ウクライナのディーバたち
ここ数年ヨーロッパではウクライナのポップスが一部で注目を集めている。そのきっかけは、2004年のユーロビジョン・ソング・コンテスト、イスタンブール大会で優勝したウクライナ出身の女性アーティスト、ルスラーナ。カルパチア山脈の山岳民族の伝統音楽を取り入れた優勝曲“Wild
Dances”は確かに衝撃的な作品だった。また、今年のユーロビジョン・ソング・コンテスト、アテネ大会で7位に入賞したティナ・キャロルも、優勝こそ逃したものの一般観客には大変好評だった。
日本ではチェルノブイリの原発事故やユシチェンコ大統領の再選を巡るロシアとの確執など、どちらかというと暗いイメージのつきまとうウクライナだが、温暖な気候と豊かな自然を誇る美しい国でもある。ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが主演したイタリア映画の名作「ひまわり」に出てくる壮大なひまわり畑はウクライナが舞台になっている。
ちなみに、子供の頃に首都キエフを一度訪れた事があるが、キエフ大公国の歴史と伝統を感じさせる、それはそれは優雅で華やかな街だった。中でも、聖ソフィア教会のビザンチン様式の荘厳さ、そしてキエフ洞窟修道院の神秘的な雰囲気は今でも強烈に印象に残っている。
芸術面でも非常にレベルの高い国で、世界的ピアニストのホロヴィッツや作曲家プロコフィエフはウクライナの出身だ。ウクライナの女性歌手としては、ソヴィエト時代から活躍する国民的大スター、ソフィア・ロタールが余りにも有名。とりあえず、彼女についてはまた別の機会に紹介するとして、今回はルスラーナを筆頭にした現代のウクライナ音楽界を代表する若手女性アーティストをざっと紹介してみたい。
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ルスラーナ |
まずは、そのルスラーナ。2004年ユーロビジョン・ソング・コンテスト優勝曲“Wild
Dances”は地元ウクライナだけでなく、ギリシャやベルギー、ルーマニアでもナンバー・ワン・ヒットを記録し、ロシアやスウェーデン、さらには南米のアルゼンチンでもトップ10ヒットとなった。先述したように、カルパチア山脈の山岳民族の伝統音楽を取り入れたサウンドは非常にユニークで、オリエンタルなトライバル感が魅力の斬新な作品だった。それこそ、シャキーラやタルカンにも通じるワールド・ミュージック的要素が濃厚。前年にトルコのセルタブがユーロビジョンで優勝し、ちょうどキリスト教文化圏以外のヨーロッパのルーツ・ミュージックに注目が集まった時期だっただけに、非常にタイムリーな作品だったとも言えるだろう。
そのルスラーナは、実はとても面白いキャリアの持ち主でもある。1973年5月、ユネスコの世界遺産にも登録されている古都リヴィフの生まれ。プロのミュージシャンだった母親の影響で音楽を志すようになったルスラーナは、10代の頃から幾つもの音楽コンテストに優勝してきた。しかし、彼女が最初に名をあげたのはコマーシャルの世界。後に夫となるサウンド・エンジニア、アレクサンドル・クセノフォントフと共にルクセン・スタジオという会社を設立し、プロデューサーとしてラジオ・コマーシャルや企業のジングルを製作して大成功を収めたのだ。これを足がかりに、ルスラーナは数多くのコンサート・イベントやラジオ番組を制作・オーガナイズするようになり、自らもイベントの顔として出演するようになった。
さらに、そうしたコンサートやイベントのライブ・アルバムをリリースして大ヒットさせ、さらには自ら作曲・プロデュースを兼ねたシングルも発売。そうした活動を経て、満を持して発売されたソロ・アルバムが2003年の“Diki
Tantsi”だった。このアルバムはウクライナのポップ音楽としては初めて10万枚を超えるセールスを記録。
そして、2004年には“Wild
Dances”をひっさげてユーロビジョン・ソングコンテストにウクライナ代表として出場。ウクライナ出身のアーティストとしては史上初の優勝を手にしたのだった。さらに世界マーケット向けにアルバム“Wild
Dances”もリリース。続くシングル“Dance With The
Wolves”は、さらに世界5カ国でナンバー・ワンを記録する大ヒットとなり、ウクライナの音楽史上初の国際的スターとなったのだった。
現在はウクライナを代表するファンタジー小説作家であるディアチェンコ夫妻がルスラーナをモデルにして主人公を創り上げたという最新小説“Wild
