メリッサ・マンチェスター Melissa Manchester
アメリカに女性シンガー・ソングライターは数多いが、彼女ほど個性的でユニークな人はなかなかいないだろう。生まれも育ちもニューヨーク。ジャズからリズム・アンド・ブルース、フォーク、ロック、ポップスなど、ありとあらゆるジャンルを内包した彼女の音楽は、さながら人種の坩堝であるニューヨークをそのまま体現してしまったかのようだ。
しかも、時代ごとにその音楽スタイルからルックスまで自由自在に変化させるという柔軟性も兼ね備えている。彼女がデビューしたのは1973年。同世代のシンガー・ソングライターとしては、カーリー・サイモンやジャニス・イアン、ミニー・リパートンなどがいる。要は、キャロル・キングやジョニ・ミッチェル、ローラ・ニーロといった先駆者的女性シンガー・ソングライターの影響をもろに受けた世代なのだ。
実際、メリッサも17歳の時に初めてローラ・ニーロの作品に触れ、大きな衝撃を受けたという。デビュー当初の彼女は、まさにそんなイメージだった。しかし、70年代半ばを過ぎた辺りから時流のAORへとシフト・チェンジし、ルックスも徐々に洗練されていく。
さらに、81年の全米トップ10ヒット“You
Should Hear How She Talks About
You”からはシンセ系のダンス・ポップへと大変身し、ルックスも別人のようにスタイリッシュなスーパーモデル系へとイメージ・チェンジを遂げた。
それゆえに、メリッサ・マンチェスターというアーティストへのイメージというのは、おのずと世代によって大きく異なってくる。“女エルトン・ジョン”などと呼ばれた若き頃の素朴でエネルギッシュなメリッサ、アダルトな洗練されたアーバン・ポップスを歌う大人のメリッサ、そして煌びやかなダンス・ポップを歌うモダン・ビューティのメリッサ。まさに、一言では語りつくせない様々な側面を持ったアーティストと言えるだろう。
そんな彼女の作品の魅力は、都会に住む女性の日常のひとコマや恋愛、友情、人生などの悩みを等身大の率直な言葉で綴った私小説的な世界観にある。それも、決して内向的で感傷に浸るようなものではなく、前へ進むための後押しをしてくれるような力強さと逞しさが清々しい。
例えば、デビュー・アルバムに収録されているタイトル曲“Home
To
Myself”。部屋で一人、これまでの道のりを振り返りながら、楽しかったことや辛かったこと、悲しかったことなどの想い出に耽る語り手の女性。そんな彼女の心情を、メリッサはこう綴る。“今はっきりと理解できた。私が感じることの全ては、すなわち私が私自身であることの証なのだと。(中略)たまには一人で自分自身に帰ってみることも、決して悪いことではないんじゃない?”と。
また、セカンド・アルバム“Bright
Eyes”に収録されているゴスペル・ナンバー“O Heaven (You've Changed
Me)”では、“神よ、あなたは私をこんなにも変えてくれた。あなたが教えてくれた唯一の明確な答え。それは、奇跡というのは私自身の魂の中にあるのだということ”という言葉で、悩める人々にエールを送っている。この突き抜けるようなポジティブさ、それと相反するように思われる繊細な叙情性のバランスこそが、メリッサの作品世界の大きな特徴なのだと言えよう。
その作品の多くを、親友キャロル・ベイヤー・セイガーとのコンビで書いたメリッサ。だいたい、いつも“最近はどうしてる?”などといった、たわいもない世間話から作品が出来上がっていったのだという。つまり、女性の内面を生き生きと鮮やかに描く彼女の作品の魅力というのは、日常の喜びも悲しみも悩みも分かち合った女友達同士の会話そのものなのだ。
さらに、シンガー・ソングライターというのは往々にして歌唱力に弱点があることが多いのだが、彼女はボーカリストとしても卓越した実力の持ち主。しかも、まるでブロードウェイのミュージカル・スターを思わせるようなスケールの大きいその歌声は、明らかに他の女性シンガー・ソングライターとは一線を画している。
彼女のカーネギー・ホール・コンサートの模様を見たことあるのだが、これがまさにワン・ウーマン・ショーとも言うべきものだった。喜怒哀楽の感情をストレートにぶつけながら歌う彼女のボーカル・スタイルは、ある意味で非常に演劇的だとも言えるだろう。
しかも、歌の合間に披露するトークの上手いこと!ニューヨーカー丸出しな機関銃のごとき早口で、自らの生い立ちから下ネタ・ジョークまで身振り手振りを交えながら豪快に喋りまくるのだ。
本人は少女時代に最も影響を受けたアーティストとしてジュディ・ガーランドの名前を挙げているが、そのルーツはニューヨークのショービジネス界に親しんで育った彼女自身の生い立ちにも深く関係しているのかもしれない。
1951年2月15日、ニューヨークのブロンクスに生まれたメリッサ。父親は名門メトロポリタン歌劇場のバスーン奏者で、母親は舞台の衣装デザイナーだった。幼い頃からジャズやブルース、ミュージカル、クラシックなどの音楽を聴いて育った彼女は、マンハッタン音楽芸術学校でピアノとハープシコードを学ぶ。
さらに、15歳の頃からCMソングを歌うようになり、映画『フェーム』の舞台となったことでも有名なマンハッタンの公演芸術高校に入学。まだ在学中だった17歳のときに音楽出版社チャペル・ミュージックのスタッフ・ライターとして採用され、様々なタイプの楽曲を書くようになった。ローラ・ニーロの音楽と出会ってシンガー・ソングライターを意識するようになったのも、ちょうどこの頃だったようだ。
