フリースタイル・ミュージックの過去と現在
今じゃあフリースタイルと言われても、スキーの競技くらいしか思い浮かばない人もいるかもしれない。今やクラブ・ミュージックの中でもアンダーグランドなジャンルとなってしまったフリースタイル・ミュージックだが、80年代半ばから90年代初頭にかけてラテン・ヒップ・ホップやマイアミ・ポップといった呼称で一世を風靡した時代があった。
代表的なアーティストを挙げると、Cover
Girls、Expose、TKA、Shannon、Sweet Sensation、Lisette
Melendezといったところか。中でもTKAやExposeの大成功は全米のポップ・シーンに大きな影響を及ぼし、ダンス系・クラブ系のアーティストはこぞってフリースタイルのサウンドを真似たもんだった。Information
Societyの“Running”や元BlondieのDebbie Harryの“In Love With Love”、Nancy Martinezの“For
Tonight”、Limeの“Gold Digger”、そしてTaylor Dayneの“Tell It To My
Heart”辺りなんがか良い例だろう。
ラテン・ヒップ・ホップという名称が指し示すように、フリースタイル・サウンドの源流はストリートにある。その背景には、ニューヨークを中心にしたヒスパニック系人口の増加が関係しているのは間違いない。ストリートから生まれたヒップ・ホップがブラック・コミュニティーのものであったのに対し、台頭するヒスパニック系の若者たちが自分たちのアイデンティティの拠所としてのストリート・ミュージックを求めた結果生まれたのが、フリースタイル・ミュージックだった。
そもそも、フリースタイル・ミュージックの源流を作ったのはArthur
Bakerである。Arthur Bakerと言えば、80年代のヒップ・ホップ・シーンを震撼させた大傑作Africa Bambaataaの“Planet
Rock”を世に送り出し、New OrderからBruce
Springsteenまで手掛けた鬼才中の鬼才として伝説的なプロデューサーだが、彼が手掛けたFreeezeの“I.O.U.”、そしてLoleatta
Hollowayの“Crash Goes
Love”といったラテン色の強いサウンドがニューヨークのヒスパニック系の若者たちに熱狂的に受け入れられた事から、フリースタイル・ミュージックが生まれることとなる。
その進化の過程でテクノやハイエナジーなどのエッセンスを吸収し、どんどんポップになっていった為に(そもそもフリースタイルは当初からポップなものを目指していたのだが)、日本ではその全盛期にユーロビートのカテゴリーで括られる事も多かった。アメリカでさえ、当時のフリースタイル・サウンドをオールド・スクールとしてカテゴライズする場合もあれば、いわゆるダンス・ポップとして認識されることもある。メロディを大切にするラテン・ミュージックをベースとするフリースタイルならではの宿命と言えるかもしれない。ストリート発祥のサウンドとしては、余りにもポップ性が強すぎるのだ。
しかし、それが同時に強みでもあったと言えるだろう。ヒップ・ホップがアンダーグランド・シーンからメジャーに浸透するよりも遥かに先に、フリースタイルはジャンルの垣根を越えることが出来た。それもこれも、そのキャッチーなポップ性のおかげであったと言えるだろう。だが、それ故にヒップ・ホップが本格的に市民権を得ると急速に飽きられてしまう。
Nayobeの“Please Don't
Go”は瞬く間にクラブ・チャートを駆け上り、全米トップ40に入るほどの大ヒットとなった。特に、マイアミでの反響が圧倒的だったのだが、このマイアミでのヒットというのはフリースタイルの歴史の中でも重要な意味を持つ。この影響を受けてマイアミから生まれたフリースタイル系ガール・グループがExpose。80年代のフリースタイル・ブームの立役者となったグループだ。
“Please
Don't Go”の大ヒットを受けて、Andy Panda TripoliはマイアミのプロデューサーLewis
A.Martineeから新人グループExposeの為に曲を書いてほしいと依頼を受ける。出来上がった曲のタイトルは“Show
Me”。しかし、この曲はMartineeのお気に召さず、ボツとなってしまう。そこで、TripoliはAbbatielloがフリースタイル専門のクラブとしてオープンしたばかりのDevil's
Nestで大々的なオーディションを行い、自らガール・グループを作り上げて“Show Me”を歌わせることにした。そのグループこそが、Cover
Girlsだったのである。
ちなみに、フリースタイルにはニューヨーク系とマイアミ系の2種類がある。ガールグループでいうと、ニューヨーク系がCover
Girls、マイアミ系がExposeということになるのだが、この2種類には明確な違いがある。ニューヨーク系はマイナー・コード中心のメロディ・ライン、そしてマイアミ系がメジャー・コード中心のメロディ・ライン。ニューヨーク系が都会的でアンダーグラウンドなストリート・サウンドをベースにしているのに対し、マイアミ系はよりラテン色の濃いトロピカル・サウンドがベースになっている。聴き比べてみると面白い。
さて、85年にはLisa Lisa & Cult
Jamが“I Wonder If I Take You
Home”をイギリスで大ヒットさせ、アメリカでも凱旋ヒットを記録。さらに、TKAやExposeがデビューし、フリースタイル・ブーム到来の基盤が出来上がっていく。また、Devil's
Nestでは一人の少年がクラブDJとして鮮烈なデビューを飾る。その名はLittle Louie Vega。そう、後にMaster At
Workの片割れとしてアメリカのクラブ・シーンをリードする事になる男だ。
フリースタイルの功績の一つに、90年代以降のクラブ・シーンをリードする才能を生み育てたことが挙げられる。Little
Louie Vegaの他にも、Todd Terry、Tony Moran、C&C Music
Factoryで一大ダンス・ブームを巻き起こした故David Cole、そしてハード・ハウスの神様Junior
Vasquezと、錚々たる顔ぶれが並ぶ。残念なことに、そうした事実は今ではすっかり忘れ去られてしまっているのだが。
そして1986年から87年にかけて、フリースタイルの本格的なブームが到来する。86年のTKAの“Scars of Love”とCover
