I LOVE SPY
60年代スパイ映画の愉しみ

 

 スパイ映画というのは、サイレント期から存在するジャンルだ。フリッツ・ラング監督の「スピオーネ」('28)などは、初期のスパイ映画を代表する作品と言えるだろう。また、ヒッチコックはスパイ映画を得意ジャンルとしており、「暗殺者の家」('34)や「三十九夜」('35)、「間諜最後の日」('36)、「バルカン超特急」('38)、「知りすぎていた男」('56)、「トパーズ」('69)など数多くのスパイ映画を生み出している。
 しかし、やはりスパイ映画というジャンルを確立させたのは「007は殺しの番号(ドクター・ノオ)」('62)に始まる“007シリーズ”だろう。国家機密を巡る情報戦という本来はどちらかというと地味なスパイの世界を、エキゾチックなロケーションと派手なアクション、そしてタキシードに身を包んだハンサムなスパイとゴージャスな美女が戯れる華やかな世界へと昇華させた功績(?)の大きさは計り知れない。007以前と以降では、スパイ映画の様相は全く違うものになってしまった。
 そして、その大成功の影響で60年代には数多くのスパイ映画、さらには007スタイルのアクション映画が世界中で作られる事になる。60年代のスパイ映画のユニークな点は、その時代のポップ・カルチャーと密接に結びついているという事だ。
 それを最大限にカリカチュアして見せたのが「オースティン・パワーズ」('97)シリーズだろう。この「オースティン・パワーズ」、一般的に007シリーズのパロディとして認識されており、それは決して間違ってはいないのだが、どちらかというと007ブームにあやかった亜流映画のパロディに近いように思う。
 確かに、「007/ゴールドフィンガー」のハロルド坂田そっくりな東洋人は出てくるし、女スパイのアロッタ・ヴァジャイナ(すんごい名前だけど)は同じく「ゴールドフィンガー」のプッシー・ガロアのパロディだし、そもそもDrイーヴルのキャラクター自体が「007は二度死ぬ」でドナルド・プレザンスが演じた007の宿敵ブロフェルドのパロディだ。
 しかし、おっぱいから機関銃を出すフェムボットは「ビキニマシン」のパクりだし、そもそも女と酒と遊びが大好きという軟派なオースティンのキャラクターはジェームズ・ボンドというよりもマット・ヘルムかデレク・フリントといった感じだ。
 そもそも、カラフルでサイケデリックなファッションや軽快なロックンロールにカクテル・パーティなんてのも、マット・ヘルムやデリク・フリントのお得意分野。本家007が荒唐無稽ながらも最低限のスパイ映画としてのリアリズムは尊重していたのに対し、マット・ヘルムやデレク・フリントの世界は殆どコミック・ヒーローそのもの。007シリーズに登場する秘密兵器は少なくとも科学的裏づけがあったが、マット・ヘルムやデレク・フリントの世界にはそんなもの一切必要なし。野宿用のゴム・テントだって、一流ホテル並みに冷蔵庫やバー・ラウンジが付いているんだから(笑)。
 さて、そのマット・ヘルムとデレク・フリントについて、さらっと紹介しよう。
 マットヘルムは「サイレンサー/沈黙部隊」('66)、「サイレンサー第2弾/殺人部隊」('66)、「サイレンサー第3弾/待伏部隊」('67)、「サイレンサー第4弾/破壊部隊」('68)でディーン・マーティンが演じたスパイ。酒と女には目がなく、仕事はいつも二の次というスパイとしては危機感まるでゼロのプレイボーイ。キュートでセクシーな秘書ラヴィーを筆頭に、彼の周りにはまるでグルーピーのごとく女の子たちがたむろしている。ていうか、それじゃ顔が割れすぎててスパイ活動どころの話じゃないだろ、と思わず突っ込みたくなるのだが、まあ、映画ですから。酒好きの軟派キャラで売っていたディーン・マーティンには、まさにうってつけの役柄。どんな危機的状況でも気の利いたジョークを欠かさない粋な(?)大人のスパイぶりが60年代っぽくていい。
 このシリーズの魅力は、何と言っても毎回登場する豪華な女優陣の競演だろう。ステラ・スティーヴンス、ダリア・ラヴィ、アン=マーグレット、センタ・バーガー、エルケ・ソマー、シャロン・テイト、カミラ・スパーヴ・・・。「サイレンサー/沈黙部隊」では、あのミュージカル・スター、シド・シャリースが登場してセクシーでゴージャスなストリップを見せてくれる。その他、これでもかとばかりに水着やミニスカートのギャルが大挙して登場し、ゴーゴーを踊ったり、空手の技を披露したりと大活躍。そりゃもう楽しいのなんの(笑)。
 また、ポップでカラフルでモダンなセット、華やかでゴージャスなファッション、グルーヴィーでダンサンブルなラウンジ・ミュージック(「待伏部隊」と「破壊部隊」はラウンジ・ポップの王様、ヒューゴ・モンテネグロが音楽を担当)、抱腹絶倒のギャグ(毎回フランク・シナトラをコケにしたジョークが登場)など、全く飽きさせないシリーズ。007の亜流もの中でも、個人的にはこのマット・ヘルム・シリーズがダントツに面白いと思う。
 さて、もう一方のデレク・フリントだが、こちらは「電撃フリントGO!GO作戦」('66)と「電撃フリント・アタック作戦」('67)に登場したキャラクター。フリントもマット・ヘルムに負けず劣らず、女と酒には目のない不良スパイ。しかも彼の場合、ろくに仕事もしていないくせに何故だか空手や柔道の技は超一流。アクション・シーンはスタントマン任せだったディーン・マーティンとは違い、フリント役のジェームズ・コバーンは派手な大技のアクションを見せてくれる。
 ただ、このフリント・シリーズ、どこかいまひとつバカになりきれていないところがあって、マット・ヘルム・シリーズのような洒脱さに乏しい。特に「電撃フリント・アタック作戦」は大量のおねえちゃんが登場するにも関わらず、なんだかお色気不足というか、ヒロインのジーン・ヘイル以下、女優陣の顔ぶれがこじんまりしていて面白みに欠けている。「サイレンサー第3弾/待伏部隊」のセンタ・バーガーみたいに、肩までかかるような豪華絢爛なイアリングにレースのドレスなんていう、ガルボのマタ・ハリも真っ青ないでたちで出て来てくれればポイント高いんですけどね。

