オルネッラ・ヴァノーニ Ornella Vanoni

 

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 ミーナ、ミルヴァと並ぶカンツォーネ3大ディーヴァの1人、オルネッラ・ヴァノーニ。“知性派の歌姫”と呼ばれ、ナポリ歌謡からブレヒト、ジャズ、ボサノヴァに至るまで、多種多様な音楽ジャンルを独自の洗練されたエレガントなスタイルで歌いこなしてきた。最近では往年のヒット曲“L'appuntamento(逢びき)”がハリウッド映画『オーシャンズ12』(04)のテーマ曲として使われたので、その名前や歌声に聴き覚えのある人も少なくないかもしれない。
 ヴァノーニの魅力はなんといっても“エレガンス”である。アグレッシブで泥臭い庶民派のミーナ、演劇的でスノッブなミルヴァと違い、スケールの大きな歌声の中にも繊細な気品と大人の色香を感じさせるのが彼女の持ち味だ。
 基本的にはカンツォーネ畑の人だが、そのレパートリーは実に幅広い。中でもブラジル音楽には強い思い入れがあるようで、トッキーニョやヴィニシウス・ヂ・モライスと共演した“La voglia La pazzia L'incoscienza L'allegria(希望、狂気、無意識、歓び)”というボサノヴァ・アルバムの傑作も残している。
 また、バカラックやブレル、アズナブールなどの作品も好んで歌っており、そうしたある種のラウンジ的なお洒落感覚というのも、ヴァノーニのレコードの面白さと言えるかもしれない。そこには、デビュー当初から彼女の作品を支えてきた稀代のカンタウトーレ(シンガー・ソングライター)、ジーノ・パオーリの影響があることも見逃せないだろう。

 1934年9月22日ミラノの生まれ。父親は製薬会社の社長で、彼女はスイス、フランス、イギリスで教育を受けている。思春期に肌のトラブルで悩んだ経験があることから、美容師を目指していたこともあるという。53年にミラノ小劇場の演劇アカデミーへ入学し、そこで高名な舞台演出家ジョルジョ・ストレーレルに師事する。
 卒業後、歌手として舞台の幕間で歌うようになり、56年には女優としてもデビュー。恩師ストレーレルの指導のもと、古典歌謡やブレヒト作品などを歌って高い評価を得るようになった。そして、その評判を聞きつけた老舗レコード会社リコルディとも契約を結んだ。
 そんな彼女にとって大きな転機が訪れたのは1960年。当時ミーナのヒット曲などを数多く手掛けていたシンガー・ソングライター、ジーノ・パオーリとの出会いだ。パオーリはジェノヴァ派と呼ばれる音楽ムーブメントの先駆者で、シャンソンやジャズの要素を取り入れながら、従来のカンツォーネとは一線を画する洗練された音楽を生み出していた。彼はヴァノーニの才能を高く買い、以降現在に至るまでの長いコラボレーションが始まる。
 かくして、パオーリはヴァノーニのために次々と楽曲を書き下ろす。61年に発表した“Senza fine(目的もなく)”が大ヒットし、64年には“Amore mio(愛しい人)”がナポリ音楽祭で準優勝に輝く。さらに、66年のサンレモ音楽祭参加曲“Io ti daro di piu(あなたに全てを捧げる)”は彼女にとって最大のヒット曲となり、アメリカの歌手ヴィッキー・カーによる英語カバーも発売された。
 67年にはレコード会社をアリストンへと移籍。68年に発売した“Ai miei amici cantautori(親愛なるシンガー・ソングライターへ捧ぐ)”は、ジョン・レノンやジョアン・ジルベルトなど自らが多大な影響を受けたシンガー・ソングライターの作品をカバーしたアルバムで、イタリア音楽界における最初のコンセプト・アルバムと呼ばれている。
 70年にリリースした“L'appuntamento(逢びき)”もヒット・チャートで1位を獲得。歌手として不動の地位を築いたヴァノーニは、74年に自らのレコード会社ヴァニラを設立する。76年には、先述したトッキーニョ、ヴィニシウス・ヂ・モライスとのコラボ・アルバムをリリース。翌年には雑誌「プレイボーイ」のイタリア版でヌード・グラビアを発表して話題を集めた。
 さらに、81年には“Vai, Valentina(行きなさい、ヴァレンティナ)”と“Musica, Musica(音楽よ、音楽よ)”の2枚のシングルが大ヒット。89年には久々にサンレモ音楽祭へ参加して話題となったが、90年代に入ると音楽活動やテレビ出演も次第に少なくなっていく。
 しかし、97年に発表したジャズマン、パオロ・フレスとのコラボ・アルバム“Argilla(土)”が大ヒット。99年にはサンレモ音楽祭にも復帰し、60〜70年代のヒット曲をカバーしたアルバム“Un panino una birra e poi...(パンとビールとそれから・・・)”(01)と“E poi...la tua bocca da baciare(そして・・・あなたの唇にキッスを)”(01)もベスト・セラーとなった。
 04年にはジーノ・パオーリとのコンビでコンサート・ツアーも大成功させ、今年で75歳を迎える現在もイタリア音楽界の第一線でバリバリ活躍している。先日のサンレモ音楽祭でも、若手女性歌手シモーナ・モリナーリと“Egocentrica(自己中心的)”デュエットを披露し、さらに故ルイジ・テンコの名曲“Vedrai, Vedrai(ヴェドライ・ヴェドライ”を歌って喝采を浴びたばかりだ。
 ちなみに、私生活では元歌手で俳優のルチオ・アルデンツィと60年6月6日に結婚し、長男クリスチャンをもうけたものの、63年に離婚している。

