ソフト・ロック的60’sポップスの愉しみ

 

 つーことで、今回はソフト・ロック的テイストでチョイスした60年代のポップ・ロック系音楽のご紹介。あれっ、クロディーヌ・ロンジェが入ってないじゃん!とか、アソシエイションはどこいった!?とか突っ込まれるかもしれないけど、その辺は別途追い追いご紹介いたしまするのでご容赦を。ハーマンズ・ハーミッツも単独コーナーで紹介しちゃってるし。ここでは、コンプリートするほど追っかけちゃいないけどお気に入りなアーティストや、今ではベスト盤しか手に入らないようなマイナー系アーティストにスポットを当ててみようかと思います。とはいえ、ルー・クリスティとかトミー・ロウとか、ついついCD買いそびれてるアーティストも少なくないんですけどね。
 ちなみに、何故ソフト・ロックなのかということを説明しておきますと、ボクは基本的に“ロック”というのはあんまり好きじゃないんですよ。ボク的にロックというのは、男ばかりでむさ苦しい、暑苦しい、貧乏臭いというイメージが非常に強くて、ちっともお洒落ではない。音楽は基本的にポップであるべきだと思うボクとしては、ロックはちっともファッショナブルではないし、インテリジェントでもないし、ゴージャスでもない。ついでに言うと色気もない。要はツマンナイ。かつてティナ・ターナーが、“ロックっていうのは悩みを知らない白人の音楽よ”と言ってたけど、ボクには青臭い高校生がストレス発散に暴れるための音楽くらいにしか思えないのだ。ま、あくまでも個人的なイメージですけどね。
 で、そのソフト・ロックとは何ぞやという話になると、まあ分かりやすく言えばポップで耳障りが良い音楽といったところでしょーかねー。その辺りの解釈って、“渋谷系”の時代から何となくこんな感じ・・・ってのが雰囲気で出来上がっちゃってると思うのですが。
 ひとまず、王道ロックが“音”や“スタイル”に重点を置いた即興性の高い音楽だとすれば、ソフト・ロックというのはメロディアスで緻密に計算された音楽、というのがボクの受けているイメージ。しかも、ジャズやソウル、ブラジル音楽、ラテン、シャンソンなど様々な音楽を貪欲に吸収したクロスオーバー・ミュージック的な傾向が強くて、プロの職人技によって作られる音楽ジャンルなのだ。この“職人技”というのはとても重要な要素で、王道ロックがカリスマ的なアーティストによって形成されてきたのに対し、ソフト・ロックというのはバート・バカラックであったりカート・ベッチャーであったりといった裏方のヒット・メーカーによって支えられてきたのが大きな特徴。王道ロックの真髄がライブにあるとすれば、ソフト・ロックはスタジオ・レコーディングでこそ真価を発揮するジャンルだと思います。
 とはいえ、ソフト・ロックという名称自体が完全な造語で、個々のリスナーの解釈によってニュアンスが微妙に違ったりするのも事実。要は曖昧なんですね。そもそも、アメリカでソフト・ロックというと文字通り“ソフトなロック”を指し示すものであって、我々日本人が考えるお洒落でクールなイメージとはかなり隔たりがあったりする。実際に、アメリカで発売されている“ソフト・ロック”と銘打たれたオムニバス盤にはレイ・パーカー・ジュニアやシーナ・イーストンなんかが名を連ねてたりして、どうもあちらではAORやムード音楽的なニュアンスで捉えられているようなんですね。なので、ここではかつて“渋谷系”の呼び名でも親しまれた、日本人的解釈のソフト・ロック趣味な60年代ポップスCDを紹介してみたいと思います。

 

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Sugar,Sugar / The Archies

The Best Of Blue Mink

Complete Recordings 1958-1966 / Carole King

(P) ZYX Music (Germany) (P)1993 Music Collection (UK) (P)1995 Brill Tone Records (Germany)
1,Sugar, Sugar (Candyfloss Mix) 5:27
2,Sugar, Sugar (Original Version) 2:44 ビデオ
3,Sugar and Spice 2:00

produced by Jeff Barry
#1 remixed by Robin Sellars
1,Melting Pot
2,We Have All Been Saved
3,Stay With Me
4,By The Devil (I Was Tempted)
5,Good Morning Freedom ビデオ
6,Can You Feel It Baby
7,Gimme Reggae
8,World (You're Closing In On Me)
9,Randy
10,Banner Man
11,Cat House
12,Jubilation
13,Bang Bang, Johnny's Gang Is After Me
14,Get Up
15,Gasoline Alley Bred
16,Our World
17,You Are The Sunshine Of My Life
18,The Gap
1,Oh Neil
2,(Living My Life) For The Love Of A Girl
3,It Might As Well Rain Until September
4,Look Who's Talkin'
5,Under The Stars
6,Disappointed
7,Crying In The Rain
8,He Takes Good Care Of Your Baby
9,Breaking Up Is Hard To Do
10,Samson And Deliah
11,Shor Mort
12,In My Baby's Eyes
13,Baby Sittin'
14,Same Old Reliable Me
15,He's A Bad Boy
16,A Wonderful Dream
17,Oh! Oh! It Started All Over Again
18,Take Good Care Of My Baby
19,School Bells Are Ringing
20,Dreamin' About You
21,Nobody's Perfect
22,Carole
23,A Very Special Boy
24,How Many Tears
25,I Can't Behave Myself
26,Walkin' With My Angel
27,Another Night With The Boys
28,We Grew Up Together
29,Nothing Is Impossible
1,Right Girl
2,Even If I Wanted To
3,Qeen Of The Beach
4,Boomerang
5,I've Got Nothing Left Written
6,Nothing's Impossible
7,Dear Mr. D.J. Play It Again
8,I Didn't Have Any Summer Romance
9,There Goes My Lover
10,Some Of Your Lovin'
11,Loved, Loved, Loved
12,Once A Fool, Always A Fool
13,Goin' Wild
14,Sixteen Cubes Of Sugar
15,Your Letter Will Kiss Me Goodnight
16,That's What I Call True Love
17,Deep In My Heart
18,A Road To Nowhere
19,The Sheik
20,A Million Tears Too Late
21,One Wonderful Night
22,She Don't Deserve You
23,You Turn Me On, Boy
24,Some Of Your Lovin'
25,Make The Night A Little Longer
26,You're The One (Who Understands Me)
  by Barry Mann
27,Hey Little Play Girl by Barry Mann
28,(Let's Have A )Private Party by Barry Mann
 テレビ・アニメから登場した架空のティーン・バンド、アーチーズの全米ナンバー・ワン・ヒット。その実態はセッション・シンガーとしても有名な男性ボーカリスト、ロン・ダンテ。これぞソフト・ロック!と言わんばかりのキャッチーなメロディと爽やかなコーラス、ノリのいいビートで、実にキュートで楽しいポップ・ナンバー。このCDには90年代初頭にイギリスでリリースされたリミックス・バージョンが収録されています。基本的にはオリジナルのエクステンデッドに近いミックスで、変にいじくってないのは好感度高し。  ソングライターでもあるロジャー・クックが“I'm Gonna Make You Love Me”のヒットで知られる黒人女性歌手マデリーン・ベルとデュエットを組んだイギリスのバンド。1969年にリリースされたシングル#1が全英3位に輝いて一躍注目されました。70年リリースの#10も全英3位を記録してます。R&Bやサイケデリック・ロックの影響を受けたフラワー・チルドレン的要素の強いグループですが、UKらしいポップ・センスが随所で生かされていて、スティービー・ワンダーの名曲をレア・グルーヴ風にカバーした#17のセンスなんか心憎い限り。  ソングライターとして夫のジェリー・ゴフィンと共に数多くの名曲を世に送り出したキャロル・キングの2枚組初期作品集。シンガー・ソングライターとしてのキャロル・キングというのは、一般的に「つづれおり」以降の作品で認知されていますが、個人的にはこの時代のキャロルが一番好き。メロディ・メーカーとしての才能が遺憾なく発揮されていて、まさにソフト・ロックの原点ここにあり、といった感じ。超キャッチーで乙女チックなポップ・ナンバー#3なんか本当に最高です。ボビー・ヴィーのヒットで有名な#18と、その原曲#8も必聴!  ダスティー・スプリングフィールドに提供した#10やボビー・ヴィントンに提供した#19のデモ・バージョンを含むディスク2。#4〜#7はティナ・ロビンスによる未発表音源、#26〜#28はバリー・マンによる未発表音源です。また、#12はダンナのジェリー・ゴフィンが歌ってます。ということで、60年代のキャロルとその周辺をよりディープに知る事の出来る、非常にマニアックで資料的価値の高い選曲。

