フランチェスコ・デ・マージ Francesco De Masi
50年近くのキャリアで200本以上の映画スコアを手掛けたイタリアの作曲家フランチェスコ・デ・マージ。なんといっても、『南から来た用心棒』(66)や『荒野の棺桶』(66)、『黄金の三悪人』(67)といったマカロニ・ウェスタンで有名な人物だ。
西部劇以外にも戦争映画やスパイ映画、スペクタクル史劇、アクション映画、サスペンス映画などを手掛けることが多く、硬派な男性映画の作曲家というイメージの強いデ・マージ。しかし、そのスコアを聴いてもらえればよく分かると思うが、非常にバラエティ豊かでメロディアスな作品が多い。
戦争映画やアクション映画のスコアにしても、勇壮なだけではなく甘美なロマンティシズムや叙情性をも盛り込み、とても耳ざわりの良い作品に仕上げていく。中でもサスペンス映画で聴かせるジャジーで渋いスコアは秀逸で、ルチオ・フルチ監督の『ザ・リッパー』(82)などはイタリア映画音楽ファンの間でも非常に評価の高い名作だ。
1930年11月11日、イタリアはローマの生まれ。父親は在ルーマニアのイタリア大使を務めたこともある外交官だった。ナポリのサン・ピエトロ音楽院に入学し、叔父である作曲家アキーレ・ロンゴから作曲を学んだ彼は、その叔父が手掛けた映画音楽の仕事でアシスタントを務めたことから、映画音楽の世界に興味を持つようになったという。
卒業後ローマに居を移した彼は、51年頃からドキュメンタリー映画のスコアを手掛けるようになった。その傍らでシエナのチギアーナ音楽院でオーケストラ指揮とホルンを勉強し、映画音楽界の大御所アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノのアシスタントも経験。そうした中で、彼は当時新進気鋭のドキュメンタリー映画作家フォルコ・クイリチと出会う。
クイリチ作品の音楽を手掛けるようになったデ・マージは、『母をたずねて三千里』を映画化した『南十字星の下』(59)で初めて劇映画のスコアを担当。さらに、同じくクイリチが南海の島タヒチを舞台に少年と鮫の友情を描いた名作『チコと鮫』(62)の音楽スコアで、高い評価を得ることとなった。
さらに、折からのマカロニ・ウェスタン・ブームの中で依頼された『南から来た用心棒』(66)のテーマ曲が大ヒット。これをきっかけに、マカロニ作品のスコアを数多く手掛けるようになった。当時はネコも杓子もマカロニ・ウェスタンという時代。マカロニ音楽の生みの親である巨匠エンニオ・モリコーネを筆頭に、それこそイタリア中の名だたる映画音楽家が西部劇のスコアを手掛けていた。その多くが良くも悪くもモリコーネのコピーに終始していたわけだが、そうした中にあって彼は独自のスタイルを模索し続けた。同じように脱モリコーネを実践していたルイス・バカロフと並んで、マカロニ音楽を語る上で決して忘れることの出来ないマエストロと言えるだろう。
中でも『荒野のお尋ね者』(66)を皮切りに数多くの作品で組んだエンツォ・G・カステラーリとのコラボレーションは有名で、マカロニ・ブーム衰退後も『空爆大作戦』(69)や『地獄のバスターズ』(76)、『ブロンクスからの脱出』(83)などの戦争映画やアクション映画で優れたスコアを残している。また、ラリー・ラドマンことファブリツィオ・デ・アンジェリスとも数多くの作品でコンビを組んでおり、『サンダー』(83)シリーズをはじめとするB級アクション映画のクールでファンキーなスコアは秀逸だった。
こうした映画音楽における作曲活動の傍らで、ローマのサンタ・チェチリア音楽院で教鞭を執り、クラシック・コンサートのオーケストラ指揮者としても活躍。映画音楽のみならず、テレビのドキュメンタリー番組やドラマ番組のスコアも数多く手掛た。
ちなみに、基本的にはジャンルを問わずどんな作品でも依頼されれば引き受けたというデ・マージだが、ソフト・ポルノだけは己の信条に反するので断り続けたという。また、『世界残酷物語』に類するようなエログロ・ドキュメンタリーも毛嫌いしていたらしい。それでもなんらかの特別な事情があって、意に反するような仕事を引き受けざるを得なかった場合にのみ、フランク・メイソンという変名を使用していたようだ。
2005年11月6日、ローマにて死去。モリコーネやバカロフ、チプリアーニなどに比べると国際的な知名度は低いものの、その作品の多くがCDとして再発され続けており、イタリア映画音楽黄金期を代表する偉大なマエストロの一人と呼んで間違いないだろう。
Sette Dollari Sul Rosso (1966)
/Quella Sporca Storia Nel West
(1968) India Colpo Maestro al Servizio di sua
Maesta Britannica (1967) L'uomo Della Valle Maledetta (1964)/
La Sfida dei MacKenna (1970)/...E Venne il Tempo di Uccidere
(1967)
地獄から来たプロガンマン/
ジョニー・ハムレット
from RAI-TV
documentary
Alla scoperta dell'India (1966)