その後、ニューヨーク大学に入学するものの1年で中退。しかし、ポール・サイモンがニューヨーク大学で作曲の特別講座を開くと知り、高い競争率の面接を受けて聴講生となった。ちなみに、この面接に合格した学生はたったの9人だったという。
憧れのポール・サイモンから作詞・作曲の心得を直に学んだメリッサは、やがてマンハッタン界隈のナイト・クラブで歌うようになる。そのうちの一つが、ベット・ミドラーやジェーン・オリヴァーなどを排出した伝説的なゲイ・サウナ“コンチネンタル・バス”のキャバレー・ラウンジだった。そこで彼女は、CMソングの仕事を通じて旧知の仲だったバリー・マニロウからベット・ミドラーを紹介される。
当時ベットがカーネギー・ホールでのコンサートを控えていたことを知っていたメリッサは、自らをバック・シンガーとして売り込んだ。これをきっかけに、彼女はベット・ミドラー専属のバック・コーラス・グループ“ハーレッツ”のメンバーとなる。ハーレッツからは、後にシャロン・レッドやジョセリン・ブラウンなどの有名女性ボーカリストが生まれているが、その初代メンバーがメリッサだったのだ。1971年のことである。
そして、親友であり最大のコラボレーターであるキャロル・ベイヤー・セイガーと知り合ったのも、このハーレッツ時代のこと。当時、自作のデモテープを作るためにボーカリストを探していたキャロルは、ベットのライブで聴いたメリッサの歌声にほれ込んだという。
是非とも彼女を紹介して欲しいとバリー・マニロウに頼み込んだキャロルだが、最初はそれとなく断られてしまった。というのも、後の大ヒット曲“Could
It Be
Magic”でメリッサのことを歌っているくらい、当時のバリーにとって彼女は大切な秘蔵っ子だったらしい。恐らく、キャロルに取られてしまうのではないかと思ったのだろう。
それでも諦めずに交渉した結果、キャロルはメリッサを紹介してもらってデモ・テープを制作。残念ながらこの楽曲は陽の目を見なかったが、これをきっかけに二人の友情が始まった。
やがて、一緒に作曲活動をはじめることとなったメリッサとキャロル。当時メリッサが暮らしていたのは、高層ビルに囲まれた暗い安アパートの一室。タバコの灰だらけになった古いピアノの鍵盤に向かってメリッサがメロディを奏で、その傍らでキャロルが言葉を紡いでいったのだという。
そして73年。その実力を認められたメリッサは、アリスタ・レコードの前身であるベル・レコードと契約し、ファースト・アルバム“Home
To
Myself”をリリースする。当時のアナログ盤は見開きのゲートフォールド仕様だったが、その豪華な装丁だけを見ても、当時の彼女に対する周囲の期待の高さというものが感じられるだろう。実際に音楽評論家からの評価は大変高かったが、アルバム・セールスそのものは不発で、ビルボード・チャートでも156位という残念な結果だった。
翌74年のセカンド・アルバム“Bright
Eyes”も同じく不発。しかし、周囲からのメリッサに対する評価と期待は依然として高かったのだろう。同年ベル・レコードは新設されたアリスタ・レコードに吸収され、所属アーティストの多くがクビを切られてしまったのだが、メリッサは契約を更新された数少ないアーティストの一人だった。
そして、75年に発売されたシングル“Midnight
Blue”が全米チャート6位という大ヒットを記録。サード・アルバム“Melissa”もアルバム・チャートで12位まで駆け上がり、ようやく彼女は全米のスポットライトを浴びることとなる。ちなみに、同アルバムは日本でも『想い出にさようなら』というタイトルで発売され、翌76年2月には来日コンサートも実現している。
その76年はメリッサにとって多忙な一年だった。“Midnight
Blue”に匹敵するようなヒット・シングルこそ生まれなかったものの、“Better Days & Happy Endings”と“Help Is On
The
Way”の2枚のアルバムを相次いでリリース。それぞれ、全米24位と60位をマークし、当時の女性シンガー・ソングライターとしては好調なセールスを記録した。
77年にはカバー・ソングを中心としたアルバム“Singin'”を発表。そして、78年には“Don't
Cry Out
Loud”が全米10位をマークし、同名アルバムも全米33位を記録した。
日本では『あなたしか見えない』というタイトルで知られる“Don't Cry
Out
Loud”。もともとは、オーストラリア出身の男性シンガー・ソングライター、ピーター・アレンがキャロル・ベイヤー・セイガーとの共作で書いたナンバーで、彼のステージでのレパートリーだった。それを最初にレコーディングしたのがメリッサ。恐らく、親友キャロルとの繋がりから実現したのであろう。
このメリッサ・バージョンのヒットを受けてピーター・アレンも自らのバージョンを発売し、さらに当時アリスタに在籍していたリタ・クーリッジもレコーディング。日本では、このリタ・クーリッジ・バージョンが大ヒットした。
映画『アイス・キャッスル』の主題歌“Through
The Eyes Of Love”を経て、79年にはアルバム“Melissa