Girlsの“Show Me”の大ヒットを皮切りに、翌87年にはExposeが“Come Go With Me”、“Point of No
Return”と連続ヒットを記録。後にDestiny's
Childが現れるまで、Supremes以来アメリカで最も成功したガール・グループとなる。さらにはCompany Bの“Fascinated”、Nancy
Martinezの“For Tonight”、Noelの“Silent
Morning”など、次々とフリースタイル系のアーティストが全米チャートを席巻するようになった。
そうこうするうちに、Sweet
Sensation、George Lamond、Brenda K
Starrなどが次々とポップ・チャートの上位に顔を出し、ラテン・スタイルのダンス・ミュージックはアメリカのポップ・チャートの重要なジャンルとなっていく。
興味深いのは、フリースタイルがイギリスやヨーロッパでは殆ど受け入れられなかったという事実だ。そのメロディアスな作風はヨーロピアン・ポップスにも通ずるところがあるし、ディスコ・ブームの時代からヨーロッパ人はダンス・ミュージックに対して非常にオープンであったにも関わらず、だ。唯一の例外がドイツ。ドイツはフリースタイル人気が根強く、ジャンルが廃れてしまった現在ではアメリカ以上に人気が高い。フリースタイル末期に登場したアイドル、Lil
Suzyなんかもインタビューで“どうしてドイツで人気があるのか分らない”と首を傾げていたほど。いやはや、ドイツ人恐るべし。
イギリスでは初期のShannonの“Let
The Music Play”やJoyce Simsの“(You Are My) All And
All”が例外的に大ヒットしたものの、あれだけアメリカで大成功したExposeもチャート・インすらしなかった。ShannonやJoyce
Simsの作品はファンクやR&Bのテイストが強かったために、元来ソウル好きのイギリス人に受け入れられたという背景もあったと思う。
それでも、Kylie
MinogueやRick Astleyを生み出したPWLのPhil
Hardingはフリースタイル、特にマイアミ系のサウンドが大好きだったようで、Bananaramaの“I Heard A
Rumour”のリミックスではCompany Bの“Fascinated”のバック・トラックをそのままパクっている。他にも、PWLはExposeの“Point
Of No Return”のUK盤12インチのリミックスを手掛けているし、SequelやLaura
Eneaといったフリースタイル系のアーティストの12インチにも参加している。が、何故かイギリスではフリースタイルは全く受け入れられなかったのである。
さて、90年代に入ると、ヒップ・ホップが市民権を得ると共にフリースタイルは急速に勢いを失っていく。David ColeやLittle Louie
Vegaといったクリエイターたちも違う方向性を模索していった。Jellybeanの秘蔵っ子としてデビューし、当初はフリースタイル系のアーティストとして売り出したIndiaもボーイフレンドとなったLittle
Louie
Vegaと共に、サルサやラテン・ジャズをルーツとする新しいクラブ・サウンドにシフトしていった。Exposeもフリースタイルから脱却し、正統派のポップ・グループを目指すようになる。
そうした中でもLisette
MelendezやCorina、Metropolitan Recordsから売り出したLaissez FairやMic Mac
RecordsのCynthiaといったインディーズ系のアーティストが辛うじて全米トップ40ギリギリのラインでヒットを放ったが、そうした例も次第に稀になっていく。
その大きな理由としては、もちろんヒップ・ホップ勢のメジャー化も重要な位置を占めるのだが、同時にフリースタイル・ブームにあやかった安手のB級C級作品が大量に出回るようになった事も挙げられる。もともと、ニューヨークのフリースタイル業界はブロンクス界隈を中心とした狭いコミュニティーで構成されており、みんな実はご近所さんだったりする。プロデューサー志望の若者が歌を勉強している近所の女の子に歌わせたデモ・テープを地元のインディーズ・レーベルに持ち込んで採用され、それをメジャー・レーベルが買い取ってディストリビュートするなんて例も珍しくはなかったのである。そうなると、ブームに味を占めた連中が、そこら辺を歩いているちょっと見てくれがいいだけで歌は下手クソな男女をスカウトして、適当にそれらしい楽曲を歌わせてデビューさせるような事態が頻発するようになる。ちょうど80年代初頭のディスコ・ブーム末期の頃のような状況が生まれてしまったのである。
さらに、90年代後半に入るとSa-FireやNayobe、George Lamond、Chrissy
I-Ceeといったフリースタイル系の人気アーティストが次々とサルサに転向。フリースタイルは、ニューヨークをベースとしたアンダーグランド・ミュージックとなっていく。まあ、元の鞘に収まったとも言えるかもしれない。
それでも、一部の有能なアーティストたちはハウスやユーロ・ディスコ、2ステップといったジャンルを積極的に取り入れ、その流れは現在も脈々と受け継がれている。Cover
Girlsの初代リード・ボーカリストだったAngel
Clivillesの2000年のカムバック・アルバムはラテン・ハウスとユーロ・ディスコで構成されていたが、スタッフの顔ぶれの中にはAndy Panda
TropoliやTony
Moranの名前があった。このところ新曲がご無沙汰のCynthiaもユーロ・ハウスを取り入れたフリースタイル・サウンドで息の長い活動を続けているし、Jocelyn
Enriquezの成功でフィリピーノ系のフリースタイルという新しいジャンルも生まれた。今やハウス・ディーヴァの代表格の一人となったReinaも実はフリースタイル畑の人である。
また、意外に知られてなかったりするのだが、AmberやCrystal
Watersといったハウス系の人気アーティストや昨年ブレイクしたCiaraやDaddy
Yankeeのマネージメントを担当しているのは、実はフリースタイルの総本山であるFever Recordsだったりする。さすがSal
Abbatiello、商売人ですな。
一方、マイアミ系のフリースタイルも、90年代後半からマイアミ・ベース、レゲトンへと変化している。