女王陛下の大作戦
(P)1995 C.A.M. (Italy)
(P)2004 Hexacord (Italy)
(P)2006 Beat Records
(Italy)
(P)1998 Beat Records
(Italy)
Sette Dollari Sul
Rosso
1,Johnny Ballade
2,Gringos a Caballo
3,The Yellow
Rose Of Texas
4,Where Are The Killers?
5,Sibyl And Bill
6,A Man
Must Fight
7,Johnny Revenge
8,Jerry Theme
9,Mysterious
Love
10,Where Are You Going, Johnny?
11,Wishville (performed by July
Ray)
12,Sibyl Murder
13,Bloody Sunset
14,Over
Death
Quella Sporca Storia Nel West
15,Find A Man
(performed by Maurizio Graf)
16,Suspence Al Villaggio
17,In
Memoria
18,Ranch "El Senor"
19,Mamma Oh Mamma
20,Emily e
Johnny
21,La Medaglia
22,Cecando un Fantasia
23,Passi nel
Tempo
24,Agguato Misterioso
25,Il Villaggio di Santana
26,Nel
Covo di Santana
27,Addio, Orace
28,Santana e Johnny
29,L'assalto
di Santana
30,Johnny Sulla Croce
31,Paura Notturna
32,Non c'e
Scampo
33,Tema di Johnny1,India (Alla scoperta
dell'India)
2,India (In nome di Maometto)
3,India (Budda)
4,India
(L'immensa strada per l'Est)
5,India (In nome di S.M.
Britannica)
6,India (La grande sommossa)
7,India (Verso il
trascendentale)
8,India (Lo sconfinato popolo)
9,India (Quando le
terre ed i mari si incontrano)
10,India (Un sogno chiamato
India)
11,India (Il paesaggio)
12,India (La carestia)
13,India
(In nome di Maometto) sitar solo
14,India (India, oggi)
15,India
(Alla scoperta dell'India)
Alessandro Alessandroni,
sitar
※Limited Edition1,The British Granadiers
2,Tema
di Londra
3,Pianochain
4,Madrid Theme
5,Una notte per
noi
6,Mister Owen's Suit
7,Tema di Londra
8,The
Substitution
9,Diamond Trumpet
10,Secret Service
11,Una notte per
noi
12,Monsieur Bernard
13,Owen Suspance
14,A
Revelation
15,Poisoned Treasure
16,Una notte per noi
17,Tema di
Londra
18,Goldsmith
19,Double Gaming
20,Evelyn The
Blonde
21,Una notte per noi
22,Chasing The Spy
23,The Game Is
Going To
24,Get adn End
25,Una notte per noi
26,Don't Be That
Way
27,Tema di Londra
28,Il mondo va cosi
#26 vocal by
RaoulL'uomo Della Valle
Maledetta
1,L'uomo Della Valle Maledetta-Seq.1
2,L'uomo
Della Valle Maledetta-Seq.2
3,L'uomo Della Valle
Maledetta-Seq.3
4,L'uomo Della Valle Maledetta-Seq.4
5,L'uomo Della
Valle Maledetta-Seq.5
6,L'uomo Della Valle Maledetta-Seq.6
7,L'uomo
Della Valle Maledetta-Seq.7