 

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BEST.JPG ORNELLA_ALBUM.JPG ORNELLA_VANONI_ALBUM.JPG AI_MIEI_AMICI_CANTAUTORI.JPG

I Miti Musica

Ornella (1966)

Ornella Vanoni (1967)

 Miei Amici Cantautori (1968)

(P)2000 BMG Ricordi (Italy) (P)1999 BMG Ricordi (Italy) (P)1999 BMG Ricordi (Italy) (P)1999 BMG Ricordi (Italy)
1,Senza fine
2,Anche se
3,Abbracciami forte ビデオ
4,Io ti daro di piu
5,L'appuntamento ビデオ
6,Una ragione di piu
7,Eternita
8,Domani e un altro giorno
9,Che Barba amore mio
10,La musica e finita
1,Finalmente libera ビデオ
2,Guardo te che te ne vai ビデオ
3,Gente (People) ビデオ
4,Io no
5,Tu non hai capito niente
6,Per questo voglio te
7,Io ti daro di piu ビデオ
8,1,2,3,
9,Tu che m'hai preso il cuor
10,Tutta la gente del mondo ビデオ
11,Questo il momento
12,La ronda dell'amore
1,Tristezza per favore va via... ビデオ
2,La musica e finita ビデオ
3,Il mio posto qual'e ビデオ
4,Puoi averla tu
5,Amai (Can I?)
6,Un uomo
7,Cordialmente ビデオ
8,Senza di te ビデオ
9,Ore d'amore (The World We Knew)
10,Serafino
11,Un'ora sola ti vorrei ビデオ
12,Tu sai quel che vuoi
1,Ne me quitte pas ビデオ
2,Yesterday
3,Sassi
4,Bim Bom
5,Io che amo solo ビデオ
6,Arrivederci
7,Mi sono innamorata di te ビデオ
8,La boheme
9,The Nearess Of You
10,Ritornerai
11,Resta cu mme
12,Le mur
 初期のヒット曲を集めた廉価版コンピレーションです。他にも2枚組ベストも出ていますので、ご予算に応じてどちらからでもスタートして構わないかと。個人的には、やはり初期の大ヒット#4が好きですね。ドナッジョの『この胸のときめきを』路線の、ザッツ・カンツォーネ的なスケールの大きいラブ・バラード。ヴィッキー・カーのカバー・バージョンも好きでしたが、やはりオルネッラのオリジナルがベスト。古き良きカンツォーネの魅力が目いっぱい詰まったコンパクトな1枚です。  こちらは4枚目に当たるオリジナル・アルバム。大ヒット曲#7はもとより、同じソングライター・チームによるドラマチックで美しいバラード#4、レン・バリーの全米トップ10ヒットをカバーしたブルー・アイド・ソウル#8、映画監督としても有名なリナ・ウェルトミューラーの書いた#10と#11など、バラードからジャンプ・ナンバーまで、実にカラフルな楽曲が揃っています。ジャンニ・マルケッティによるオーケストラ・アレンジも粋でお洒落。ソフト・ロック・ファンにもオススメ!  日本でも御馴染みのボサノヴァの名曲をカバーした#1で幕を開ける1枚。サンレモ音楽祭に入賞して大ヒットした情熱的なバラード#2も素晴らしい出来栄え。マルチェロ・マロッキとラナーティのコンビが書いたソフトでキュートなポップ・ナンバー#7や、シナトラの歌唱でも知られるベルト・ケンプフェルトの名曲をカバーした#9、メランコリックでスウィートなボサノバ・ナンバー#10など、こちらも小粋で洒落た楽曲ばかり。楳図かずおっぽいジャケットが気になりますけど(^^;  ジャック・ブレルからレノン&マッカートニー、ジョアン・ジルベルト、ルイジ・テンコ、ドメニコ・モドゥーニョ、ジルベール・ベコーなど、ヴァノーニが敬愛するシンガー・ソングライターたちへオマージュを捧げたアルバム。ブルージーで気だるいジャズに生まれ変わった『イエスタデイ』#2、トロピカル・ムードを全面に押し出した#4、ため息が出るほど美しい#7など、ピーノ・カルヴィのアレンジが光ります。#8での堂々たるヴァノーニの歌いっぷりも見事。

