスティングした結果だと思われる。
 主人公は高校生の少女リビー(アンディ・ギャレット)と親友のキット(サラ・レーン)。キットがリビーの家に遊びに来ると、ちょうどリビーの両親(リーフ・エリクソンとパトリシア・ブレスリン)が出かけるところだった。リビーの両親は仕事で一晩帰って来れないという。彼女にはテス(シャリル・ロック)という幼い妹がいたが、頼んでいたベビー・シッターが急病で来れなくなってしまった。困り果てた両親だったが、もう大人だから妹の面倒くらい見れる、というリビーに子守を任せることにして出かけていった。
 両親がいなくなって羽根を伸ばす子供たち。やがて退屈になった彼女らは、電話帳を引っ張り出していたずら電話をかけて遊ぶ。電話に出た女性の夫の不倫相手を演じてみたり、電話に出た男性を誘惑してみたりと、はた迷惑ないたずらを繰り返すリビーたち。それが次第にエスカレートしていき、しまいには“あなたがしたことを見たわよ。あなたが誰かって事も知ってるんだから”と脅迫めいた電話をかけるようになる。
 一方、その頃スティーブ・マラク(ジョン・アイアランド)という男が、シャワールームで妻を殺害していた。隣に住む彼の愛人エイミー・ネルソン(ジョーン・クロフォード)が異変に気付き、やはりスティーブに殺されてしまう。そこへ、リビーたちのいたずら電話がかかってきたのだ。スティーブはオペレーターからリビーたちの住所を聞きだし、“目撃者”を抹殺するために車を走らせる・・・。

 ジョーン・クロフォードのネーム・バリューを利用しながらも、若い少女たちを主人公にしたのは、やはり当時のティーン映画ブームを意識してのことだろう。少女たちの過激な悪戯が思わぬ恐怖を招いてしまうというストーリーなどは、カルト映画として名高い“Hot Rods To Hell”('67)や「サンセット通りの暴動」('67)など、当時量産されていた無軌道な若者を描く青春映画と同じ路線。やりたい放題の不良少年たちや暴走族を大人が懲らしめるという作品が当時流行っていたのだ。
 全体的に82分という上映時間が長く思えるほど、間延びした感は否めない。アイディアは良かったが、50分程度のテレビ・ドラマとしてまとめたほうが面白かっただろうと思う。また、ジョーン・クロフォードが演じるエイミーというキャラクターも不必要だった。スティーブが妻を殺害するというエピソードだけで本来は十分だったはず。その次にエイミーというキャラクターが登場することによって、サスペンスの緊張感が持続できなくなってしまった。それまでの展開が小気味良かっただけに、残念な失敗だったと言えるだろう。
 また、本作では最後まで見る勇気のない人のために、座席から立つことを出来なくするシート・ベルトを設けるというギミックが考案されていたが、結局最終段階で却下されてしまった。もはや、ギミックが通用する時代ではないと、キャッスル自身も気付いていたに違いない。

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シャワールームで殺されたスティーブの妻
“I Saw What You Did”より

スティーブの愛人であるエミリー(J・クロフォード)
“I Saw What You Did”より

恐怖に怯えるリビー(アンディ・ギャレット)
“I Saw What You Did”より

 この“I Saw What You Did”を最後に、キャッスル映画は急速に勢いを失っていく。多額の遺産を相続した少年が、彼の命を狙う叔父さんを様々なアイディアで撃退するというブラック・コメディ“Let's Kill Uncle”('67)。組織の金を盗んだと疑われた子分が、ボスに命を狙われながら真犯人を探すというオールスター・キャストのコメディ「間抜けなマフィア」('67・日本ではテレビ放送のみ)。幽霊の恋愛をコミカルに描いたナサニエル・ベンチリー原作の「幽霊たちの饗宴」('67・日本ではテレビ放送のみ)。近未来を舞台にしたスパイ・アクション「危機一髪!西半球最後の日」('68・日本ではテレビ放送のみ)。いずれも、今では殆んど見る機会のない作品で、アメリカでもすっかり忘れ去られてしまっている。
 その一方で、キャッスルはプロデューサーとしても活躍するようになった。その代表作が「ローズマリーの赤ちゃん」('68)。もともと、彼が自分で監督するつもりで映画化権を購入したが、“ギミック映画の帝王”という彼のイメージを嫌った20世紀フォックスに却下され、製作に専念することにしたのだという。1972年にはホラー・アンソロジー物のテレビ・シリーズ「世にも不思議な出来事」の製作総指揮も手掛け、75年には異色の昆虫パニック・ホラー「燃える昆虫軍団」を製作している。
 映画監督としての遺作はマルセル・マルソー主演のホラー・ファンタジー“Shanks”。周囲の人間に虐められてきた聾唖者の人形使いが、ある科学者の発明した死体を人形のように操るという技術を使い、それまで自分を酷い目にあわせてきた人々に復讐するという作品。日本未公開である上に、海外でも未だソフト化されていない幻の映画だ。個人的に、是非とも見てみたい作品の一つである。

