マグヌス・カールション Magnus
Carlsson
〜80'sテイストが魅力!キラキラのスウェディッシュ・ダンス・ポップ〜
スウェーデンの人気ダンス・バンド、バルバドスの元リード・ボーカリストであり、世界的なダンス・ポップ・グループ、アルカザールの元メンバー、そしてソロとしても大活躍している男性ボーカリスト、マグヌス・カールション。彼は、自らゲイであることをカミング・アウトしている数少ない有名人でもある。
その魅力は、PWLや後期アバを彷彿とさせるメロディアスで甘酸っぱいポップ・センス。スウェディッシュ・ポップス特有のキラキラとした華やかなサウンドが実に気持ち良い。昨年大ヒットしたシングル“Live
Forever”なんかは、モロにA-Haの“Take On
Me”を意識した作品で、プロモ・ビデオを見れば一目瞭然。突き抜けるように爽やかでキャッチーなメロディ・ラインは感動ものだった。
もちろん、ボーカリストとしての実力も抜群。低音からファルセットまで自在に使い分け、豊かな声量で堂々と歌い上げる姿は実に清々しい。日本も含めて,最近はどうしても軟弱な男性ボーカリストが増えてしまったが、久々に男性らしい強さと優しさ、懐の豊かさを感じさせる達者な歌い手だと思う。
1974年6月24日、スウェーデンの地方都市ボロースに生まれたマグヌスは、幼い頃から音楽の英才教育を受け、音楽教師を目指して名門ヨーテボリ大学で声楽を学んだ。その後、94年にバルバドスのリード・ボーカリストとしてデビュー。2001年にソロでクリスマス・アルバム“En
Ny
Jul”をリリースした後、2002年にバンドを脱退した。
その直後、当時人気急上昇中だったグループ、アルカザールに4人目のメンバーとして加入。“This
Is The World We Live
In”や“Alcastar”などのヒット曲を放つが、2005年に活動を停止する。これを機に、マグナスはソロとしての活動を本格化。ファースト・シングル“Lev
livet!”はヒット・チャートで1位を獲得し、続く“Mellan vitt och svart”、“Wrap Myself in
Paper”もそれぞれヒット・チャートで2位をマーク。昨年は先述した“Live
Forever”が3位を記録する大ヒットとなった。
ちなみに、アルカザールは昨年暮れに活動再開をアナウンスしたが、メンバーは大幅に変更された模様。ということは、今後のマグヌスは完全にソロで活動を続けていくというわけだ。ここ数年、ユーロビジョン・ソングコンテストのスウェーデン代表を予選落ちしてばかりだったようだが、これからも世界マーケットを視野に入れた活躍を期待したい。
En Ny Jul
(2001) Spar i snon
(2006) Wrap Myself In Paper
(2006) Live Forever-The Album
(2007)
(P)2001 Warner Music
(Sweden)
(P)2006 Warner Music
(Sweden)
(P)2006 Warner Music
(Sweden)
(P)2007 Warner Music
(Sweden)
1,Nar en stajarna faller
2,It May
Be Winter Outside
3,Happy X-Mas (War Is Over)
4,Himmel i advent (No
Ordinary World)
5,Finns det mirakel (duet w Elisabeth
Andreassen)
6,White Christmas
7,All I Want For Christmas Is
You
8,Anglarna i snon
9,Himlens alla stjarnor ser pa
10,Christmas
Time
11,Nu ar julen har
12,Happy, Happy Year For Us All ビデオ
(med
Alcazar & Golden Hits-ensenblen)
13,It's Just Another New Year's
Eve
produced by Bjorn Stigsson, Andreas Rickstrand & Niklas
Edberger.1,Jul igen
2,Himmel bla
3,Wrap
Myself In Paper
4,Om jag stannar en stund
5,En riktig jul for oss
(duet w Jessica Andersson)
6,Kann ingen oro
7,Faller ner pa
kna
8,Julens tid ar har ビデオ
9,Wonderful
Dreams (Holidays Are Coming)
10,Valkommen hem
11,Undan Vinden (diet
w Barbro Svensson)
12,X-Mas Medley
13,When You Wish Upon A
Star
produced by Thomas Thornholm & Michael Clauss
,Henrik
Wikstrom & Koshiar Mehdpoor,Jorgen Ringovst & Pontus Assarsson,
etc..1,Wrap Myself In Paper ビデオ
2,Julens tid
ar har
3,It Is Christmas Night *
produced by Henrik Wikstrom
& Koshiar Medipoor.
