WE LOVE ABBA !
- PART ONE -

 

ABBA.JPG

 

 1992年に始まったアバのリバイバル・ブーム。そのきっかけを作ったのが、イギリスのニュー・ウェーブ系バンドErasureによるミニ・アルバム“Abba-esque”だった事はよく知られている。UKチャートでナンバー・ワンとなったこのミニ・アルバムは、アバのヒット曲のカバー集だった。以来、有名無名を問わず実に数多くのアーティストがアバのヒット曲をカバーしてきた。そうした中で、特に異常な盛り上がりを見せたのがアバの曲ばかりを専門にカバーするトリビュート・バンドの存在である。

 現在、世界中で活躍しているアバのトリビュート・バンドの数は40とも50とも言われており、正確には把握できてはいない。その数はビートルズにも匹敵するとさえ言われている。恐らく、最も有名なのはオーストラリア出身のビヨルン・アゲイン(Bjorn Again)だろう。1989年に結成された彼らは、アバ・トリビュート・バンドの中でも最も古く、最も高い人気を誇るグループだ。現在ではオーストラリアの他にイギリスとアメリカに支部を設け、ロンドンからロサンゼルス、シンガポール、スイスなど実に世界60カ国でコンサートを行い、2000年にはオーストラリアで最も稼いだアーティストのトップ10に選ばれるほどの大成功を収めている。さらに、ライブ活動の傍らでCDもリリースしており、アバ以外のアーティストの楽曲をアバそっくりにカバーするという、まさにアイディア勝負の秀逸なシングルを何枚か発表している。カイリー・ミノーグなどと並んで、史上最も成功したオーストラリア出身のアーティストとさえ言われており、まさにアバさまさまといったところだろう。
 その他、イギリス出身のヴーレ・ヴー、アバUK、ファバ・ガールズ、アバ・ドリーム・バンド、リアル・アバ・ゴールド、アバ・ゴールド、ドイツ出身のサンキュー・フォー・ザ・ミュージック、アバ・アライブ、アバ・アゲイン、アバ・セブン、ダンシング・クイーンズ、スペイン出身のアバ・フィーバー、アバ=カダブラ、アメリカ出身のアドバカダブラ、カナダ出身のアバアゲイン、アバ・ゴールド、アバ・マニア、さらにはチェコ出身のアバ・リバイバル、アバ・スターズ、ハンガリー出身のアバ・ショウ、イタリア出身のアバ・ショウ、フランス出身のアバ・フランス、ニュージー・ランド出身のアバ・マニア、ポーランド出身のアバ・ショウ、スイス出身のダンシング・アバなど、本当にとんでもない数のバンドが世界各地で活躍している(同名バンドが多いのも面白い)。例えば、アメリカにはラスベガスでヨーロッパのアバ・トリビュート・バンドを斡旋するプロモーターが存在するし、イギリスで最も人気の高いトリビュート・バンドであるアバ・ゴールドはライブの模様がBBCで中継されたりヨーロッパ・ツアーを行ったりと幅広い活躍を続けている。
 そうした中でも、特に異彩を放っているのがスウェーデン出身のアライバル。何が特別なのかというと、彼らはビヨルンとベニーが暗黙のうちに認めている、半ばオフィシャルと呼んでもいいトリビュート・バンドなのだ。しかも、彼らのステージ衣装を手掛けるのはアバのコスチューム・デザイナーとして有名なオーウェ・サンドストロム。さらに、99年にリリースされたファースト・アルバムをプロデュースしたのは、アバの専属ギタリストで共同アレンジャーでもあったルトガー・グンナソン。オーストラリア、中国、アメリカとコンサ^ト・ツアーも行っており、その演奏は非常にクオリティが高い。ただし、何度かメンバー・チェンジをしている模様。

ARRIVAL.JPG

アライバル

 こうしたライブ活動を中心とするトリビュート・バンドの一方で、アバのカバーを専門にCDをリリースしているのがアバカダブラである。イギリスのハイエナジー系のインディペンデント・レーベルであり、今や世界的にも絶大な人気を誇るオールマイティ・レコードが、その発足当初の1991年に立ち上げたアバのカバー・プロジェクトだ。いわゆるバンドではなく、専属のプロデューサーのもとに集められたスタジオ・ミュージシャンらによって構成されたプロジェクト集団と呼ぶべきだろう。仕掛け人はマーティン・ノリスとリチャード・コットル。80年代末からパッション・レーベルなどイギリスのハイエナジー業界で活動してきたプロデューサー・チームである。当初のリード・ボーカリストはリンダ・テイラーとカレン・ボディントン。リンダ・テイラーはポール・ハードキャッスルやカイリー・ミノーグ、バナナラマらのバック・ボーカルを務めてきた女性で、86年にナイトメア・レコードからイアン・レヴィンのプロデュースでシングルもリリースしているボーカリスト。オールマイティでも、E・Gデイリーのカバーである“Love In The Shadows”をシングル・リリースした実績がある。ちなみに、80年代前半にアメリカのプレリュード・レコードで活躍した同姓同名の女性ボーカリストとは別人と思われる。
 91年にリリースされた12インチ・シングル“Knowing Me Knowing You”が、アバカダブラのファースト・シングル。オールマイティのカタログ・ナンバーでも3番目に当たり、かなり早い段階から彼らがアバのカバーをビジネスとして考えていたことが分かる。翌年にリリースした“Dancing Queen”がPWLのピート・ウォーターマンに認められ、ウォーターマンとデイヴ・フォードのリミックスでPWLインターナショナルからメジャー・リリースされて全英25位にランクされるヒットとなった。その後も、次々とシングル、アルバムをリリースし続けており、今年の10月には3枚組のベスト・アルバムまで発売される予定。彼らの作品の魅力は、ハイエナジーやハウス、トランスといったダンス・ミュージックとしてアップデートを施しながらも、とにかくアバの原曲のイメージを壊さない巧みで愛情溢れるアレンジにある。また、80年代にPWLが築き上げたダンス・ポップ路線を継承するオールマイティのサウンドとアバの楽曲の相性の良さは、すなわちPWLがアバからの影響を色濃く受けていたことを実証するものでもあり、そういった意味でも興味深いと言えるだろう。
 なお、97年にリリースしたサード・アルバム“Revival : Flight Two”以降はマリーとニナという女性がリード・ボーカルを担当している。ちなみに、オールマイティー・レコードはアバカダブラ以外にも数多くのポップで良質なハイエナジー・カバーをリリースしており、98年にシェールの大ヒット“Believe”のリミックスを手掛けたことをきっかけにリミックス集団としても世界的に高く評価され、サヴェージ・ガーデンの“To The Moon and Back”やペット・ショップ・ボーイズの“New York City Boy”、ロクセットの“Stars”、カイリー・ミノーグの“Your Disco Needs You”、ジェニファー・ロペスの“Ain't It Funny”、アナスタシアの“One Day In Your Life”、そして元アバのアグネッタの“If I Thought You Ever Change Your Mind”など数多くのヒット曲のリミックスを手掛けている。