そう、フリースタイルはその名称に表されているように、時代の流れの中で自由にスタイルを変えつつ、着実に進化を遂げているのである。
このセクションでは、これからフリースタイル系の優れたアーティストを紹介していこうと思っているが、ひとまずはフリースタイル初心者向けからマニア向けまで、コンピレーションCDをざっと紹介しましょう・・・。
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Freestyle's Greatest Hits |
Freestyle's Greatest Hits Vol. 2 |
Freestyle Greatest Beats Vol.1 |
Freestyle Greatest Beats Vol.2 |
(P)1992 Big Beat Records (USA) | (P)1993 Big Beat Records (USA) | (P)1993 Tommy Boy Music (USA) | (P)1993 Tommy Boy Music (USA) |
1,No Reson To Cry (Hot Extended
Mix) Judy Torres 2,Sincerely Yours (Extended Remix) Sweet Sensation 3,Diamond Girl (Diamond Mix) Nice N Wild 4,Love Letter (Hot Cutting Mix) Giggles 5,You're The One (N.Y. Mix) Sandee 6,Someone To Hold (Extended Club Mix) April 7,For Tonight (Sizzle Mix) Nancy Martinez 8,Give Me Tonight (Ligosa Mix) Shannon 9,Fascinated (Miami Mix) Company B 10,Over And Over (Hot Party Mix) Pajama Party 11,Don't Break My Heart (Extended Club Mix) Safire 12,I'll Be All You Ever Need (Extended Club Mix) Trinere 13,Forever Amo'r (Amo'r Mix) D'Zyre 14,First True Love (Extended Club Mix) Tiana |
1,Counting The Days Joey Kid 2,Full Circle Company B 3,My Heart's Divided Shannon 4,Love Child Sweet Sensation 5,Pickin' Up Pieces Brenda K. Starr 6,Temptation Corina 7,Within My Heart Voyce 8,After The Lovin' Laissez Faire 9,Then Came You TPE 10,Clave Rocks Amaretto 11,Please Don't Go Nayobe 12,Don't You Think It's Time Fascination 13,Show Me The Cover Girls 14,Point Of No Return Nu Shooz 15,My Heart Gets All The Breaks Monet |
1,One Way Love |
1,Come Get My Love TKA 2,Because Of You The Cover Girls 3,Like A Child Noel 4,Can You Feel A Beat Lisa Lisa & Cult Jam 5,Victim of Love Sweet Sensation 6,Let Me Be The One Sa-Fire 7,Good Things Come To Those Who Wait Nayobe 8,Come Into My Arms Judy Torres 9,I Won't Stop Loving You C-Bank 10,Love Letter Giggles 11,(You Are My) All And All Joyce Simms 12,It's Not Too Late Sequal |
Atlantic系のBig Beat Recordsからのリリースだけあって、Atlanticがディストリビュートした作品を中心にした選曲。しかし、86年〜89年のフリースタイルを代表する名曲がこれだけ揃っているというのは、Atlanticがいかに当時フリースタイルに力を入れていたのかが良く分ろうというもの。インディーズ・レーベルからの選曲も気が利いている。泣きのメロディとパワフルなディーヴァ・スタイルのボーカルで聴かせる哀愁歌謡路線の#1や乙女チックな美メロ系ミディアム・フリースタイル#14なんかは、マイナー・ヒットながら個人的にも大好きな楽曲。ただ、惜しむらくは殆どのトラックがエディット、もしくはリミックスとクレジットされておきながら実はアルバム・バージョンだったりすること。#7なんかダブ・バジョンだしなあ・・・。 | さすがに、タイトル・クレジットに紛らわしい表記はやめにしたボリューム2。#4や#6、#11、#13のようなポップ・チャート受けした大ヒット・ナンバーとマニアックな隠れた名曲をバランスよく配した選曲が素晴らしい。中でも、Brenda K. Starrでわざわざデビュー曲の#5を持ってくる辺りが心憎い。アルバム・バージョンとはいえ、そもそもアルバムがCD化されていないからファンには嬉しい選曲だ。Todd Terryが作曲・プロデュースを手掛けた#12も、ちょうど初期のシカゴ・ハウスとフリースタイルを融合したような作品で、哀愁感溢れるメロディとヘヴィーでアンダーグランドなサウンドがカッコいい。また、#6のCorinaやLisette Melendezで一時期フリースタイルのトップ・クリエイターだったCarlos Berriosの手掛けた#7もヒップな名曲。 | オールド・スクールの殿堂とも言えるTommy Boyも、かつてはフリースタイルの重要な発信拠点のひとつだった。