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Greatest Hits / The Classics W

The Singles + / Connie Francis

The Best Of The Cowsills

(P)1991 CEMA (USA) (P)2003 BR Music/Universal (Holland) (P)1994 Polygram Records (USA)
1,Spooky
2,Soul Train
3,Stormy
4,Traces
5,Everyday With You Girl ビデオ
6,Change Of Heart
7,Midnight
8,The Funniest Thing
9,Where Did All The Good Times Go
10,Mama's And Papa's
1,The Majesty Of Love
2,Who's Sorry Now
3,I'm Sorry I Made You Cry
4,Stupid Cupid
5,Fallin'
6,I'll Get By
7,My Happiness
8,You Always Hurt The One You Love
9,Carolina Moon
10,Lipstick On Your Collar
11,Frankie
12,Plenty Good Lovin'
13,Among My Souvenirs
14,Mama
15,Teddy
16,Everybody's Somebody's Fool ビデオ
17,Jealous Of You
18,My Heart Has A Mind Of It's Own
19,Valentino
20,Many Tears Ago
21,Senza Mama (With No One)
22,Where The Boys Are
23,I'm Beginning To See The Light
24,Breakin' In A Brand New Broken Heart
25,Schoner Fremder Mann
26,Die Liebe Ist Ein Seltsames Spiel
27,Ich Komme Nicht Mehr Von Dir Los
1,Together
2,(He's My) Dreamboy
3,Einmal Komm Ich Wieder
4,When The Boy In Your Arms
5,Eine Insel Fur Zwei
6,Don't Break The Heart That Loves You
7,Second Hand Love
8,Lili Marleen
9,Tu Mir Nivht Weh
10,Vacation
11,Paradiso
12,I'm Gonna Be Warm This Winter
13,Follow The Boys
14,Wenn Du Gehst
15,If My Pillow Could Talk
16,Drownin' My Sorrows
17,Die Nacht Ist Mein
18,Barcarole In Der Nacht
19,Nino
20,Blue Winter
21,Be Anything (But Be Mine)
22,Napoli
23,Don't Ever Leave Me
24,Abends In Der Mondscheinallee
25,Du Musst Bleiben, Angelino
1,The Rain,The Park and Other Things ビデオ
2,The Path Of Love
3,Meet Me At The Wishing Well
4,In Need Of A Friend
5,Mister Flynn
6,Captain Sad And His Ship Of Fools
7,We Can Fly ビデオ
8,Indian Lake ビデオ
9,Gray, Sunny Day
10,A Time For Remembrance
11,Gotta Get Away From It All
12,Newspaper Blanket
13,Poor Baby
14,Hair
 キャメロン・ディアス出演の某携帯電話CMで、ダスティー・スプリングフィールドによる#1のカバー・バージョンが使用されているバンド、クラシックスWのコンパクト・ベスト。#1はもともとはサックス奏者マイク・シャープのインスト・ヒットだったそうです。全体的にR&Bやジャズの影響が濃厚で、非常にスタイリッシュでお洒落なバンドです。ジョン・レジェンドもカバーした#3(全米3位)やボサノバ風のメロウで美しいバラード#4(全米5位)も素晴らしい出来!  コニー・フランシスを60年代のポップ・シンガーと呼んでいいのかどうか。全盛期は1958年〜62年なので微妙なところなんですよね。ただ、60年代ガール・ポップスの基盤を作ったのは彼女だし、やはり彼女抜きに60年代ポップスは語れないでしょう。この2枚組はアメリカとドイツでリリースされたシングルを全て網羅した究極のベスト盤。ポップでキャッチーなのは勿論のこと、楽曲によっては非常にソウルフルなボーカルに驚かされます。  1961年〜65年までのシングルを集めたディスク2。本国アメリカでの人気に翳りが出てきた事もあって、ドイツやイタリアなどヨーロッパ向けの作品が増えてきた時期ですね。ディートリッヒの歌で有名なリリー・マルレーンをポップなツイストでカバーした#8なんか結構好きです。夏休みソングの定番#10は勿論、ダンサンブルでキャッチーなクリスマス・ソング#12も大好き。#23や#24なんか立派にソフト・ロックしてます。  パートリッジ・ファミリーのモデルとなった元祖ファミリー・バンド、カウシルズのベスト盤。66年に全米2位を記録した大ヒット#1を筆頭に、キャッチーでドリーミーでハッピーなポップ・ナンバーが勢ぞろいです。長男のビルをリード・ボーカルに、5人の兄弟と妹スーザン、母バーバラを加えた7人編成の大所帯バンドでした。メロディやコーラスの素晴らしさは勿論のこと、子供と侮れない演奏も見事。ちなみに、母バーバラ、ビル、バリーの3人は既に故人だそうです。

