フロリンダ・ボルカン Florinda Bolkan

 

FLORINDA_BOLKAN.JPG

 

 とても過小評価されている女優だと思う。ルキノ・ヴィスコンティ、ヴィットリオ・デ・シーカ、リチャード・レスター、エリオ・ペトリ、ルチオ・フルチなどなど、数多くの巨匠・名匠の作品に出演し、一時期は世界中を股にかける売れっ子スターだった。ただ、美人と呼ぶには少々アクの強すぎるルックスも手伝ってか、いつも一筋縄ではいかない個性的な役柄ばかりを演じてきた。ゆえに、映画監督や批評家からは好まれる女優だったが、一般の映画ファンにはなかなかその魅力が理解しにくかったように思う。また、フィルモグラフィーを見ても、かなり個性の強い作品ばかりに出演してきたことがよく分かる。ブロックバスター系の作品よりも、アート系やカルト系の作品が多いのも彼女ならではか。また、代表作と呼べる作品の多くが日本未公開で、名作「ベニスの愛」や「ローヤル・フラッシュ」にしても劇場公開以来ほとんどテレビ放送もされず、ビデオ・ソフト化もされていないため、日本での知名度が著しく低いというのも残念だ。


 イタリア映画界で名を上げた女優だが、もともとはブラジルの出身。生まれたのはブラジル北部に位置するシアラ州のウルブレタマという町だ。父親は詩人で、代議士も務めた地元の名士だった。母親はインディオで、両親が結婚したのは父親が60歳、母親が18歳の時だったという。フロリンダは3番目の子供で、彼女が12歳の時に父親が亡くなっている。その2年後、再婚した母親と共に首都リオ・デ・ジャネイロに移住。語学の才能があった彼女は飛び級で大学に進学し、18歳でフランス語と英語の学位を取得した。
 その後、ヴァリグ航空の親善大使に任命された彼女は、1963年に友人らとヨーロッパ旅行に行く。ロンドンを経てパリに到着した彼女は、そのままパリに住むことを決意。ソルボンヌ大学で語学を学び、ルーブル美術館で美術史の講義も受けた。2年後にブラジルに戻ったフロリンダだったが、67年にイタリア人の友人に招かれてローマを訪れる。そこで彼女は運命的な出会いをすることになった。
 ローマで彼女が知り合ったのが巨匠ルキノ・ヴィスコンティ。もともとシャイな性格の彼女は、パリ時代にも何度もモデルのスカウトを受けながら断り続けていた。そんな彼女をヴィスコンティは絶対に女優になるべきだと熱心に説得し、彼女のために3日間のフィルム・テストまで行ってくれた。ヴィスコンティのお墨付きを貰った彼女の映画デビュー作はクリスチャン・マルカン監督の「キャンディ」('68)。エヴァ・オーリン、リンゴ・スター、マーロン・ブランド、ジェームズ・コバーン、エルサ・マルティネリといったオールスター・キャスト出演の大作映画で、当時は興行的にコケてしまったものの、そのサイケデリックでポップな作風からカルト映画として名高い作品だ。ここで彼女は、リンゴ・スターの姉役で登場。弟を骨抜きにしてしまった天然ロリータ少女キャンディ(E・オーリン)を、“よくもうちの坊やを男にしてくれたわね〜!!”と叫びながらバイクに乗って追い掛け回すという役どころで、出番は短いが強烈な印象を残す映画デビューだった。
 さらに、ジャン=ルイ・トラティニャン主演のフランス映画『犯罪泥棒』('68・日本未公開)や名匠ダミアノ・ダミアニ監督の「痴情の森」('68)、ジュリアーノ・モンタルド監督のギャング映画「明日よさらば」('68)に次々と出演。いずれも準主演格で、既に映画女優としての地位を築きつつあった。
 そして、その翌年には恩師ヴィスコンティの大問題作「地獄に堕ちた勇者ども」('69)に出演。ここでは、ヘルムート・バーガー扮する主人公マルティンの愛人である娼婦オルガ役を演じている。ちなみに、彼女は一時期ニューヨークに住んでいた事があって、その時のルームメイトがヘルムート・バーガーだったという。さらに、この年には、やはりカルト映画として名高い『ある夕食のテーブル』('69・日本未公開)にも主演している。
 そんな彼女の名前を一躍国際的に高めたのがエリオ・ペトリ監督の政治汚職映画「殺人捜査」('70)。彼女が演じたのはジャン・マリア・ヴォロンテ扮するローマ市警本部長の愛人で、冒頭で殺されてしまう女性アグスタ役。しかし、殺されたはずなのに随所で主人公の前に姿を現し、権力を濫用する彼の深層心理の中にある罪悪感を象徴するかのように主人公を弄ぶ。官能的でゴージャスな衣装も魅力的で、強烈なインパクトを残す役柄だった。さらに、名優エンリコ・マリア・サレルノが監督したメロドラマ「ベニスの愛」('70)では白血病に冒されたヒロイン役を演じ、イタリアのオスカーであるダヴィッド・ディ・ドナテッラ賞の最優秀主演女優賞を受賞。イギリス映画「最後の谷」('70)ではマイケル・ケイン、オマー・シャリフの2大スターを相手にヒロイン役を演じた。