 さて、その他の60年代亜流スパイ映画についても紹介していこう。先述のマット・ヘルムやデレク・フリントと並んで有名なのが、マイケル・ケイン演じるハリー・パーマーの活躍するイギリス映画「国際諜報局」('64)、「パーマーの危機脱出」('66)、「10億ドルの頭脳」('67)。「オースティン・パワーズ ゴールドメンバー」('02)でオースティンのパパを演じたケインだが、このハリー・パーマー・シリーズはあくまでも正統派のスパイ映画で、マット・ヘルムやデレク・フリントのような荒唐無稽さとは無縁。そのため、どうしても地味な印象がつきまとってしまう。
 イギリスのスパイ映画では、リチャード・ジョンソン扮するヒュー・ドラモンドが活躍する「キッスは殺しのサイン」('66)と「電撃!スパイ作戦」('69)の2本が秀逸だろう。ただし、ドラモンドはスパイではなく保険調査員。なのに、何故か007も顔負けの活躍ぶりを見せてくれる。まあ、映画ですから(笑)。どちらの作品も、宿敵カール・ピーターソンによる国際的な陰謀を保険調査員のドラモンドが解決するという筋書きで、とんでもなく凄腕の女殺し屋が登場する。特に、「キッスは殺しのサイン」のエルケ・ソマーとシルバ・コシナの2人は、相手構わずお色気とジョークを振りまきながら楽しそーに人を殺しまくる、かなりヤバい女殺し屋コンビ。「電撃!スパイ作戦」ではダリア・ラヴィやベバ・ロンカールといったゴージャス美女の他、まだ初々しい頃のシドニー・ロームがむちゃくちゃかわいい。さらには、ハマー・ホラーで御馴染みのユッテ・ステンスガードが女ロボット役で登場。生真面目でクールなドラモンドのキャラクターが面白みに欠けるものの、セクシーでゴージャスな女性キャラや荒唐無稽なストーリー、モダンでお洒落なセットや小道具の数々はマット・ヘルム・シリーズにも通じる面白さがある。
 ちなみに、ヒュー・ドラモンドというキャラクターはもともとは舞台劇「ブルドッグ・ドラモンド」に登場したヒーロー。退役軍人のヒュー・ドラモンド、別名ブルドッグ・ドラモンドが宿敵カール・ピーターソンの陰謀を阻止するという犯罪サスペンスで、1922年にはイギリスで映画化されている。一番有名なのは、名優ロナルド・コールマン主演でハリウッドで映画化された「ブルドッグ・ドラモンド」('29)だろう。これでアカデミー賞にノミネートされたコールマンが「霧に立つ影」('34)で再演した他、数多くのシリーズ続編が作られ、レイ・ミランド、ジョン・ハワード、トム・コンウェイ、ウォルター・ピジョン、ラルフ・リチャードソンなどが歴代のドラモンド役を演じている。
 なお、テレビ・シリーズながら、粋な英国紳士のジョン・スティードとフェティッシュなファッションに身を包んだセクシーなエマ・ピールが大活躍する「おしゃれ㊙探偵」('61-'69)シリーズも忘れてはならないだろう。テレビといえば、「それ行けスマート」('65-'70)っていう007のパロディ的なスパイ・コメディ・シリーズもあった。パロディならこの人、のメル・ブルックスが脚本を書いたドラマで、後に「0086笑いの番号」('80)として映画化もされている。
 今では殆ど忘れ去られているのが、ジョージ・ネイダーがFBI捜査官を演じるジェリー・コットン・シリーズ。日本では「FBIハリケーン作戦」('65)、「FBIマンハッタン作戦」('66)、「FBI秒読み3・・・2・・・1」('66)の3本しか公開されていないが、本国のドイツでは1965年から69年までの間に合計で7本も作られた人気シリーズだった。アメリカを舞台にしていて、毎回セクシーな美女が登場するものの、いかんせん全てにおいて地味なシリーズだった。女優も地味なら、仕掛けも地味。ストーリーも地味だし、そもそもジェリー・コットン役のジョージ・ネイダー自身が華のない役者なのは致命的だった。どちかというと、スパイものというよりはエドガー・ウォレス原作の犯罪推理ものに近い雰囲気。
 さて、大ヒットした映画の亜流を作ることにかけては世界一流(?)なのがイタリア映画。その露骨なパクリっぷりはあっぱれそのもの。だいたい、077シリーズですよ、077。ケン・クラーク主演の「077/地獄のカクテル」('65)に「077連続危機」('65)、「077/地獄の挑戦状」('65)と、3本も作られている。低予算ゆえに、マット・ヘルム・シリーズや電撃フリント・シリーズのような派手なガジェットやアクションは期待できないものの、ヘルガ・リーネやマーガレット・リー、さらには「007/ロシアより愛をこめて」のダニエラ・ビアンキを登場させる女優選びのセンスや、イタリアらしいモダンなセットやファッションはなかなか楽しい。その他、FX-18やら008やらといった怪しい(笑)スパイがイタリア映画界では暗躍しまくっていたのだった。
 ちなみに、イタリア産スパイアクションといえば、ショーン・コネリーの弟ニール・コネリーを主演に、元ボンド・ガールのダニエラ・ビアンキ以下007シリーズのレギュラー陣を総動員させた究極のパチもの映画「ドクター・コネリー/キッド・ブラザー作戦」('67)なんてのもあったっけ。
 また、フランスでもユベール・ボニスールが活躍する"OSS117”シリーズが通算5本作られている。カーウィン・マシューズが初代ボニスール役を演じた「O.S.S.117」('63)、「バンコ・バンコ作戦」('64)、2代目フレデリク・スタフォードの「リオの嵐」('65)、「OSS117/東京の切札」('66)、3代目ジョン・ギャヴィンの「O.S.S.117/殺人売ります」('66)。女優の顔ぶれも、イリナ・デミック、ピア・アンジェリ、ミレーヌ・ドモンジョ、マリナ・ヴラディ、ルチアーナ・パルッツィと、007シリーズに負けず劣らずの豪華な顔ぶれ。エキゾチックなロケーションも魅力的なシリーズだったが、アクションの華やかさに欠けていた。ちなみに、007シリーズのテレンス・ヤングが監督した「OSS117/東京の切札」は日本ロケされており、吉村実子が出演している。
 ちなみに、この“OSS117”シリーズはジャン・ブルースのスパイ小説が原作で、1956年にイワン・デニスー、マガリ・ノエル主演で映画化されているが、折からの007ブームでスクリーンに復活したのだった。