Energy Lana”とのメディアミックス・プロジェクトを進行させており、既にシングル“Wild
Energy”を発売済み。さらに、今年はアルバムのリリースも控えている。様々なメディアを利用して自らを表現していく、全く新しいタイプのアーティストと言えるだろう。
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アニ・ロラク |
さて、そのルスラーナに迫る勢いでウクライナ音楽界を席巻しているのがアニ・ロラク。1996年にデビューして以来数多くのヒット曲を放ち、99年にはウクライナの栄誉芸術家の称号まで授与されているスターだ。アニは本名をカロリナ・ミロスラヴィヴナ・クイェクといい、1978年9月27日ウクライナはチェルニーフツィ州キツマンに生まれた。92年に地元の音楽コンテストで優勝した彼女は、プロデューサーに見出されて契約を結び、95年にキエフに移った。芸名をアニ・ロラクとし、96年には渡米してニューヨークの音楽コンテストで優勝。これで一躍ウクライナ国内でも注目されるようになり、同年ファースト・アルバムをリリースした。99年にはアメリカ、フランス、ハンガリー、ドイツを巡るコンサート・ツアーを敢行。2005年には初の英語アルバム“Smile”をリリースし、世界マーケットへの進出も図っている。
ルスラーナと同じように自ら作曲・プロデュースをこなす才女で、自身のプロダクションであるアニ・ロラク・カンパニーの社長を務める実業家でもある。音楽的にはロック路線からダンス路線、さらには民族色の強い作品まで非常に幅広くこなす人で、明確な個性を打ち出していないのが強みでもあり弱みでもある。しかし、何よりも彼女が素晴らしいのは、その圧倒的な歌唱力。楽曲によって、オリビア・ニュートン・ジョンのように清楚な正統派からパット・ベネター並みのパワフルなロッカー、さらにはビヨンセも顔負けのソウル・ディーバまで、実に様々に表情を変える。その巧みなテクニックと表現力、そしてオクターブの幅広さには感心する。ただ、世界マーケットへ打って出るのであれば、もう少し音楽的な路線を明確にする必要があるかもしれない。器用貧乏になってしまうことのないよう願うばかりだ。
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タイシャ・ポヴァリー |
そのルスラーナやアニ・ロラクの先輩に当たり、“ウクライナの黄金の声”と呼ばれている大スターがタイシャ・ポヴァリー。最近ではロシアの有名なテナー歌手ニコライ・バスコフとのデュエットでヒット曲を放ち、来る3月にはハリウッドのコダック・シアターでのコンサートも予定されている。日本で言うところの演歌・歌謡曲系の歌手だ。“私のキエフ”や“キエフ・ワルツ”など、ウクライナ人の心を歌った彼女の作品は、ウクライナでは老若男女を問わずに愛されている。
1965年12月10日、キエフ近郊の小さな村で生まれたタイシャは、1985年にプロの歌手としてデビュー。1991年に音楽コンテストで優勝して一躍注目を集めた。その後、女優として映画デビューも果たしており、ソフィア・ロタールに次ぐウクライナの国民的スターと言えるだろう。
その他、ウクライナの女性アーティストとしてはイリナ・ブイク、ナターリャ・ブチンスカ、アニューシュカの愛称で親しまれているアンナ・チェベレンチク辺りが有名だろうか。そして、忘れてはならないのがティナ・キャロル。2006年のユーロビジョン・ソング・コンテストで彼女が歌った“Show
Me Your
Love”はウクライナ民謡をモチーフに、レゲトン風の打ち込みと超キャッチーなサビがインパクト強烈で、会場の観客受けも抜群だった。しかし、2003年のセルタブ、2004年のルスラーナ、そして2005年のヘレナ・パパリツォウと、ここ数年ワールド・ミュージック系のアーティストが圧倒的に強かったことから、2006年はガラリと審査の傾向が変わってしまったのが不幸だった。それでも、ファースト・アルバム“Show
Me Your
Love”は収録曲の殆どが英語で、国際マーケットへの進出を視野に入れているのは明らか。彼女といい、ルスラーナといい、ウクライナのディーバたちの世界進出に今後とも是非注目していきたいところだ。
ルスラーナの“Wild Dances”のプロモ・クリップ ココ で見れます(画質はイマイチ)
ルスラーナの“The
Same Star”のプロモ・クリップ ココ で見れます!(画質はイマイチ)
アニ・ロラクの“Mrij Pro Mene”のプロモ・クリップ ココ で見れます!