8,L'uomo Della Valle
Maledetta-Seq.8
9,L'uomo Della Valle Maledetta-Seq.9
10,L'uomo Della
Valle Maledetta-Seq.10
11,L'uomo Della Valle
Maledetta-Seq.11
12,L'uomo Della Valle Maledetta-Seq.12
13,L'uomo
Della Valle Maledetta-Seq.13
14,L'uomo Della Valle
Maledetta-Seq.14
15,L'uomo Della Valle Maledetta-Seq.15
La
Sfida dei MacKenna
16,La Sfida dei MacKenna-Seq.1
17,La
Sfida dei MacKenna-Seq.2
18,La Sfida dei MacKenna-Seq.3
19,La Sfida
dei MacKenna-Seq.4
20,La Sfida dei MacKenna-Seq.5
21,La Sfida dei
MacKenna-Seq.6
22,La Sfida dei MacKenna-Seq.7
23,La Sfida dei
MacKenna-Seq.8
24,La Sfida dei MacKenna-Seq.9
25,La Sfida dei
MacKenna-Seq.10
...E Venne il Tempo di
Uccidere
26...E Venne il Tempo di Uccidere-Seq.1
27,...E
Venne il Tempo di Uccidere-Seq.2
28,...E Venne il Tempo di
Uccidere-Seq.3
29...E Venne il Tempo di Uccidere-Seq.4
30,...E Venne
il Tempo di Uccidere-Seq.5
31,...E Venne il Tempo di
Uccidere-Seq.6
32,...E Venne il Tempo di Uccidere-Seq.7
33,...E
Venne il Tempo di Uccidere-Seq.8
アンソニー・ステファン主演の『地獄から来たプロガンマン』と、カステラーリ監督の『ジョニー・ハムレット』のカップリング。まず、男気溢れる哀愁系メロディが鳥肌立つくらいに美しい『地獄から来たプロガンマン』のテーマ曲#1、その主旋律をアレンジした#6と#10、#14がたまらなく素晴らしい!男泣きのカッコよさです。一方の『ジョニー・ハムレット』ですが、こちらも情熱的で切ないメロディにファンキーなソウル・グルーヴの絡むテーマ曲#15で完全ノックアウト!ヤバイっすよ、これは。その他のスコアも秀逸。随所にジャズやラテンの要素を盛り込んでいるのが斬新です。
盟友フォルコ・クイリチ監督がイタリアの国営テレビ局RAIの製作で手掛けたドキュメンタリー番組のサントラ盤。アレッサンドロ・アレッサンドローニがシタールを演奏しています。一応、デ・マージの中にあるインドのイメージを音楽で表現したのだろうとは思うのですが、全体的にマカロニ・ウェスタンっぽい仕上がりになっているのがご愛嬌(笑)確かにエキゾチックな雰囲気は出ているんですけれどね。とはいえ、サイケデリックでグルーヴィーな前衛ジャズ風に仕上がった#4や#6なんかはかなりカッコいいし、エレガントなボサ風の#11なんかもロマンティック。意外な佳作です。
リチャード・ハリソン、アドルフォ・チェッリ、マーガレット・リー主演によるスパイ映画のサントラ。そこはかとなく007を意識しながらも、全体的な印象としてはトロヴァヨーリの『黄金の7人』に近いような仕上がり。イ・カントーリ・モデルニによるお洒落なスキャットなんか、まさしく“らしい”感じですよね。かといってトロヴァヨーリほどキッチュに走ることもなく、ジョン・バリーやラロ・シフリンばりにクールな演奏を聴かせるのが、デ・マージの真面目な性格を物語っているように感じます。なので多少の堅さは残りますが、洒落たラウンジ・ジャズ作品として十分に楽しめる仕上がり。
日本未公開のマカロニ・ウェスタン作品3本をカップリングした豪華盤。タイ・ハーディン主演の“L'uomo
Della・・・”はマカロニ初期の作品ということもあって、かなり本場ハリウッドの西部劇を意識した仕上がり。いまひとつマカロニっぽい面白さに欠けた作品です。その一方で、ジョン・アイアランド主演の“La
Sfida・・・”はマカロニ後期の作品で、いかにもデ・マージらしい勇壮かつ哀愁を帯びたスコアが印象的。ジャン・ソビエスキー(リリー・ソビエスキーの父親)主演の“...E
Venne・・・”も悪くありません。とはいえ、全体的にデ・マージ作品としては及第点の内容ですね。
Sette Winchester per un Massacro
(1967) Troppo per Vivere...Poco per Morire
(1967) Quanto Costa Morire