 さて、そのスパイ映画ブームにあやかってイタリアやフランスで登場したのが大人向けスーパー・ヒーローものである。もともと、戦後のヨーロッパでは大人向けコミックが盛んだった。フランスの“バーバレラ”、イタリアの“クリミナル”に“ヴァレンティナ”、“ディアボリク”、ドイツの“Phoebe Zeigeist”などが代表的なところか。犯罪、セックス、SM、フェティッシュといったキーワードで描き出された大人向けのヒロイック・ファンタジーがスパイ映画と結びついて、ポップでお洒落でモンドなスーパー・ヒーローものが次々と生み出された。
 その代表的な作品が、ロジェ・ヴァディム監督の「バーバレラ」('68)とマリオ・バーヴァ監督の「黄金の眼」('67)だろう。「ファントマ/危機脱出」('64)に始まるジャン・マレーのファントマ・シリーズも明らかに007の影響下にあるスーパー・ヒーローものだし、日本未公開ながらイタリア・スペイン合作のクリミナル・シリーズも、さながらマスクを被った007といった感じのお色気と秘密兵器に溢れたモダンでお洒落な作品だった。

 いずれも、60年代という時代が生み出したサブ・カルチャー的性格の濃い作品ばかり。それだからこそ、あの時代にしか生まれ得ないパワーやエネルギーに満ちていて、今見ても新鮮な面白さがある。「おしゃれ㊙探偵」をリメイクした失敗作「アベンジャーズ」('98)を見れば分るように、あの時代特有のキッチュなポップ・センスというのは「オースティン・パワーズ」のようなパロディにでもしない限りはなかなか再現することは出来ない。007シリーズの最新作は「カジノ・ロワイヤル」らしいが、ピーター・セラーズもウルスラ・アンドレスも出てこない、バート・バカラック抜きの「カジノ・ロワイヤル」なんてねえ・・・。って、あれはイアン・フレミングの原作とは殆ど関係なかったですけどねー(笑)。

 