 さて、アバカダブラはクラブ・シーンに向けたダンス・ミュージックというジャンルでアバのヒット曲をカバーして注目を集めたが、さらにメジャー・レベルのポップ・シーンでアバのカバーを発表して世界的な注目を集めたのがA*ティーンズだった。メンバーはマリー、サラ、ダニー、アミットの4人。98年の結成当時でアミットとマリーが15歳、ダニーとサラが14歳という若さだった。当初はアバ・ティーンズと名乗っており、アバ公認のカバー・グループとして鳴り物入りで登場。デビュー曲“Mamma Mia”がスウェーデン・チャートで8週連続1位を記録した。しかし、ビヨルンやベニーが彼らについて言及したことは殆どなく、また彼らが所属するストックホルム・レコードの親会社ポリグラムがアバのディストリビュート権も持っていたことから考えると、恐らくアバが公認したというよりもレコード会社の重役レベルでの公認だったのかもしれない。
 とにかく、アバのカバーを集めたファースト・アルバム“ABBA Generation”もヨーロッパ各国で大ヒットを記録。アメリカではビルボードのアルバム・チャートで75位という中ヒットだったが、ブリトニー・スピアーズやN-Syncらのライブ・ツアーにも参加してティーンの間では絶大な人気を得た。アバが全盛期よりもアメリカで認知度が高く、特に若い人の間で絶大な人気を誇っているのは、ミュージカル「マンマ・ミーア」とA*ティーンズのおかげだと言っても過言ではないかもしれない。
 その後、さすがにアバのカバーだけでいつまでも食っていけないということで、オリジナル曲を発表するアイドル・グループに転向。そのキュートなルックスと健康的なイメージからディズニーにも好まれ、アメリカやカナダ、南米で大活躍を繰り広げた。2004年にはベスト・アルバムもリリースされ、シングル“I Promised Myself”がメキシコやアルゼンチンでも大ヒットを記録したが、残念ながら解散してしまった模様。今年に入ってサラがスウェーデンでソロ・デビューを果たしており、今後は各メンバーのソロ活動が気になるところだ。

A_TEENS.JPG

A*ティーンズ

 このようにアバのトリビュート・バンドやカバー・グループが次々と現れては人気を集めている理由は、彼らの作品がエバーグリーンであるという事実以上に、やはりファンがアバを求めているにも関わらず再結成などの動きが一切ないからだろう。21世紀の現在でも、アバというのは世界有数の巨大なビジネスである。その証拠に、現在でも一日当たり3000枚のアバのCDが売れ続けており、数年前にはアバのメンバーに対して1年間の活動で1億ドルのギャラという巨額の再結成オファーが舞い込んだが、全員一致で拒否している。昨年のミュージカル「マンマ・ミア」のスウェーデン公演初日にはメンバー全員が会場に集まったが、4人そろってステージの上に立つ事を頑なに拒否し、実際にステージに立ったのはビヨルンとベニーの二人だけだった。何もそこまで・・・とは思うが、“ファンには一番良かった頃の姿を憶えていてもらいたい”というビヨルンの言葉が全てを物語っていると言えるだろう。
 ファンとしてはもっと表舞台に出てきてもらいたいと思うのが人情だが、その一方で彼らなりのファンに対する責任感というのも十分に理解できるだけに、まさに心中複雑といったところだ。いずれにせよ、解散した後までも自分たちのイメージに対してストイックにこだわるという姿勢は、プロのあり方として一つのお手本となるべきものだとは思う。

 

ABBACADABRA

KNOWING_ME_KNOWING_YOU.JPG LAY_ALL_YOUR_LOVE1.JPG LAY_ALL_YOUR_LOVE2.JPG LAY_ALL_YOUR_LOVE3.JPG

Knowing Me, Knowing You (1991)

Lay All Your Love On Me (1991)

Lay All Your Love On Me (1991)

Lay All Your Love On Me (1991)

(P)1991 Almighty (UK) (P)1991 Almighty (UK) (P)1992 Almighty (UK) (P)1992 Almighty (UK)
A Side
1,Knowing Me, Knowing You (Mighty Mix)
B Side
2,Knowing Me, Knowing You (Re-Mix)

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
A Side
1,Lay All Your Love On Me
B Side
1,Snakebite Part U&V