APPUNTAMENTO_CON_ORNELLA_VANONI.JPG UN_GIOCO_SENZA_ETA.JPG DETTAGLI.JPG ORNELLA_VANONI_E_ALTRE_STORIE.JPG

Appuntamento (1970)

Un gioco senza eta (1972)

Dettagli (1973)

Ornella Vanoni e altre storie (1973)

(P)1999 BMG Ricordi (Italy) (P)1999 BMG Ricordi (Italy) (P)1999 BMG Ricordi (Italy) (P)1999 BMG Ricordi (Italy)
1,L'appuntamento ビデオ
2,In questo silenzio
3,Casa Bianca ビデオ
4,Sono triste ビデオ
5,Sto con lui
6,Quale donna vuoi da me?
7,Mi piaci, mi piaci... ビデオ
8,Eternita ビデオ
9,Una ragione di piu ビデオ
10,Il mio coraggio
11,Quando arrivi tu
12,Finisce qui
1,Un gioco senza eta (White Mountain)
2,Natale Ciao (First Of May)
3,Domani un'altro giorno ビデオ
4,Il ponte (Bridge Over Troubled Water)
5,Io volevo diventare
6,Un uomo molte cose non le sa
7,Immagina che... (Imagine)
8,Acqua de settimbre
  (Four Days In September)
9,Tempi duri (Disparada) ビデオ
10,La leggenda di olaf ビデオ
1,Dettagli (Detalhes) ビデオ
2,E'cosi per non morire
3,La casa nel campo (Casa no campo)
4,Pazza d'amore ビデオ
5,Ho chiesto troppo (Comme je t'aime)
6,Come l'estate ビデオ
7,Ma come ho fatto
8,Io, una donna
9,Piu grande del mio amore
10,Ancora un momento
11,Nell'estate dei miei anni
12,Come si fa
1,Sto male (Je suis malade)
2,Mi fa morire cantando ビデオ
  (Killing Me Softly With His Song)
3,Minuto per minuto
4,Ragazzo mio ビデオ
5,Se non e per amore (Por Amor)ビデオ
6,Angeli e diavoli
  (Angels and Devils the Following Day)
7,Superfluo
8,Per...
9,No (Wrong)
10,Se Per caso domani ビデオ
11,Un bambino
 『オーシャンズ12』でも使用された名曲#1を筆頭に、ダリダなどもカバーしたドン・バッキー作曲の美しいバラード#3、ジャンカルロ・ビガッツィの手掛けたバロック・スタイルのロック・バラード#8といったシングル・ヒットを収録した1枚
。全体的にラブ・ロックっぽい雰囲気があるのは、やはり時代なのでしょうか。ヴァノーニ自身が作曲にも参加した#5や#9もなかなかの佳作。メランコリックなジャズ・バラード#12も好きな作品です。
 いきなりジェネシスのカバー#1で幕を開けるのにもビックリですが
、これがヴァノーニの世界にガッツリとハマっていて、非常に素晴らしい出来栄えです。初期ビージーズの名曲#2もロマンティックな仕上がりだし、サイモン&ガーファンクルがしっかりとカンツォーネ化した#
4、かなり実験性に富んだジョン・レノンの『イマジン』#7など、秀逸なカバー曲が並びます。アフロ・ロック+カンツォーネな#5もユニーク。聴き応え十分の1枚です。
 ロベルト・カルロス作曲によるヒット・シングル#1を含むメガ・ヒット・アルバム。ビル・コンティがアレンジを担当したゴージャスなバラード#2なんか、ストリングスがまんま『ロッキー』なのに感動します。#1のB面ソングだった#4も爽やかで甘酸っぱい名曲だし、メランコリックでソフトなフォーク風バラード#9、叙情的な哀愁ラブ・ソング#
11、ジーノ・パオーリの手掛けた#12など、全体的にアダルトな香りの漂う名盤に仕上がってます。
 前作に引き続き、大人の女性の愛と悲しみを歌った哀愁たっぷりの美しいアルバム。セルジュ・ラマの大ヒット・シャンソンをカバーした#1が圧倒的な素晴らしさです。また、ロバータ・フラックの『やさしく歌って』をバーした#2、ロベルト・カルロスの叙情感溢れるラテン・バラードの傑作#5などなど、とにかく1曲たりとも手抜きのない充実しまくりの1枚。バラードだけで、最後まで飽きることなく聴かせるのは立派です。