アニ・ロラクの“Razkazhi”のプロモ・クリップ ココ で見れます!
ティナ・キャロルの“Show Me You Love”のプロモ・クリップ ココ で見れます!
ティナ・キャロルの“Honey”ロシア語バージョンのプロモ・クリップ ココ で見れます!(超カッコいいです)
※下記タイトル及び曲目のロシア語/ウクライナ語は全てアルファベット表記にしてあります。
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Diki Tantsi
(2003) |
Wild Dances
(2004) |
Club'in
(2005) |
(P)Ruslana/COMP Music (Russia) | (P)2004 Ruslana/COMP Music (EU) | (P)2005 COMP Music (Ukraine) |
1,Diki Tantsi 2,Znayu Ya 3,Ples 4,Arkan 5,Skaji Meni 6,Kolomiika 7,Guchulka 8,Pivnichna 9,Tse - Lyubov 10,Ya tebe Lyublyu 11,Wild Dances produced by Ruslana & Olexandr Ksenofontov |
1,Wild Dances 2,Dance With The Wolves 3,Accordion Intro 4,The Same Star 5,Play, Musician 6,Like A Hurricane 7,The Tango We Used Dance 8,Wild Dances (Harem Club Mix) 9,Wild Dances (Part 2) 10,Wild Passion 11,Arcan (Original Ukrainian Version) 12,Kolomyika (Original Ukrainian Version) 13,Hustle Girl (Original Ukrainian Version) 14,Play, Musician (Deep Mix) 15,Wild Dances (Harem's Percussion Mix) produced by Ruslana, Ego Works, Goatboy, Pasion Turca |
1,Wild Passion (DJ Small & LV
Club Mix) 7:11 2,Dance With The Wolves (Harem Disco Mix) 4:15 3,Hey, Go With Me (DJ Small & LV Club Mix) 8:23 4,Play, Musician (DJ Small & LV Club Mix) 5,Wild Song (Michael Nekrasov Zebra Mix) 5:11 6,Wild Dances (DJ Small & LV Club Mix) 7,The Same Star (Treat Brothers Re-Pop) 3:46 8,The Tango We Used To Dance (DJ Small & LV Club Mix) 8:57 9,Dance With The Wolves (Treat Brothers Remix) 6:41 10,The Same Star (DJ Zebra & Sergei Repin Fusion House Remix) 5:49 11,Wild Song (DJ Small & LV Club Mix) 7:40 12,Wild Dances (C.Y.T. vs DJ Nick 2005 Club Edit) 4:08 |
ルスラーナ初のフル・ソロ・アルバム。“歓喜の踊り”というタイトルが示すように、全編に渡って民族色の強いトライバルでワイルドなダンス・ナンバーが目白押し。山岳民族の伝統楽器にデジタルを融合させたサウンドは、今までに聴いたことのない新鮮な驚き。ユーロビジョン優勝曲となった#11を筆頭に#4や#6など、まるで戦に赴く戦士を讃えるかのような勇壮でスケールの大きなトライバル感がむちゃくちゃ気持ち良いです。シャキーラが好きな人にもオススメです。 | ユーロビジョン優勝を受けてリリースされた世界デビュー盤。“Diki Tantsi”収録曲の英語バージョンも収録されています。やっぱり#1のカッコ良さはダントツですね。キリスト教伝播以前の土着的な勇壮かつ荒々しい伝統音楽に現代のダンス・ミュージックを融合させた素晴らしい作品です。どうしても全体的に似たような曲が多くなってしまいますが、それでも最後まで全く飽きることなく楽しめる充実の1枚。随所でアラブやラテンの影響も垣間見られて、非常にユニークな出来映えです。 | こりゃカッコいい!いわゆるリミックス・アルバムですが、オリジナルを凌駕するくらいにクオリティの高い作品に仕上がっています。どれも非常に重厚感があって凝ったリミックスが施されており、なおかつ原曲の良さを生かした絶妙な職人技。特に、ハードで豪快なパーカッション・プレイと斬新なサウンド・エフェクトが鳥肌立つくらいにカッコいい#3は傑作です。打楽器系が好きな人は必聴!完全限定盤でのリリースですが、手に入れるチャンスがあったら是が非でもゲットしましょう。 |