(1968) 15 Forche per un Assassino
(1968)
荒野のお尋ね者
国際泥棒組織
情無用のならず者
(P)2000 Screen Trax
(Italy)
(P)2004 Digitmovies
(Italy)
(P)2004 Digitmovies
(Italy)
(P)1995 Beat Records
(Italy)
1-10 Killer Adios by Claudio
Tallino
11,Seven Men (seq.1-Main Titles)
12,7 Winchester per un
Massacro (seq.2)
13,7 Winchester per un Massacro (seq.3)
14,7
Winchester per un Massacro (seq.4)
15,7 Winchester per un Massacro
(seq.5)
16,7 Winchester per un Massacro (seq.6)
17,7 Winchester per
un Massacro (seq.7)
18,7 Winchester per un Massacro (seq.8)
19,7
Winchester per un Massacro (seq.9)
20,7 Winchester per un Massacro
(seq.10)
21,7 Winchester per un Massacro (seq.11)
22,7 Winchester
per un Massacro (seq.12)
23,Seven Men (seq.13-main theme vocal
version)
#23 vocal by Raoul
※Limited Edition1,L'uomo che
sapra
2,Arabella
3,Diamanti Swing
4,Soft and Sexy
5,Smooth
Pursuit
6,Car Chase
7,Diamanti Swing
8,Gordon Blues
9,Fast
Chase
10,Gordon Flute
11,Thriller Sequence
12,Diamond
Blues
13,Diamond Sax
14,Discoteque Shake
15,L'uomo che sapra
(instr)
16,Gordon Blues
17,Hot Camera Shake
18,Gordon's
Ballade
19,London Girl
20,Diamond Sundown
21,Love and
Danger
22,Diamond Blues
23,Gordon Chase
24,Cover
Girl
25,Diamond Suspance
26,Diamond Bossanova ビデオ
27,I Get You
In My Dreams
28,Fascination Blues1,Quanto Costa Morire (The cattle
Prelude)
2,Quanto Costa Morire (Main Titles Song)
3,Quanto Costa
Morire (Suspence sequence)
4,Quanto Costa Morire (Suspence sequence
#2)
5,Una Colt Bruciata
6,Quanto Costa Morire (Waiting)
7,Deserto
in Controluce
8,Quanto Costa Morire (Snow all around)
9,Una Ballata
per i Disertori
10,C'e sempre una vita
11,Quanto Costa Morire
(Suspence sequence #3)
12,Anche la Morte ha un Volto
13,Quanto Costa
Morire (Horse rider in snow)
14,Quanto Costa Morire (Dramatic
events)
15,Boomerang
16,Seguimi
17,Quanto Costa Morire (A winter
cold as death)
18,Una Colt Bruciata (reprise)
19,Quanto Costa Morire
(Ballad for a bandido)
20,Vendetta Coraggio e Amore
21,Quanto Costa
Morire (The challange)
22,Quanto Costa Morire (The fight)
23,Spara
Forte!
24,Calde Pistole
25,Il Cammino della Morte
26,Un cuore che
batte
27,Alborada de Fuego
28,La legge del Giusto
29,Quanto Costa
Morire (Father's Death)1-11 Gli Specialisti by Angelo F.