QUEI_GIORNI_INSIEME_A_TE.JPG UOMO_MIO_BAMBINO_MIO.JPG LA_VOGLIA_LA_PAZZIA.JPG PIU.JPG

Quei giorni insieme a te (1974)

Uomo Mio Bambino Mio(1975)

La voglia La pazzia L'incos
cienza L'Allegria (1976)

Piu (1976)

(P)1999 BMG Ricordi (Italy) (P) CGD/Vanilla (Italy) (P)1990 CGD/Warner (Germany) (P)1977 Vanilla/WEA Music (Germany)
1,Quei giorni insieme a te ビデオ
2,Apres l'amour
3,Non so piu come amarlo
  (I Don't Know How To Love Him)
4,C'e qualcosa che non sai
5,Piccolo amico
6,Uomo uomo
7,In questo silenzio ビデオ
8,Yesterday
9,Acqua de settembr
  (Four Days In September)
10,Quando sei triste prendi una tromba e suona
11,The Nearest Of You
12,Sto con lui
1,Uomo mio bambino mio ビデオ
2,Fili (Feelings)
3,Sincerita
4,Di questo e d'altro
5,Canta Canta
  (Canta Canta, Minha Gente)
6,Costruzione (Construcao)
7,La luna e...
  (The Moon Is a Harsh Mistress)
8,Conosco
9,Non sai fare l'amore ビデオ
10,Come il vento
1,Senza paura ビデオ
2,La rosa spogliata
3,Samba della rosa ビデオ
4,Samba in preludio
5,Anema e core
6,La voglia la pazzia
7,Semaforo rosso ビデオ
8,Assenza
9,Io so che ti amero ビデオ
10,Un altro addio ビデオ
11,L'assente (parlato)
12,L'assente (parlato e chitarra)
13,Accendi una luna nel cielo
14,Samba per Vinicius
side 1
1,Un solo di noi due
2,Piu ビデオ
3,Dimmi almeno se
4,Sottovoce
5,Dove, come quando
6,Il mio pensiero d'amore
side 2
1,Delfini
2,Pazza no... ma immortale
3,Tu chi sei? (Che cosa vuoi da me)
4,Padre sole, madre luna
5,La storia di Marcello ビデオ