 こうして、その生涯を映画に捧げ、天性のエンターテイナーとしての使命を全うしたウィリアム・キャッスル。1976年に自伝を出版した彼は、その翌年の5月31日心臓発作のためロサンゼルスで死去した。享年63歳。
 その全盛期の作品のうちの幾つかは日本でも劇場公開されているが、肝心のギミックまでは輸入されなかったため、その魅力が十分伝わったとは言えなかったろう。ゆえに、当時のアメリカでは誰でも知っている人気映画監督だったが、日本では殆んど認知されることはなかった。一度でいいから、映画館でキャッスル作品のギミックを存分に味わってみたいもんである。

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地獄へつづく部屋
House On Haunted Hill (1958)

ティングラー/首筋に潜む恐怖
The Tingler (1959)

13ゴースト
13 Ghosts (1960)

第三の犯罪
Homicidal (1961)

(P)1999 The Roan Group (USA) (P)1999 Columbia Tristar (USA) (P)2003 Sony Pictures (Japan) (P)2002 Columbia Pictures (USA)
画質★★★☆☆ 音質★★★☆☆ 画質★★★★☆ 音質★★★★☆ 画質★★★★☆ 音質★★★★☆ 画質★★★★★ 音質★★★★☆

DVD仕様(北米盤)
モノクロ/ワイドスクリーン/モノラル/音声:英語/字幕:なし/地域コード:ALL/
75分/製作:アメリカ
(「地獄へつづく部屋のみ」)

「ヴィンセント・プライスのザ・バット」('59)とのカップリング

映像特典
なし

DVD仕様(北米盤)
モノクロ(パート・カラー)/ワイドスクリーン(スクィーズ収録)/モノラル/音声:英語・スペイン語/字幕:英語・スペイン語
・ポルトガル語・中国語・韓国語・タイ語
/地域コード:1/82分/製作:アメリカ

映像特典
メイキング・ドキュメンタリー
絶叫シーン ドライブ・イン・バージョン
絶叫シーン オリジナル・バージョン
オリジナル劇場予告編
プロダクション・ノート

DVD仕様(日本盤2枚組)
モノクロ/ワイドスクリーン(スクィーズ収録)/モノラル/音声:英語/字幕:日本語・英語/地域コード:2/82分(84分)/製作:アメリカ

「13ゴースト」リメイク版とのカップリング

映像特典
メイキング・ドキュメンタリー
オリジナル劇場予告編

DVD仕様(北米盤)
モノクロ/スタンダード・サイズ(スクィーズ収録)/モノラル/音声:英語/字幕:英語・フランス語/地域コード:1/87分/製作:アメリカ

映像特典
メイキング・ドキュメンタリー
オリジナル劇場予告編
監督:ウィリアム・キャッスル
製作:ウィリアム・キャッスル
脚本:ロブ・ホワイト
撮影:カール・ガスリー
音楽:ヴォン・デクスター
出演:ヴィンセント・プライス
    キャロル・オマート
    リチャード・ロング
    アラン・マーシャル
    イライシャ・クック
    キャロリン・クレイグ
    ジュリー・ミッチャム
監督:ウィリアム・キャッスル
製作:ウィリアム・キャッスル
脚本:ロブ・ホワイト
撮影:ウィルフリッド・M・クライン
音楽:ヴォン・デクスター
出演:ヴィンセント・プライス
    ジュディス・イヴリン
    ダリル・ヒックマン
    パトリシア・カッツ
    パメラ・リンカーン
    フィリップ・クールリッジ
監督:ウィリアム・キャッスル
製作:ウィリアム・キャッスル
脚本:ロブ・ホワイト
撮影:ジョセフ・バイロック
音楽:ヴォン・デクスター
出演:マーティン・ミルナー
    チャールズ・ハーバート
    ジョー・モロウ
    ローズマリー・デ・キャンプ
    ドナルド・ウッズ
    マーガレット・ハミルトン
    ジョン・ヴァン・ドリーレン
監督:ウィリアム・キャッスル
製作:ウィリアム・キャッスル
脚本:ロブ・ホワイト
撮影:バーネット・ガフィー
音楽:ヒューゴ・フリードホファー
出演:ジーン・アーリス
    グレン・コーベット
    パトリシア・ブレスリン
    ユージェニー・レオントヴィッチ
    アラン・バンス
    ジェームズ・ウェスターフィールド
    リチャード・ラスト
 当時アライド・アーティスツが配給していた為、同社の倒産後パブリック・ドメインとなってしまった作品。これも、PD素材を使用したDVDですが、それでもかなり良好なマスターが使われています。ちゃんとワイド・スクリーンだし。日本盤もPD素材ですが、残念ながらトリミングされたスタンダード・サイズ収録。一応、アメリカでは2年位前にオリジナル・ネガを使用したオフィシャル盤もリリースされています。  さすがはコロムビア・トライスターのDVD。画質は最高だし、映像特典も満載です。ドキュメンタリーでは、助手役を演じたダリル・ヒックマンがインタビューで登場。若い頃よりも今の方がいい顔してます。さらには、本編のハイライトであるショック・シーンの別バージョンも収録。当時はドライブ・イン・シアターが人気あったので、そっち用も作られていたんですね。ファン必携の1枚です。ちなみに、日本盤は未発売。  日本で唯一オフィシャル・リリースされているキャッスル作品がこれ。リメイク版のDVD発売時に、限定盤2枚組として抱き合わせで発売されました。で、このDVDの目玉は、劇場公開時のギミック“イリュージョン−O(オー)”が楽しめる事。両面ディスクになっていて、表面に通常バージョン、裏面にギミック・バージョンが収録されています。さらに、オマケとして3Dメガネも同梱。これはなかなか楽しめますね〜。  オリジナル・ネガからHDテレシネしたものを、さらにHDリマスターしたというアメリカ盤DVD。文句なしに素晴らしい画質で、まるで新作映画のようにピッカピカのクリア映像です。まあ、モノクロですけど。映像特典が少々物足りない感じですが、そんなことで文句言ったらバチが当たりますね。とはいえ、メイキング・ドキュメンタリーはちょっと短すぎだったかも。いずれにせよ、オススメの1枚。日本盤は未発売です。