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Favorites / The Cyrkle

The Singles / Dave Dee,Dozy,Beaky,Mick & Tich

The Very Best Of
The 5th Dimension

The Foundations

(P)1997 Sony Music (USA) (P)1999 BR Music (Holland) (P)1999 BMG (UK) (P)2000 Castle Music (UK)
1,Red Rubber Ball ビデオ
2,How Can I Leave Her
3,Reading Her Paper
4,Cloudy
5,Friends
6,Why Can't You Give Me What I Want
7,Please Don't Ever Leave Me
8,The Visit (She Was Here)
9,It Doesn't Matter Anymore
10,The Words
1,You Make It Move
2,Hold It Tight!
3,Hideaway
4,Bend It!
5,Save Me ビデオ
6,Hard To Love You
7,Touch Me Touch Me
8,Okay!
9,Zabadak!
10,The Legend Of Xanadu ビデオ
11,Last Night In Soho
12,The Wreck Of The Antoinette
13,Don Juan
14,Snake In The Grass
15,Tonight Today
16,My Woman's Man
17,Annabella
18,Mr. President
19,Everything About Her
20,Festival
21,Wedding Bells
22,I Want To Be There
23,Hold On
24,Swingy
25,The Won't Sing My Song
1,Up,Up and Away
2,Aquarius/Let The Sunshine In ビデオ
3,Stoned Soul Picnic
4,Wedding Bell Blues
5,Workin' On A Groovy Thing
6,(Last Night) I Didn't Get To Sleep At All
7,Love's Lines, Angles and Rhymes
8,One Less Bell To Answer
9,Another Day, Another Heartache
10,Paper Cup
11,California Soul
12,Carpet Man
13,Living Together, Growing Together
14,If I Could Reach You
15,Go Where You Wanna Go
16,Sweet Blindness
17,Puppet Man
18,Save The Country
19,On The Beach (In The Summertime)
20,Blowing Away
21,Ashes To Ashes
22,The Girl's Song
1,Baby, Now That I've Found You ビデオ
2,That Same Old Feeling
3,In The Bad Bad Old Days (Before You Loved Me)
4,Am I Groovin' You
5,Call Me
6,Harlem Shuffle
7,Build Me Up Buttercup
8,Any Old Time (You're Lonely And Sad)
9,Back On My Feet Again
10,A Whole New Thing
11,Show Me
12,Born To Live, Born To Die
13,Let The Heartaches Begin
14,Love Is Alright (The Horse)-Live Version
15,The Look Of Love-Live Version
16,Stop Her On Sight (SOS)-Live Version
 1966年に全米2位を記録した#1の大ヒットで有名なロック・バンド、ザ・サークル。当時は一発屋的な扱いだったようですが、その後評価が高まっていき、彼らの手掛けた映画“The Minx”のサントラはソフト・ロックの傑作と呼ばれています。ビートルズやサイモン&ガーファンクル、ザ・シーカーズとも深い関わりがあって、当時次々と生まれていたカレッジ・バンドとは一線を画する実力のバンドでした。バロック風のクラリネットを駆使したメロディアスで爽やかなポップ・ナンバー#7も大好き。  一時期はビートルズよりも多くのヒット曲を放っていたというイギリスの男性アイドル・バンド。長すぎるバンド名のため、日本ではデイブ・ディー・グループと呼ばれていました。ケン・ハワードとアラン・ブレイクリーの書くポップ・ナンバーの完成度の高さが彼らの最大の強みでしたが、メキシコ音楽を大胆に取り入れた代表作#10を筆頭に、様々なエスニック音楽の要素を盛り込んだ彼らの演奏も非常にユニーク。しかも、ちゃんとポップ・ミュージックとして成立させているのだから立派。

 ソウルやサイケデリアの影響を受けたポップ・ナンバーと、ソフィスティケイトされたコーラスで一世を風靡したアメリカの黒人グループ、フィフス・ディメンションのベスト盤。全米トップ10ヒットとなった#1、そして全米ナンバー・ワンに輝いた#2の他、トニー・マコウリーのメロディ・マジックを存分に堪能出来るドリーミー・ポップ#6、バカラック作曲によるイージー&センチメンタルな#13など、そのお洒落でハート・ウォーミングなポップ・センスは全く古臭さを感じさせません。女の子にもオススメの1枚。

 UKポップス界最高のメロディ・メーカー、トニー・マコウリーが手掛けた最良のポップ・ソウル・グループがこのファウンデーションズ。ソウルフルでグルーヴィー、かつ爽やかでポップな傑作#1は67年に全英1位をマークし、全米トップ10入りも果たしました。ペトゥラ・クラークの名曲をお洒落でイージーなジャズ・ファンクとしてカバーした#5、全英2位に輝いた超キャッチーなジャンプ・ナンバー#7(映画「メリーに首ったけ」でも使用)など、ハッピーでダンサンブルなナンバーが目白押しです。

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Reach Out Of The Darkness (1968)
Friend & Lover