Manchester”が全米63位に。この頃から活動の拠点をロサンゼルスへと移し、その楽曲スタイルもルックスも徐々に変化していく。ピーター・アレンやキャロル・ベイヤー・セイガーからの影響なのだろうか、いわゆる西海岸的なAORサウンドへとシフトしていったのだ。
80年にはアルバム“For The Working
Girl”をリリースしたメリッサ。アルバムそのものは全米68位をマークするも、シングルの方は全くの不発だった。しかし、それから2年後、彼女は全く別人のようになったルックスと新たなサウンドでファンを驚かせることとなる。
82年に発売されたシングル“You
Sould Hear How She Talks About
You”は、それまでの彼女のイメージを根底から覆すダンス・ポップ・ナンバー。髪型も思い切ったショート・カットに変え、完全に70年代のイメージを捨て去ってしまったのである。折からのエアロビ・ブームも手伝って、シングルは全米5位の大ヒットに。アルバム“Hey
Ricky!”も全米19位まで駆け上がり、彼女にとって最大のセールスを記録することとなった。
この“You Should Hear How She
Talks About
You”でグラミー賞最優秀女性ボーカリスト賞を受賞したメリッサ。同作を手掛けた大御所プロデューサー、アリフ・マーディンと意気投合し、次のアルバム“Emergency”でも再びコンビを組むこととなる。ところが、前作の路線をさらに進化させて近未来的ダンス・ポップを打ち出したこの作品、その完成度の高さとは裏腹にセールス・批評の両面で大変な不評を買ってしまい、全米135位という惨敗を喫してしまった。
これを最後にアリスタを解雇されたメリッサは、大手MCAへと移籍。85年にはクインシー・ジョーンズやジョージ・デュークなどの大御所と組んだアルバム“Mathematics”を発表したものの、やはりダンス・ポップ路線が仇になったのか、こちらも全米144位という体たらくだった。
実のところ、メリッサ自身も当時のダンス・ポップ路線には決して乗り気ではなかったという。ただ、“You
Should
Hear〜”の大成功のおかげでイメージが定着してしまい、レコード会社からもその路線でのヒットを求められてしまったのだ。
結局、レコード業界のそうしたビジネス・システムに嫌気がさし始めた彼女は、ちょうど私生活での子育てが忙しくなったこともあり、音楽活動の第一線から退くことを決意する。
その後、89年のカバー・アルバム“Tribute”、95年のアルバム“If My Heart Had
Wings”、97年のクリスマス・アルバム“Joy”など、マイペースなレコーディング活動を続けるようになったメリッサ。96年には山下達郎とのデュエット・シングルも日本で発表している。また、ベット・ミドラー主演の映画『フォー・ザ・ボーイズ』(91)などにも出演し、女優としても少なからず活躍するようになった。
そして04年には9年ぶりとなるオリジナル・ポップス・アルバム“When
I Look Down The
Road”をリリース。これは、デビュー当初の原点に立ち返った作品で、ジャズやブルース、ソウル、ミュージカルなど彼女自身のルーツである音楽ジャンルをふんだんに盛り込んだ素晴らしい傑作だった。
その一方で、近年は映画音楽やミュージカルの作曲活動にも力を入れている。07年にはミュージカル“Hats!”の音楽を手掛け、自らもステージに立って主演を務めた。また、無名時代からゲイのファンに支えられてきたこともあるのだろう、音楽活動の傍らで同性愛の人権擁護活動にも貢献している。
ちなみに、筆者とメリッサの出会いは中学2年生の頃。友達の家で聴いた“You Should Hear How She
Talks About
You”だった。その後、83年のアルバム“Emergency”を買ってハマりまくり、高校時代には“Mathematics”も購入。当時はダンス・ポップ系の楽曲ばかりを歌っていたメリッサだが、予備校の行きかえりに立ち寄っていた神保町の中古レコード屋でデビュー・アルバム“Home
To
Myself”の輸入盤を見つけて買ってみたところ、そのソウルフルでジャジーな内容にビックリ。すっかり夢中になってしまい、中古レコード屋を巡るたびに70年代のアルバムを買い漁ったものだった。
好きな楽曲は枚挙にいとまないが、中でも個人的に好きなのはデビュー・アルバムに収録されている“Easy”。愛に飢えているがゆえ男にだらしなく、周囲から“簡単な女”と蔑まれてしまう女性の魂の叫びを歌った、実に痛々しいブルージーなバラードだ。まるでビリー・ホリデイのように、ソウルフルに声を絞り上げて歌うメリッサのボーカルも圧巻。同じアルバムに収録されている“Home
To
Myself”も感動的だ。
聴けば聴くほどに様々な世界が広がっていくメリッサ。その魅力を一言で表現するのは本当に難しい。80年代のダンス・ポップ時代に彼女を知った僕だが、一番好きなのはジャズやブルースをベースにした初期のメリッサだったりする。しかし、70年代後半のAOR時代も捨てがたい。時代と共に音楽性を変えながらも、常にその中で最良のものを生み出していく。幅広い音楽性というよりも、その幅広さの中にある確かな音楽性というものが、彼女の強みなのだろう。