MATT_HELM.JPG CASINO_ROYALE.JPG DRUMMOND.JPG TRIPLE_CROSS.JPG

Matt Helm Lounge

007/カジノロワイヤル
Casino Ryale (1967)

Bulldog Drummond Double Bill

トリプルクロス
Triple Cross (1966)

(P)2005 Sony Pictures (USA)  (P)2003 20世紀フォックス(Japan) (P)2005 Network (UK) (P)2005 Prism Leisure (UK)
画質★★★★☆ 音質★★★★☆ 画質★★★★☆ 音質★★★★☆ 画質★★★★☆ 音質★★★☆☆ 画質★★★☆☆ 音質★★★☆☆
DVD仕様(北米盤)
カラー/ワイドス・クリーン/モノラル/音声:英語・日本語(一部)/字幕:英語・日本語・スペイン語・フランス語/地域コード:1/計414分/製作:アメリカ

収録内容
「サイレンサー/沈黙部隊」('66)
「サイレンサー第2弾/殺人部隊」('66)
「サイレンサー第3弾/待伏部隊」('67)
「サイレンサー第4弾/破壊部隊」('68)

映像特典
予告編集
※ほぼ同一内容の日本盤発売済
DVD仕様(日本盤)
カラー/ワイド・スクリーン/5.1chサラウンド/英語音声/字幕:日本語・英語/地域コード:2/130分/製作:アメリカ

映像特典
オリジナル予告編
DVD仕様(イギリスPAL盤)
カラー/ワイド・スクリーン/モノラル/英語音声/字幕なし/地域コード:2/計180分/製作:イギリス

収録内容
「キッスは殺しのサイン」('66)
「電撃!スパイ作戦」('69)

映像特典
予告編集
インタビュー集(リチャード・ジョンソン、エルケ・ソマー、シルヴァ・コシナ他)
未公開メイキング・フィルム
クレジットなしオープニング映像
スチル・ギャラリー
DVD仕様(イギリスPAL盤)
カラー/ワイド・スクリーン/モノラル/英語音声/字幕なし/地域コード:2/120分/製作:イギリス・フランス

映像特典
オリジナル予告編
バイオグラフィー集
監督:フィル・カールソン(#1、#4)
    ヘンリー・レヴィン(#2、#3)
製作:アーウィン・アレン
原作:ドナルド・ハミルトン
脚本:オスカー・ソール(#1)
    ハーバート・ベイカー(#2、#3)
    ウィリアム・マクギヴァン(#4)
音楽:エルマー・バーンスタイン(#1)
    ラロ・シフリン(#2)
    ヒューゴ・モンテネグロ(#3、#4)
出演:ディーン・マーティン
    ステラ・スティーヴンス(#1)
    ダリア・ラヴィ(#1)
    シド・シャリース(#1)
    アン=マーグレット(#2)
    カミラ・スパーヴ(#2)
    センタ・バーガー(#3)
    ジャニス・ルール(#3)
    エルケ・ソマー(#4)
    シャロン・テイト(#4)
    ナンシー・クワン(#4)
    ティナ・ルイーズ(#4)

監督:ジョン・ヒューストン
    ケン・ヒューズ
    ロバート・パリッシュ
    ジョセフ・マクダグラス
    ヴァル・ゲスト
製作:チェールズ・K・フェルドマン
    ジェリー・ブレスラー
原作:イアン・フレミング
脚本:ウォルフ・マンキーウィッツ
    ジョン・ロウ
    マイケル・セイヤーズ
撮影:ジャック・ヒルデヤード
音楽:バート・バカラック
出演:ピーター・セラーズ
    ウルスラ・アンドレス
    デヴィッド・ニーヴン
    ウディ・アレン
    オーソン・ウェルズ
    ジョアナ・ペティット
    ウィリアム・ホールデン
    ジョン・ヒューストン
    デボラ・カー
    シャルル・ボワイエ
    ジョージ・ラフト
    バーバラ・ブーシェ