THE_DAMNED.JPG DONT_TORTURE_A_DUCKLING.JPG

ヘルムート・バーガーと
「地獄に堕ちた勇者ども」より

リンチを受けたジプシー女マキアーラ
「マッキラー」より

LIZARD_IN_A_WOMENS_SKIN-1.JPG LIZARD_IN_A_WOMENS_SKIN-2.JPG

アニタ・ストリンドバーグと
「幻想殺人」より

自らの悪夢の世界に堕ちていくキャロル
「幻想殺人」より

 翌年にはルチオ・フルチ監督の「幻想殺人」('71・日本ではテレビ放送のみ)に主演。日本ではグロテスクなホラーを撮る監督という印象の強いフルチだが、本作ではスタイリッシュでシュールな映像をふんだんに散りばめ、非常に官能的で美しいサスペンス映画に仕上げている。欧米ではカルト映画として非常に人気の高い作品だ。フロリンダが演じるのはイギリスの有力政治家の娘キャロル・ハモンド役。彼女は毎晩のように同じ悪夢にうなされる。決まってその夢に出てくるのは、同じ高級アパートに住む謎の女性ジュリー(アニタ・ストリンドバーグ)。ある日、彼女はジュリーを殺す夢を見る。その数日後、ジュリーの他殺体が発見され、キャロルは自分が殺してしまったのではないかと考えるようになる。死亡推定時刻、凶器のペーパーナイフ、腹部に残る三つの致命傷、現場に残された毛皮のコート。全てが彼女による犯行を示唆していた・・・。
 複雑怪奇なストーリー展開、一筋縄でいかない登場人物なども見どころだが、LSDやサイケデリック・ロック、乱交パーティーなど当時の風俗カルチャーをふんだんに盛り込んだトリップ感覚溢れる映像は絶品。フロリンダの演技はいつもより若干過剰気味にも見えるが、フルチのアバンギャルドな映像には意外とマッチしている。アニタ・ストリンドバーグとのレズビアンチックな絡みや全裸の上に毛皮コートを羽織った悪夢シークエンスなど、大胆でエロティックなシーンも盛りだくさん。
 フロリンダは翌年にもフルチ作品に出演している。それが「マッキラー」('72・日本ではビデオ発売のみ)。シチリアの片田舎を舞台に、少年ばかりを狙った連続殺人事件が発端となり、シチリアの古い因習と宗教的な迷信が巻き起こす負の連鎖を描く社会性の強いサスペンス・スリラーだ。フロリンダが演じるのは魔女として地元の人々に忌み嫌われているジプシー女マキアーラ(これが日本語タイトルの語源)。その挑発的な言動から子供たちを呪い殺したという疑いをかけられ、地元の人々にリンチされて殺されるが、実は死んだ自分の子供を見殺しにした地元の人々を恨んでいただけだったという哀れな女性だ。このリンチ・シーンの描写が凄まじく、鉄のチェーンで腹や足、顔を叩かれ、えぐれた傷口からは血が噴出す。瀕死の状態でもうろうとしながら彼女がたどり着いたのは、道路の傍らに小石を積み上げて作られた亡き子供の墓。幸せそうな家族を乗せて通り過ぎる車たちは、彼女の存在すら気付かない。そして、BGMで流れるのはカンツォーネの女王オルネラ・ヴァノーニによる哀しくも美しいテーマ曲。何とも憐れで胸に迫るシーンであり、人間や社会の残酷を冷徹に、なおかつ詩情豊かに描く名場面だ。