さらに、彼女の感情表現豊かで自由自在なボーカル・スタイルも大好きだ。まるで一つの歌の中でドラマを演じるように、泣き、笑い、叫び、囁くメリッサ。その豊かな声量と表現力には脱帽するしかない。しかも、小手先のテクニックで聴かせるのではなく、文字通り真正面から体当たりでぶつかってくる。まさに直球勝負なのだ。その、あからさまなくらいの人間臭さに感動するのである。
いずれにせよ、楽曲も歌声も含めて、これほどまでにボクを魅了し続ける女性アーティストは他になかなかいない。
オリジナル・アルバム
Home To Myself
(1973) Bright Eyes
(1974) Melissa (1975) Better Days & Happy Endings
(1976) ジャズやリズム・アンド・ブルースをベースにし、大都会に住む現代女性の愛と苦悩を、メリッサならではの繊細で大らかな世界観の中で綴ったデビュー・アルバム。時には絶望的なまでの孤独を痛々しく、時にはささやかな喜びを大声で笑うように謳いあげる、メリッサのソウルフルで自由奔放な歌声は感動的なまでに強く逞しい。初期のメリッサはブルージーでシブい作品が多いのですが、本作は中でも特にシブさが濃厚 これまた素晴らしい完成度のセカンド・アルバム。今回はキャロルとの共作は#9のみで、#1と#2、#
(P)2006 BMG Sony/Wounded Bird
(US)
(P)2006 BMG Sony/Wounded Bird
(US)
(P)1996 BMG Victor (JP)
(P)2006 Sony BMG/Wounded Bird
(US)
1,If It Feels Good (Let It
Ride)
2,Easy ビデオ
3,Something
To Do With Loving You
4,Funny That Way
5,Pick Up The Good Stuff
(Reprise)
6,Be Happy Now
7,One More Mountain To
Climb
8,Jenny
9,Doing The Best
10,Home To Myself
produced
by Hank Medress
&
Dave Appell1,Bright Eyes
2,Alone
3,O
Heaven (You've Changed Me)
4,Inclined
5,No.1 (Ahwant
Gemmeh)
6,Ode To Paul
7,I Can't Get Started
8,He Is The
One
9,Ruby And The Dancer
produced by Hank Medress
&
Dave Appell1,We've Got Time
2,Party
Music
3,Just Too Many People ビデオ
4,Stevie's
Wonder
5,This Lady's Not Home
6,Love Havin' You Around
7,Midnight
Blue ビデオ
8,It's Gonna
Be Alright
9,I Got Eyes
10,I Don't Want To Hear It
Anymore
produced by Vini Poncia1,Happy Endings
2,You Can Make It
All Come True
3,Better Days ビデオ
4,My Sweet
Thing
5,Come In From The Rain
6,Rescue Me
7,Just You And
I
8,Stand Up Woman
9,Good News
10,Sing, Sing,
Sing
produced by Vini Poncia
。じっくりと耳を傾けて味わいたい大人のための都会的なブルース・アルバムの傑作です。特に#2と#4、#8、#10がおススメ。
5はエイドリアン・アンダーソンとの共作、#7は古いジャズ・スタンダードのカバー、それ以外は全てメリッサ単独での楽曲になります。全体的には前作同様ブルージーでシブい内容に仕上がっていますが、今回はよりファンキーな側面も強調されているように感じますね。#1のフリー・ジャズ的な後半の盛り上がりはとてもクールだし、穏やかな出だしから徐々に高揚感を増していくゴスペル・ソング#3も最高。ポール・サイモンに捧げた#6も必聴です。 前作までのゴスペル・ライクなシブさが若干抜け、よりアーバンなソウル・ミュージック寄りの内容となったサード・アルバム。特にスティーヴィー・ワンダーからの影響が濃厚な一枚で、#4ではスティーヴィーにオマージュを捧げ、#6ではカバーにも挑んでいます。やはり一番の売りは全米トップ10ヒットとなったノスタルジックでジャジーなバラード#7でしょうか。個人的には
、爽快感溢れるリズミカルなソウル・ナンバー#2と#3がお気に入り
。ユーモラスな歌詞とブルージーで穏やかなサウンドが印象的な#5も小粋でお洒落。名盤です。 ダイアナ・ロスからペギー・リーに至るまで、これまでに数え切れないほどの女性アーティストがカバーしているメリッサ&キャロルの名曲中の名曲#5を含む第4弾です。アルバム・タイトルにも使われた#1や#2ではノスタルジックで繊細なフォーク・スタイルを披露しつつ、ファンキーでグルーヴィーな#2や#6ではアレサも顔負けのソウル魂が炸裂。ちなみに、#6はフォンテラ・バスのカバーです。甘さとシブさ、黒さと白さを絶妙なバランスでブレンドしながら、彼女にしか出せない独特の味わいを聴かせてくれる1枚。相変わらず素晴らしいです。