監督:ラルフ・トーマス
製作:ベティ・E・フォックス
    シドニー・フォックス
脚本:ジミー・サングスター(#1のみ)
    デヴィッド・オズボーン
    リズ・チャールズ=ウィリアムス
撮影:アーネスト・スチュワード
音楽:チャールズ・ブラックウェル
出演:リチャード・ジョンソン
    エルケ・ソマー(#1)
    シルヴァ・コシナ(#1)
    ナイジェル・グリーン(#1)
    スザンナ・リー(#1)
    ダリア・ラヴィ(#2)
    ジェームズ・ヴィリアーズ(#2)
    シドニー・ローム(#2)
    ベバ・ロンカール(#2)
    ユッテ・ステンスガード(#2)
    ヴァネッサ・ハワード(#2)
    ロバート・モーリー(#2)
監督:テレンス・ヤング
製作:ジャック=ポール・ベルトラン
原作:フランク・オーウェン
脚本:ルネ・アルディ
撮影:アンリ・アルカン
音楽:ジョルジュ・ガルヴァレンツ
出演:クリストファー・プラマー
    ロミー・シュナイダー
    トレヴァー・ハワード
    ゲルト・フレーベ
    クロディーヌ・オージェ
    ユル・ブリンナー
    ゴードン・ジャクソン
 007の亜流シリーズでは最高にお洒落で最高に面白いマット・ヘルム・シリーズ全作を収録したボックス・セット。女優の顔ぶれも豪華だし、エキストラの女の子たちのレベルも高し。猛烈にテンションの高いアン=マーグレットのゴー・ゴー・ダンスに目が釘付け(笑)。粋な下ネタ・ギャグから、シナトラ・ファミリーの楽屋落ちギャグまで、スマートでユーモアの分る大人向けのスパイ・シリーズ。ファッションやセット、小道具のセンスの良さにも注目したいところ。さらに、歌からダンスまで満載で、もうてんこ盛り状態です。欲を言えば、DVD特典がもうちょっと欲しかったかな・・・。  イアン・フレミングの原作からタイトルと一部設定だけを頂戴して作り上げられた007パロディの決定版。上記以外にもジャクリーン・ビセットやらジャン=ポール・ベルモンドやら、もうとんでもないくらいに豪華なオール・スター・キャストが顔を揃えている。お間抜けなギャグ、お洒落なファッション、カラフルなセット、グルーヴィーでスウィートなバート・バカラックの音楽。「オースティン・パワーズ」を遥かに上回る面白さ。個人的にも大好きな作品の一本。ちなみに、「スター・ウォーズ」のダース・ベーダー役で有名なデヴィッド・プラウズがフランケンシュタインの怪物役で顔を出している。  これまたお洒落でクールでモダンなスパイ・アクション。基本路線はシリアスだが、随所に大人のユーモアを散りばめており、007シリーズにも負けず劣らず楽しめる。主演のリチャード・ジョンソンは、後の「サンゲリア」なんかの疲れた中年親父ぶりがウソのようなクールでダンディな風貌で、冷静沈着なヒュー・ドラモンド役にはぴったり。しかし、このシリーズの見所はやっぱり女優陣。血も涙もないけど、ユーモアとファッションのセンスだけは人一倍の不死身の女殺し屋たちが登場する。しかし、エルケ・ソマーにダリア・ラヴィって、マット・ヘルム・シリーズとキャストがかぶりまくってるのは偶然?  戦争映画ミーツ・スパイ・アクション。第2次大戦中にドイツ側と英国側両方のスパイとして暗躍した泥棒紳士エディー・チャップマンの活躍を描く作品。監督は「007は殺しの番号」「007/ロシアより愛をこめて」「007/サンダーボール作戦」を手掛けたスパイ映画の巨匠テレンス・ヤング。全体的にスパイ映画特有の軽妙なタッチが生かされており、戦争映画にありがちな重さはない。まあ、それが良いか悪いかは人によって好き嫌いの分かれるところだろう。女優陣もロミー・シュナイダーに「007/サンダーボール作戦」のクロディーヌ・オージェというゴージャスな美女を揃え、明らかにスパイ映画ブームを意識している。

JERRYCOTTON_BROOKLYN.JPG JERRYCOTTON_DYNAMIET.JPG JERRYCOTTON_BROADWAY.JPG BLOODY_MARY.JPG

Der Morderclub von Brooklyn (1966)

Dynamit in gruner Seide (1968)

Todesschusse am Broadway (1969)

077/地獄のカクテル
Mission Bloody Mary (1965)

(P)2002 JSV (Netherland) (P)2002 JSV (Netherland) (P)2002 JSV (Netherland) (P)2004 Dorado Films (USA)
画質★★★☆☆ 音質★★☆☆☆ 画質★★★☆☆ 音質★★☆☆☆ 画質★★★☆☆ 音質★★☆☆☆ 画質★★★☆☆ 音質★★★☆☆
DVD仕様(オランダPAL盤)
カラー(一部モノクロ)/ワイド・スクリーン/モノラル/音声:ドイツ語・英語/字幕なし/地域コード:2/90分/製作:ドイツ

映像特典
オリジナル予告編
DVD仕様(オランダPAL盤)
カラー/ワイド・スクリーン/モノラル/音声:ドイツ語・英語/字幕なし/地域コード:2/90分/製作:ドイツ

映像特典
オリジナル予告編
DVD仕様(オランダPAL盤)
カラー/ワイド・スクリーン/モノラル/音声:ドイツ語・英語/字幕なし/地域コード:2/90分/製作:ドイツ