prodottore : Gepy & Gepy
 どういうコンセプトで作られたアルバムなのかは分かりませんが、12曲中4曲(#7〜#9、#11〜#12)が過去のアルバムからの作品です。本作の目玉は、ルチオ・フルチ監督の猟奇サスペンス『マッキラー』の主題歌としても使われたタイトル曲#1。名匠リズ・オルトラーニの手掛けた情熱的な哀愁バラードで、鳥肌が立つほど素晴らしい出来栄えです。これだけで手に入れる価値の十分ある作品。ジャジーでロマンティックな#4、フォーキーで甘酸っぱい#5、哀愁感炸裂の情熱ラブ・ソング#6なども佳作です。  自ら立ち上げたレーベル、ヴァニラから発表のアルバム第一弾。アレンジには、後にGepy&Gepyとしてディスコ・ヒットを連発することになるSergepyが参加しています。マルティーニョ・ダ・ヴィラのキャッチーで軽快なサンバ#5、シコ・ブアルキのメランコリックなボサ#6と、ブラジル物のカバーが秀逸です。ただ、それ以外はどちらかというと可もなく不可もなくな印象。日本でもハイ・ファイ・セットが大ヒットさせたモーリス・アルバートのカバー#7も、ごくありきたりなのがちょっと残念です。  ボサノヴァの巨人ヴィニシウス・ヂ・モライスとトッキーニョを迎え、本格的なブラジル・サウンドに挑戦した一枚。ヴァノーニの見事なリズム感は圧巻そのもの。あまりにも自然で、ついつい歌詞がイタリア語であることすら忘れさせられてしまうほどです。しっかりとヨーロピアンなエレガンスが加味されている点もポイント高し。軽快なサンバのリズムにとろけるような甘いメロディの絡む#3や、センチメンタルでロマンティックなボサ#10は、中でも出色の出来栄え。まさに一家に一枚、音楽ファン必携の傑作です。  いかにも70年代後半らしい爽やかでポップな印象のアルバム。Gepyとデュエットした#2は当時シングルとして大ヒットしました。Gepyは作曲にも数多く関わっており、盟友ダリオ・ファリーナも参加しているので、まるでイタロ・ディスコみたいな顔ぶれが揃ってしまいましたが(笑)、決してディスコ・アルバムではありませんので。ただ、ストリングスやキーボードの使い方には片鱗が感じられるかも。スケールの大きなラブ・バラード#5(
A面)やジャズ・ファンク・スタイルのロー・ビート#3(B面)が好き。

RICETTA_DI_DONNA.JPG DUEMILATRECENTUONO_PAROLE.JPG ARGILLA.JPG E_POI_LA_TUA_BOCCA.JPG

Ricetta Di Donna (1980)

Duemilatrecentuono Parole (1981)

Argilla (1997)

e poi...la tua bocca da baciare (2001)

(P) CGD/Vanilla (Italy) (P) CGD/Time Warner (Italy) (P)1997 CGD East West (Italy) (P)2001 Epic/Sony Music (Italy)
1,Innamorarsi
2,Ricetta di donna ビデオ
3,Amico mio amore mio
4,La famosa volpe azzurra
  (Famous Blue Raincoat)
5,Il telefono
6,La donna d'inverno
7,Sole
8,Lucia
9,Tre uomini (Teresinha) ビデオ

produzione : Sergio Bardotti
1,Musica Musica ビデオ
2,Vai, Valentina ビデオ
3,Favola
4,Fandango
5,Per un'amica
6,Volevo amarti un po'
7,La gonna
8,Risveglio
9,Fatalita ビデオ
10,E gino risponde

produzione : Sergio Bardotti
1,Viaggerai
2,Buontempo
3,Sant'allegria
4,Naufragio
5,Argilla
6,Bugiardo Incosciente
7,Nu' quatro e luna
8,Lunamante
9,I Get Alone Without You Very Well
10,Ev'ry Time We Say Goodbye
11,Amore vicino
12,Se fosse vero
13,Sorry Seems To Be The Hardest Word
14,Albae

produzione : Paolo Fresu, Beppe Quirici, Ornella Vanoni
1,Amore caro, amore mio ビデオ
2,Estate
3,Insieme a te non ci sto piu
4,Arrivederci
5,Ora sei rimasto solo
6,Io per lui ビデオ
7,Il mio mondo
8,Nessuno al mondo
9,Malattia d'amore
10,Io che amo solo te ビデオ
11,Gianna
12,Sassi