そのTommy Boyが、ポップ・チャートではなく、ラテン系ラジオ局でのヒットを基準にして選曲した究極のフリースタイル・コンピレーション・シリーズ。コンパイラーであるJoey Gardner自身がDJであり、プロデューサーでもある事から、クリエイターとしての視点も多分に加味されているだろう。何よりも、大半の作品が12インチ・バージョンで収録されているのが嬉しい。中でも、Exposeのデビュー曲#12が、初期メンバーによるオリジナル・バージョンで納められているのはポイント高い。これ1枚で84〜86年の代表的フリースタイル・ヒットが揃う。Jellybeanの#8なんか、今聴いても本当にカッコいいことこの上ない。 | 個人的にはTKAの作品の中でもダントツに大好きな#1で幕を開けるボリューム2。ドラマチックでキャッチーなシンセのフックと、タイトでヘヴィーなリズム。全く無駄のない傑作。アルバム・バージョンでの収録が残念。また、後にMic Mac Recordsを設立するプロデューサー・チームMickey GarciaとElvin Molinaの出世作である#9も、哀愁感に満ちた壮大なスケールのダンス・ナンバーに仕上がっており、この辺りのセンスはジャーマン・ユーロにも通じるものがある。フリースタイルがドイツで受ける理由は、この辺りにあるのかもしれない。さらにマニアに嬉しいのは、88年にCapitol Recordsから売り出されてPWLとも組んだ女性デュオ、Sequelのインディーズ・デビュー作#12がオリジナル・バージョンで収録されていること。 |
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Freestyle Greatest Beats Vol.4 |
Freestyle Greatest Beats Vol.5 |
Freestyle Greatest Beats Vol.6 |
Latin Hip-Hop Bass Bomb |
(P)1994 Tommy Boy Music (USA) | (P)1994 Tommy Boy Music (USA) | (P)1994 Tommy Boy Music (USA) | (P) Thump Records (USA) |
1,Boy I've Been Told 5:58 Sa-Fire 2,Don't Take Your Love Away 7:58 Lydia Lee Love 3,Mirage 5:14 Jellybean w/India 4,Don't Be Afraid 5:02 TKA 5,The Name Of The Game 6:54 Dan Hartman 6,Mandolay 8:20 Latin Rascals 7,You'll Never Find Another Love 5:52 & More 8,Change On Me 4:50 Cynthia 9,Never Let You Go 6:08 Sweet Sensation 10,I Burn 5:35 Marshall Jones 11,Love You Will You Love Me 8:20 Judy Torres 12,Summertime Summertime 3:52 Nocera |
1,Bad Of The Heart 4:17 George Lamond 2,My Heart Skips A Beat 4:59 The Cover Girls 3,You Are The One 4:09 TKA 4,Love Is On Her Mind 7:24 Sa-Fire 5,Where Are You Tonight 5:11 Coro 6,Yo No Se 4:02 Pajama Party 7,Dance With Me 4:42 Tony Moran 8,Take It While It's Hot 4:59 Sweet Sensation 9,Dreamboy/Dreamgirl 4:19 Cynthia & Johnny O 10,Touch Me With Your Heart 4:08 Eileen Flores 11,First True Love 4:00 Tiana 12,Counting The Days 3:50 Joey Kidd |
1,Together Forever 5:43 |
1,Let The Music Play 3:29 Shannon 2,Fantasy Girl 4:46 Johnny O 3,Show Me (Nest Mix) 7:37 The Cover Girls 4,Boy I've Been Told 4:11 Sa-Fire 5,Summertime Summertime 5:00 Nocera 6,(You Are My) All And All 4:29 Joyce Sims 7,Change On Me 5:00 Cynthia 8,Funky Little Beat 4:54 Connie 9,Exposed To Love 3:34 Expose 10,Please Don't Go 4:58 Nayobe 11,Notice Me 4:10 Sandee 12,Let's Go 4:55 Nocera |
個人的にCover Girlsの“Because Of You”と並んで、最も好きなフリースタイル・ナンバーであるSa-Fireの#1が12インチ・バージョンで収録されているのが非常に嬉しい1枚。これぞラテンの哀愁!キャッチーでありながら非常に複雑なメロディ・ラインと、タイトでパーカッシヴなサウンドが気持ちいい。また、マイナー・タッチの作品でありながら、味わい深い哀愁感を漂わせたJudy Torresの隠れた名曲#11も12インチ・バージョンをフルで収録。これで、Noceraのメガ・ヒット#12も12インチ・バージョンなら文句なかった。しかし、#3でデビュー当時のIndiaの歌声が聴けるのだが、下手っクソなんだなあ、これが(笑)。また、C&Cより遥か以前にRobert Clivillesが手掛けた幻の名曲#2が収録されているのも貴重。 | フリースタイル全盛期の88年〜90年にかけての作品からの選曲。これまたメジャーからインディーズまで、ポップ・チャート志向とは一味違ったコアな選曲で楽しめる1枚。Sa-Fireの隠れた名曲#4以外全てアルバム・バージョンなのが残念。