映像特典
オリジナル予告編
DVD仕様(北米盤)
カラー/ワイド・スクリーン/モノラル/英語音声/字幕なし/地域コード:1/91分/製作:イタリア

映像特典
予告編集
ポスター・ギャラリー
キャスト・バイオグラフィー
監督:エルナー・ジャコブス
製作:ハインツ・ウィレッグ
脚本:ヘルベルト・ライネッカー
撮影:フランツ・X・レデール
音楽:ピーター・トーマス
出演:ジョージ・ネイダー
    ハインツ・ワイス
    ヘルガ・アンダース
    カレル・ステパネク
    ヘルムート・フォルンバッカー
    ダグマー・ラッサンダー
監督:ハラルド・ラインル
脚本:ロルフ・シュルツ
    クリスタ・ステルン
撮影:ジュゼッペ・ラ・トーレ
    フランツ・X・レデール
音楽:ピーター・トーマス
出演:ジョージ・ネイダー
    ハインツ・ワイス
    マルリス・ドラーガー
    ディアター・エップラー
    カテ・ハーク
監督:ハラルド・ラインル
脚本:ロルフ・シュルツ
    クリスタ・ステルン
撮影:ハインツ・ホルシャー
音楽:ピーター・トーマス
出演:ジョージ・ネイダー
    ハインツ・ワイス
    ヘイディ・ボーレン
    ミアー・バロー
    ミカエラ・マイ
    ホルスト・ナウマン
監督:セルジョ・グリーコ
製作:エドモンド・アマティ
脚本:サンドロ・コンティネンザ
    レオナルド・マルティン
    マルチェロ・コスチア
撮影:フアン・フリオ・バエ−ニャ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:ケン・クラーク
    ヘルガ・リーネ
    フィリップ・ハーセント
    ミツコ
    ウンベルト・ラホー
    エリカ・ブラン
 ジェリー・コットン・シリーズ中期の作品。裕福な実業家が子供誘拐の脅迫を受ける。そこで登場するのが、我らがFBI捜査官ジェリー・コットン、ということで、スパイ映画的アプローチのフィルム・ノワールといった仕上がり。ジャーマン・ラウンジの大御所ピーター・トーマスによるスインギーでイージーな音楽が魅力だが、全体的には派手なアクションも少なく、女優も地味めな感じ。60年代から70年代にかけてイタリア映画で活躍したチェコ出身のセクシー女優、ダグマー・ラッサンダーが顔を出しているのが見所か。主演のジョージ・ネイダーはアメリカ出身の渋い2枚目俳優だが、残念ながら華に欠けている。 ジェリー・コットンがダイヤモンドを狙う強盗団の陰謀を阻止しようとするシリーズ第6弾。ニューヨークを舞台にすることの多いシリーズ中では珍しく、今回はロサンゼルスを舞台に物語が展開する。監督は”ドクトル・マブゼ”シリーズなど60年代に数多くのドイツ製犯罪ミステリーを手掛けたハラルド・ラインルが担当しており、少々編集は粗く感じるもののテンポは小気味いい。ただ、強盗団の手口といい、コットンの犯罪捜査といい、60年代のスパイ映画特有の洒脱さが全くないのは残念。戦前のドイツ映画を代表するスター女優カテ・ハークがジェリー・コットンの母親役で顔を出している。  ジェリー・コットン・シリーズ最終作。今回は再びニューヨークに舞台を移し、おとり捜査で死んだFBI捜査官が隠した黄金を狙う犯罪組織とジェリー・コットンが対峙する。とはいえ、組織の手口も地味なら、FBIや警察もアホ揃いで、ちっとも緊張感がない。ここ数年ドイツのテレビで大人気の刑事ドラマ“Polizeiruf 110”シリーズのレギュラーで有名なミカエラ・マイが顔を出しているのが唯一のみどころか。ただし、今回は珍しくセクシーな女の子が多数出演。おっぱいポロリのサービス・ショットまで付いてくる。ん〜、それくらいかな(笑)。  いやあ、オープニングから思い切り007シリーズをパクりまくりのマカロニ・スパイ・アクション。マット・モンローの「ロシアより愛をこめて」そっくりのテーマ曲も楽しい。犯罪組織に盗まれた新型原子爆弾“ブラディ・マリー”を奪い返すために諜報部員077が活躍する、シリーズ第1弾。そのお気楽さ加減が、いかにもイタリアっぽくていい。主演のケン・クラークはアメリカ出身の軟派な2枚目スターで、当時のイタリア産B級スパイ・アクションに数多く出演している。ヒロインのヘルガ・リーネは60年代・70年代のイタリア及びスペインの娯楽映画で活躍したカルト女優。また、イタリアの誇るカルト女優エリカ・ブランが、デビュー当時の初々しい姿を見せてくれる。なお、パリで活躍していた日本人ストリッパー、ミツコが中国人女スパイ役で登場する。

AGENTE_SEGRETO.JPG DOUBLE_AGENT.JPG BARBARELLA.JPG KRIMINAL.JPG

ア・シークレット・エージェント
Requiem per un Agente Segreto (1967)

チェスティ・モーガンin
ダブル・エージェント73
Double Agent 73 (1974)

バーバレラ
Barbarella Queen of the Galaxy (1968)

Kriminal (1966)