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Tam, De Ti Ye (2001) |
Remix (2003)/Ani Lorak (2004) |
Smile (2005) |
Rozkazhi (2006) |
(P)2001 Lavina Music (Ukraine) | (P)2004 Lavina Music (Ukraine) | (P)2005 Lavina Music (Ukraine) | (P)2006 Lavina Music (Ukraine) |
1,Tam, De Ti
Ye 2,Skripochka 3,Poludneva Speka 4,Vibirai 5,Sertsya Ne Krai 6,Ne Zabuvay 7,Pocilui 8,Povertayus 9,Tishcom - nishkom 10,Use Ne Te 11,Tam, De Ti Ye (Acoustic Version) produced by Ani Lorak |
Ani Lorak (2004) 1,Mrij Pro Mene 2,Moi Bazhanya 3,Anyuta 4,Shukayu Ya 5,Tara-rira 6,Ya Kohayu 7,Tri Zvichnih Slova 8,Napichu Lista 9,Bez Tebe 10,Istoriya Kohannya 11,Anyuta (Remix) 12,Ne Para Mi Remix (2004) 13,Mrij Pro Mene 14,Pociluj 15,Ne Zabuyay 16,Zerkala 17,Paduga 18,Vibirai 19,Ya Zhe Govorila 20,Poludneva Speka |
1,Right Away 2,Smile 3,A Little Shot Of Love 4,Car Song 5,To Be On Top 6,Don't Talk About Love 7,Unite Me 8,Why? 9,Tell Me Lie 10,"13" 11,The Best 12,Rozkazhi 13,Chekayu bonus video Smile A Little Shot Of Love produced by Yuriy Falyosa & Ani Lorak |
1,Miy Geroy |
アニ・ロラクにとっては5枚目に当たるアルバム。楽曲的には平均的なポップ・ロックという感じで、可もなく不可もなくな出来映え。全体的にさっぱりとし過ぎているような印象です。ただ、#2で聴かせるパワフルなシャウトや#3でのオクターブを自在に操るソウルフルな歌声は圧巻で、ボーカリストとしての実力は十二分に堪能できる作品に仕上がってます。 | 6枚目のリミックス・アルバムと7枚目のアルバムをカップリングした特別限定盤。#1〜#12までは、ウクライナの伝統音楽にタンゴやフラメンコといったラテン音楽の要素を盛り込んだエスニック色の強いポップ・ナンバーを中心に構成されていて、個人的にとても大好きな仕上がりです。繊細でソウルフルなアニのボーカルもセクシー。#13〜#20のリミックスは平均的な出来映え。 | アニにとって初の英語アルバム。恐らくアメリカのマーケットを意識したのでしょう、かなりアメリカナイズされたポップ・ロック・アルバムに仕上がっています。個人的にはどうだかな〜って感じの印象。ただし、ちょっとシャキーラを思わせるようなエスニック色を漂わせたパワフルなロック・ナンバー#7は、なかなかの佳作。ソウルフルな哀愁バラード#9も女の子受けするでしょう。 | “Smile”のウクライナ語バージョンとしてリリースされた最新アルバム。楽曲は一部削られ、全体的にロック色を抑えたアレンジが施されています。そういった意味では“Smile”よりもソフトでポップな仕上がりと言えるでしょう。アルバム・タイトルにもなっている“Tell Me Lie”のウクライナ語バージョン#2はしっとりとソウルフルな哀愁バラードの秀作。かなり日本人受けしそうな感じ。 |
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Charivna Skrypka (2001) |
Bude Tak (2000) |
Serdenko (2004) |
(P)2001 NAC (Ukraine) | (P)2000 NAC (Ukraine) | (P)2004 NAC (Ukraine) |
1,Charivna
Skrypka 2,Stozhary 3,Zelenjy Gay 4,Pannyo Kohannya (Remix) 5,Belaya Ptytsa 6,Ne Pitay, Chomu 7,Sladkiy Greh 8,Gubu Tvoi Alyuye 9,Verba 10,Prosto Taya 11,Chortopoloh 12,Tsey Doch Nadovgo 13,Pisnya Pro Mamu |
1,Ne Pitay, Chomu 2,Pannyo Kohannya (Remix) 3,Bude Tak 4,Mama Mariya 5,Veresnyevi Nochi 6,Ti Ne Biysya 7,Stozhary (Remix) 8,Zeleniy Gay (Remix) 9,Zachekay 10,Nezaymana Zemlya 11,Pisnya Pro Mamu (A Capella) bonus video Ne Pitay, Chomu Bude Tak |
