セダ・サヤン Seda Sayan
トルコの歌うお騒がせセレブ!?
今回はトルコ音楽界の中堅スターを紹介したい。セダ・サヤン。もともと女優としてキャリアをスタートした人で、トルコでは歌手としてよりも、テレビのバラエティやトーク番組の司会者として有名な女性だ。とはいえ、トルコの伝統歌謡で鍛えられた歌唱力は、テレビ・タレントの片手間なんて呼べないくらいに本格的。さすがは歌謡大国トルコだ。80年代末に歌手デビューし、これまでに10枚以上のアルバムをリリースしている。個人的には、2004年にリリースしたシングル“Siki Siki”がお気に入りだった。汎地中海系のエレクトリックなアラベスク・サウンドに、“スク・スク・スク・スク・サー♪”というキャッチーで妖しげなサビがインパクト強烈で、かなりクセになるダンス・ナンバー。もともとは、伝統的なトルコ歌謡を歌う人だったが、ここ数年はなかなか洗練されたオリエンタル・ダンス・ポップスを発表していて、個人的に結構気になる女性アーティストの一人だ。
1965年、イスタンブールの生まれ。トルコの国民的人気俳優カディール・イナニール主演の映画“Imparator(皇帝)”('84)のヒロイン役で有名になった。女優、歌手、テレビ司会者としての活動以外にも女性週刊誌“Seda Magazine”の編集長を務めるなど、かなり多才な人物ではあるらしい。また、1987年にサッカー選手と結婚したのを皮切りに、現在までに5回も結婚・離婚を繰り返していて、恋愛スキャンダルなどのゴシップ・ネタもかなり派手な人みたいだ。さらに芸能人の長者番付で上位にランクされたりと、まさに“ザ・芸能人”的なポジションにある人なのだろう。ま、日本にいるとその辺りの余計な情報は殆ど入ってこないので、逆に先入観抜きで作品を楽しめるのかもしれない。
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Iste.. (1992) |
Ben Sana Demedim Mi ! (2000) |
Bebegim (2005) |
Gecelerce Aglarsin Unutma (2007) |
(P)1992 Yasar Kekeva (Turkey) | (P)2000 Oz-Bir Muzik (Turkey) | (P)2005 Avrupa Muzik (Turkey) | (P)2007 Son Produksiyon (Turkey) |
1,Seni Seviyorum |
1,Arsiz 2,Ben Sana Demedim Mi 3,Merhem 4,Canim Seni Istedi 5,Yar Ben Sana 6,Olmadi 7,Soyle Bana 8,Uc Kardesin Ortancasi 9,Rabbim 10,O Beni Vurdu 11,Kader Dedigin Ne Ki produced by Sait Agdas |
1,Bebegim ビデオ 2,Evleneceksen Gel ビデオ 3,Siki Siki ビデオ 4,Seven Uzulur ビデオ 5,Ya Onlar Neydi 6,Iki Gun Oldu 7,Hor Gorme Garibi 8,Nedense 9,Ne Farkeder 10,Kanimi Kaynatiyorsun 11,Geride Kaldin 12,Yalan 13,Sagir Sultan 14,Sarhosun Biri produced by Cengiz Erdem & Deniz Erdem |
1,Birgun Gelecek ビデオ 2,Untuma ビデオ 3,Kirmizi Kar 4,Bir Yolu Lazim 5,Saka Yaptim 6,Sonunda 7,Sevmekten Yoruldum 8,Ayip Degil Mi 9,Hadi Gel 10,Gor Duy Bak Ey Zalim 11,Sevenler Gece Olur produced by Nihat Dogan |
見事なくらいにコッテコテのトルコ歌謡です。いわゆるド演歌路線。芥川隆行のナレーションが入ってもおかしくないような雰囲気ですね。さすがに、ここまで泥臭いのは正直キツいかな〜(^^;古典的なトルコ歌謡に興味のある人は是非・・・としか言いようがないです。 | トルコ歌謡路線を踏襲しつつも、当時世界的なブレイクを果たしたタルカンに影響を受けたような汎地中海系ダンス路線を導入したポップ・アルバム。トータルでは歌謡バラードの比率が高いものの、ストリングスやブズーキを駆使したゴージャスなアレンジが印象的で、とても洗練された作品に仕上がっています。 | 2004年のアルバム“Siki Siki”に新曲を加えてリリースされた作品。よりダンス・ポップ路線を全面に押し出したアルバムに仕上がっています。幻想的な哀愁系ユーロ・ハウス#2と、超キャッチーなサビがクセになるオリエンタル・ディスコ#3が特にオススメ。ハスキーでドスの効いたセダのボーカルも迫力満点で、なかなか聴き応えのある1枚。 | キャッチーなポップ・アルバムであると共に、芸術的にも非常に完成度の高い最新作。とても上品で香しいオリエンタリズムを漂わせながら、きっちりとコンテンポラリーなポップ・サウンドを作り上げています。#1や#3のようなダンス・ナンバーが今まで以上に洗練されているのが印象的だが、エレガントでクラシカルなバラード#4や#11も素晴らしい。 |
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