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
A Side
1,Lay All Your Love On Me (Disconet Revisited Mix)
B Side
1,Lay All Your Love On Me (Dub)

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
re-mixed by Rod Warren

A Side
1,Lay All Your Love On Me
B Side
2,Snakebite Part U&V

produced by Martyn Norris & Richard Cottle

 アバカダブラの記念すべきファースト・シングル。当時のPWL、特にSoniaの“Listen To Your Heart”辺りを彷彿とさせるハッピーなユーロビートに仕上げたA面、Lonnie Gordonの“Happening All Over Again”辺りを彷彿とさせるアンダーグラウンド・テイストのポップ・ハウスに仕上げたB面、共に原曲の雰囲気を丁寧に生かした良質なカバー。低予算ゆえに、コーラス・ワークの弱さは致し方ないといったところか。ちょっと黒人テイストのバック・ボーカルも好き嫌いが分かれるところかも。  軽めの打ち込み、薄っぺらなボーカル・トラックがインディペンデント・レーベルの寂しさを感じさせるものの、総じて何とかアバのオリジナルの雰囲気を生かそうという努力の跡は随所に見られる及第点カバー。特に、アバのオリジナルでの聴かせどころだった豪快なボコーダーは、なんとかシンセサイザーやパーカッションのレイヤーで誤魔化そうとしているものの、いかんせんエフェクトがチープ過ぎますね(笑)。ちなみに、B面はつなぎ用のオリジナルのインストもの。  インディペンデントゆえのチープなサウンド・プロダクションの問題を見事に解決した素晴らしいリミックス・バージョン。リミックスを手掛けたのは、今は亡きロッド・ウォーレン。派手でスケールの大きなシンセサイザーが非常に気持ち良い、イケイケでバキバキのハイエナジーに仕上がってます。サビのコーラスにも厚みがあって、アバのオリジナルの雰囲気を巧く出していますね。一時期は日本のディスコ、クラブでも使われまくりでした。また、サビのアカペラで始まるB面のダブもインパクトありです。  こちらは、レーベル面だけ見るとオリジナルと全く一緒ですが、実はサード・リミックスです。REMIXというシールが貼ってなければ気付きません。紛らわしいですね(笑)。個人的には結構お気に入りのバージョンで、ズンドコズンドコといったイアン・レヴィンっぽいお下品な打ち込みがなかなか素敵な1枚。センス的にはKylie Minogueの“Step Back In Time”にも通じるエロさがあって、3枚の内では一番踊れるバージョンかと思われます。てか、燃えます(笑)。

DANCING_QUEEN1.JPG THE_WINNER.JPG THE_VISITORS.JPG ABBASALUTE.JPG

Dancing Queen (1992)

Winner Takes It All (1992)

The Visitors/One Of Us (1992)

Abbasalute (1992)

(P)1992 Almighty (UK) (P)1992 Almighty (UK) (P)1992 Almighty (UK) (P)1992 Almighty Records (UK)
1,Mighty Mix 7:15
2,Instrumental @6:36
3,Socereign Mix 6:10
4,Instrumental A6:16
5,7" Mix 4:05

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
remixed by Nick Sykes
1,7" Mix 4:00
2,Mighty Mix 7:36
3,Instrumental 7:35

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
remixed by Nick Sykes.
1,One Of Us (7" Mix) 4:39
2,One Of Us (12" Mix) 6:33
3,The Visitors (7" Mix) 6:09
4,The Visitors (12" Mix) 8:41

produced by Martyn Norris & Richard Cottle.
mixed by John Gallen
1,Dancing Queen 7:14
2,Eagle 6:07
3,The Visitors 8:43
4,Gimme, Gimme, Gimme 6:53
5,Knowing Me, Knowing You 6:41
6,Lay All Your Love On Me (Disconet Revisited Mix) 7:10
7,The Winner Takes It All 7:43
8,The Day Before You Came 6:14
9,One Of Us 6:32

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
 ボーカル・トラックは全くダメダメですが、ポップでスケールの大きなハイエナジー/ユーロビートに仕上げた#1のバックトラックはなかなかの職人技。雰囲気的にはリマールの“Never Ending Story”っぽい仕上がりですかね。高揚感のある原曲のイメージをちゃんと理解して、ドリーミーな雰囲気を狙ったのは正解だったと思います。ただ、クラブっぽさを狙ったマイナー路線の#3は失敗。メロディが完全に死んでます。  シャンソン風のメロディにソウルフルなボーカルを持ってきたのは賢明とは言えなかったかもしれません。原曲のメロディを素直に生かしたバック・トラックが非常に美しい仕上がりなだけに残念。オリジナルのアグネッタのボーカルが完璧だった上に、本作の女性ボーカリストの熱唱ぶりが中途半端なため、ちょっと聴くに堪えないような代物です。  アバ後期の傑作2曲をカバーしたカップリング盤シングル。それぞれのオリジナルはアバのアレンジが芸術の域にまで達した時期の作品なだけに、一介のインディペンデント・レーベルによる低予算のカバーでは安っぽさばかりが目立ちますね。それでも、何とか頑張って原曲の雰囲気を現代風に再現しようとした努力はひしひしと感じられるので、どうしても嫌いになれないバージョンではあります。愛ですよ、愛(笑)。  日本では96年の“Revival”がファースト・アルバムとして紹介されましたが、これが現在では入手困難となった正真正銘のファースト・アルバム。オールマイティとしてもまだ草創期で、予算的にも決して余裕があったとは言えず、全体的にチープ感は否めないものの、アバの原曲のイメージを損なうことなく現代風のダンス・ミュージックとして蘇らせようという制作チームの意気込みだけは買いたいところ。