* produced by Bjorn Stigsson, Andreas
Rickstrand & Niklas Edberger.1,Crazy Summer Nights ビデオ
2,I Won't
Cry ビデオ
3,Waves Of
Love
4,Nothing's Real
5,Another Rainbow
6,Give A Little
Love
7,Never Walk Away
8,Live Forever
9,I Need Your Love ビデオ
10,Don't You
Worry
11,You
12,Boogie Time
13,Live Forever (Acoustic Studio
Version)
produced by Hitvision, Thomas Thornholm & Michael
Clauss,Figge Bostrom, Mattias Bylund
etc...
ラブ・アンリミテッド・オーケストラやバリー・ホワイトの歌唱でも知られる#2やジョン・レノンの名曲#3、クリスマス・ソングの定番#6、バリー・マニロウの#13などのカバー作品を含めたクリスマス・アルバム。全体的に可もなく不可もなくの仕上がりですが、さすがにマライアのカバー#7はこっ恥ずかしいですな〜(^^;いずれにせよ、どちらかというとクリスマス・アルバムは苦手なので、個人的にはあまりにも正攻法すぎてピンと来ないという印象です。
これも実はクリスマス・アルバムなんですけど、全くそんなことを感じさせないハッピーでキャッチーなポップス・アルバムに仕上がっています。なんというか、企画モノにありがちな即席感が全くないんですよね。ジャジーでしっとりとしたバラード#1に始まり、寂しげでセンチメンタルなロック・バラード#2、お洒落でカラフルなダンス・ポップ#3・・・と、いかにもクリスマスで〜す!っていう雰囲気をあえて避けているのは大正解。とても爽やかな1枚です。
爽やかでキャッチーなメロディと、都会的でお洒落なサウンドが印象的なダンス・ナンバー。スウェーデン・チャートで2位というのも大いに納得です。これで、ダンス・ミックスも収録されていれば大満足だったんですけどね。カップリング曲の中では、#3がアルバム未収録のオリジナル作品。こちらも、いかにもクリスマス・ソングって感じが全くなく、ほのぼのとしたタッチの穏やかなバラードに仕上がっています。
70年代ディスコ及び80年代ポップスの影響を色濃く受けたダンス・ポップ・アルバム。メロディもサウンドも完璧!と言って構わないでしょう。とにかく、素晴らしい出来映えです。シングル・カットされた#8はもとより、マイケル・フォーチュナティを彷彿とさせる哀愁ユーロ・ディスコ#2、ラテン風のミディアム・ナンバー#4、80'sテクノ・ポップ路線の#5、まるでバリー・マニロウみたいなゴージャス・ディスコ#6など、どれもキラキラと輝く珠玉の名曲揃い。オススメです。
Live Forever
(2007) Waves of Love
(2007)
(P)2007 M&L Records
(Sweden)
(P)2007 Warner Music
(Sweden)
1,Original Version ビデオ
2,Siempre as
tu lado - Spanish Version
3,J'ai vivrai - French Version ビデオ
4,Soundfactory
Radio Edit
5,Soundfactory Eternal Club Mix
6,Soundfactory Damnation
Dub Mix
produced by Thomas Thornholm & Michael Clauss.
#4-6
remixed by SoundFactory.1,Waves of Love (Radio
Version)
2,Waves of Love (Extended Version)
produced by
Hitvision.
これは傑作です。個人的には、ここ数年で確実に5本の指に入るほどのお気に入り。A-Haの“Take On
Me”の影響を受けた作品なんですけど、キャッチーさではこちらの方が上かもしれません。突き抜けるように爽やかなサビのメロディなんか本当に最高。思わず微笑みがこぼれてしまうくらいハッピーな楽曲です。ただ、サウンドファクトリーによるリミックスは平凡。10年前くらいのオールマイティだったら、もっとツボを押えた仕事をしてくれてただろうと思います。
こちらがアルバム“Live Forever-The
Album”からのセカンド・シングルなのですが、よりによって何故これを!?というのが正直な感想。70年代風の煌びやかなディスコ・ナンバーですが、どうもメロディにメリハリがないんですよね〜。アルカザールの大ヒット曲“This
Is The World We Live
In”にそっくりなので、柳の下のドジョウを狙ったのかもしれませんが、もっと他にヒット・ポテンシャルの高い楽曲が沢山あるのに・・・。チャートでも最高18位と撃沈しました。