Lavagnino
12,Fifteen Gallows-Seq.1
13,Fifteen
Gallows-Seq.2
14,Fifteen Gallows-Se1.3
15,Fifteen
Gallows-Seq.4
16,Fifteen Gallows-Seq.5
17,Fifteen
Gallows-Seq.6
18,Fifteen Gallows-Seq.7
19,Fifteen
Gallows-Seq.8
20,Fifteen Gallows-Seq.9
21,Fifteen
Gallows-Seq.10
22,Fifteen Gallows-Seq.11
クラウディオ・タリーノの手掛けた日本未公開作“Killer
Adios”とのカップリングCD。デ・マージが手掛けたのは、カステラーリ監督、エド・バーンズ主演によるマカロニ・ウェスタンです。90年代半ばに日本で完全盤のサントラCDがリリースされたこともあるようですが、こちらは曲数こそ少ないもののリマスター処理の施されたハイ・クオリティ・バージョン。#22は初CD化の未発表音源です。勇壮で男臭いテーマ曲#11、メキシカンなジャンプ・ナンバー#16、テーマ曲のボーカル・バージョン#23はなかなかインパクト強烈ですが、それ以外のスコアが地味なのはちょっと残念。
ミケーレ・ルーポ監督、クラウディオ・ブルック主演による、お洒落な泥棒スパイ映画のサントラ。路線としては、上記の『女王陛下の大作戦』と共通するものがありますね。クールでジャジー、なおかつイージーでグルーヴィー。全28曲のうち11曲がアレッサンドロ・アレッサンドローニとの共作です。だからというわけではないのでしょうが、デ・マージにしてはかなりポップな仕上がり。特に#14や#15、#17、#19、#24辺りは、そのままダンス・フロアでプレイしてもおかしくないくらい、キャッチーでアップビートなゴーゴー・ナンバーです。ラウンジ・ファンも必聴の一枚。
セルジョ・メローレ監督、アンドレア・ジョルダーナ主演による日本未公開のマカロニ・ウェスタン。ジョルダーナは当時イタリアで人気のあったアイドル・スターですが、日本へは入ってこなかったようですね。で、肝心のスコアですが、非常に渋い。メイン・テーマ#2はかなり勇壮でアップテンポな仕上がりですが、それ以外はかなりシリアスでダークな楽曲が目立ちますね。しかも、アプローチは非常にクラシカル。西部劇らしさは残していますが、モリコーネは絶対に書かないようなタイプのスコアだと思います。野心的な作品ゆえに、好き嫌いは分かれるかもしれませんね。
ヌンツィオ・マラソンマ監督、クレイグ・ヒル主演によるマカロニ・ウェスタン。デ・マージ作品としては、かなりモリコーネ寄りとも言えるベタなスコアに仕上がっています。とはいっても、決して悪い意味ではないんですけどね。繰り返し使用されるメインのオーケストラ・スコアは勇壮かつ壮大。切れの良いメロディがとても印象的でカッコ良いと思います。ただ、それ以外で印象に残るようなメロディがないのは残念。アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノの手掛けた『スペシャリスト』とのカップリング仕様ですが、やはり単体での商品化は厳しいかもしれません。
La Battaglia D'inghilterra
(1969) Ringo il Cavaliere Solitario
(1969) Concerto per Pistola Solista
(1970) The Big Game
(1971)
空爆大作戦
(P)2002 Beat Records
(Italy)
(P)1996 Beat Records
(Italy)
(P)1992 C.A.M. (Italy)
(P)2007 Chris' Soundtrack
(Germany)
1,Resistenza ad
Oltranza
2,Operazione Commandos
3,Azione Notturna
4,Inzio della
Fine
5,La Ritirata
6,Giorni di Gloria
7,In Prima Linea
8,Trame
nel Buio
9,Dietro la Curva
10,Imboscata e Rinforzi
11,Eseguire
gli Ordini
12,Allarme Aereo
13,Amore e Guerra
14,Fine di una
Vita
15,La casa e Lontana
16,Tema di Meg
17,Postazioni
Memiche
18,La casa e Lontana (U
versione)
19,Spionaggio
20,Attacco e Suspense
21,Amore e Guerra
(U versione)
22,Ricordi Lontani
23,Fine di una Vita (U
versione)
24,La spia viene Scoperta
25,Amore e Guerra
(V versione)
26,Volo D'aerei
27,Tamburi per la
Vittoria
28,Marcia verso il Nemico
29,Giorni di Gloria (U
versione)
30,Epilogo di una Battaglia
31,La Battaglia
D'inghilterra1,Ringo il cavaliere
solitario-Seq.1 ビデオ
2,Ringo il
cavaliere solitario-Seq.2
3,Ringo il cavaliere
solitario-Seq.3
4,Ringo il cavaliere solitario-Seq.4
5,Ringo il
cavaliere solitario-Seq.5
6,Ringo il cavaliere
solitario-Seq.6
7,Ringo il cavaliere solitario-Seq.7
8-11 Una
Colt in Pugno al Diavolo
by
Gian Piero Reverberi
12-19 L'ultimo Mercenario by Bruno
Nicolai1,Concerto per Pistola
Solista
2,La Famiglia Omicidi
3,Georgy and Mamie
4,Un Ombra
Aggredisce
5,Tema di Pauline
6,E fu cosi che...