DANCING_QUEEN2.JPG SOS.JPG THE_DAY_BEFORE.JPG FLIGHT_ONE.JPG

Dancing Queen (1992)

S.O.S. (1992)

The Day Before You Came (1993)

Revival : Flight One (1996)

(P)1992 PWL International (UK) (P)1992 Almighty Records (UK) (P)1993 Almighty Records (UK) (P)1996 Almighty Records (UK)
1,Back Toy Your Roots 7" Mix 4:00
2,Back To Your Roots 12" Mix 6:15
3,Original Mix 7:09
4,Queen for a Night 5:25

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
#1 & #2 remixed by Pete Waterman & Dave Ford
1,S.O.S. 7:19
2,Eagle 8:20
3,Higher & Higher 8:00

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
1,The Day Before You Came
   (7" Pop'd Up Mix) 5:10
2,The Day Before You Came
   (12" Pop'd Up Mix) 6:55
3,The Day Before You Came
   (12" Original Mix) 8:06
4,Lay All Your Love On Me
   (Disconet Revisited Mix) 7:10
5,Opus 69 (Automatic Mix) 6:00
6,Opus 69 (Vintage Mix) 5:44

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
#1 & #2 mixed by Gary Miller
#3 remixed by Rod Warren
1,S.O.S. (Definitive Mix) 7:43
2,Voulez-Vous 7:06
3,Dancing Queen (Definitive Mix) 6:26
4,Fernando (Dean's Delicious Mix) 5:42
5,Mamma Mia 5:46
6,Gimme! Gimme! Gimme! (Definitive Mix) 6:31
7,Honey Honey 5:45
8,The Visitors 8:25
9,Waterloo (Tribal Mix) 6:27
10,The Name Of The Game (Breeze Mix) 5:30

produced by Martyn Norris & Richard Cottle

 天下のPWLによってメジャー・リリースされたリミックス・バージョン。とはいえ、当時のPWLは全盛期を築き上げたメンバーがケンカ別れして去ってしまった後。Dave Fordは良質なミキサーであったとは思いますが、やはりここはPete Hammond及びPhil Hardingの豪華競作によるリミックス合戦を聴きたかった。メジャーで勝負するにはちょっと力不足な仕上がりでした。

 アルバム未収録だった“S.O.S.”をメインに持ってきたシングル。原曲ソックリのオープニングは秀逸だし、その後のリズム・トラックの入り方も自然で、一瞬オオッっと思わせられるものの、肝心のサビの転調でアレッ!?原曲の突き抜けるような爽快感を再現するのは至難の業だったらしく、全くもって尻つぼみ状態の残念なカバー。ちなみに、3曲目はアバとは全く関係ないインスト。  後期アバの隠れた傑作をポップな哀愁系ハイエナジーに仕上げた素晴らしいカバーです。原曲の幻想的なセンチメンタリズムを見事に再現した秀逸なアレンジ、さらに厚みのあるサウンド・プロダクション。それまでのインディーズ丸出しのチープさが嘘のような仕上がりで、アバカダブラを聴くのであれば、このシングル以降がオススメ。#5と#6はアバとは無関係のインストです。

 イギリスを代表するハイエナジー系レーベルに成長したオールマイティが満を持して放ったアバカダブラのセカンド・アルバム。その勢いは本作のクオリティにダイレクトに反映されている。全盛期のPWLを彷彿とさせるようなポップ・マジックのきらめく素晴らしい出来栄え。エッチなため息を全編にフューチャーしたエロ・ディスコ#7、そして驚異のトライバル・ポップに仕上がった#9など、その抜群のセンスが冴えわたります。

VOULEZ_VOUS.JPG FERNANDO.JPG SOS_2.JPG THE_NAME_OF_THE_GAME.JPG

Voulez Vous (1996)

Fernando/Dancing Queen (1996)

S.O.S. (1996)

The Name Of The Game (1996)

(P)1997 Almighty Records (UK) (P)1996 Almighty Records (UK) (P)1996 Almighty Records (UK) (P)1996 Almighty Records (UK)
1,7" Definitive Edit 4:10
2,7" Euro Edit 4:26
3,12" Euro Mix 7:06
4,12" Definitive Mix 6:41
5,Original Mix 6:39

produced by Martyn Norris, Richard Cottle & Jon Dixon
1,Dancing Queen (Radio Edit) 3:50
2,Dancing Queen (Definitive Mix) 6:26
3,Fernando (Dean's Delicious Mix) 5:42
4,Chico 3:00

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
#3 produced by Jon Dixon & Martyn Norris
#4 produced by Gemini Jones
1,Radio Edit 3:56
2,Definitive Mix 7:45
3,Man On A Mission Mix 6:26
4,Kinky Boyz Dub 6:03
5,Toss 'N' Turn 5:19

produced by Martyn Norris & Richard Cottle
#5 produced by Gemini Jones
1,The Name Of The Game (Breeze Mix)
2,The Name Of The Game (Definitive Mix)
3,Moment In Time