The Many Faces Of
Gale Garnett

The Story /
Gerry and the Pacemakers

How Do You Like It?(1964)/
Gerry and the Pacemakers

(P)2005 Universal Music (USA) (P)1995 Marginal Records (Belgium) (P)2000 EMI (Netherland) (P)1994 Repertoire/EMI (Germany)
1,Boston Is A Lovely Town
2,I'm A Woman, I'm A Man
3,Zig-Zag
4,Saturday's Hero
5,Room To Let (To Rowena With Love)
6,Reach Out Of The Darkness
7,A Wise Man Changes His Mind
8,Ode To A Dandelion
9,If Love Is In Your Heart
10,The Weddin' March (I Feel Groovy)
11,The Way We Were In The Beginnning
1,I'll Cry Alone
2,You've Been Talking About Me Baby
3,Lovin' Place
4,Big Grey City
5,Watcha Gonna Do
6,Forget It
7,St. James Infirmary
8,Marionette
9,Sometime You Gotta Let Somebody Down
10,The Same Game
11,That Was Me You Ran Over
12,Let The Lonely Go
13,Flybird
14,We'll Sing In The Sunshine
15,Calm And Collected
16,Where Did You Go?
17,Excuse Me Mister
18,Ain't Gonna Stay In Love Alone
19,Long Time Blues
20,Little Poppa
21,I Came To The City
22,Ne Me Parles Pas De Lui
23,Je N'aime Pas Ta Ville
24,Quelqu'un m'a t'il vue passer?
25,Toujours on se souvient
26,Has Anyone Here Seen Me
27,Malaika
1,How Do You Do It? ビデオ
2,Away From You
3,I Like It
4,It's Happened To Me
5,You'll Never Walk Alone
6,It's All Right
7,I'm The One
8,You've Got What I Like
9,Don't Let The Sun Catch You Crying
10,Show Me That You Care
11,It's Gonna Be Alright
12,It's Just Because
13,Ferry Across The Mersey ビデオ
14,You You You
15,I'll Be There
16,Baby You're So Good To Me
17,Walk Hand In Hand
18,Dreams
19,La La La
20,Without You
1,A Shot Of Rhythm And Blues
2,Jambalaya
3,Where Have You Been?
4,Here's Hoping
5,Pretend
6,Maybellene
7,You'll Never Walk Alone
8,The Wrong Yo Yo
9,You're The Reason
10,Chills
11,You Can't Fool Me
12,Don't You Ever
13,Summertime
14,Slow Down
bonus tracks
15,Reelin' And Rockin'
16,Whole Lotta Shakin' Goin' On
17,Rip It Up
18,You Win Again
19,Skinny Minnie
20,What'd I Say
21,My Babe
22,It'll Be Me
23,Now I'm Alone
24,I Count The Tears
 1968年の夏に全米トップ10に輝いた#6で有名な一発屋グループ。これが唯一のアルバムです。何といっても、ダンサンブルでサイケなフォーク・ロックの傑作#6が大・大・大好き。このキャッチーでグルーヴィーな高揚感は最高です!全体的に1968年という時代のカラーが濃厚で、フラワー・チルドレンらしいラブ&ピースなアルバムに仕上がっています。似たような曲が多いので、アルバムとしては決して抜きん出た傑作というわけではないものの、個人的にはとても好きな1枚。  1964年に全米5位をマークし、グラミー賞も受賞した大ヒット#14で知られる女性シンガー・ソングライター、ゲイル・ガーネットの唯一のベスト盤。この人の魅力は何と言っても、そのキュートな顔からは全く想像もつかないドスの効いたハスキーな低音ボーカル。しかも独特の貫禄と人間臭さがあって非常にソウルフル。予備知識がなければ黒人のベテラン歌手にしか聴こえません。これだけの逸材が一発屋で終わってしまったのは残念ですが、アイドル顔の白人でこの声というのは、当時は扱いづらかったのかも。  ビートルズと同じリバプール出身で、同じくブライアン・エプスタインに見出されたのが、このジェリー&ザ・ペイスメーカーズ。超キャッチーでポップな代表作#1は日本でも何度もCMソングに起用されているので、アーティスト名は知らなくてもメロディに聞き覚えのある人は多いでしょう。約3年間の活動期間中に3曲の全英ナンバー・ワン、5曲の全米トップ20ヒットというのは立派なもの。その天真爛漫なまでのポップ・センスは同時代のハーマンズ・ハーミッツにも共通するもので、個人的にはビートルズよりも好みです。  タイトルになっている大ヒット・シングルが何故だか収録されていない、ジェリー&ザ・ペイスメイカーズのファースト・アルバム。全体的にリズム&ブルースの影響濃厚なロックン・ロールを目指しているものの、結果としてハッピーなポップ・アルバムに仕上がっているのがいかにも彼ららしい。この能天気な無邪気さが大好きです。ちなみに、1965年に全英1位に輝いたシングル#7は、85年にジェリーを発起人とするチャリティー・バンド、クラウド(リック・ウェイクマン、ノーランズ等参加)のシングルとして再び全英1位になってます。

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Ferry Cross The Mersey (1965)
Gerry and the Pacemakers

Feelin' Groovy (1967) /
Harpers Bizarre

The Colour Of My Love / Jefferson

Poetry In Motion /
Johnny Tillotson

(P)1994 Repertoire/EMI (Germany) (P)2001 Sundazed/Warner (USA) (P)2001 Sanctuary Records (UK) (P)2002 Disky (Netherland)
1,It's Gonna Be Alright
2,Why Oh Why
3,Fall In Love
4,Think About Love
5,I Love You Too by The Fourmost
6,All quiet On The Mersey Front
7,This Thing Called Love
8,Baby You're So Good To Me
9,I'll Wait For You
10,She's The Only Girl For Me
11,Is It Love by Cilla Black
12,Ferry Cross The Mersey
bonus tracks
13,It's Gonna Be Alright (Film Version)
14,Come Back To Me
15,When Oh When
16,Give All Your Love To Me
17,Hallelujah I Love Her So
18,The Way You Look Tonight
19,Looking For My Life
20,The Big Bright Green Pleasure Machine
21,Hello Little Girl
22,Where Have You Been All My Life
23,Skinnie Kizzie
24,My Babe
25,Away From You
26,What'd I Say
1,Come To The Sunshine
2,Happy Talk
3,Come Love
4,Raspberry Rug
5,59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy)ビデオ
6,The Debutante's Ball
7,Happyland
8,Peter And The Wolf
9,I Can Hear The Darkness
10,Simon Smith And The Amazing Dancing Bear
bonus tracks
11,Bye, Bye, Bye
12,Lost My Love Today
1,Don't You Believe It
2,I've Got To Tell Her
3,Montage
4,Did You Hear A Heartbreak Last Night?
5,The Colour Of My Love
6,Look No Further
7,Baby Take Me In Your Arms
8,I Fell Flat On My Face
9,Love And The World Loves With You
10,City Girl
11,Jose
12,Shenandoah
13,Give A Little Love
14,One Day Girl
15,Hold The Night
16,You Know How It Is With A Woman
17,Are You Growing Tired Of My Love?
18,Spider
19,Can't Get You Out Of My Mind
20,(There Won't Be A Way) To Love You
21,I've Got The Best Of You
22,One More Mile (And Darling I'll Be Home)
23,Aphrodite
24,Do What You Gotta Do
25,So Good To Love You
26,Girl You Are A Woman Now
27,Halfway To Where
1,Poetry In Motion
2,Earth Angel
3,Funny How Time Slips Away
4,I'm So Lonesome I Could Cry
5,It Keeps Right On A Hurtin'
6,Jimmy's Girl
7,Pledging My Love
8,Send Me The Pillow That You Dream On
9,Talk Back Tremblin' Lips
10,Lonely Street
11,Blowin' In The Wind
12,Blue Velvet
 彼らにとって最後のアルバムとなったセカンド・アルバム。しかも、彼らの初主演映画のサントラでもあります。ということで、#5、#6と#11は他人の作品。カバー曲の多かったファースト・アルバムとは対照的に、本作は殆どがジェリー自身のペンによるオリジナル作品。全米6位、全英8位に輝いたシングル#12は1989年にPWLのプロデュースでチャリティー・ソングとしてカバーされて全英1位になりました(ポール・マッカートニーらに混じってジェリー自身も参加)。  ソフトで美しいハーモニーとキャッチーなメロディで熱狂的なファンを持つ伝説的ポップ・バンド、ハーパース・ビザールのデビュー・アルバムです。ミュージカル「南太平洋」の挿入歌としても有名な#2のノスタルジックでドリーミーなサウンドは絶品。彼らのサウンドが面白いのは、正統派ポップスでありながら、どこかサイケデリックな香りのするところ。凝りに凝りまくったアレンジは、実は非常に実験的。その捻ったポップ・センスのせいか、当時は殆ど見向きもされなかったようですが・・・。  イギリスのロック・バンド、ロッキン・ベリーズの元リード・ボーカリストであるジョフ・タートンことジェファーソンのアンソロジー盤。シングル曲、アルバム・トラックに未発表曲も含めた実質的な全曲集です。本人曰くイギリス版アンディ・ウィリアムスを目指していたそうですが、どちらかというとエンゲルベルト・フンパーディンクに近いかもしれません。爽やかなソフト・ロックの佳作#5、全米ヒットしたトニー・マコウリー作のキャッチーでロマンチックな#7など、良質なUKポップスがめいっぱい詰まった1枚。  60年代前半に一世を風靡した男性アイドル、ジョニー・ティロットソンのベスト盤です。超キャッチーでハッピーなツイスト・ナンバー#1は大傑作。全米2位、全英1位に輝いた名曲で、日本でも大ヒットしました。ボクのカラオケの十八番だったりもします(笑)。ベスト盤としてはちょっと偏りのある選曲で、アルバム・トラックが収録されている一方で、かなりの数のシングル曲が抜けてます。なので、熱心なファンにはちょっと物足りない内容かもしれません。