 さらにミケーレ・ルーポ監督の「ザ・ビッグマン」('72)でカーク・ダグラス、ジュリアーノ・ジェンマと共演したフロリンダは、「ベニスの愛」のエンリコ・マリア・サレルノ監督と再び組んだ『両親へ』('73・日本未公開)で2度目のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞最優秀主演女優賞を受賞。
 そして、イタリアが世界に誇る巨匠ヴィットリオ・デ・シーカ監督の『短い休暇』('74・日本未公開)に主演を果たす。彼女が演じるのはミラノの工場で働く貧しい女性クララ。夫が工事現場の事故で怪我をしてしまったため、一家の生活は彼女の肩にかかっている。甘えたい盛りの3人の子供たち、早く起きて朝食の用意をしろと朝からうるさい姑、仕事もしないで寄生虫のように住み込んでいる義理の弟。そして、仕事で疲れた彼女がセックスを拒むと、外で浮気してるに違いないと暴力を振るう夫。一家の大黒柱、主婦、そして母親の役割を強いられているクララの苦労を理解する人間は誰もいない。そんな彼女が、仕事場の健康診断で肺の病気だと告知される。医師は郊外のサナトリウムで療養する事を勧めるが、家族の事を心配する彼女は大いにためらう。しかし、収入はどうなる、家事は誰がやる、食事は誰が作る、と自分たちの事ばかりを考えて猛反対する夫や姑の言葉に、彼女はサナトリウム行きを決意する。そのサナトリムで、彼女は今までの人生で出会ったことのない人々と一緒になる。余命幾ばくもないと宣告されながら、死の恐怖を打ち消そうとするかのように明るく陽気に振舞うオペラ歌手(アドリアナ・アスティ)、横暴な夫から逃げてきた上流階級の貴婦人(テレサ・ギンペラ)、そして労働組合のリーダー的存在である青年ルイジ(ダニエル・ケノー)。彼らとの交流を通じて、クララは生きることの意味、社会正義のあり方、普遍的な人間の幸福、そして女性の権利と自立に目覚めていく。
 過酷な日常に耐え忍ぶことが精一杯だったクララが、様々な人々と知り合い、今まで読んだ事のなかった本を読み、新しい世界を知ることによって人間らしさと女性らしさを取り戻していく過程を力強く演じるフロリンダの演技が素晴らしい。従来のデ・シーカ映画であればソフィア・ローレンが演じたであろう役柄だが、孤独な表情の中に情熱を秘めたフロリンダの抑えた演技は、時として大味になってしまうソフィアの大熱演とは全く違ったリアリズムがある。自分の中にある憤りや怒りを、どう外に向けていいのか分からないでいるクララの抑圧された内面を表現したフロリンダの繊細で揺るぎない演技力は、大女優ソフィア・ローレンにも全く引けを取らないものだ。彼女の一世一代の名演技と言っても過言ではないだろう。本作でフロリンダはアメリカのロサンゼルス映画批評家協会賞の最優秀主演女優賞を受賞し、アメリカでの知名度も高めた。もちろん、彼女の演技ばかりではなく、北イタリアの大自然を背景に描かれる美しい映像も見事で、日本未公開という事実が全く理解できない珠玉の名作だ。