produced by Jon Dixon,Graham Wilcox & Ian Christopher
#3 produced by Gemini Jones
 これまた手の加えようがないくらいに完璧なアバのディスコ・クラシックを、これでもかとばかりにキラキラきらめくハイエナジー・ディスコとして甦らせた秀逸なカバー。特にオープニングのシンセ・リフは多くのアーティストがカバーして失敗するパートなのに、原曲に負けない完璧な仕上がり。個人的には、オリエンタル・チックな味付けが絶妙な#1と#4がオススメです。  ボーカル・トラックのクオリティも含めて、この“Dancing Queen”がアバカダブラ・バージョンの決定版でしょう。中でも、原曲のベニーの演奏を忠実に再現しながら絶妙なアドリブを加えたピアノ・パートは素晴らしいの一言に尽きます。また、原曲の牧歌的な雰囲気を生かしつつも、ポップでハッピーなユーロ・ディスコに仕上げた“Fernando”も最高。本当に、よく出来ています。  前回のカバーで大失敗した“S.O.S.”に再チャレンジ。まさに汚名挽回の素晴らしいハイエナジー・アンセムに仕上がっています。原曲のキー・ポイントをしっかりと抑えながらも、スケールの大きなダンス・バージョンにまとめ上げたセンスと手腕はお見事。これぞカバーのお手本です。ただ、ちょっとトランシーな遊びを施した#3はやり過ぎたかも。なんだか支離滅裂な出来栄えです。  秀逸なのが#1。オールマイティとしては異例とも言えるヒップ・ホップ風の打ち込みに、原曲のアレンジ、ミックスを細部まで忠実に再現した驚くべきバージョンに仕上がっています。一方の#2はオールマイティらしいポップでスケールの大きなユーロ・アンセム仕上げ。スピード感溢れる壮大なポップ・トランスですね。どちらも充実の出来栄えで、安心して聴く事ができます。

FLIGHT_TWO.JPG LAY_ALL_YOUR_LOVE_CD.JPG ANGELEYES.JPG SUMMER_NIGHT_CITY.JPG

Revival : Flight Two (1997)

Lay All Your Love On Me (1997)

Angel Eyes (1997)

Summer Night City (1998)

(P)1997 Almighty Records (UK) (P)1997 Almighty Records (UK) (P)1997 Almighty Records (UK) (P)1998 Almighty Records (UK)
1,Summer Night City 7:14
2,Angel Eyes 6:09
3,Eagle 6:17
4,Lay All Your Love On Me (Definitive Mix) 6:56
5,Take A Chance On Me 5:37
6,The Day Before You Came 6:25
7,Knowing Me, Knowing You 6:09
8,One Of Us 5:18
9,The Winner Takes It All 6:17
10,Wrap Your Arms Around Me 5:26

produced by Jon Dixon, Gemini Jones, Ian Christopher, Martyn Norris, Richard Cottle
1,Lay All Your Love On Me
   (7" Definitive Mix) 4:04
2,Lay All Your Love On Me
   (12" Definitive Mix) 6:56
3,Lay All Your Love On Me
   (Disconet Recaptured) 7:42
4,So Many Ways 3:03

produced by Martyn Norris & Jon Dixon
#1&#2 remixed by Gemini Jones
#4 produced by Gemini Jones
1,7" Definitive Mix 5:12
2,12" Definitive Mix 7:47
3,Fired Up Vocal 7:21
4,Fired Up Dub 5:27
5,Marc's Romper Stomper Mix 8:42
6,D-Bop Mix 7:35

produced by Jon Dixon, Gemini Jones & Ian Christopher
#3&#4 remixed by Gemini Jones & Ian Christopher
#5 remixed by Marc Andrews
#6 remixed by Andy Allder & Dave Cross
1,Radio Mix 4:06
2,Definitive Mix 8:13
3,Cult Mix 7:14
4,Original Version 6:59
5,D-Bop's Saturday Night Mix 7:09
6,D-Bop's Sunday Morning Mix 7:26

produced by Almighty Associates
#5&#6 remixed by D-Bop
 もう一切ハズレなしの素晴らしいカバー・アルバム。#1なんか、下手すると原曲よりも出来がいいかもしれません(ボーカルは除く・・・)。原曲ではビヨルンとベニーが苦心したリズム・トラックの問題を見事に解消しており、本人たちに是非とも聴かせたい出来栄え。#9なんかアグネッタのボーカルを巧みに再現していて感涙ものです。まさにオールマイティの総力を結集した1枚。また、#10ではアグネッタのソロ作までカバー。これまたよく出来てます。  これで4回目のカバーながら、またまた素晴らしい出来栄えです。いやあ、凄いですよ、オールマイティ。#1と#2はギミックとエフェクトで遊びまくったハイパー・ハイエナジー。壮大なスケールのスリリングなシンセサイザーなんか鳥肌が立つくらいにカッコいいです。かつてのDisconet Revisited Mixをさらに進化させた#3にしても、こういうアプローチも面白いでしょ?っていう斬新さがあって、なおかつ原曲に忠実なのが驚き。お見事!  個人的にはアバの曲の中でも最も好きな作品の一つをカバー。相変わらず上手い!特にコーラス・アレンジなんか、初期の頃から比べると信じられないくらいの上達ぶりで、ビヨルンとベニーのテクニックを研究しまくったことがよく分かります。オススメはやはりポップで爽やかな#1と#2。ただ、メランコリックな出だしからサビで一気にはじけ飛ぶ#3も捨てがたいしなあ。アクアやピンクを手掛けたD-Bopによる#6は、遊びとしては面白いかも。  こちらは、ビヨルンとベニー自身が失敗作だと見なしていた“Summer Night City”のカバー。その問題点だったリズム・トラックの処理を、見事に解決して見せたのが#4。この曲には、典型的なハイエナジーのBPMが適正であり、そう考えるとビヨルンとベニーのやろうとしていた事が20年も時代を先駆けていたという事がよく分かります。個人的には、より幻想感を増したトランシーなアッパー・ユーロ#3もオススメ。D-Bopによる#5もはじけまくりで最高です!