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Mr. Sardonicus (1961)

血だらけの惨劇
Strait-Jacket (1964)

I Saw What You Did (1965)

(P)2002 Columbia Pictures (USA) (P)2002 Columbia Pictures (USA) (P)1999 Anchor Bay (USA)
画質★★★★☆ 音質★★★★☆ 画質★★★★★ 音質★★★★☆ 画質★★★★☆ 音質★★★★☆
DVD仕様(北米盤)
モノクロ/ワイドスクリーン(スクィーズ収録)/モノラル/音声:英語/字幕:英語・フランス語/地域コード:1/89分/製作:アメリカ

映像特典
メイキング・ドキュメンタリー
オリジナル劇場予告編
DVD仕様(北米盤)
モノクロ/ワイドスクリーン(スクィーズ収録)/モノラル/音声:英語/字幕:英語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語/
地域コード:1/93分/製作:アメリカ

映像特典
メキング・ドキュメンタリー
ジョーン・クロフォード テスト映像
殺害シーン スクリーン・テスト映像
オリジナル劇場予告編
DVD仕様(北米盤)
モノクロ/ワイドスクリーン/モノラル/音声:英語/字幕:なし/地域コード:1/82分/製作:アメリカ

映像特典
ワールド・プレミアの様子 映像
オリジナル劇場予告編
タレント・バイオ
監督:ウィリアム・キャッスル
製作:ウィリアム・キャッスル
脚本:レイ・ラッセル
撮影:バーネット・ガフィー
音楽:ヴォン・デクスター
出演:ガイ・ロルフェ
    オスカー・ホモルカ
    ロナルド・ルイス
    オードリー・ダルトン
    ウラジーミル・ソコロフ
    エリカ・ピータース
    ローナ・ハンソン
監督:ウィリアム・キャッスル
製作:ウィリアム・キャッスル
脚本:ロバート・ブロック
撮影:アーサー・アーリング
音楽:ヴァン・アレクサンダー
出演;ジョーン・クロフォード
    ダイアン・ベイカー
    リーフ・エリクソン
    ハワード・セント・ジョン
    ジョン・アンソニー・ヘイズ
    ロシェル・ハドソン
    ジョージ・ケネディ
監督:ウィリアム・キャッスル
製作:ウィリアム・キャッスル
原作:ウルスラ・カーティス
脚本:ウィリアム・マクギヴァーン
撮影:ジョセフ・F・ビロック
音楽:ヴァン・アレクサンダー
出演:ジョーン・クロフォード
    ジョン・アイアランド
    リーフ・エリクソン
    アンディ・ギャレット
    サラ・レーン
    パトリシア・ブレスリン
 こちらもHDリマスターが施されたアメリカ盤DVD。若干ノイズが目立つ箇所がありますが、殆んど気にならないような状態です。コロムビア・ピクチャーズ、全く良い仕事してますね。こちらもやっぱり、映像特典は地味。メイキングも短くて素っ気ない感じ。登場するのも、お馴染みの映画評論家やB級監督フレッド・オーレン・レイで、恐らく他のタイトルと同時期に撮影されたものを使っていると思われます。日本盤は未発売。  やはり、これもHDリマスター版。確かに、HDとはいえDVDだと再現力に限界がありますが、大型の液晶モニターでもない限りは、十分にHDの高画質は楽しめると思います。文句なしですね。本作は映像特典も充実。メイキングではダイアン・ベイカーが当時の撮影現場の様子を詳細に語っていますし、現存するテスト映像が収録されているのも興味深いですね。資料的価値もある1枚だと思います。日本盤は未発売。  さすがはアンカー・ベイ、といった感じの高画質。メジャーに負けないクオリティは、いつもの事ながら安心できますね。まあ、残念ながらスクィーズ収録ではありませんが。映像特典もちょっと寂しい感じかな。プロモ映像と予告編だけなので、せめてメイキング・ドキュメンタリーくらいはつけて欲しかったと思います。日本盤は未発売。

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