BRIEF_VACATION-1.JPG BRIEF_VACATION-2.JPG

生活に疲れ切った主婦クララ
『短い休暇』より

サナトリウムで様々な人と出会うクララ
『短い休暇』より

 そして、この巨匠による名作の次に彼女が選んだ出演作が、カルト映画として名高い大問題作『異端者フラヴィア』('74・日本未公開)だ。中世の修道院を舞台にした歴史劇で、その反キリスト教的なメッセージ、過激な性描写、露骨な残酷描写で悪名高い作品だが、その意志の強さ故に異端者とされた一人の女性の壮絶な生き様を描くフェミニスト映画として異彩を放つ怪作である。
 舞台は15世紀の南イタリアで、フロリンダが演じるのは主人公フラヴィア。彼女は地元の支配者の娘だが、その自立心の強さゆえに父親からは“汚れた魂の持ち主”と忌み嫌われ、幼くして修道女にされてしまった。しかし、彼女の目に映る修道院の世界は偽善に塗り固められたものだった。宗教の名の下に行われる理不尽な拷問、歪められたセックス観、抑圧される女の性。外の世界に目をやってみても、村の娘を性処理道具のようにレイプする父親の部下たち、やり場のない不満から宗教にのめりこんでトランス状態に陥る新興宗教団の女たち。男の支配する社会は全てが歪んでいる。そんな彼女を唯一理解するのが、エキセントリックな年老いた修道女アガタ(「天井桟敷の人々」の大女優マリア・カザレス)。
 修道院の生活に嫌気の差したフラヴィアは、心優しいユダヤ人の青年と逃亡を図るが捕えられてしまい、修道院に戻されてしまう。ユダヤ人の青年は牢獄に入れられ、フラヴィアは拷問される。そんな折、フラヴィアの父親と敵対するイスラム教徒の軍勢が町を襲う。喜び勇んでイスラム教徒に加勢するフラヴィアとアガタ。しかし、アガタは父親の部下に殺害される。イスラム軍を率いるアーメッド王子(アンソニー・ヒギンズ)と結託したフラヴィアは、恐るべき復讐を企てるのだった・・・。
 監督はイタリア映画史研究者としても有名で、ドキュメンタリー作家としても知られる名匠ジャンフランコ・ミンゴッツィ。普段は詩情豊かな文芸タッチのドラマを得意とする人だが、本作のアナーキーでエキセントリックなパワーは尋常ではない。ある意味、パゾリーニが翌年発表した「ソドムの市」('75)にも通じるものがあると言える。後半の修道院での大虐殺シーンは、まさに阿鼻叫喚、酒池肉林の地獄絵図だ。麻薬を盛られて老いも若きも次々と全裸となって狂乱する修道女たち。ある者は屠殺された牛の内臓部に入り込み、ある者は自らキリストのごとく十字架に磔になる。村の娘をレイプし続けた男はイスラムの兵士たちに輪姦され、女たちは抑圧されていた性を一気に開放するかのように肉欲を貪る。偽善で塗り固められた中世キリスト教社会の真の姿を暴く、恐るべき問題作と言えるだろう。
 そして、ヒロインである怒れるフェミニスト、フラヴィアを演じるフロリンダ。数々の理不尽を目の当たりにし、強い憤りを覚えながらも冷静に立ち振る舞う前半の抑えた演技から一転、父権社会である教会への怒りと復讐に燃える女戦士と化したフラヴィアを演じるフロリンダの力強さと冷徹さは異様な迫力がある。常にどこかシニカルな雰囲気をたたえているのが彼女の持ち味であり、それが反骨の闘士フラヴィアの個性に上手く生かされている。ちなみに、フラヴィアというのは実在の人物であり、本作も全て史実に基づいている。