KEITH.JPG LESLEY_GORE.JPG MARMALADE.JPG MONKEES.JPG

98.6 Best Of Keith

The Essential Collection /
Lesley Gore

I See The Rain the CBS years / The Marmalade

Daydream Believer /
The Monkees

(P)1998 Mercury (Japan) (P)1998 Spectrum Music (UK) (P)2002 Sanctuary Records (UK) (P)2005 Warner Music (UK)
1,98.6
2,Ain't Gonna Lie
3,To Whom It Concerns
4,Pretty Little Shy One
5,You'll Come Running Back To Me
6,White Lightin'
7,Tell Me To My Face
8,Sweet Dreams (Do Come True)
9,Mind If I Hang Around
10,Our Love Started All Over Again
11,The Teeny Bopper Song
12,I Can't Go Wrong
13,Sugar Man
14,Candy Candy
15,Easy As Pie
16,Making Every Minute Count
17,Hope Girl
18,Sweet And Sour
19,There's Always Tomorrow
20,Daylight Savin' Time
21,Times Gone Bye
22,Happy Walking Around
23,Be My Girl
24,I'm So Proud
25,I'll Always Love You
26,Hurry
27,The Pleasure Of Your Company
1,It's My Party ビデオ
2,Judy's Turn To Cry ビデオ
3,She's A Fool
4,You Don't Own Me
5,That's The Way Boys Are
6,I Don't Wanna Be A Loser
7,Maybe I Know
8,Hey Now
9,Sometimes I Wish I Was A Boy
10,Look Of Love
11,All My Life
12,Sunshine, Lillopops And Rainbows ビデオ
13,My Town, My Guy And Me
14,I Won't Love You Anymore (Sorry)
15,We Know We're In Love
16,Young Love
17,California Nights
18,Summer & Sandy
1,It's All Leading Up To Saturday Night
2,Wait A Minute Boy
3,Can't Stop Now
4,There Ain't No Use In Hanging On
5,I See The Rain
6,Laughing Man
7,Man In A Shop
8,Cry (The Shoob Dororie Song)
9,Loving' Things
10,Hey Joe
11,Wait For Me Mary-Anne
12,Mess Around
13,I Shall Be Released
14,Summer In The City
15,(Take A Little) Piece Of My Heart
16,Mr. Tambourine Man
17,Chains
18,Mr.Lion
19,Station On Third Avenue
20,Ob-La-Di, Ob-La-Da ビデオ
21,Baby Make It Soon
22,Time Is On My Side
23,Butterfly
24,Otherwise It's Been A Perfect Day
25,Clean Up Your Heart
1,(Theme From) The Monkees
2,I' A Believer ビデオ
3,I Wanna Be Free (Album Version)
4,A Little Bit Me, A Little Bit You
5,She
6,Daydream Believer ビデオ
7,The Girl I Knew Sometime
8,Shades Of Gray
9,Salesman
10,Listen To The Band
11,Cuddly Toy
12,Love Is Only Sleeping
13,It's Nice To Be With You
14,Tear Drop City
15,Look Out (Here Comes Tomorrow)
16,Sometime In The Morning
17,Can You Dig It
18,Take A Giant Step
19,Sunny Girlfriend
20,Riu Chiu

 ソフト・ロックを語る上で欠かせない60年代のヒットメーカー、ジェリー・ロスが手掛けた男性アイドル、キースのベスト盤。67年のファースト・アルバムと68年のセカンド・アルバムに、シングルのみの楽曲を加えた内容で、マーキュリー在籍時代の全ての作品を聴く事が出来ます。全米7位に輝いたヒット曲#1を筆頭に、キャッチーで洗練されたポップ・ナンバーが並んでいます。ただ、決定打に欠けるというか、アーティストとしてのカリスマ性に乏しい印象は否めません。悪くはないんですけどね。

 60年代のガール・ポップスの中でも、レスリー・ゴアはダントツに別格です。63年に全米ナンバー・ワンを記録したデビュー曲#1のカッコ良さときたら!キャッチーでポップなのは勿論のこと、弾けるようなリズム・セクションの切れの良さ、ファンキーで無駄のないホーン・セクションの小気味良さ。これぞ究極のポップ・サウンド。さすがクィンシー・ジョーンズとフィル・ラモーン!その他、乙女チックでキュートなポップ・ナンバーのオンパレード。ちなみに彼女、2年前にレズビアンをカムアウトしてます。  ビートルズのカバー#20が1969年に全英1位を記録したイギリスのポップ・バンド、マーマレードのベスト盤。CBS在籍時代の作品からセレクトされています。デビュー以来数年間は全くヒットに恵まれなかったらしいですが、確かに初期の作品はコアなR&Bを意識し過ぎた感じで、いまいち地味。#5はジミヘンが大絶賛したそうですが。グラスルーツのカバー#9辺りから急速にポップ&キャッチー路線にシフト・チェンジしたのは大正解。彼らの本意ではなかったのかもしれませんが・・・。  60年代のポップ・バンドというと圧倒的にイギリス勢に軍配が上がりますが、ビーチボーイズとモンキーズは別格ですね。このキャッチーさ、このグルーヴ感。いわゆるバブルガム・ポップの走りかと。テレビ番組「ザ・モンキーズ・ショー」の為に結成されたバンドですが、スタジオ・ミュージシャンを含めた制作体制が確立されていたおかげで非常にクオリティの高い楽曲を数多く生み出しています。代表作#2と#6が収められているこの廉価版ベストがお買い得。