MAMMA_MIA.JPG BEST_OF_ABBACADABRA.JPG

Mamma Mia (1999)

Mamma Mia : It's The Best of Abbacadabra (2001)

(P)1999 Almighty Records (UK) (P)2001 Almighty Records (UK)
1,Mamma Mary's Radio Mix
2,Mamma Mary's 12" Mix
3,Definitive Mix
4,How Can I Resist Ya Dub

produced by Martyn Norris & Jon Dixon
#1&#2 remixed by Julian Gingell & Barry Stone
1,Mamma Mia
2,S.O.S.
3,Chiquitita
4,Dancing Queen
5,The Day Before You Came
6,Fernando
7,The Winner Takes It All
8,Summer Night City
9,Gimme! Gimme! Gimme!
10,Honey Honey
11,Wrap Your Arms Around Me
12,Mamma Mia (Reprise)
1,Waterloo
2,Eagle
3,Knowing Me Knowing You
4,Take A Chance On Me
5,Super Trouper
6,On & On & On
7,Money Money Money
8,Angel Eyes
9,Voulez Vous
10,The Visitors
11,Lay All Your Love On Me
12,The Name Of The Game
13,Thank You For The Music
 この#1と#2こそ、数ある“Mamma Mia”のカバーでも最良の出来と言って間違いでしょう。原曲のアレンジを忠実に再現しながら、見事なユーロ・ダンス・ポップに仕上げています。リミックスを担当したのは、後期PWLでカイリー・ミノーグの“Finer Feelings”や“Word Is Out”などを手掛けたGingell & Stoneのコンビ。最盛期のPWLを豊富とさせる職人技を発揮してくれています。オールマイティらしいユーロ・アンセムに仕上がった#3も良質な出来栄え。  アバカダブラ初の2枚組ベスト。いわゆるノンストップ・ミックスによる収録ながら、この企画のために新たにレコーディングされた楽曲や、新たにリミックスされたバージョンも多数収録。個人的に普段はノンストップものは敬遠していますが、こればっかりはちょっと見逃すわけにはいきません(笑)。まあ、結論から言うと、基本的にコレクター向きといったところでしょうか。あとは、パーティーのネタとしても便利かもしれません。まあ、そういうことです(笑)。

A*TEENS

MAMMA_MIA1_A_TEENS.JPG ABBA_GENERATION.JPG MAMMA_MIA2_A_TEENS.JPG SUPER_TROUPER1.JPG

Mamma Mia (1999)

ABBA Generation (1999)

Mamma Mia (1999)

Super Trouper (1999)

(P)1999 Stockholm Records(Sweden) (P)1999 Stockholm Records (EU) (P)1999 Stockholm Records (UK) (P)1999 Stockholm Records(Sweden)
1,Radio Version 3:43
2,Giuseppe Remix 5:35
3,Jam Lab Remix 3:56
4,Extended Version 5:48

produced by Ole Evenrude.
#2 remixed by Giuseppe
#3 remixed by Jam Lab
1,Mamma Mia
2,Gimme! Gimme! Gimme! (A Man After Midnight)
3,Super Trouper
4,One Of Us
5,Voulez Vous
6,S.O.S.
7,Dancing Queen
8,Take A Chance On Me
9,Lay All Your Love On Me
10,The Name Of The Game
11,Our Last Summer

produced by Ole Evenrude,etc.
1,Extended Version 5:48
2,The Bold & The Beautiful Glamourmix Edit 3:46
3,Trouser Enthusiasts' Undying Dub 9:20

produced by Ole Evenrude
#2 remixed by The Bold & The Beautiful
#3 remixed by Trouser Enthusiasts
1,Radio Version 3:52
2,Super Super Remix 8:58
3,Pinocchio Remix 5:08
4,Extended Version 6:05

produced by Thomas Johansson & Ronald Malmberg.
#2 remixed by Pierre J.
#3 remixed by Pinocchio.

 A*ティーンズのデビュー・シングルですね。このABBA*Teens名義のジャケットは初回分しか出回らなかったので、ちょっとレアです(笑)。基本的に原曲のアレンジをそのまま再現したダンス・バージョン。これはこれで非常に良心的な出来栄えながら、踊れるという意味ではアバカダブラのバージョンに軍配が上がるかもしれません。ただ、シンセが原曲のサンプリングかと思うほどクリソツでビックリしました。

 お子様グループと侮るなかれ。非常にクオリティの高い良質なアバのカバー・アルバムです。プロデュースはエイス・オブ・ベイスの作品も手掛けたOle Evenrude。どれも原曲のアレンジをベースに手が加えられており、4人のコーラス・ワークも見事。最高のバブルガム・ポップ・アルバムに仕上がってます。中でも、アバの隠れた名曲#11のカバーはファンなら涙ものの出来栄え。大人から子供まで心置きなく楽しめること請け合いですね。  こちらはUK盤リミックスですね。#2はオリジナル・バージョンをベースに派手なエフェクトやパーカッションを割増ししただけ。#3はかなりトランス色の強いダブで、基本的にボーカル・トラックをサンプリングしたインストものです。ということで、コレクター以外は無視しても問題はない1枚かと思われます。ハイ。  A*ティーンズのアバ・カバーとしては、恐らくこれが最良の作品かと思われます。非常にポップなシンセの解釈などはお見事!の一言。原曲にも引けを取らない出来栄えです。#2はサウンド・エフェクトで遊びまくりのアンダーグランドなハウス、#3はBPMあげまくりのハッピー・トランスで、どちらも個人的な趣味で言えば及第点。やっぱりオリジナル・バージョンのアレンジをたっぷり楽しめる#4がベストでしょう。

SUPER_TROUPER2.JPG SUPER_TROUPER3.JPG GIMME_GIMME_GIMME.JPG DANCING_QUEEN_A_TEENS.JPG

Super Trouper (1999)

Super Trouper (1999)

Gimme! Gimme! Gimme!(1999)

Dancing Queen (2000)