FLAVIA-1.JPG FLAVIA-2.JPG

男社会の偽善と暴力に疑問を抱くフラヴィア
『異端者フラヴィア』より

復讐の戦士と化したフラヴィア
『異端者フラヴィア』より

FLAVIA-3.JPG FLAVIA-4.JPG

フランスの大女優マリア・カザレスと
『異端者フラヴィア』より

牛の内臓部に入り込む全裸の修道女
『異端者フラヴィア』より

 さて、こんな大問題作の主役を務めた彼女が次に挑んだのがリチャード・レスター監督によるイギリスの異色歴史活劇「ローヤル・フラッシュ」('75)。19世紀のヨーロッパを舞台に、お調子者の英国軍大尉ハリー・フラッシュマン(マルコム・マクダウェル)が、腹黒いバヴァリア宰相ビスマルク(オリバー・リード)の陰謀に巻き込まれるという物語で、威勢がいいだけで実は臆病者で怠け者というフラッシュマンの人を食ったようなキャラクターや、随所に散りばめられたナンセンスでスラップスティックなギャグの連続が実に痛快な作品。フロリンダはフラッシュマンを誘惑するバヴァリア王妃ローラ・モンテス役で登場し、グラマラスでゴージャスな悪女ぶりを見せてくれる。
 その後、クリストファー・プラマー、マクシミリアン・シェル共演によるユーゴスラヴィアの戦争大作『世界を揺るがした日』('75・日本未公開)や、銀行強盗団に監禁・レイプされた尼僧教師(フロリンダ)と女学生たちの恐怖を描く「白昼の暴行魔」('76)などに出演したフロリンダは、ハリウッドからの招きで本格的にアメリカ進出を図ることになる。
 その第一弾が、テレビの大作ミニ・シリーズ『福音』('78・日本未公開)。イエス・キリストの弟が著したとされる古文書が発見され、そこに記述されているキリストの真実の生涯をまとめた書籍の広報を担当する事になったPRマン(デヴィッド・ジャンセン)が、この巨大プロジェクトに隠された陰謀に巻き込まれていくというサスペンスで、フロリンダはヒロインである謎の女性アンジェラ・モンティ役を演じる。ジェームズ・ホイットモアやエディ・アルバート、ジェラルディン・チャップリン、ニコル・ウィリアムソン、ジャニス・ルール、ロン・ムーディ、ケイト・マルグルーなど当時のベテラン・オールスター・キャストを脇に従えての堂々たる主演だったが、フロリンダのアメリカ進出はこれ一作で終わってしまう。
 生き馬の目を抜くようなハリウッドの実情や、華やかに見えて空虚なビバリーヒルズでの生活に全く馴染めなかったフロリンダは、女優という仕事そのものに嫌気が差してしまい、この作品を最期に芸能界を引退してしまう。不動産業を営みながら、世界中を旅するという優雅な生活を送るようになったフロリンダだったが、そんな贅沢にも数年間で飽きてしまい、イタリアの人気コメディアン、カルロ・ヴェルドーネの監督・主演作『水と石鹸』('83・日本未公開)で映画界にカムバック。イタリアのテレビ史上最大のヒットを記録したミニ・シリーズ「対決/マフィアに挑んだ刑事」('84・日本ではビデオ発売のみ)と、その続編「対決2/マフィアに挑んだ刑事」('85・日本ではビデオ発売のみ)でオルガ・カマストラ伯爵夫人を演じて、再び高く評価されるようになった。
 その後は、ラウラ・アントネッリ主演のエロス作品「スキャンダル愛の罠」('85)や、ジェニファー・コネリーの母親役を演じたハリウッド映画「ダルク家の三姉妹」('88)、自ら監督・脚本・主演を務めたブラジル映画『ベラ・ドンナ』('98・日本未公開)などに出演。最近ではエヴァ・ロビンス、フランコ・ネロ共演のサスペンス・ホラー『悪い傾向』('03・日本未公開)にゲスト出演している。また、現在は女優活動の傍らで制作プロダクション“フロリンダ・ボルカン・プロダクション”を経営し、ブラジルの貧困問題などに取り組む慈善団体“フロリンダ・ボルカンNGO”の運営にも携わっている。

ROYALFLASH-1.JPG BAD_INCLINATION.JPG

マルコム・マクダウェルと
「ローヤル・フラッシュ」より

陶芸家ミルタを演じるフロリンダ
『悪い傾向』より

 

BRIEF_VACATION_DVD.JPG FLAVIA_DVD.JPG ROYAL_FLASH_DVD.JPG

Una Breve Bacanza (1973)
A Brief Vacation

Flavia, la monaca musulamana (1974)
Flavia The Heretic

ローヤル・フラッシュ (1975)
Royal Flash

(P)2003 Home Vision (USA) (P)2001 Synapse Films (USA) (P)2007 20th Century Fox (USA)
画質★★★★☆ 音質★★★★☆ 画質★★★★☆ 音質★★★★☆ 画質★★★★☆ 音質★★★★☆
DVD仕様(北米盤)
カラー/ワイドスクリーン/モノラル/音声:イタリア語/字幕:英語/地域コード:1/112分/制作:イタリア