(P) Avanz Entertainment (Japan) (P)2000 Something Weird (USA) (P)2000 CICビクタービデオ(JAPAN) (P)2001 Pulp Video (Italy)
画質★★★☆☆ 音質★★☆☆☆ 画質★★★☆☆ 音質★★★☆☆ 画質★★★★★ 音質★★★★☆ 画質★★★★☆ 音質★★★☆☆
DVD仕様(日本盤)
カラー/ワイド・スクリーン/モノラル/英語音声/日本語字幕/地域コード:2/99分/製作:イタリア・スペイン・ドイツ
DVD仕様(北米盤)
カラー/スタンダード・サイズ/モノラル/英語音声/字幕なし/地域コード:ALL/72分/製作:アメリカ

映像特典
オリジナル予告編
ポスター・ギャラリー
短編THE BIG, BIG BUST

DVD仕様(日本盤)
カラー/ワイド・スクリーン/モノラル/英語音声/字幕:日本語・英語/地域コード:2/98分/製作:フランス・イタリア・アメリカ

映像特典
オリジナル予告編

DVD仕様(イタリアPAL盤)
カラー/ワイドスクリーン/モノラル・5.1chサラウンド/イタリア語音声/イタリア語字幕/地域コード:ALL/98分/製作:イタリア・スペイン

映像特典
予告編
フィルモグラフィー
監督:セルジョ・ソリーマ
脚本:セルジョ・ドナーティ
    セルジョ・ソリーマ
    アントニオ・デル・アーモ
    アントニオ・デ・ファエン
撮影:ガストーネ・ディ・ジョヴァンニ
音楽:アントニオ・ペレス・オレア
出演:スチュアート・グレンジャー
    ダニエラ・ビアンキ
    ピーター・ファン・アイク
    ジュリオ・ボセッティ
    マリア・グラナダ
監督:ドリス・ウィッシュマン
製作:ドリス・ウィッシュマン
脚本:ジュディ・J・カシュナー
    ドリス・ウィッシュマン
撮影:ユーリ・ハヴィヴ
音楽:シネ・トップ
出演:チェスティ・モーガン
    フランク・シルヴァーノ
    ソール・メス
    ジル・ハリス
    ルイス・バーディ
監督:ロジェ・ヴァディム
製作:ディノ・デ・ラウレンティス
原作:ジャン・クロード・フォレスト
脚本:テリー・サザーン
撮影:クロード・ルノワール
音楽:ミシェル・マーニュ
    チャールズ・フォックス
出演:ジェーン・フォンダ
    ジョン・フィリップ・ロー
    マルセル・マルソー
    デヴィッド・ヘミングス
    クロード・ドーファン
    ミーロ・オーシャ
    アニタ・パレンバーグ
監督:ウンベルト・レンツィ
製作:ジャンカルロ・マルケッティ
    クラウディオ・テラーモ
脚本:ウンベルト・レンツィ
原作:マックス・ブンカー
撮影:アンジェロ・ロッティ
音楽:ロベルト・プレガディオ
    レイモンド・フル
出演:グレン・サクソン
    ヘルガ・リーネ
    アンドレア・ボシク
    イヴァーノ・サッチオーリ
    エスメラルダ・ルスポーリ
    メアリー・アーデン
 イタリア映画界きっての硬派な職人監督セルジョ・ソリーマが手掛けたスパイ・アクション。雰囲気は007チックだが、そこはソリーマのこと。適度なお色気を散りばめつつも、あくまでもおふざけは一切なしのシリアスなスパイ・スリラーに仕上げている。脚本も「ウェスタン」や「夕陽のギャングたち」といったセルジョ・レオーネ作品で御馴染みのセルジョ・ドナーティが参加。主役のスパイ、ビンゴを演じるのは「シーザーとクレオパトラ」や「キング・ソロモン」などで一世を風靡したハリウッドの2枚目スター、スチュアート・グレンジャー。また、ハリウッドでも活躍したドイツの名優ピーター・ファン・アイクも顔を出している。ヒロイン役のダニエラ・ビアンキは「ロシアより愛をこめて」のボンド・ガール役のおかげで、当時スパイ映画にはひっぱりだこだった。  いやあ、これをここで紹介するべきかどうか迷ったんですが(笑)。ある意味、究極のパロディ・スパイ映画。73インチ、つまり約186センチというマンモス級の巨乳でアメリカでは今でも絶大な人気を誇るポーランド出身のストリッパー、チェスティー・モーガンが女スパイ役でおっぱいをブンブンに振り回して大活躍するバカ丸出しのZ級映画。監督は、60年代にヌーディスト映画で場末の映画館を賑わせた低予算映画界の女帝ドリス・ウィッシュマン。生活のためにカメラ屋の女房から映画監督になった人なので、演出はまるっきりいい加減。本作でも、意味のないクロース・アップや緊迫感ゼロのアクション(?)シーンなど、思わず爆笑を誘うシーンの連続。しかしまあ、やるとは思ったけど、おっぱいカメラにおっぱいパンチ、顔の倍くらいの大きさのおっぱいを文字通り武器にして大活躍のチェスティー・モーガン。ハイヒールで動きづらそうにして走るなよ(笑)。ちなみに彼女、ポーランド語訛りが強すぎるため、本作でも声は吹き替え。  スパイ映画ミーツSFアダルト・コミック。大統領の命を受け、宇宙破壊光線を発明したデュラン・デュラン博士を捕まえるために宇宙を旅する女性諜報部員(?)バーバレラのスリルと快楽に満ちた活躍を描く。そりゃもう、モンドでポップでグルーヴィーな、大人のためのエロティック娯楽大作。奇想天外でエッチなセット・デザインやウルトラ・モダンでフェティッシュな衣装デザインなど、ビジュアル面のセンスの良さは、他のコミック・ヒーローものの追随を許さない。その点では、マリオ・バーヴァの「黄金の眼」と双璧と言えるだろう。ただし、この世界観についていけない人は、完全に置いてけぼりを食らってしまうはず。個人的には、全てにおいてツボにはまりまくり。多分、このセンスを楽しめない人とはお友達にはなれないような気がするなあ(笑)。しかし、ジェーン・フォンダもセクシーでキュートだが、当時のトップ・モデル、アニタ・パレンバーグのゴージャスさにはまいった。  イタリア版怪盗ルパンとでもいうべきか。骸骨の仮面を被った神出鬼没の宝石泥棒クリミナルの活躍を描くシリーズ第1弾。完全に007スタイルのお洒落でグルーヴィーな犯罪アクションに仕上がっている。原作はイタリアの伝説的アダルト・コミック。有罪判決を受けたクリミナルが死刑執行の瞬間に姿を消す。ロンドンの上流社会を舞台にした、クリミナルとスコットランドヤードのいたちごっこが小気味良く描かれていく。クリミナルが決して正義のヒーローではなく、あくまでも犯罪者であるというキャラクター設定もユニーク。演じるグレン・サクソンはオランダ出身の俳優で、マカロニ・ウェスタンでも活躍したブロンドの2枚目スター。ヒロイン役は、イタリア産娯楽映画ファンには御馴染みのスペイン女優ヘルガ・リーネ。彼女も出演作が数多いが、このシリーズが一番美しく輝いている。なお、マリオ・バーヴァの「モデル連続殺人」で知られるトップ・モデル、メアリー・アーデンが終盤に顔を出し、場をさらっていく。

