〜魅惑のオリエンタル・ビューティ〜
ソグヂアナ Sogdiana

 

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 個人的に今最も注目している女性アーティストの一人。もともとウズベキスタン共和国の出身で、いわゆる地元ローカルのスターだった。その実力は当時から大変高い評価を受け、ロシア音楽界のMJことフィリップ・キルコロフもラジオ番組で“驚くべき歌唱力”と大絶賛していたほど。06年にはロシアの人気オーディション番組“スター工場”のシーズン6に出場し、シングル“Serdtse-Magnit(心の磁力)”はラジオ・チャートの1位を20週に渡って独占する大ヒットとなった。
 清楚で凛とした美しい歌声もさることながら、お国柄ということもあってだろうか、異国情緒溢れるエキゾチックでオリエンタルな楽曲も大きな魅力。いわゆるロシアン・ポップスの一般的なイメージとはちょっと違う印象だが、多民族国家であるロシアではオリエンタル系ミュージックの人気も高い。ちょうど彼女と同時期に“スター工場”へエントリーしたクルド系アルメニア人の女性歌手ザラも大成功しており、少数民族の活躍が目覚ましいロシア音楽界の今を象徴するような存在だ。

 ソグヂアナは1984年2月17日、ウズベキスタン共和国はタシケントの生まれ。本名をオクサーナ・ウラジミノーフナ・ニェチタウロといい、ウクライナ系のウズベク人なのだという。芸名のソグヂアナとは、タシケントやサマルカンドを含む地域一帯をさした紀元前の名称(英語読みではソグディアナ)に由来するもの。生まれ育ったウズベキスタンの伝統や文化に対する愛着が強いことから、この芸名を選んだのだそうだ。
 99年に地元テレビ局のオーディション番組“SADO-99”で優勝し、01年にプロの歌手としてデビュー。05年にブルガリアの有名な港湾都市ヴァルナで行われた国際ポピュラー音楽祭“ディスカヴァリー”で2位入賞を果たし、さらにイタリアの音楽祭“Canzoni dal Mondo(世界の歌)”で最優秀歌唱賞を獲得した。
 そして、翌年の夏にはロシアで大人気のオーディション番組“スター工場”に出場。残念ながらトップ3への入賞は叶わなかったが、同時期にリリースされたシングル“Serdtse-Magnit”が爆発的な大ヒットとなり、その年の年末にクレムリンで行われたロシア版グラミー“ゴールデン・グラモフォン賞”の最優秀楽曲賞を受賞している。
 かくして、またたく間にロシア全土でも知名度を上げたソグヂアナ。07年4月に発売されたシングル“Sinie Nyebo(ダーク・ブルーの空)”が再びラジオ・チャートの1位を20週連続で独占し、年末にはこの曲で2度目の“ゴールデン・グラモフォン賞”を受賞。次のシングル“Vyetyer Dagnat(風に追いついて)”も、年末から翌08年にかけて14週連続でラジオ・チャート1位を獲得し、やはり同年の“ゴールデン・グラモフォン賞”を獲得した。
 そして、08年2月にアルバム“Serdtse-Magnit”をリリース。それまで2枚のアルバムを地元ウズベキスタンで発表した彼女だが、これが初の本格的ロシア進出作となった。昨年は“Na Vostok ot Edema(エデンの東で)”や“Vspaminai Menya(私を思い出して)”をヒットさせ、現在は最新アルバム“Love Story”を製作中だという。
 ちなみに、こうした音楽活動の傍らで女優としても活躍。05年に“Nasreddin Hodja(ゲームは始まる)”という映画に出演し、翌年11月には彼女の歌を全編に散りばめた映画“Sogdiana”という、そのものズバリな主演作も劇場公開された。
 なお、ジャケットなどのスチール写真ではちょっと老けて見えるソグヂアナだが、プロモ・クリップやテレビ映像を見るとビックリするくらいに上品でエレガントなオリエンタル・ビューティ。是非ともYou Tubeでチェックしてみて欲しい。


 

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※アルバム・タイトルはロシア語を英語アルファベットで表記し、その英語訳を併記してあります。楽曲タイトルは全てロシア語を英語アルファベットで表記しました。

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Serdtse-Magnit (2008)
Heart-Magnet

Na Vostok At Edyema (2010)
On The East From Eden

(P)2008 Muzikalnaya Galaktika (Russia) (P)2010 Vigmagrupp (Russia)
1,Sinie Nyebo ビデオ
2,Vyetyer Dagnat ビデオ
3,Prikosnis I Atpusti
4,Serdtse-Magnit ビデオ
5,Begi
6,Dva Agnya ビデオ
7,Alladin
8,Toluko Dva Serdtsa
9,Padajdi ビデオ
10,Nye Astavlyaya
11,Eta-Nye Son
12,Vyetyer Dagnat (Remix) ビデオ
13,Serdtse-Magnit (Remix)
14,Sinie Nyebo (Remix)
1,Na Vostok At Edyema ビデオ
2,Razlyetyelis Ablaka ビデオ
3,Vyetyer Dagnat (Dance Version)ビデオ
4,Nye Astavlyai
5,Sinie Nyebo
6,Vyetyer Dagnat
7,Vspaminai Menya ビデオ
8,Dusha
9,Prikosnis I Atpusti
10,Serdtse-Magnit ビデオ
11,Begi
12,Dva Agnya
13,Alladin
14,Toluko Dva Serdtsa
15,Padajdi
16,Eta Nye Son
17,Sinie Nyebo (Remix)
18,Serdtse-Magnit (Remix)
 ソグディアナにとってメジャー・デビュー作とも言えるアルバム。ヨーロッパや中近東、アジアの文化が入り交ざったウズベキスタンならではの、エキゾチックなポップ・サウンドを堪能できる一枚です。エネルギッシュで官能的なオリエンタル・ビートの炸裂する大ヒット#4や#1
、#6、#10などのダンス・ナンバーは勿論のこと、ロシア歌謡的な切ないメロディを幻想的なオリエンタル・サウンドで仕上げたバラード#2もお気に入り。リミックスは可もなく不可もなくですが、6分半に及ぶ本格的なクラブ・ミックス#13はまずまずの出来栄えです。
 こちらはアルバム“Serdtse-Ma
gnit”に、それ以降発売されたシングル4曲を加えたというだけのコンピレーション盤。最新アルバムの発売が控えている彼女ですが、その中つなぎといったところでしょうか。一応クレジットを見る限りではオフィシャル盤のようなので、ロシアでよく流通しているセミ・ブートとは違うみたいです。昨年リリースされた#1や#2は個人的にいまひとつな印象だったのですが、中央アジアの大地を連想させる勇壮でオリエンタルでエレガントなダンス・ナンバー#7は大好き。繊細で美しいソグヂアナのボーカルも最高です。

 

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