(P)1999 Stockholm Records (UK) (P)1999 Stockholm Rec.(Germany) (P)1999 Stockholm Records(Sweden) (P)Stockholm/Universal (USA)
1,Extended Version 6:05
2,W.I.P. 6:10
3,The Bold & Beautiful Glamourmix 6:50

produced by Thomas Johansson & Ronald Malmberg.
#2 remixed by Work In Progress
#3 remixed by The Bold & Beautiful
1,Super Trouper (Radio Version) 3:52
2,Super Trouper (Pierre J Super Radio Remix) 4:04
3,Happy New Year (Radio Version) 4:23
4,Mamma Mia (Radio Version)
5,Mamma Mia (Video)

produced by Thomas Johansson & Ronald Malmberg
#2 remixed by Pierre J.
#3 remixed by Pinocchio
1,Gimme! Gimme! Gimme! (Radio Version) 3:45
2,Gimme! Gimme! Gimme! (Extended Version) 6:02
3,Gimme! Gimme! Gimme!
   (Earthbound Late Show Remix) 5:04
4,A Teens Medley (Pierre J's Full Length Mix) 8:19

produced by Thomas Johansson & Ronald Malmberg
#3 remixed by Earthbound.
#4 mixed by Pierre J.
1,Album Version
2,Extended Version

produced by Ole Evenrude
 こちらのUK盤の目玉は、何といってもあのPete Waterman傘下のWork In Progressが手掛けたリミックス#2でしょう。ティナ・カズンズやステップスのリミックスでも有名ですが、ヒットのツボをおさえた無難な仕上がり。耳なじみはいいけど新鮮味はナシです。#3も平均的なポップ・トランスといった感じ。悪くはないんですけど。とにかく、A*ティーンズのUK盤は基本的に面白みに欠けます。  こちらはドイツ盤です。目玉は何と言ってもアルバム未収録の“Happy New Year”のリミックス・バージョンですね。原曲が傑作ゆえに、その忠実なカバーの出来が良いのは分かりきったもの。A*ティーンズの素直であどけない歌声も楽曲の素朴さとマッチしていて、とても心温まる仕上がりです。鐘の音や鈴の音がさりげなく挿入されているのもグッドなアイディア。  ストレートなハイエナジーとしてカバーしたのは大正解。マドンナの“Hung Up”よりも、こっちの方が個人的には好きです。特に#2のキャッチーな高揚感はクセになりそう。文句なしにカッコいいです。ただ、これまたBPMばりばりに上げまくったハード・トランス#3は派手なだけで、原曲のクイアーな面白さやキャッチーさが皆無。個人的にはパスですね。  アメリカでのシングル・カットは、何といってもアバ最大のヒット曲である“Dancing Queen”でした。彼らのカバー作品の中では比較的中庸な出来栄え。とはいえ、#2は単なるエクステンデッドではなく、ヒップ・ホップ風の硬質な打ち込みがファンキーでカッコいいリミックス・バージョン。アルバム・バージョンより、こっちの方が遥かに良く出来ています。

UPSIDE_DOWN.JPG HALFWAY_AROUND.JPG HALFWAY_AROUND2.JPG HEARTBREAK.JPG

Upside Down (2000)

Halfway Around The World (2000)

Halfway Around The World (2000)

Heartbreak Lullaby (2001)

(P)2000 Stockholm/Universal (EU) (P)2000 Stockholm/Universal (EU) (P)2000 Stockholm/Universal (UK) (P)2001 Stockholm/Universal (EU)
1,Upside Down 3:14
2,Upside Down (Grizzly/Tysper Radio Remix) 3:50
3,Upside Down
   (Grizzly/Tysper Extended Remix) 4:46
4,Upside Down (JS16 Remix) 6:34

produced by Grizzly/Tysper.
#4 remixed by JS16
1,Radio Version 3:30
2,Earthbound's Halfway Around The Earth Mix Long 6:20
3,M 12 Massive Club Mix 6:56
bonus
Upside Down Video

produced by Grizzly/Tysper.
#2 remixed by Earthbound
#3 remixed by Mag & Matin

1,Halfway Around The World 3:41
2,Gimme! Gimme! Gimme! 3:56
3,Halfway Around The World (Almighty Definitive Mix) 7:45
4,Halfway Around The World (Video)

produced by Grizzly/Tysper
#3 remixed by Almighty Associates.

1,Heartbreak Lullaby (Ray Hedges 7" Mix) 4:07
2,Heartbreak Lullaby (Ballad Version) 4:07
3,Heartbreak Lullaby (Europop Remix) 3:35
4,Heartbreak Lullaby
   (Techno Earthbound Mix) 6:14
5,I Wish It Could Be Christmas Everyday 3:10

produced by Jan Kask & Peter Mansson.
#1 remixed by Ray Hedges
#3&#4 remixed by Eathbound

 さすがにアバのカバーばかりではやっていけない、ということで初めて挑んだオリジナル作品がこれでした。出来上がったのは、アバ路線をきっちりと継承したキャッチーで弾けるようなバブルガム・ダンス・ポップ!ただ、リミックスはどれも力不足。素直にエクステンデッドで良かったのではないかと思いますね。