7,Good Night
Anthony
8,Isabel and Tom
9,Thorpe Overture
10,Sweet
Barbara
11,Dolce Rimpianto
12,Seduzione e Incubo
13,Tema di
Barbara
14,Cercando un Fantasma
15,Ted e Pauline
16,90 Miles to
London1,The Story of a Dream (Main
Title)
2,Tomorrow is a Foreign Land (by Melody)
3,The Night is
Ours
4,Daylight in Tight
5,Sound from the Space
6,Hong Kong
Promenade
7,Running Agains the Time
8,Time on My Hands (by
Melody)
9,Suspect and Love
10,You'll Kill Her
11,Time Agains the
Run
12,No War, Please
13,Cape Town Harbour
14,Tomorrow is a
Foreign Land (by Melody)
15,Death Must Wait
16,The Two Sides of a
Machine
17,Chasing the Cruise
18,The Blue Boat
19,Unveiling the
Plot
20,Soldiers Aboard
21,Red Clouds
22,Ending a Dream (End
Titles)
23,Running Against the Time (album version)
24,The Story of
a Dream (album version)
ダイジェスト
カステラーリ監督、フレデリク・スタフォード主演による戦争映画のサントラ。ナチス・ドイツを迎え撃つイギリス軍の話を、ドイツの同盟国だったイタリアが撮るという映画の内容は賛否両論ありそうですが、個人的には意外と好きな作品でした。で、デ・マージによるスコアは戦争映画音楽の基本を押さえつつ、随所にイタリア人らしいロマンティシズムを散りばめ、なかなか聴き応えのある作品に仕上げています。壮大でドラマチックな#11、ロマンティックでセンチメンタルな#16、情感溢れるラブ・テーマ#21なんかはオススメですね。
ラファエル・ロメロ・マルシェント監督、ピーター・マーテル主演の日本未公開マカロニ・ウェスタン。哀愁溢れる男泣きのテーマ曲#1はなかなかの秀作だと思います。それ以外は基本的にテーマ曲のバリエーション。本編を見たことがないので何とも言えないところですが、非常にシリアスな作品なのでしょう、全体的にかなり渋いタッチの仕上がりです。なお、本CDはジャン・ピエロ・ロヴェルベリの手掛けたウェスタン“Una
Colt in Pugno al Diavolo”と、ブルーノ・ニコライの手掛けた戦争映画“L'ultimo
Mercenario”とのカップリング。
ミケーレ・ルーポ監督、アンナ・モッフォ主演による犯罪サスペンス映画のサントラ。チャイコフスキーのピアノ・コンチェルトをサンプリングしたテーマ曲#1が実に斬新で素晴らしい出来栄え。これで一気に作品の世界に引き込まれますね〜。さすがはチャイコフスキー・ファンのデ・マージだけあります。マンシーニの『ひまわり』のテーマ曲を思わせるノスタルジックでセンチメンタルな#2や、モリコーネのジャッロ作品を彷彿とさせる気だるいジャズ#5、ラウンジ風の甘いバラード#10など、トータルでも非常に充実した作品だと思います。
ロバート・デイ監督、スティーブン・ボイド主演によるハリウッド産犯罪アクション映画のサントラ。デ・マージは少ないながらも、アメリカ映画のスコアも何本か手掛けているんですよね。とはいえ、とてもハリウッド・アクションのサントラとは思えないくらいにゴージャスな仕上がり。パワフルなリズムとドラマチックなメロディが印象的なテーマ曲#1も素晴らしいですが、女性歌手メロディの歌う主題歌#2のノスタルジックで甘い旋律は絶品!随所にハードなタッチのジャズ・ファンクを絡ませ、全体をピシッと引き締めています。これは名盤。
Napoli Spara
(1977) Lo Squartatore di New York
(1982) Lone Wolf McQuade
(1983) Thunder-3
(1988)
容赦なき追撃
ザ・リッパー
テキサスSWAT
怒りのサンダー/最後の決戦
(P)2007 Beat Records
(Italy)
(P)1995 Beat Records
(Italy)
(P)1995 Beat Records
(Italy)
(P)1989 Beat Records
(Italy)
1,Violent Life
2,Si putesse
cagnarme 'stu core *
3,A paper separe
4,The train
robbery
5,Elena
6,Double gaming
7,A bursting
punishment
8,Gangster story
9,Everybody has to live
10,The car
over the bricks
11,Deadly crossing
12,A car for Gennario
13,A
fight for game
14,Santoro's den
15,The game is going to
16,The
park, the jail, the justice
17,Death must wait
18,Special mineral
water
19,The lady from France
20,An innocent end title
21,Smooth
thrill
*music & lyric by Peppino de Filippo1,New York One More Day
2,Phone
Call
3,New York One Night
4,Puertorico Club
5,The Ripper
6,New
York One More Day
7,Fay
8,Where Is The Ripper?