それでも、Tony Moranの知られざるフリースタイル・ソロ・ナンバー#7や、Mic Mac Recordsからリリースされた超キャッチーでセクシーな傑作トラック#10が収録されているだけでも、フリースタイル・マニアにとっては必携と言えるだろう。いずれにせよ、成熟期を迎えたフリースタイル・ミュージックの充実感が伝わってくる選曲だ。渋谷や下北沢の中古レコード店に足繁く通っては12インチ・シングルを漁りまくっていた学生時代が走馬灯のように蘇る幸福な1枚。 | いよいよフリースタイル・ブームが末期を迎えた頃のヒット曲が続く。いやあ、涙が出る位に懐かしい。ポップ・チャートからフリースタイル・ナンバーがどんどんと消えて行き、輸入盤ショップなんかでもフリースタイルの12インチが隅っこに追いやられつつあった時代。友達が流行のPWLやイタロ・ハウスに夢中になるのを尻目に、必死こいてフリースタイルの12インチを探しまくってたもんでした。そんな時代が鮮明に蘇る、ボク個人にとっては非常に感慨深い1枚。フリースタイル最後の打ち上げ花火的な大ヒット#6や#12をきちんとカバーしながら、あまたのインディーズ系作品の中でも健闘した#10や#11も収録。Lisette Melendezの#1のハンド・クラップなんか、多くのフリースタイル系アーティストがコピーしまくったもんでした。 |
どちらかというと、フリースタイル初心者向きのコンピレーション。メジャー・ヒットからコアなマイナー・ヒットまで幅広い選曲で、いずれもフリースタイル・ミュージックを語る上で外せないベーシックなトラックばかり。#2のJohnny Oなんかは、個人的にはかなり苦手なタイプのベビー・ボイス系男性アーティストだが、未だにドイツではStevie Bと並んで根強い人気がある。 |
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The Best of Criminal Records |
Dance Vault |
Freestyle Lives |
Classified Dance Freestyle Vol.1 |
(P)1995 Criminal Records (USA) | (P)1993 Cutting Records (USA) | (P)1995 Fever Records (USA) | (P)1995 Classified Records (USA) |
1,Baby Don't Go (English 12"
Vocal) FFWD 2,January, February (Latin Rascals 12" Vocal) Tina B. 3,Playgirl (Club Vocal) Babie & Keyes 4,Roses Are Red (12" Vocal) Maribel 5,Let's Spend The Night Alone Babie & Keyes 6,Honey To A Bee (Latin Rascals Mix) Tina B. 7,Love Is Blind (Hip Hop Vocal) Rahsun 8,Taken (Hip Hop Mix) Darlene 9,The Only One Babie & Keyes 10,Miracles Explode (Hip Hop Vocal) Tina B. 11,(Only Love) Shadows Lisa Fischer 12,Sworn To Fun (12" Vocal) Wally Jump Jr. |
1,Don't Get Me Wrong Fascination 2,Stand By Your Lover Coro 3,Let's Do It One Rascal featuring Elle G. 4,Two Wrongs Vienna 5,So Far Away Jadie 6,You Sam Savon 7,Read Between The Lines Arlene 8,I'm Not Gonna Cry 3 Of Hearts 9,Love Me Forever Jammy 10,I Want Your Lovin' Poetry In Motion |
1,You Said You Loved Me Safire 2,Time Passes By Lisette Melendez 3,Time And Time Again Luis Damon 4,Don't Tell Me 'Til Tomorrow Angel Clivilles 5,Wasn't Love Fascination 6,On The Edge Tony Moran 7,What Am I To Do Nayobe 8,I Need Your Love Montage 9,Distant Heart George Lamond 10,I Need Your Lovin' The Cover Girls 11,4 U Stevie B 12,Take Me In Your Arms Again Lil' Johanna |
1,Forever Make Believe 2,With All My heart Heaven 3,Only You Damien Bautista 4,You Are The One Bernadette 5,Tonight I Give You My Heart Suzi Choi 6,What Will I Do Damien Bautista 7,Only (Paradise Mix) Jocelyn Enriquez 8,Remember Kuya 9,Forever (Extended Plastic Mix) Make Believe 10,With All My Heart (Overdue Mix) Heaven 11,Only You (Long Version) Damien Bautista 12,You Are The One (Club Mix) Bernadette 13,Tonight I Give You My Heart (Intrigue Mix) Suzi Choi 14,Only (Angelsflight Mix) Jocelyn Enriquez |