1910_FRUITGUMCOMPANY.JPG OHIO_EXPRESS.JPG PAPER_DOLLS.JPG PATSY_ANN_NOBLE.JPG

The Best Of
The 1910 Fruit Gum Company

Golden Classics / Ohio Express

Paper Dolls House /
The Paper Dolls

Hits & Rarities /
Patsy Ann Noble

(P)2001 Buddha/BMG (USA) (P)1994 Collectables Records (USA) (P)2001 Victor Entertainment (JP) (P)1997 Marginal Records (Belgium)
1,Simon Says ビデオ
2,May I Take A Giant Step (Into Your Heart)
3,Please Me, Tease Me
4,Sweet Lovin'
5,(Play Our Song) Mr.Music Man
6,1,2,3, Red Light
7,Candy
8,Liza
9,Indian Giver ビデオ
10,Dee-Licious
11,1910 Cotten Candy Castle
12,Bubble Gum World
13,Special Delivery
14,Goody Goody Gumdrops
15,The Train
16,Reflections From The Looking Glass
1,Yummy, Yummy, Yummy ビデオ
2,Mary-Ann
3,Down At Lulu's
4,Turn To Straw
5,She's Not Comin' Home
6,Down In Tennessee
7,Chewy Chewy ビデオ
8,Shake
9,Sweeter Than Sugar
10,Mercy
11,Pinch Me
12,Peanuts
13,Fire Bird
14,Roll It Up
15,Sausalito (Is The Place To Go)
16,Cowboy Convention
17,The Race (That Took Place)
1,Simon Says
2,Darlin'
3,Captain Of Your Ship
4,Any Old Time You're Lonely And Sad
5,some Things Take A Little Time
6,Somethings Here In My Heart
7,Ain't Nothin' But A House Party
8,Do You Know The Way To San Jose
9,Mover Over Darling
10,Boy
11,There's Nobody I'd Sooner Love
12,Baby Take Me In Your Arms
13,Somethings Here In My Heart (Single Vers.)
14,All The Time In The World
15,My Life (Is In Your Hands)
16,There's Nobody I'd Sooner Love (Single Vers.)
17,Someday
18,Any Old Time You're Lonely And Sad
  (Single Vers.)
1,Sour Grapes (Popcorn Version)
2,I Did Nothing Wrong
3,Crack In The Door
4,Private Property
5,Better Late Than Never
6,If You Wanna Be More Than Friends
7,So Tied Up With Mary
8,Green Eyed People
9,I Wasn Only Foolin' Myself
10,Don't Tell Him I Told You
11,It's Better To Cry Today
12,He Tells Me With His Eyes
13,I'm Nobody's Baby
14,Don't You Ever Change Your Mind
15,Ordinary Love
16,Il est la le garcon (Heartbreak Avenue)
17,Tout ce que souhaite
18,C'est drole les reves (The Proud Boy)
19,Ca pourait changer
20,Heartbreak Avenue
21,Then You Can Tell Me Goodbye
22,Like I'm In Love
23,I Love You So Much It Hurts
24,Accidents Will Happen
25,Sour Grapes (Original Version)
 これぞバブルガム・ポップ!スウィートでハッピーでキャッチーなポップ・ナンバーが満載の、1910フルーツ・ガム・カンパニーのベスト盤です!思わず微笑みがこぼれてしまう全米トップ5ヒット#1のグルーヴィーで能天気な愛らしさは衝撃的ですらあります。「サザエさん」のエンディング・テーマの元ネタである#12も必聴!筒美京平の偉大さがよく分かります。その他、どの曲もポップスのツボを押さえたキャッチーなメロディとサイケでファンキーな演奏がカッコ良し。是非ともオリジナル・アルバムをCD化してもらいたいもの。  能天気さではこちらも負けておりません。何たって“ヤミー・ヤミー・ヤミー(1967年全米1位)”に“チューイ・チューイ”ですよ。バカにしとんのか、って(笑)。いやいや、これが最高にハッピーで楽しいんですね。仕掛け人は1910フルーツ・ガム・カンパニーと同じスーパーKプロダクションズ。どうりで、なるほどという感じですね。ちなみに、ジャケ写のバンド・メンバーは実質的にはお飾りで、殆どの楽曲はソングライターのジョーイ・レヴィンとスタジオ・ミュージシャンが演奏していたとのこと。まあ、いいじゃん、楽しけりゃ(笑)。  森三中じゃないっすからね(笑)。ぱっと見は完全にイロモノながら、見た目に惑わされちゃなりません。トニー・マコウリーのプロデュースによる、最上級のブリティッシュ・ポップスを楽しませてくれるガールズ・コーラス・グループ、ペイパー・ドールズ唯一のオリジナル・アルバムであります。1910フルーツ・ガム・カンパニーのカバー#1からマコウリーらしい爽快なポップ・サウンドが炸裂。全英10位を記録した一発ヒット#6の乙女チックでノスタルジックなノリも最高だし、バカラックのカバー#8のドリーミーな幸福感も筆舌に尽くしがたし。  オーストラリアの60年代スーパー・アイドル、パッツィー・アン・ノーブルの激レアなベスト盤。本国ではナンバー・ワン・ヒットを連発し、イギリス進出を果たしたものの不発に終わってしまいました。しかし、このベスト盤を聴く限りではレスリー・ゴアにも匹敵するポップ・センスとルルを彷彿とさせる歌唱力を併せ持った素晴らしい女性シンガーです。特に、レスリー・ゴアの「涙のバースデイ・パーティ」路線のキャッチーでダンサンブルなポップ・チューン#7は大傑作。その後、トリーシャ・ノーブルと名前を変えて昼メロ女優になったそうです。