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Il marchio di Kriminal (1968)

電撃!秘宝強奪指令 地獄のシンジケート
Fenomenal e il tesoro di Tutankamen (1968)

(P)2001 Pulp Video (Italy) (P) 東映/東北新社 (Japan)
画質★★★★☆ 音質★★★☆☆ 画質---------- 音質---------
DVD仕様(イタリアPAL盤)
カラー/ワイド・スクリーン/モノラル・5.1chサラウンド/イタリア語音声/イタリア語字幕/地域コード:ALL/92分/製作:イタリア・スペイン

映像特典
予告編
フィルモグラフィー
VHS仕様(日本盤)
カラー/スタンダードサイズ/モノラル/英語音声/日本語字幕/91分/製作:イタリア
監督:ナンド・チチェロ
脚本:エドモンド・M・ブロケーロ
原作:マックス・ブンカー
撮影:アンジェロ・ロッティ
    エミリオ・フォリスコット
音楽:マヌエル・パラーダ
出演:グレン・サクソン
    ヘルガ・リーネ
    アンドレア・ボシク
    フランク・オリヴァー
    トマス・ピコ
監督:ルッジェロ・デオダート
製作:マウロ・パレンティ
脚本:ルッジェロ・デオダート
撮影:ロベルト・レアーレ
音楽:ブルーノ・ニコライ
出演:マウロ・パレンティ
    ルクレチア・ラヴ
    ゴードン・ミッチェル
    ジョン・カールセン
    カルラ・ロマネッリ
    サイルス・エリアス
 監督が前作のウンベルト・レンツィから、エドウィージュ・フェネッシュ主演の「青い経験」で有名なナンド・チチェロに交代した第2弾。よりダークでフェティッシュでコミカルなアダルト向けヒーロー・ファンタジーに仕上がっている。クリミナルの犯罪者ぶりも前作を上回っており、冒頭では彼の骸骨の仮面にびっくりしたお婆ちゃんを平気でショック死させてるし。観客の共感を得るよりも宝石を頂戴することの方に熱心な前代未聞のヒーローである。  「食人族」で有名なルッジェロ・デオダート監督の本格的デビュー作。全身黒づくめの覆面ヒーロー、フェノメナルが活躍するポップでキッチュなアダルト・コミックもの。“フェノメナ、フェノメナール”ってコーラスもユニークな、ブルーノ・ニコライによるグルーヴィーなサントラも楽しい。しかし、普通の黒パンツに黒の被り物というフェノメナルのいでたち、スーパー・ヒ−ローにしては安上がり過ぎやしないか(笑)?デオダートが、こんな軽いタッチの娯楽アクションを手掛けていた、という意外性も含めてお勧めの一本。

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