Help Is On The Way
(1976) Singin' (1977) Don't Cry Out Loud
(1978) Melissa Manchester
(1979)
(P)2006 Sony BMG/Wounded Bird
(US)
(P)2007 Sony BMG/Wounded Bird
(US)
(P)1996 BMG Victor (JP)
(P)2007 BMG Sony/Wounded Bird
(US)
1,Talkin' To Myself ビデオ
2,Be
Somebody
3,A Fool In Love
4,Headlines
5,Help Is On The Way ビデオ
6,Monkey See
Monkey Do
7,Dirty Work
8,So Is My Old Man
9,There's More Where
That Came From
10,Singing From My Soul
produced by Vini
Poncia1,Sad Eyes
2,I Wanna Be Where You
Are ビデオ
3,A
Love Of Your Own
4,No One's Ever Seen This Side Of Me
5,You Make It
Easy
6,Stand
7,My Love Is All I Know
8,Time
9,Let Me Serenade
You
10,The Warmth Of The Sun
bonus tracks
11,Come In From The
Rain
(Alternative Version)
12,Long Goodbye
13,My
Boyfriend's Back
(Extended 12" Version)
produced by Vini
Poncia1,Shine Like You
Should
2,Caravan
3,Don't Cry Out Loud * ビデオ
4,Almost
Everything
5,Bad Weather ビデオ
6,Through The
Eyes Of Grace
7,To Make You Smile Again
8,Knowin' My Love's
Alive
9,Singin' From My Soul
produced by Leon Ware
* produced
by Harry Maslin1,Pretty Girls
2,Fire In The
Morning ビデオ
3,Don't Want
A Heartache
4,When We Loved
5,It's All In The Sky Above
6,How
Does It Feel Right Now
7,Whenever I Call You Friend
8,Holdin' On To
The Lovin'
9,I Know Your Love Won't Let Me Down
10,Lights Of
Dawn
bonus tracks
11,We Had This Time
12,Nice Girls
13,O
Heaven
(How You've Changed Me)
(Single
Version) ビデオ
produced
by Steve Buckingham
メリッサらしいポジティブでパワフルで爽やかな人生応援歌#1で幕を開ける5枚目のアルバム。フォーキーかつソウルフルなサウンドの爽快感も素晴らしいですが、“自分を元気付けるために独り言を呟いているだけ。これでなんとか一人でも頑張ってやっていけるわ”という詩の世界がとても面白いと思います。また、後にセルフ・リメイクするドラマチックなバラード#10も秀逸だし、叙情感溢れまくりのタイトル曲#5も名曲。この年2枚目のアルバムなわけですが、そんなスピードを一切感じさせない力作です。
一人でペンを取った#4以外は全てカバー・ソングで構成された通算6枚目。今回はボーカリストに専念ということなのでしょうか。日本ではマイケル・ジャクソンの名曲をエレガントにカバーした#2が有名ですが、いわゆるフリー・ソウル的な色合いが濃厚な一枚に仕上がっています。そいういった意味では、とても聴きやすい作品と言えます。メリッサのボーカルも余裕たっぷり。そして、この再発盤では貴重なレア・トラックが追加収録。#12は82年のシングル“You
Should Hear〜
”のB面ソングでした。 シュープリームスのカバー#5が日本におけるフリーソウル人気によって時ならぬ再注目を浴び、そのおかげでCD復刻されたアルバム。発売当時はAORの王道とも言うべきバラード#3が全米トップ10に入り、そちらの話題性で大ヒットしました。恐らく、この作品あたりから彼女のAOR路線が始まったと言えるかもしれません。その一方で、ソウルフルなグルーヴ感というのも健在。自作・カバーも含めて楽曲のクオリティ、バランス共に見事な出来栄えです。特に#1と#4のゴージャスなサウンドは素晴らしい!
