ケティ・ガルビ Keti Garbi
〜ギリシャ・ポップス界もう一人の女王〜

 

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 アンナ・ヴィッシと並ぶギリシャ音楽界の女王である。アグレッシブでチャレンジ精神旺盛なアンナに比べて保守的な印象が強く、品が良すぎるためにアーティストとしての押しが弱いのが玉に瑕だが、確かな歌唱力と完璧な美貌でギリシャでは絶大な人気を誇っている。個人的には楽曲によって好き嫌いの差がかなり出てしまうアーティストだが、常に一定のクオリティを保っているので、安心して聴ける人ではある。

 1959年6月8日、ギリシャはアテネの生まれ。少女時代から妹のリアーナと共に姉妹デュオとして活躍。87年にソロ・デビューを果たしている。89年にリリースしたアルバム“Prova”がヒット・チャートで1位をマークし、一躍トップ・スターの座を手に入れた。デビュー当初は軽いポップスを歌っていたが、92年の“Tou Feggariou Anapnoes”辺りからは民族色の強いバラードやダンス・ミュージックへと路線変更。
 93年にはシングル“Ellada, Hora Tou Photos”でユーロビジョン・ソングコンテストに出場。しかし、惜しくも入賞を逃した。その後も、リリースするアルバム全てがゴールド・ディスクを獲得し、2000年にリリースした新曲入りの2枚組ベスト盤“To Kati”は20万枚というギリシャでは異例の売り上げを記録した。
 ここ数年はプロデューサーのYannis Doulamisとのゴタゴタがあったようだが、新たにYannis Doksasをプロデューサーに迎えて新生ケティ・ガルビを打ち出している。ただ、ライバルのアンナ・ヴィッシやデスピナ・ヴァンディ、マンドーらが世界進出を図る中で、あくまでも国内マーケットに重点を置いているのは残念だ。ちなみに、アンナとはプライベートでも大親友らしい。

“Na Pernas”のプロモ・クリップ ココ で見れます!

“Apla Ta Pragmata”のプロモ・クリップ ココ で見れます!

“M'heis Arrostisei”のプロモ・クリップ ココ で見れます!

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To Kati (2000)

Apla Ta Pragmata (2001)

Ti Theloune Ta Matia Sou (2000)

(P)2000 Sony Music (Greece) (P)2001 Sony Music (Greece) (P)2000 Sony Music (Greece)
Disc 1
1,
To kati
2,Alitaki mou
3,Epitelous
4,Pragmata spao
5,Oli mou i stenohoria
6,Sopa
7,To lathos mou
8,Atofio hrisafi /Tha melaholiso(Remixed Version)
9,Hamena
10,Ne iparho ego
11,Agio Kalokeri
12,Arhizo Polemo
13,Allo esi ki allo ego
14,I Patrida mou
15,O ilios pou egine vrohi
Disc 2
1,Se poliorkia (pes, pes)
2,Ierosilia
3,Evesthisis
4,Apo do ke pio pera
5,Mia fora ki ena kero
6,Apozimiosi
7,Ftou xelefteria
8,Asimfonia haraktiron
9,Kolasi
10,Triferotita
11,Apologisou
12,Akou tin kardoula sou
13,Os ton paradiso
14,Fougaro
15,Ola sta katalogizo
16,Zisame
Disc 1
1,Apla ta pragmata
2,Otan se hriazome
3,Kragion
4,Viastika
5,Esi tha hasis
6,San ton ehthro
7,Pes'to (xana) m'ena fili
8,Adiko ke krima (Duet with ANTIQUE)
9,Kanenas den aniki se kanena
10,Akatalili agapi
11,Thelo apopse na horepso
12,Afto pou zisame
13,To savvatokiriako sou (hrisopsaro)
14,Pou na krifto
15,Xenihtao
16,Vasi logikis
17,Arga arga
18,You and me and I
Disc 2
1,Den ipa psemmata pote (Mono gia sena)
2,Sto skonismeno sou amaxi
3,Zitas
4,Oso tha lipis
5,Thelo na se vlepo
6,Fila me
7,Moni mou
8,Kane to logariasmo
9,Stahti
10,Vale
11,Stigmes (Duet with Kostas Tournas)
12,Epanastasi
13,Ti theloune ta matia sou
1,Ti theloune ta matia sou
2,Kane to logariasmo
3,Aspro e mavro
4,Ti theloune ta matia sou(night mix)
5,Ti theloune ta matia sou(club mix)