PETER_AND_GORDON.JPG SALT_WATER_TAFFY.JPG

SEARCHERS.JPG

Original Hits / Peter & Gordon

Finders Keepers (1968)/
Salt Water Taffy

The Pye Anthology 1963-1967 / The Searchers

(P)1995 Disky (Netherland) (P) unknown (P)2000 Sequel Records (UK)
1,True Love Ways
2,A World Without Love ビデオ
3,To Know You Is To Love You
4,I Go To Pieces
5,Lady Godiva
6,Nobody I Know
7,Baby I'm Yours
8,Woman
9,I Don7t Want To See You Again
10,Don't Pity Me
11,There's No Living Without Your Loving
12,To Show I Love You
13,Knight In Rusty Armour
14,Sunday For Tea
15,The Jokers
16,Let It Be Me
17,High Noon (Do Not For Sake Me)
18,Exodus Song
1,Finders Keepers
2,Whence I Make Thee Mine
3,The Girls Is Broke
4,I'll Always Be True To You
5,He's Still In My Heart
6,You Baby
7,Sticks & Stones
8,Something To Live For
9,Suddenly I See
10,Love Don't Keep Me Waiting
11,He'll Pay
12,I'll Get Along Somehow
1.Sweets For My Sweet
2,It's All Been A Dream
3,Ain't Gonna Kiss Ya
4,Alright
5,Farmer John
6,Love Potion No.9 ビデオ
7,Where Have All The Flowers Gone
8,Since You Broke My Heart
9,Sugar And Spice ビデオ
10,Saints & Searchers
11,Don't You Know
12,Listen To Me
13,Hungry For Love
14,All My Sorrows
15,Needles And Pins
16,Saturday Night Out
17,Don't Throw Your Love Away
18,I Pretend I'm With You
19,This Empty Place
20,I Count Tears
21,Sho Know A Lot About Love
22,Can't Help Forgiving You
23,Where Have You Been
24,Someday We're Gonna Love Again
25,No One Else Could Love Me
26,The System
27,When You Walk In The Room
28,(I'll Be) Missing You   etc.....
1,Everybody Come And Clap Your Hands
2,If I Could Find Someone
3,Magic Potion
4,I Don't Want To Go On Without You
5,Till You Say You'll Be Mine
6,Goodnight Baby
7,Bumble Bee
8,He's Got No Love
9,So Far Away
10,When I Get Home
11,I'm Never Coming Back
12,Take Me For What I'm Worth
13,Too Many Miles
14,Don't You Know Why
15,Each Time
16,Be My Baby
17,Does She Really Care For Me
18,I'm Your Loving Man
19,Take It Or Leave It
20,Don't Hide It Away
21,Have You Ever Loved Somebody
22,It's Just The Way
23,Popcorn Double Feature
24,Lovers
25,Western Union
26,I'll Cry Tomorrow
27,Second Hand Dealer
28,Crazy Dreams
 ポール・マッカートニーの恋人だった女優ジェーン・アッシャーの弟ピーター・アッシャーとゴードン・ウォラーによるイギリスの男性デュオ。お姉ちゃんの七光りのおかげで、数多くの作品をポールとジョン・レノンが書き下ろしております。ビートルズの弟分的グループと言っても過言ではないでしょう。ソフトでロマンチックなバラード#11やトニー・ハッチ作のメロディアスで爽やかなポップ・チューン#12など、アイドル路線のキャッチーなナンバーはなかなか秀逸。

 ソフト・ロックの名盤として特に日本で人気の高い1枚。ポップでドリーミーでハッピー、ついでにお洒落でキュート。女の子なんか卒倒ものの1枚ですね。いわゆるバブルガム・ポップの系統に入るのだとは思いますが、よりバーバンク・サウンドなんかに近い感じですか。#1や#7のキャッチーなメロディと卓越したコーラス・ワークは見事なもの。ソフト&イージーなボサ・ナンバー#9も夢見心地で素敵です。ボクの持ってるのはインディーズ盤ですが、数年前にオフィシャル盤も出ています。

 ビートルズやジェリー&ザ・ペイスメーカーズと並ぶマージー・ビート・バンド、ザ・サーチャーズの究極の2枚組ベスト。全英ナンバー・ワンに輝いたドリフターズのカバー#1や全米3位を記録したクローバーズのカバー#6など、ヒット曲の多くがカバー・ソングだったりしますが、これがなかなかカッコいいんですよね。イギリスでは4曲のナンバー・ワン・ヒットに6曲のトップ20ヒットを放ったスーパー・グループでしたが、アメリカでは完全にビートルズやハーマンズ・ハーミッツの影に隠れてしまいました。  こちらのディスク2は、よりマイナーな後期の楽曲で構成されています。この頃になると、なんとなくB級感が漂うようになります。まあ、そもそもこの人たちって、決して演奏の上手いバンドではなくって、どことなく学生バンドのようなチープさは否めないんですけどね。デビュー当時のようなパワー・ポップ的な勢いが薄れてしまった分、その辺りのアマチュアっぽさがやけに気になります。ということで、代表作だけをセレクトしたコンパクトなベスト盤でも十分かもしれません。

SEEKERS.JPG SHANGRI_LAS.JPG

SHOCKING_BLUE.JPG

The Seekers

The Very Best Of
The Shangri-Las

Singles A's and B's / Shocking Blue

(P)1990 EMI Records (UK) (P)2000 Goldenlane Records(USA) (P)1997 Repertoire Records (Germany)
1,Morning Town Ride
2,59th Street Bridge Song (Feelin' Groovy)
3,Well,Well,Well
4,Island Of Dreams
5,Red Rubber Ball
6,Yesterday
7,Turn,Turn,Turn
8,The Leaving Of Liverpool
9,The Times They Are A-Changin'
10,Louisiana Man
11,Emerald City
12,A World Of Our Own
13,Georgy Girl ビデオ
14,This Land Is Your Land
15,The Music Of The World A Turnin'
16,Come A Day
17,Open Up Them Pearly Gates
18,All Over The World
19,We Shall Not Be Moved
20,Love Is Kind, Love Is Wine
21,Sinner Man
22,Walk With Me
23,You Can Tell The World
24,The Carnival Is Over
25,When Will The Good Apples Fall
26,Someday One Day
27,California Dreamin'
28,I'll Never Fin Another You
1,Remember (Walkin' In The Sand)
2,It's Easier To Cry
3,Leader Of The Pack
4,Give Him A Great Big Kiss ビデオ
5,Maybe
6,Out In The Streets
7,Give Us Your Blessings
8,Right Now And Not Later
9,Never Again
10,I'm Blue
11,You Cheated, You Lied
12,Bull Dog
13,I Can Never Go Home Anymore
14,He Cried
15,Dressed In Black
16,Past, Present And Future
bonus remixes
17,Give Him A Great Big Kiss (Remix)
18,Leader Of The Pack (Remix)
1,Venus ビデオ
2,Mighty Joe
3,Send Me A Postcard
4,Long And Lonesome Road
5,Never Marry A Railroad Man
6,Ink Pot
7,Rock In The Sea
8,Dream On Dreamer
9,Hello Darkness
10,Shocking You
11,Sally Was A Good Old Girl
12,Blossom Lady
13,Out Of Sight Out Of Mind
14,Eve And The Apple
15,Let Me Carry Your Bag
16,Oh Lord
17,This America
18,Good Times
19,Gonna Sing Me A Song
20,The Jury And The Judge
21,Body And Soul
22,Love Is In The Air
23,Lucy Brown Is Back In Town
1,Roll Engine Roll
2,Pickin' Tomatoes
3,Waterloo
4,Harley Davidson
5,Fireball Of Love
6,Hot Sand
7,Wild Wind
8,Keep It If You Want It
9,Give My Love To The Sunrise
10,I Saw You In June
11,Is this A Dream
12,I Like You
13,Broken Heart
14,When I Was A Girl
15,In My Time Of Dying
16,Everything That's Mine
17,Where The Picknick Was
18,I Won't Be Lonely Long
19,Come My Way
20,Get It On
21,I Am Hanging On To Love
22,Angel
23,What You Gonna Do
24,Fix Your Hair Darling

 日本でも数年前にテレビCMで使用されて話題になった#13の大ヒットで有名なオーストラリア出身のフォーク・グループ、シーカーズ。全体的にはピーター・ポール&マリー的なフォーク・ナンバーが多くて、決してお洒落なグループではないのですが、突如としてソフト・ロックなメロウで洗練された楽曲が登場するので侮れません。やはりベストは#13。この小粋で洒落たアレンジ、見事なコーラス・ワーク、ポップでキャッチーなメロディは完璧。これがテーマ曲に使用された同名映画も大好きです。サークルも歌った#5もカッコ良し。