9,New York One
Night
10,Puertorico Club
11,Suspense and Murder
12,Waiting For
The Killer
13-20 Una Tomba Aperta una Bara
Vuota
by Piero
Piccioni1,Main Title Lone Wolf McQuade ビデオ
2,Observation
of Jefe
3,Jefe Loses Teeth
4,Cuban Connection
5,Nice
Wolf
6,Guns and Super Chargers
7,Lola's Theme
8,Party
Brawl
9,Highway Hijack
10,Sally Bedside
11,Snow's Place
12,A
Meeting With Snow
13,Lola and McQuade
14,The Deadly Hand
15,It's
OK Kid
16,Lola Comforts McQuade
17,I'm Going To Miss You,
Honey
18,Rawley's Arsenal
19,McQuade Short Burial
20,Mountain
Climbing
21,Quiet Arrival At Fort
22,The Big Fight
23,The Final
Conflict
24,Lone Wolf End Credits1,The fierce patrol
2,Horse's
kill
3,The Kid's escape
4,Indians and fire
5,Thunder's
torture
6,Thunder and Sheena
7,The store distruction
8,Looking
for Thunder
9,Cars in fire
10,March and tiredness
11,The firece
patrol
12,Sheena's theme
13,Cospiracy in the night
14,Sheena's
Kidnapping
15,Race and Indian's arrival
16,Indian's
pursuit
17,The jolting car
18,The mad motocyclist
19,Mystery in
the Funeral House
20,Sheena's theme
マリオ・カイアーノ監督、レオナード・マン主演による犯罪バイオレンス映画のサントラ。パワフルでファンキーなスコアを中心に、ジャズやロックの要素を散りばめた、非常にクールな仕上がりです。チプリアーニの『ラスト・コンサート』を彷彿とさせるノスタルジックなナンバー#3と#9、うねるようなサックスが抜群にカッコいいデ・マージお得意のジャズ・ファンク#4、超アップテンポでサイケなロック・ナンバー#8など、ラウンジ系DJも重宝するような素晴らしいトラックが盛りだくさん。なかなかの佳作だと思います。なお、#2は喜劇王ペッピーノ・デ・フィリッポによるナポリ民謡。
ルチオ・フルチ監督、ジャック・ヘドリー主演による悪名高い猟奇サスペンス映画のサントラ。デ・マージのディスコグラフィーの中でも、確実にベストの部類に入る傑作です。ラロ・シフリンも真っ青のクールなテーマ曲#1を筆頭に、ハービー・ハンコックばりにファンキーでダンサンブルなジャズ・ファンク#3、モンゴ・サンタマリアもビックリのトライバルで渋いラテン・ジャズ#4と#10など、とにかく素晴らしいくらいに都会的で洗練された、それでいて独特の荒々しい魅力に溢れたジャズ・スコアを思う存分聴かせてくれます。サントラという枠を超えた名盤だと思いますね。凄いです。
スティーヴン・カーヴァー監督、チャック・ノリス主演のハリウッド産B級アクションのサントラ。これが笑ってしまうくらいにモリコーネ風のマカロニ・ウェスタン調スコアに仕上がっているんですね。恐らく、監督かプロデューサーに“モリコーネっぽくよろしく!”とか、“セルジョ・レオーネみたいのでお願い!”とか言われたんでしょう。テーマ曲#1なんか、ほとんど『夕陽のガンマン』ですもん。ラブ・テーマ風の#13なんかは『ウエスタン』の“ジルのテーマ”を思わせるし。それでも、随所に小気味良いジャズ・ファンクを絡ませているのがデ・マージらしいところ。悪くはありません。