映像特典
劇場予告編
DVD仕様(北米盤)
カラー/ワイドスクリーン/モノラル/音声:英語/字幕:なし/地域コード:ALL/101分/製作:イタリア

映像特典
フロリンダ・ボルカン インタビュー
スチル・ギャラリー
DVD仕様(北米盤)
カラー/ワイドスクリーン/モノラル・ステレオ/音声:英語・スペイン語・フランス語/字幕:英語・スペイン語/地域コード:1/102分/製作:イギリス

映像特典
M・マクダウェルによる音声解説
メイキング・ドキュメンタリー2編
オリジナル劇場予告編
スチル・ギャラリー
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
製作:アーサー・コーン
    マリーナ・チコーニャ
脚本:チェザーレ・ザヴァッティーニ
原作:ロドルフォ・ソネーゴ
撮影:エンニオ・グアルニエリ
音楽:マヌエル・デ・シーカ
出演:フロリンダ・ボルカン
    ダニエル・ケノー
    レナート・サルヴァトーリ
    アドリアナ・アスティ
    テレサ・ギンペラ
    モニカ・ゲリトーレ
監督:ジャンフランコ・ミンゴッツィ
製作:ジャンフランコ・ミンゴッツィ
脚本:ジャンフランコ・ミンゴッツィ
    ブルーノ・ディ・ジェロニモ
    ファブリツィオ・オノフリ
    セルジョ・ラウ
撮影:アルフィオ・コンティーニ
音楽:ニコラ・ピオヴァーニ
出演:フロリンダ・ボルカン
    マリア・カザレス
    クラウディオ・カッシネリ
    アンソニー・ヒギンズ
    カルラ・マンチーニ
監督:リチャード・レスター
製作:デヴィッド・V・ピッカー
    デニス・オデル
原作:ジョージ・マクドナルド・フレイザー
脚本:ジョージ・マクドナルド・フレイザー
撮影:ジョフリー・アンスワース
音楽:ケン・ソーン
出演:マルコム・マクダウェル
    アラン・ベイツ
    フロリンダ・ボルカン
    オリバー・リード
    ブリット・エクランド
    ライオネル・ジェフリーズ
    アラステア・スリム
    ジョス・アックランド
 巨匠ヴィットリオ・デ・シーカが、原点であるネオ・レアリスモ的世界に回帰した静かで力強いフェミニスト映画。日本未公開が嘘のような名作です。やっぱり日本人には「ひまわり」のようなお涙頂戴のメロドラマじゃないと受けないのですかねえ。まあ、「ひまわり」も大好きな作品ですが。ラストで再びもとの生活に戻っていかねばならないクララの意を決したような表情が、その後の彼女の人生が変っていくであろうことを示唆し、余韻を残す作品に仕上がっています。  中世キリスト教社会の実態と父権社会の理不尽を暴くアナーキーなストーリー、衝撃的な性描写・残酷描写とは裏腹に、詩情豊かで美しいカメラワークや女性の自我の目覚めを描く瑞々しいタッチが非常にユニークな作品。撮影のアルフィオ・コンティーニは「愛の嵐」や「恋人泥棒」で有名な名カメラマンです。そして音楽を担当するのは「ジンジャーとフレッド」や「グッドモーニング・バビロン」の名匠ニコラ・ピオヴァーニ。繊細で美しいメロディが印象的です。  まるでコミックのように荒唐無稽で痛快な歴史活劇。「ビートルズがやって来る/ヤァ!ヤァ!ヤァ!」などビートルズ映画で名をなしたレスター監督ですが、「三銃士」、「四銃士」シリーズの路線を踏襲した面白さは絶品。本当、60年代から70年代にかけてのリチャード・レスターは最高でした。マルコム・マクダウェルの胡散臭い英雄ぶりも絶妙だし、ダンディで粋なバヴァリア貴族を演じるアラン・ベイツもクール!DVDは映像特典も充実していて大満足です。

戻る