前作で垣間見せたAOR路線をより前面に押し出した8枚目。ジャケット・イメージからも想像できるかもしれませんが、いわゆるハリウッド的なゴージャス感で全体をまとめており、恐らくデビュー当初からのファンには賛否両論だったのではないかと思います。なんというのでしょう、当時のディオンヌ・ワーウィック辺りを連想させるような内容なんですよ。バカラックかマイケル・マッサーを彷彿とさせる甘いバラード#2なんか、まさにそんな感じです。#1や#3ではディスコにもチャレンジ。#5と#8が大好きです。
For The Working Girl
(1980) Hey Rickey
(1982) Emergency
(1983) Mathematics
(1985)
(P)1996 BMG Victor (JP)
(P)2006 BMG Sony/Wounded Bird
(US)
(P)2006 Sony BMG/Wounded Bird
(US)
(P)1985 Warner-Pioneer
(JP)
1,If This Is Love ビデオ
2,Any Kind Of
Fool ビデオ
3,Working
Girl (For The) ビデオ
4,Without
You
5,Boys In The Back Room
6,You And Me
7,Talk
8,A Fool's
Affair
9,Lovers After All
10,Tears Of Joy
11,Happier Than I've
Ever Been
produced by Steve Buckingham1,You Should Hear How She Walks
About You ビデオ
2,Slowly
3,Hey
Rickey (You're A Low-Down Heel)
4,I'll Always Love You
5,Race To The
End
6,Wish We Were Heroes
7,Come In From The Rain
8,Looking For
The Ferfect Ahh
9,Your Place Or Mine
10,Someone To Watch Over
Me
produced by Arif Mardin1,I Don' Care What The People
Say
2,No One Can Love You More Than Me
3,City Nights ビデオ
4,Stop
Another Heart Breakin'
5,Emergency
6,The End Of The Affair
7,That
Boy
8,White Rose
9,Johny And Mary
10,Time
produced by Arif
Mardinside one
1,Victims Of The Modern
Heart
2,Mathematics
3,Energy ビデオ
4,Shocked
5,All
Tied Up
side two
1,The Dream
2,Restless Love
3,Thunder In The
Night
4,Night Creatures
5,Just One Lifetime
executive
producer : Quincy Jones
produced by Brock Walsh, George Duke,
Robbie
Buchanan, Trevor Veitch
これまたハリウッド・ビューティーなゴージャス感を押し出した通算9枚目。楽曲の内容も、これぞAORといった感じのアダルトでロマンティックでムーディなものばかりです。約半分が他人の作品ということで、この頃からメリッサはボーカリストとしての仕事に比重を置くようになりました。やはりデビュー当初からのファンにはいろいろと賛否あるとは思いますが、これはこれで決して悪くないとは思いますね。エルトン・ジョンとのコンビで有名なバーニー・トーピンとの共作#3はまるでミュージカル・ナンバーのよう。彼女のスケールの大きな歌声にはピッタリでした。
オリヴィア・ニュートン・ジョンの『フィジカル』の成功に誘発されたかのようなダンス・ポップ・ナンバー#1が全米5位の大ヒットとなり、当時売れに売れまくった10枚目のアルバム。ただ、残念ながらアルバム作品としては、彼女のディスコグラフィーの中でも最も不満の残る1枚といわざるを得ません。ダンス・ポップがやりたいのか、AORがやりたいのかハッキリしないというか、全体的に非常に凡庸で中途半端な印象。プロデュースはアレサ・フランクリンなどを手掛けた名プロデューサー、アリフ・マーディンですが、どう料理したものか迷っていたのではないでしょうか。
これまた思い切ったといいますか、全編に渡ってエレクトロ・サウンドを大胆に導入し、当時のジョルジオ・モロダー辺りを彷彿とさせるダンス・ポップ色で染め上げた1枚。バリバリのユーロ・ディスコをアメリカ的なアーバン・センスにて仕上げてみましたといった感じで、個人的には大変ツボなアルバムです。ある意味で一か八かの賭けだったのではないでしょうか。セールス的には惨敗でしたが、実際の出来栄えそのものは見事だと思います。特に近未来的で幻想的なハイエナジー・ディスコ#3はなかなかの佳作。凝りまくったアリフ・マーディンのアレンジも聴き応え十分です。
MCAレコードでの移籍第一弾。前作のエレクトリックなダンス・ポップ路線をそのまま引継ぎ、クィンシー・ジョーンズ、ジョージ・デューク、ロビー・ブキャナンといった大物プロデューサーを揃えて制作されたアルバム。ですが、やはり複数のプロデューサーを集めるという当時流行のやり方が裏目に出たのか、全体的にアルバムとしてのまとまりに欠けており、なんだかいまひとつパッとしない印象なんですよね。楽曲の完成度も平凡。さらに、いまだエアロビ時代を引きずったようなサウンド・プロダクションは、85年当時でもちょっと古臭く感じられたものでした。
Tribute (1989) If My Heart Had Wings
(1995) Joy (1997) When I Look Down That Road
(2004)
(P)1989 Mika/PolyGram/Polydor
(USA)
(P)1995 Atlantic Recording Corp.