Arthur Bakerのレーベル、Criminal Recordsから80年代後半にリリースされたフリースタイル作品をコンパイルしたコンピレーション。大半の作品をBakerがプロデュース及びミックスを手掛けている。スタッフにはLatin Rascals(Tony MoranとAlbert Cabrera)や後にMic Macで活躍するNelson Cruzといった面々が。こうして80年代後半のArthur Bakerの作品を聴いていると、いかに彼がShannonの“Let The Music Play”をコピーしまくってたかが分る。#4なんかソックリだもんね。個人的には、フリースタイルに本格的にハマるきっかけになった哀愁系フリースタイルの大傑作#6のセカンド・ミックスが収録されているのが嬉しい。#11でソウル・シンガーLisa Fischerの名前が出てくるのがちょっと意外だが、もともと彼女はMark Liggett & Chris Barbosaのプロデュースで“On The Upside”というエレクトロ・ファンクの傑作をXena名義で歌っているから、不思議ではないかもしれない。 | Sa-FireやCorinaといった人気アーティストを生み出したフリースタイルの代表的なレーベルCutting Recordsが未発表曲ばかりを集めてノンストップ・ミックス仕様でコンパイルしたアルバム。ミックスを担当したのはLatin Rascalsの片割れAlbert Cabrera。彼がOne Rascal名義でレコーディングした#3も収録されている。未発表曲を集めただけあって全体的に地味な印象だが、それでもキャッチーかつグルーヴィーでヒップ・ホップ色の強い#2やメロディアスかつエレガントでファンキーな#4、後にLil Suzyを手掛けるVictor Francoのプロデュースによる超キャッチーな哀愁フリースタイル#5など、かなりヒット・ポテンシャルの高い楽曲も多い。いかに全盛期のフリースタイル・シーンの層が厚く、業界全体が充実していたのかが良く分ろうというもの。インディーズ系のフリースタイル・コンピはクズみたいなものが多いが、これはけっこう拾い物的な一枚。 | フリースタイルが急速に下火になりつつあった時期に、その総本山と言えるFever Recordsがフリースタイル・ミュージックの復興を願って発表した渾身のコンピレーション。フリースタイルを代表するアーティストたちを一同に集めたショーケース的内容で、結果的にここでしか聴くことのできなくなった楽曲も多い。中でも、Safireの#1はファン必聴。もともとはファースト・アルバムに収録されていた隠れた名曲だったが、Fever移籍に際して再レコーディングしたもの。今やサルサ界のトップ・スターとなったMarc Anthonyが作曲している。また、元Cover GirlsのAngel Clivillesの#4も、結局カムバック・アルバムには収録されなかった(プロデュースは何とChris Barbosa!)し、Fascinationの#5やNayobeの#7も陽の目を見ることはなかった。#6のTony Moranも当時は泣かず飛ばず状態だったのだが、この作品ではLittle Louie VegaとIndiaの夫婦(当時)が作曲を手掛けている。 | 90年代後半に幾つかのフリースタイル・ヒットを放ったレーベル、Classified Recordsのショーケース的なコンピレーション・アルバム。このレーベルはJocelyn Enriqeuzを世に送り出した事でも知られるが、カリフォルニアをベースにしている点や、フィリピーノやチャイニーズといったアジア系のアーティストを抱えているという点でユニークな存在だった。結局、Jocelyn以外にこれといった人気アーティストを生み出す事が出来ず、Tommy Boyに身売りする形で消えてしまったのだが、安手のZ級作品が多かった当時のフリースタイル業界において、一定のクオリティを保った楽曲をリリースしていたことは評価されていいだろう。George Lamond路線を狙ったDamien Bautistaの#3と#6などは、リリースされるのが数年早ければ十分ポップ・チャートも狙えたであろうキャッチーで良質な出来映え。 |
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Freestyle's Greatest Divas Vol.2 |
Freestyle's Greatest Hits Vol.4 |
Freestyle Latin Dance Hits Vol.3 |
Freestyle |
(P) MicMac Records (USA) | (P) Mic Mac Records (USA) | (P)1997 K-Tel International (USA) | (P)1995 Hot Apple Records (USA) |
1,On The Loose Jasmine 2,Love Me Tonight Cynthia 3,Why You Wanna Go? Fascination 4,I Have Dreams Eileen Flores 5,Please Don't Go Nayobe 6,Now & Forever Nyasia 7,Come Into My Arms Judy Torres 8,No More Tears Abby Lynn 9,Rescue Me Reanna Page 10,All And All Joyce Sims |
1,Praying For an Angel Rochelle 2,Am I Gonna Be The One Groove Therapy 3,Big Love Jocelyn Enriquez 4,Stronger Together David Featuring Nyasia 5,Remember The Time Law 6,Give A Little Love Maria Nicole 7,Where Do I Belong? Savour 8,I'll Never Leave You Willie Valentine 9,Sweet Heart Nina Bena 10,Girl Your Hear Me Crying N.V. |
1,Real Love (Freestyle Hot