ラリー・ラドマンことファブリツィオ・デ・アンジェリス監督、マーク・グレゴリー主演によるB級アクション・シリーズ第3弾。西部劇版マッド・マックスといった作品で、スコアも正統派マカロニ・ウェスタンといった按配です。テクノロジー嫌いで知られたデ・マージだけに、80年代末の作品とは思えないくらいシンフォニックなサウンドが、逆に古臭さをあまり感じさせません。哀愁あふれるドラマチックなテーマ曲#1を筆頭に、壮大で情感豊かな#4、ロマンティックで勇壮な#8、ハーモニカの切ないメロディが胸キュンものの#12など、とても充実した仕上がり。なかなかの佳作です。
Francesco De Masi Francesco De Masi スペクタクル史劇からラブ・ロマンス、アニメまで、様々なジャンルのデ・マージ作品を集めたコンピレーション。かなりレアな作品も含まれています。中でも、ハンガリーの巨匠ミクロシュ・ヤンチョーの未公開作“Vizi
Privati,Pubbliche Virtu”は珍しいですね〜。メキシコの恋愛映画“Di che
colore・・・”なんか、まるでミシェル・ルグランやフランシス・レイを彷彿とさせるような美しいメロディ。フル・スコアを聴いてみたくなります。アニメ作品“Il
Racconto・・・”も小粋でお洒落。大満足の一枚です。
Film
Music
Film Music
2
(P)1995 Vivi Musica
(Italy)
(P)1995 Vivi Musica
(Italy)
Fuga dal Bronx
(1983)
ブロンクスからの脱出
1,Escape Sequence 1
2,Escape Sequence
2&3
3,Escape Sequence 26
4,Escape Sequebce
27,28,29,30
Thunder (1983) サンダー
5,Arizona
Mountain
6,Thunder Vengeance
7,Thunder Escape
8,Thunder
Gymkhana
Mad Dog (1984)
マンハンター/暴虐の銃弾
9,Horses
and Prairies
10,Death at the Railway
11,Escape to the Lake
12,Run
and Friendship
Cobra Mission (1986)
コブラ・ミッション
13,Cobra e giungla
14,Notte nella
giungla
15,Fuga del cobra
16,Cobra e gli amici
The Big
Game (1971)
17,The Big Game
18,Running Against the
Time
19,The Blue Boat
20,Hong Kong PromenadeSolimano il Conquistatore
(1961)
1,La fortezza di Samograd
2,La avanguardie di
Solimano
Di che colore e il
vento (1973)
3,Wind Colour
4,Image In The
Shadows
5,Air Colour
Vizi Privati, Pubbliche Virtu
(1976)
6,New Year's Day March
7,Farewell March
8,Just
For A Joke
Un solo Grande Amore (1972)
9,Un solo
Grande Amore
10,Quando ti Penso...
La Carica delle Patate
(1979)
11,Un gatto chiamato Napoleone
12,Agente
Segreto
13,Grandi Manovre
Il Racconto della Giungla
(1974)
14,La casa di Robinson
15,Danze nella
Foresta
16,Gli amici di Venerdi
ラリー・ラドマン監督作を中心に、デ・マージの手掛けたB級アクション映画のサントラを集めたお得なコンピレーション盤。やっぱ基本はマカロニなんですよね〜(笑)哀愁を帯びた『サンダー』のスコアもなかなか良いですが、ノスタルジックな美しいメロディを堪能させてくれる『マッドハンター/暴虐の銃弾』がまた秀逸。スケール感のある『コブラ・ミッション』も捨てがたいですね。いずれも映画そのもののB級っぽさを微塵も感じさせない、非常に立派なスコア。さすがはマエストロ、いい仕事をしてます。
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