 こちらもアバ路線をしっかりと継承した作品で、突き抜けるように爽快なサビが素晴らしいキャッチーなダンス・ポップ・ナンバー。本当によく出来ています。哀愁系ユーロ・トランスに仕上げた#2、ケリー・マリーの“It Feels Like I'm In Love”をサンプリングしたディスコ・ハウス#3共に健闘しているものの、オリジナルの魅力は生かしきれてません。  アバカダブラでもお馴染みのオールマイティによるリミックス・バージョン#3を含むUK盤。案の定、オールマイティーのポップ・センスとの相性はバッチリで、オリジナルの良さを生かした爽やかでダンサンブルなユーロ・ハウス・アンセムに仕上がっています。リミックスは及第点の多いA*ティーンズですが、これは文句なしの大合格。  映画「プリティ・プリンセス」の挿入歌として使用された作品。可もなく不可もなくの甘いポップ・バラードですね。いまひとつ叙情感に欠けるようなメロディ・ラインは、アメリカのマーケットを意識した結果なのかもしれません。ポップなユーロ・ハウスに仕上げた#3、トランシーなハード・ハウスに仕上げた#4共に原曲以上ではありません。

FLOORFILLER.JPG PERFECT_MATCH.JPG

Floorfiller (2002)

A Perfect Match (2002)

(P)2002 Stockholm/Universal (EU) (P)2002 Stockholm/Universal (EU)
1,Floorfiller (Radio Version) 3:13
2,Floorfiller (Extended Version) 4:04
3,Floorfiller (My Short Version) 3:03
4,Floorfiller (My Long Version) 4:34

#1 & #2 produced by Grizzly/Tesper.
#3 & #4 produced by Chris Nilsson
1,A Perfect Match (Radio Version) 3:00
2,A Perfect Match (Extended Version) 4:14
3,A Perfect Match (Trancegblobal Club Mix)
4,Singled Out 4:13

produced by Stefan Aberg & Hakan Fredriksson.
#3 remixed by Buck and Clark
 メリー・ジェーン・ガールズの“In My House”っぽいメロディが印象に残る、ちょっと風変わりなポップ・ディスコ。70年代と80年代をごっちゃ混ぜにしてしまったセンスは狙ったのか外したのか・・・!?試みとしては面白いとは思うものの、結果がついてこなかった残念賞ものの1曲。  70年代のバブルガム・ポップを意識した爽やか系ユーロ・ポップ・ディスコ。決して悪くはないものの、まあ、平均的な出来といった感じでしょうか。キャッチーなポップ・ミュージックというのは実は非常に難しいんですよね。これも、残念ながらマジック不足でした。

A_TEENS_DEBUT.JPG

A*Teens Debut! (1999)

(P)1999 Polydor (Japan)
1,A*Teens - Abba Medley 10:15
 これは日本のマーケット向けに無料で配布されたプロモーション用CD。海外のオークション・サイトでは高値が付けられています。内容的には、ファースト・アルバム収録作品の中から8曲をノンストップ・ミックスしただけのもの。まあ、ファンなら必携ということで。

Bjorn Again & Arrival

STOP.JPG SANTA_CLAUS.JPG WHAT_A_FEELING.JPG FIRST_FLIGHT.JPG

Erasure-ish (1992)

Santa Claus Is Coming To Town (1992)

Flashdance...What A Feeling (1993)

First Flight (1999)

(P)1992 M&G Records (UK) (P)1992 M&G Records (UK) (P)1993 M&G/Duraco (UK) (P)1999 Star Production (Sweden)
1,A Little Respect
2,Stop!
3,A Little Respect (More)
4,Stop (More)

produced by Stig Saabson
1,Santa Claus Is Coming To Town
2,Little Drummer Boy (Edit)
3,Santa Claus Is Coming To Town (Trallar Blandar)
4,Little Drummer Boy (Full Version)

produced by Stig Saabson
1,Flashdance...What A Feeling (7") 3:59
2,Flashdance...What A Feeling (12" Remix) 7:16
3,Flashdance...What A Feeling (Extended) 6:02
4,Is It Right? 3:59

produced by Cuddles % Co.
#2 remixed by Space Brothers
1,What About Livingstone
2,Just a Notion
3,All My Tomorrows
4,That's Me
5,Kisses Of Fire
6,Watch Out
7,I've Been Waiting For You
8,He Is Your Brother
9,Funky Feet
10,Money Money Money
11,Hey Hey Helen
12,Eagle
13,Waterloo

produced by Rutger Gunnarson
 アバのカバー集“Abba-esque”を大ヒットさせたイレイジャー。彼らの代表作をビヨルン・アゲインがアバ風にカバーするという、実にシャレの効いた変化球的作品。特に“Stop!”なんて、アバの“Does Your Mother Know”そのままのアレンジで見事にハマってるのが笑えます。イレイジャーがいかにアバの影響を受けているのかがよく分かる1枚でもあります。  日本でもお馴染みのクリスマス・ソングをアバ風にカバーするという、抱腹絶倒なアイディア賞ものの1枚。「サンタが町にやって来る」は「恋のウォータールー」そっくりに、「リトル・ドラマー・ボーイ」は「悲しきフェルナンド」そっくりに仕上がっていて、どちらも思わず膝を叩いてしまうくらいに絶妙なハマり具合。アバ・ファンは必聴です。  何故にビヨルン・アゲインがこの曲を!?ということで、アイリーン・キャラの大ヒット曲「フラッシュダンス」をそのまんまストレートにカバーしただけのシングル。アバとは一切無関係な上に、普通にカバー作品として聴いても平凡な出来栄え。  ビヨルンとベニーが唯一公認したスウェーデンのカバー・バンド、アライバルの初代メンバーによるデビュー・アルバム。アバの専属ギタリストだったルトガー・グンナソンがアレンジとプロデュースを務めており、非常に出来の良いカバー・アルバムに仕上がってます。特にアバの未発表曲#2のカバーはファンなら必聴。アグネッタとフリーダのボーカルを想像しながら聴きましょう。B&Bがスヴェン&ロッタに提供した#9のカバーなど、選曲もマニアックでグッド。オリジナル作の#3もキュートな名曲です。

戻る