produzione : Mario Lavezzi
 ロレダーナ・ベルテにカテリーナ・カゼッリ、ロッサナ・カザーレといった豪華な女性アーティスト陣をゲストに迎えた意欲作。しかも、バック・コーラスにはノラ・オルランディ率いる4+4が参加。ポップ・ロック色の強い、とても生き生きとしたアルバムに仕上がっています。さらに、#5ではロック・バンド、ニュー・トロルズと共演。これが超渋いディープ・ファンクで、かなりカッコいい出来栄え。また、#4ではレナード・コーエンの名曲にも挑戦し、味わい深い歌声を聴かせてくれます。これはオススメ!  ヴォードビル・サウンド風のノスタルジックな#1と、ソフトで爽やかなポップ・ナンバー#2がシングルとして大ヒット。アルバムもベスト・セラーになりました。ジーノ・パオーリが作曲とデュエットで参加したノスタルジックなバラード#10も聞きものだと思います。その他、トト・クトゥーニョがソングライトに加わった哀愁バラード#6も悪くありませんし、シンセ・ポップ・スタイルの#4と#9なんかも、良い意味で時代を感じさせますね。80年代イタリアン・ポップスの親しみやすさを感じさせてくれる1枚です。  いきなりオープニング#1からアフロ・ビート炸裂のエッジーなファンク・ナンバー。イタリアの有名なジャズ・トランペット奏者パオロ・フレスとのコラボ・アルバムです。ジャケットを見ても分かるように、かなりアフリカ(カポヴェルデを含めた)を意識した作品に仕上がっています。当時63歳という年齢を全く感じさせないヴァノーニの、ソウルフルで艶のあるボーカルも見事。さすが、イタリアのオバサマは若い!マリーザ・モンチの参加した、ノスタルジックなファド風ナンバー#3も傑作。素晴らしいアルバムです。  60〜70年代のイタリアン・ポップ・ヒットをカバーしたトリビュート・アルバム。ジャケットの70年代っぽいイラストが、懐かしい雰囲気をかもし出していますよね。#1はブルーノ・ラウツィ、#2はブルーノ・マルティーノ、#3はパオロ・コンテ、#4はウンベルト・ビンディ、#5はアドリアーノ・チェレンターノといった具合に、日本ではちょっと馴染みの薄いナンバーが多いかもしれません。でも、カマレオンティの#6はダリダも歌っていたバラードで、個人的にも大好きな曲。ヨーロピアン・ポップス・ファン必聴です。

NOI_LE_DONNE_NOI.JPG UNA_BELLISSIMA_RAGAZZA.JPG

Noi, le donne noi (2003)

Una bellissima ragazza (2007)

(P)2003 Epic/Sony Music (Italy) (P)2007 Epic/Sony BMG (Italy)
1,Noi, le donne noi
2,Vento
3,Stella Nascente
4,Vai Valentina
5,Bocca di rosa
6,Precipizio
7,Carmen ビデオ
8,Fandango
9,Musica Musica
10,Caro nome mio
11,La famosa volpe azzurra
12,Rossetto e cioccolato ビデオ
13,La donna d'inverno
14,Poesia illegittima
15,Ricetta di donna
16,Samba della rosa
17,Cercasi
18,Per un'amica
19,Noi, le donne noi (Afterhour Version)
20,Fate piano
1,Qualcosa di te ビデオ
2,Una bellissima ragazza
3,Buona Vita ビデオ
4,E del mio cuore
5,Gli amanti
6,Cosa m'importa
7,Dolce meccanica
8,Bene cosi
9,La vita che mi merito ビデオ
10,Dentro questa vita
11,Io con te ビデオ
12,Pagine ビデオ

prodotto : Mario Lavezzi
 80年代以降の楽曲をセルフ・リメイクした企画盤。ヴァノーニ自身のモノローグを交えながら、ワン・ウーマン・ショー的な構成が施されています。全体的なアレンジも非常に洗練されていて、ジャズからラテンまでバラエティ豊かな仕上がり。官能的なタンゴ風バラード#13ではラテンの貴公子ルイス・ミゲールとのデュエットも聴かせてくれます。また、イタリアの人気女優ナンシー・ブリリとクラウディア・ゲリーニがバック・ボーカルで参加しているのも注目。

 これは素晴らしい!70年代のヴァノーニを彷彿とさせるような、ノスタルジックで美しいナンバーの数々を、ゴージャスでエレガントなサウンドで聴かせてくれるアルバム。それもそのはず、オーケストラ・アレンジを手掛けているのは、70年代のヴァノーニ作品を数多く担当したジャンフランコ・ロンバルディ。このセンスの良さ、ベテランならではの職人技ですよね。全曲オススメですが、中でも哀愁溢れる叙情的なラテン・サンバ#3は、とろけるような美しさ。猛烈にオススメです。

 

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