Mix) Lil' Johanna 2,I Used To (Funky Melody Mix) Natalie 3,Treasure Of My Heart Spanish Fly 4,Don't Cry Over Him Felix 5,Time (Miami Mix) Samantha White 6,I Know Wendy 7,I Can't Live Without You (Funky Melody Club Mix) Angelique 8,Who You Lovin' Tonight (Who You Lovin' Club Remix) 21 East 9,Promise Me Lil' Suzy 10,I'll Be Loving You Collage 11,Fantasy Girl Johnny O 12,Al-Naafyish Hashim |
1,Don't Break My Heart Vicki 2,Turned On Me Joey B 3,Drive Me Crazy Freedom 4,Second Chance Tommy T 5,Time After Time Latyn Girlz 6,Sweet Sensation Vicki 7,Summer Love Freedom 8,Be Mine Vicki 9,Give Me Tonight Joey B 10,Ode To Ecstacy Krystal 11,Now That You're Gone Dalas 12,Don't Break My Heart (Synthapella) Vicki 13,Summer Love (Spanish Edit) Freedom |
フリースタイル全盛期に登場し、90年代後半までアンダーグランド・シーンで気を吐き続けたニューヨークのインディーズ・レーベルMic Macによるコンピレーション。自社の作品を中心に、レーベルの垣根を越えた女性アーティストの楽曲を集めている。#6や#8などはMic Macの生み出した90年代前半のフリースタイルを代表する名作。特に、Cover Girlsの“Show Me”を彷彿とさせるゴージャスな哀愁系フリースタイルの傑作#8は個人的にも大好きな1曲。フリースタイル系のレーベルの中でも早くからガラージ・ハウスやユーロ・ハウスを積極的に取り入れていた会社だけあって、サウンド・プロダクションもしっかりとしていて低予算を殆ど感じさせないのは立派だった。昨年辺りからようやく復活の兆しを見せており、バックナンバーの復刻やリミックスをリリース。新作のリリースも近い将来に期待できるかもしれない。 |
こちらも、自社ものを中心に他社インディーズ・レーベルの楽曲を加えて選曲されたMic Macのコンピレーション。それも94年〜95年頃の作品。さすがにこのシリーズは低予算のチープな楽曲も多いが、そうした中でも質の高い作品が含まれているのがこのVol.4。ずっしりとヘヴィーな打ち込みに、ソウルフルなヴォーカル、哀愁溢れるスタイリッシュなメロディが心地よい#1は全てのフリースタイル・ファンにオススメの秀作。ほとんどユーロビートって感じのノリの華麗で切ない哀愁系ナンバー#5も、サウンド・プロダクションこそチープだが、楽曲としては非常に良く出来ている。 |
こちらはオムニバスやリイシューもので御馴染みのK-Telレーベルによるコンピレーション。主に94年〜96年のインディーズ系フリースタイル・ヒットを集めている。美少女スター、Lil Johannaによるキャッチーな哀愁ラテン歌謡路線の#1は結構クセになる出来映え。マイアミ・ミックスってそういう事ね、と思わず苦笑いしてしまうRing My Bell風シンセ・ドラム使用の#5はインパクト勝負って感じ。ドイツで人気の高いボーイズ・グループCollageの#10は、サウンド・プロダクションこそチープだが、哀愁系ミディアム・ナンバーとしてよく出来た作品。でもって、何故か最後にオールド・スクール・クラシック#12が登場。なぜなぜなぜ!? | タイトル通り、カナダ産のフリースタイル・ナンバーを集めたコンピレーション。とにかく全曲チープなのだが、フリースタイルがニューヨーク、フロリダからカナダにまで飛び火していたのは意外だった。ん〜、と首を捻ってしまう楽曲ばかりなのだが、女性シンガー・ソングライターVickiの#1は結構ハマった。タイトルを見てSa-Fireのカバーかと思ったら、一応オリジナル。しかし、頭からサビまでメロディはソックリ。完全にパクりでした。#3なんかも、もうちょっとサウンド・プロダクションにお金をかけて、もう少しまともに歌を歌えるボーカリストを連れてくれば、結構いい曲に仕上がったと思うのだが。ということで、このCDは別に捜す必要ありません(笑)。もし、たまたまバーゲン・コーナーで100円とかで見かけたら買ってみる価値はあるかもね。#1のためだけに。 |
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Freestyle's Greatest Collection |
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(P)1997 SPG Music (Canada) | |||
DISC
1 1,Lookout Weekend 6:15 Debbie Deb 2,Don't Try To Come Back To Me 5:51 Manuella 3,If You Leave Me Now 3:38 Jaya 4,I Want You 4:38 Shana 5,Spring Love (Come Back To Me) 5:56 Stevie B. 6,I'll Be All You Ever Need 5:25 Trinere 7,Funky Little Beat 5:25 Connie 8,Losing My Heart Over You (Club Mix) 6:07 April 9,What Goes Around 6:05 Giggles 10,Don't Stop The Rock 5:32 Freestyle 11,Sending All My Love 4:06 Tolga 12,Dreamboy/Dreamgirl 4:25 Cynthia & Johnny O 13,In Paradise (Club Mix) 6:46 Laissez Faire 14,Jam On It 7:57 Newcleus |
DISC