(USA)
(P)1997 Angel Records
(USA)
(P)2004 Koch Records
(USA)
1,Over The Rainbow
2,The Gypsy In
My Soul
3,La Vie En Rose ビデオ
4,Tenderly
5,Walk
On By *
6,Stardust
7,The Kind Of Man A Woman Needs
8,Lady Be
Good
9,Sophisticated Lady
10,To Make You Smile Again
produced
by Melissa Manchester & Peter Matz
* produced by Ron
Nevison1,The House That Love Built
2,In
A Perfect World
3,If My Heart Had Wings
4,Heart Of Love
5,To Be
In Love With Me
6,Here To Love You
7,Higher Ground
8,Crazy
People
9,Moments Like This
10,Don't Let Me Walk This Road
Alone
produced by Arif Mardin,Jud J. Friedman, Ron Nevison, Melissa
Manchester1,Have Youself A Merry Little
Christmas
2,I've Got My Love To Keep Me Warm
3,Please Come Home For
Christmas
4,When You Wish Upon A Star
5,I'll Be Home For
Christmas
6,There's Still My Joy
7,White Christmas
8,Christmas
Angel
9,The Christmas Song
10,Christmas Time Is Here
11,A Cradle
In Bethlehem
produced by Steve Buckingham & Matt
Rollings1,I'll Know You By Your
Heart
2,Angels Dancing
3,Bend
4,When Paris Was A Woman
5,After
All This Time
(feat. Keb'Mo')
6,Lucky Break
7,When I Look
Down That Road
8,Where The Truth Lies
9,TYTYFIM (Thank You For Your
Faith In Me)
10,Still Myself
bonus tracks
11,Crazy Loving
You
12,A Mother's Prayer
produced by Kevin DeRemer & Stephan
Oberhoff
ジュディ・ガーランド、エディット・ピアフ、ビリー・ホリデイ、イーディ・ゴーメなど、メリッサが少女時代に影響を受けた女性シンガーたちの楽曲をカバーしたトリビュート・アルバム。とても素直なアレンジが印象的で、変にオリジナリティを盛り込もうとしなかったのは好印象です。フル・オーケストラを従えた演奏も非常にゴージャス。メリッサの歌の上手さを堪能するには十分な企画だと思います。新鮮味はありませんけどね。ちなみに、#10は78年に発表した自作のセルフ・リメイク。他の楽曲と全く違和感のないエレガントなアレンジが秀逸です。
オリジナル曲を集めたものとしては約10年ぶりとなった通算14枚目のアルバム。久々にアリフ・マーディンとのコンビも復活し、70年代後半辺りのメリッサを彷彿とさせるAORサウンドで統一されています。大半は他人の書いた楽曲だし、全体的に地味な印象は拭えないものの、古くからのファンには嬉しいカムバック作品でした。AORファンにとっては、マイケル・マクドナルドのカバー#6も興味深いかもしれませんね。また、戦前の古いポピュラー・ソングをカバーした#8もユニーク。ただ、シングル向けの曲がなかったのは残念かもしれません。
ベテランになるど誰もが出したがるクリスマス・アルバム。なぜなんでしょうかね〜(笑)?どれも似たり寄ったりで面白くないと思うんですが、誰か買う人いるんでしょうか。まあ、買う人がいるから次々と出るんでしょうね(笑)ということで、メリッサのクリスマス・アルバム。彼女らしい、ニューヨークの冬を思わせるようなノスタルジックでジャジーな仕上がりです。なんと言っても目玉は、約14年ぶりにキャロル・ベイヤー・セイガーと組んだオリジナル曲#8。#6ではベス・ニールセン・チャップマンと組んでいます。これがなかなかの名曲なんですよ。
これは傑作です。メリッサの30数年に及ぶキャリアの集大成とも言えるアルバム。ブルージーで気だるいボサ・バラード#1に始まり、まるでデビュー当初のメリッサを彷彿とさせるようなクールでシブいナンバーが目白押し。カッコいいのなんのって!枯れてよりハスキーになったメリッサの低音ボーカルも味わい深く、まさに姐御の貫禄といった感じ。彼女自身が全曲ペンを取っているのですが、共作者の顔ぶれがまた凄い。ルパート・ホームズとか、ポール・ウィリアムスとか。ミュゼット風の退廃的なバラード#4は特にお気に入り。凄まじくおススメ!
シングル
City Nights (Hot
Tracks) Mathematics
(1985) Energy (1985) Thief Of Hearts
(1984)
(P)1982 Hot Tracks (USA)
(P)1985 MCA Records (USA)
(P)1985 MCA Records (USA)
(P)1984 Casablanca/PolyGram
(USA)
side C
Best Of Hot Tracks
1983-Various 17:50
side D
1,Zebra Nights 6:54
Simba
2,City Nights 6:52
Melissa ManchesterA side
Mathematics (Dance Mix)
7:02
B side
1,So Full Of Youself * 3:29
2,Mathematics (Dub
Version)4:57
produced by Brock Walsh
remixed by John "Jellybean"
Benitez
* produced by Trevor VeitchA side
Energy (Power Mix)
5:20
B side
Energy 4:10
produced by Trevor Veitchside one
Thief Of Hearts (Dance
Mix) 6:12 ビデオ
side
two
1,Thief Of Hearts (Instrumental)4:32
2,Thief Of Hearts (Short
Version) 4:00
produced by Harold Faltermeyer
remixed by John
"Jellybean" Benitez
アメリカのリミックス・サービス会社ホット・トラックスが制作した“City
Nights”のエクステンデッド・バージョン。いわゆるDJプロモ・ミックスに当たります。当時はオフィシャルな12インチ・バージョンはリリースされませんでしたから、これはファン垂涎のお宝。基本的には単純なロング・エディットですが、個人的には大満足です。
こちらは当時売れっ子だったジェリービーンがリミックスを手掛けた“Mathematics”の12インチ・バージョン。ほとんどアルバム・ミックスと変わらないアレンジなので、正直なところ面白味には欠けます。ちなみに、アレンジを手掛けたのはロビー・ネヴィルだったんですね。B面はアルバム未収録曲。メリッサとトム・スノウの共作です。
でもって、こちらはセカンド・シングルとなった“Energy”の12インチ。これも基本的にはアルバムのロング・エディットなのですが、随所にエフェクトで遊んでいるのは悪くないですね。リミキサーのクレジットがないので、恐らくプロデューサーのトレヴァー・ヴィッチとアレンジャーのグレッグ・マシソンによる仕事なのでしょう。
日本でも当時一部のディスコ・ファンの間で話題になったアメリカン・ハイエナジーの佳作。映画『誘惑』の主題歌です。ジョルジョ・モロダー一派のハロルド・ファルターマイヤーがプロデュース、ジェリービーンがリミックスを手掛けています。アメリカではイマイチでしたが、西ドイツなどヨーロッパではヒットしました。
The Music Of Goodbye
(1986)
(P)1986 Warner-Pioneer
(JP)
A side
The Music Of
Goodbye
Melissa Manchester & Al Jarreau
B side
Have You Got A
Story For Me?