 彼女たちもソフト・ロックと呼ぶには微妙なポジションのグループかもしれませんね。60年代半ばに次々と全米ヒットを放ち、数多くのアーティスト(特にパンク系)に影響を与えたガールズ・グループです。個人的にはトレイシー・ウルマンがカバーしたポップでクレイジーなジャンプ・ナンバー#4が好き。#17と#18は、このベスト盤の為に製作されたクラブ・ミックス。ノイズっぽいエレクトロニカに仕上がった#17、サイケなアシッド・ファンクに仕上がった#18と、共に良質な出来映え。ちなみに、リーダーのメアリー・ウェイスは今も現役だそうです。  バナナラマのカバーでもお馴染みの大ヒット#1で有名なオランダのロック・バンド、ショッキング・ブルー。彼らの1967年から94年までの全てのシングルを集めた2枚組のベスト盤です。このディスク1には全てのA面ソングが収録されてます。アメリカのいわゆるウェスト・コースト・ロック的なサイケデリック・サウンドをベースにしながら、あくまでもポップで美しいメロディを大切にしたのが彼らの魅力。ドラマチックな哀愁系ロック・ナンバー#3や#4も結構好き。94年のカムバック・シングル#20は残念ながら平凡なハード・ロックでした。  こちらはB面ソングばかりを集めたディスク2。見過ごされがちかもしれないですが、彼らはB面に至るまで全てオリジナル作品で勝負してたんですね。当時は競作やカバーというのは当たり前ですから、その姿勢だけでも立派なもの。ただ、やっぱりというか、残念ながらB面ソングは地味で平凡なものが多いです。その中でも、ブルージーでファンキーな#10やヘヴィーでキャッチーなグラム・ロック#19はA面としても通用するような出来映え。ちなみに、#3はアバの同名曲とは全く無関係です。って、こっちの方が古いから当たり前か。

VENUS.JPG TREMELOES.JPG TWINKLE.JPG ZOMBIES.JPG

Venus / Shocking Blue

Greatest Hits / The Tremeloes

Golden Lights / Twinkle

Odessey And Oracle /
The Zombies

(P) ZYX Music (Germany) (P)1998 Castle Select (UK) (P)2001 RPM (UK) (P)2001 Repetroire (Germany)
1,Venus (Original Version) by Shocking Blue
2,Venus (Don Pablo's Remix) by Shocking Blue
3,Under The Moon Of Love by Showaddywaddy
4,When by Showaddywaddy
1,Silence Is Golden ビデオ
2,Here Comes My Baby
3,Even The Bad Times Are Good
4,Suddenly You Love Me ビデオ
5,Helule Helule
6,My Little Lady ビデオ
7,I Shall Be Released
8,Hello World
9,(Call Me) Number One
10,By The Way
11,Hello Boddy
12,Rag Doll
13,Yellow River
14,Twist And Shout
15,Do You Love Me?
16,Me & My Life
17,I Swear
18,Ain't Nothin' But A Houseparty
19,Be Mine
20,Every Little Bit Hurts
1,Terry ビデオ
2,The Boy Of My Dreams
3,Golden Lights
4,Ain't Nobody Home But Me
5,Tammy
6,So Sad
7,Tammy (German Language Version)
8,A Lonely Singing Doll
9,Unhappy Boy
10,Poor Old Johnny
11,I Need Your Hand In Mine
12,The End Of The World
13,Take Me To The Dance
14,What Am I Doing Here With You
15,Now I Have You
16,Micky
17,Darby And Joan
18,Soldier's Dream
19,Days
20,Caroline
21,Radio Station Lady
22,Little Piece Of Heaven
23,I'm A Woman You're A Man
24,For Sale
1,Care Of Cell 44
2,A Rose For Emily
3,Maybe After He's Gone
4,Beechwood Park
5,Brief Candles
6,Hung Up On A Dream
7,Changes
8,I Want Her She Wants Me
9,This Will Be Our Year
10,Butcher's Tale (Western Front 1914)
11,Friends Of Mine
12,Time Of The Season ビデオ
bonus tracks
13,I'll Call You Mine
14,She Loves The Way They Love Her
15,Imagine The Swan
16,Smokey Day
17,If It Don't Work Out
18,I Know She Will
19,Don't Cry For Me
20,Walking In The Sun
21,Conversation Off  Floral Street
22,I Want You Back Again
23,Gotta Get A Hold Of Myself
24,Goin' Out Of My Head
25,She Does Everything For Me
26,Nothing's Changed
27,I Could Spend The Day
28,Girl Help Me
 こちらは、大ヒット“Venus”のリミックスを収録したCDシングル。いかにも90年代っぽいイタロ・ハウスに仕上がっていて、これはこれで嫌いじゃないです。まあ、ノベルティ的なバージョンと考えるべきでしょうか。で、何故かカップリングで70年代UKのスーパー・グループ、Showaddywaddyの全英ナンバー・ワン#3と全米3位を記録した#4がカップリングされています。

 デッカ・レコードのオーディションでビートルズを押しのけて合格し、デビューを飾ったトレメロウズのベスト盤。キャッチーでポップなメロディと美しいハーモニーはソフト・ロックそのもの。イギリスでは2曲のナンバー・ワン、9曲のトップ・テン・ヒットを放ったものの、サーチャーズ同様アメリカでは何故か不発でした。バブルガム・ポップにも通じる甘酸っぱい爽やかさが、いかにもブリティッシュ・ポップスらしくて大好き。超ハッピーでキャッチーな#5なんか最高!

 ザ・スミスがカバーした#3のヒットで有名なUK版フランス・ギャルとも言うべきポップ・アイドル、トゥウィンクルのコンプリート盤。全てのシングル及びアルバム・トラック、そしてお蔵入りになった84年のカムバック曲も収録されています。いかにもUKポップスらしい、スウィートでドリーミーな胸キュン・ナンバーが勢ぞろい。フランス・ギャルの「夢見るシャンソン人形」のカバー#8も素敵です。サンディ・ショウやルルの陰に隠れてしまったのはもったいない。  ソフト・ロックの名盤として名高いゾンビーズの傑作アルバム。日本でもCMソングとしておなじみの名曲#12(全米3位)も含まれています。繊細なメロディ、ジャジーでクールなサウンド、計算されたハーモニー、どれを取っても完璧。リリース当時は全米95位と奮いませんでしたが、その後の評価はうなぎ上り。今ではビーチ・ボーイズの「ペット・サウンド」等と並んで、60年代を代表する名盤とされています。リーダーのロッド・アージェントは、この時代に才能を使い果たしましたね。

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