2 1,I'll Be Loving You 4:23 Collage 2,Catch Me (I'm Falling) 4:27 Pretty Poison 3,Change On Me 6:38 Cynthia 4,Someone To Hold (Urban Mix) 6:35 April 5,If Only You Knew Power Blade Radio Edit) 4:32 Rene 6,Love Never Ends Giani 7,Fantasy Girl 7:54 Johnny O 8,He Said, She Said 6:22 Giggles 9,Because Of You 6:46 The Cover Girls 10,My Fallen Angel 3:59 Coro 11,Party Your Body 4:34 Stevie B. 12,All Night 4:04 Trinere 13,The Party's Just Begun 6:30 Freestyle 14,No Regrets 7:55 David |
DISC
3 1,When I Hear Music 7:08 Debbie Deb 2,You Know How Much I Want U 3:52 Strictly Freestyle feat. Sabrina J. 3,I Remember You 4:44 Denine 4,I Need You 5:03 B.V.S.M.P. 5,It's Automatic 4:24 Freestyle 6,Summertime, Summertime 6:00 Nocera 7,Don't Break My Heart 3:36 Vicki 8,They're Playing Our Song 4:15 Trinere 9,Look Into My Eyes 5:17 George Lamond 10,Al-NaaFyish 5:31 Hashim 11,Show Me 3:43 The Cover Girls 12,We Won't Let Each Other Go (Club Mix) 4:40 VLA 13,Nothing to You 4:53 Intonation feat. Joey 14,Silent Morning 6:59 Noel |
DISC
4 1,Diamond Girl 5:50 Nice And Wild 2,Eight Arms To Hold You 6:45 Goon Squad 3,Maria 6:56 TKA 4,Together Forever 5:43 Lisette Melendez 5,Summer In The Streets 3:35 Carrie Lucas 6,Hooked On You 5:10 Sweet Sensation 7,Girlfriend 6:33 Pebbles 8,Jam The Box 6:10 Pretty Tony 9,I Gave My Heart 4:06 VLA 10,Tonight & Forever 5:13 Vita 11,Bad of the Heart 4:11 George Lamond 12,Natural Desire 5:10 Monik Garo 13,Point Of No Return 6:55 Expose 14,Fascinated 7:30 Company B |
フリースタイル初心者には、上記のFreestyle Greatest Beatsシリーズと、この4枚組ボックス・セットで十分でしょう。このディスク1ではマイアミ系の作品を中心に選曲されている。マイアミ・フリースタイルの王様Pretty Tonyの手掛けた#1や#6、#10、さらに#7や#14のようなオールド・スクール系、ブリブリのアイドル・ポップ#4まで、ちょっとコアなサウンドが楽しめる。半分以上が12インチ・バージョンなのも嬉しい。個人的には、Exposeファンにも超オススメのキュートでキャッチーでトロピカルな#4、結構ゴリゴリでハードコアなサウンドにゴージャスな哀愁系女性ボーカルがねっとりと絡む#6、フェミニンでエレガントな正統派哀愁系フリースタイル#8、スケールの大きなメロディが哀愁感と高揚感を高めるCover Girlsスタイルの#13なんかが好き。 | 全米トップ10ヒットになった#2なんか懐かしいですねー。フリースタイルを取り入れたダンス・ポップ・バンドで、結局これだけの一発屋だったけど。個人的にはあまり好きではないJohnny Oの#7なんかも根強い人気を誇るフリースタイルの代表的ヒット。“Because I Love You”の大ヒットで、日本ではバラード系シンガーというイメージの強いStevie Bの#11なんかも結構派手でキャッチーな仕上がりでカッコいい。オススメは哀愁ミディアム・ポップの秀作#1に#2、The Cover Girlsの作品の中でも一番好きな#9、ハードでファンキーな打ち込みが気持ちいい#12といったとこですか。 | Noceraの#6、George Lamondの#9、The Cover Girlsの#11、そしてNoelの#14と、フリースタイル全盛期を代表する大ヒットと、コアでマニアックな隠れた名曲を織り交ぜた選曲のディスク3。マイアミ系の代表作としてアメリカでは絶大な人気を誇る#1は、さすがPretty Tonyプロデュースって感じのゴリゴリにヘヴィーな打ち込みで、その後のマイアミ・ベースを彷彿とさせる佳作。個人的にはやっぱり、ファンキーでキュートでキャッチーな夏の定番ソング#6がオススメ。ポップ・ソングとしても完成度の高い名曲です。ドラマチックな哀愁系フリースタイルなら、乙女心わしづかみの#9がいいですね〜。哀愁系ユーロが好きな人ならイチコロ間違いなし! | 4枚中一番豪華で充実したラインナップなのが、このディスク4。なんてったって、全14曲中7曲が全米トップ40ヒット。しかも、目玉の楽曲の殆どが12インチ・バージョンで収められているというサービスぶりが嬉しい。中でも一番のオススメはArthur Bakerが手掛けた#2。映画「グーニーズ」の挿入歌で、コーラスにはTina B.、Luther Vandrossなど豪華な面々が。これぞArthur Bakerだ!と言わんばかりにエフェクトかけまくり、ガンガンにテンション高く突き進むゴージャスなサウンド。あまりのカッコ良さに失神寸前。12インチのフル・バージョンでお腹いっぱい楽しめます。Solarレーベルの歌姫Carrie Lucasの#やPebblesの#7に関しては、果たしてこれをフリースタイルの括りで紹介していいものか疑問が残りますが・・・。 |