John Barry
produced by Robbie
Buchanan
メリル・ストリープ主演の映画『愛と哀しみの果て』の主題歌としてリリースされたシングル。アル・ジャロウとのデュエットです。いかにもAORの王道とも言うべきラブ・ソングですね。悪い曲ではありませんが、取り立ててどうのこうのと褒めるべき作品でもないかと。
ベスト盤
Greatest Hits
(1983) The Many Moods Of
(1984) Best Selection
(1996) The Essence Of
(1997)
(P)1983 Arista Records
(USA)
(P)1984 Arista Records/Pair
(USA)
(P)1996 BMG Victor (JP)
(P)1997 Arista Records
(USA)
1,Don't Cry Out Loud
2,You Should
Hear How She Talks About You
3,Midnight Blue
4,Just Too Many
People
5,Whenever I Call You Friend
6,Come In From The
Rain
7,Nice Girls
8,Just You And I
9,My Boyfriend's
Back/Runaway
10,Through The Eyes Of Love1,Just You And I
2,Party
Music
3,Bright Eyes
4,He Is The One
5,Whenever I Call You
Friend
6,Talkin' To Myself
7,Alone
8,Singing From My
Soul
9,Through The Eyes Of Grace
10,No One's Ever Seen This Side Of
Me
11,Working Girl (For The)
12,Boys In The Back Room
13,Help Is
On The Way
14,Happier Than I've Ever Been
15,Talk
16,Tears Of
Joy1,I Don't Care What The People
Say
2,Nice Girls
3,You Should Hear How She Talks About You
4,Come
In From The Rain
5,Looking For The Perfect Ahh
6,If This Is
Love
7,Whenever I Call You Friend
8,Through The Eyes Of
Love
9,Don't Cry Out Loud
10,Knowin' My Love's Alive
11,I Wanna
Be Where You Are
12,No One's Ever Seen This Side Of Me
13,Help Is On
The Way
14,Happy Endings
15,Better Days
16,Just You And
I
17,Just Too Many People
18,Midnight Blue
19,Bright
Eyes
20,Funny That Way1,If It Feels Good (Let It
Ride)
2,Easy
3,Bright Eyes
4,Midnight Blue
5,Through The Eyes
Of Grace
6,Home To Myself
7,Alone
8,O Heaven (How You've Changed
Me)
9,Good News
10,Through The Eyes Of Love
11,Just Too Many
People
12,Lovers After All
13,Fire In The Morning
14,Whenever I
Call You Friend
15,Don't Cry Out Loud
16,You Should Hear How She
Talks About You
17,Caravan
18,Just You And I
19,Come In From The
Rain
グラミー賞受賞を記念して・・・というよりも、その話題に便乗するような形でリリースされたメリッサ初のベスト・アルバム。恐らく、彼女にとって一番最初のCD化作品かと思われます。#7と#9がここで初お披露目の新曲で、どちらも当時シングル・カットされました。オールディーズ・ポップスのカバーに当たる#9は、ほとんどトニー・バジルの『ミッキー』です。
メリッサがアリスタを去る直前、駆け込み的に発売された企画盤。もともとアナログでは2枚組でした。面白いのは、“Midnight
Blue”などの有名なシングル・ヒットが全く含まれていないこと。なにしろ、“Greatest
Hits”が発売されて1年ほどしか経っていませんからね。CD時代になってからも彼女のアルバムはなかなか再発されなかったので、個人的には大変重宝しました。
これは日本におけるリバイバル人気に併せて企画されたジャパン・オリジナル・セレクトによるベスト盤。こうしたコンピレーションというのは選曲者の趣味が出てしまうものなので、いろいろと不満もあるにはあるのですが、各時代の作品の中からまんべんなく代表作を選んでいるという点では良いセレクションなのではないかと思います。
そして、こちらは本国アメリカで企画されたベスト盤。メリッサ自身も選曲に加わっています。全体的に見ると、どうも初期作品に比重が置かれているという印象ですね。また、ライナーノーツにはバリー・マニロウ及びキャロル・ベイヤー・セイガーのコメントも掲載されており、ファンにはかなり興味深いのではないでしょうか。20ビット・リマスタリングによる音質も最高です。
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