#4 remixed by Bolivar
#5 remixed by Dimitri Paizi
 新曲7曲を含む2枚組のベスト盤。とにかく、初心者はここから挑戦することをオススメしたい素晴らしい出来映え。90年代のケティのベスト・トラックばかりを集めており、まさに聴き応え十分の31曲です。ギリシャ・ポップスらしい哀愁感に溢れるキャッチーなメロディ、ブズーキのノスタルジックな音色、ダンサンブルなオリエンタル・ビート。バラードからダンス・ナンバーまで、珠玉の名曲ばかりが詰まったお徳盤です。  こちらは全曲新作で構成された2枚組のオリジナル・アルバム。アンナ・ヴィッシも顔負けの力作です。さすがに全曲パーフェクトに傑作揃いというわけにはいかないものの、叙情感溢れるギリシャ的なバラード・ナンバーからオリエンタル・ビート、ユーロ・ディスコまで実に幅広いジャンルの楽曲が集められており、お腹いっぱいに楽しめる充実したアルバム。アンティークと共演した#8が話題になりましたが、トランス寄り過ぎて個人的には好みじゃなかったかも。  ちょっと前後してしまいましたが、ベスト盤“To Kati”から半年後にリリースされたシングル盤です。タイトル曲#1は、個人的にはどうってことない凡作。平均的なポップ・ロックという感じです。ただし、#4と#5のリミックス・バージョンはまずまずの出来映え。ドリーミーなエレクトロ・ハウスに仕上がった#4、派手さを抑えたクールなハイエナジーに仕上がった#5と、どちらも原曲よりも耳馴染みの良いリミックスです。

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Remix Plus (2002)

Eho Sta Matia Ourano (2005)

(P)2002 Sony Music (Greece) (P)2005 Sony Music (Greece)
1,Kragion(remix)
2,Otan se hriazome(remix)
3,Apla ta pragmata(remix)
4,Thelo apopse na horepso
5,Kragion(extended version)
1,Akouse agori mou
2,To narkotiko mou
3,Eho sta matia ourano(tessera pota)
4,Mia signomi akoma
5,Spaciba baby(duet with Dantis)
6,Vasanaki
7,Telia ke pavla
8,Moni mou gia parti mou
9,Sa maheri me karfoni
10,Aporo poioi Theoi
11,M'eheis trelani
12,Mia gineka moni
13,Pirotehnima
 メガ・ヒット・アルバム“Apla Ta Pragmata”からのヒット曲で構成されたリミックス・アルバム。いずれも良質なユーロ・ポップ・ハウスに仕上がっていて、原曲の魅力を最大限に生かしているのが好感持てます。実際にクラブで使えるかどうかというと話は別で、#2なんかはポップ過ぎて実用的とは言い難いものの、ポップスとしては良質な出来映え。とりあえず、家で聴きましょう(笑)  今のところ最新作に当たるのが、このアルバム。ギリシャの伝統音楽にロック、ハウス、ヒップ・ホップのテイストを盛り込んだゴージャスでパワフルな作品。ただ、サウンド的にはユニークで聴き応えがあるものの、楽曲的には抜きん出たものがなく、全体的に平坦な印象を受けてしまう。コブシを効かせたケティのボーカルは貫禄そのもので、ベテランらしい風格に満ちている。もう少し強烈なインパクトのある楽曲が欲しかったかな。

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