1,Prosto Taya
(Remix) 2,Serdenko 3,Sonyachniy Prominu 4,Karay Chi Ne Karay 5,A Moya Lyubov 6,Ya Vidluskayu Zhurovlya 7,Krishtaleva Boda 8,Nich Pid Gorobinoyu 9,Dolya 10,Gorlitsya bonus video Serdenko |
ウクライナの歌姫タイシャ・ポヴァリーのベスト盤。ウクライナの伝統音楽をベースにした演歌・歌謡曲的なポップ・ナンバーが多いので、人によって好き嫌いが分かれるかもしれません。#2なんか殆ど昭和歌謡の世界ですし。なんともノスタルジックで癒される楽曲が多くて、個人的には決して嫌いではないです。タイシャのボーカルも、まさしく王道の正統派。どちらかというと、年配の音楽ファンにオススメですね。 | タイシャにとって21世紀最初の作品に当たるオリジナル・アルバム。今風のサウンドを取り入れた、正統派のヨーロピアン・ポップスに仕上がっています。イタリアのリッキー&ポヴァーリの往年の大ヒット“マンマ・マリア”をハウス・カバーした#4など、ちょっと泥臭いくらいの大衆歌謡路線。自身のかつての大ヒット曲をリミックスした#7など、企画盤的な要素も濃厚なので、アルバムとしての統一感には欠けます。 | ザ・ショービズ!って感じのゴージャスで正統派のヨーロピアン歌謡ポップス・アルバム。随所にR&Bやハウスの要素を盛り込みつつも、あくまでも王道路線を突っ走るのはやはり女王のプライド・・・?懐メロ風哀愁歌謡ポップス路線の必殺ユーロ・ハウス#5なんか、好きな人には悶絶もののエクスタシー。臆面もないというか、怖いもの知らずというか、このセンスには脱帽します。昭和歌謡が大好きな人は是非! |
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Show Me Your Love (2006) |
Slidom Za Toboyu
(2005) |
Dva Vikna
(2006) |
Ti Probach Meni (2004) |
(P)Karol Music/Lavina Music(Ukraine) | (P)2005 Lavina Music (Ukraine) | (P)2006 Lavina Music (Ukraine) | (P)2005 GAL Records (Ukraine) |
1,Money Doesn't Matter 2,Rssian Boy 3,Life Is Not Enough 4,Honey 5,Love Of My Life 6,Show Me Your Love 7,Silent Night (Ukrainian Version) 8,Honey (Fiesta Edit) 9,Money Doesn't Matter (Remake) 10,Show Me Your Love (Remix Radio Edit) 11,Show Me Your Love (Remix Club Edit) 12,Vushe Oblakov bonus video Vshe Oblakov produced by Tina Karol |
1,Slidom Za Toboyu 2,Samotnya Bossa 3,Vidshukayu 4,Ostrova 5,London - Dojdi 6,Tam, De Golos Tviy 7,Tanyu 8,Abunaye 9,Na Lingi Yo 10,Dity Svitla 11,Blizkiye Lyudi 12,Jelaniya bonus video Slidom Za toboyu Samotnya Bossa |
1,Dva Vikna 2,Maybe Once bonus video Dva Vikna produced by Eduard Klim |
1,A Kalina, Ne Verba 2,Pidu Za Toboyu 3,Bez Tebe Muchus 4,Tobi, Tobi Odnomu 5,Zacharuy Mene 6,V Sadu Gulyala 7,Zaleniy Listochok 8,Ya Dodomu Lovernus 9,Vesilna 10,Miy Charivnik 11,Gringo 12,Zima 13,Znayu (duet with Genikom) 14,Ti Probach Meni (duet with Genikom) bonus video Ti Probach Meni Ya Ddomu Lovernus |
去年のユーロビジョン・ソング・コンテスト出場者の中で一番のお気に入りだったのが彼女。エントリー曲#6はウクライナの民族舞踊にレゲトンをミックスさせた斬新な作品で、ウルトラ・キャッチーな哀愁メロディも最高に気持ちいい佳作。一度聴いただけで口ずさめます。エレクトロ・マンボ風の#4も最高。さらにサンバ・ハウスにリミックスした#8はテンション上がりまくり。超パワフルで豪快なティナのボーカルも圧巻です。 | ウクライナのソウル・ディーバ、ガイターナのセカンド・アルバム。エキゾチックなルックスを生かしたフェロモン系の作品が多く、R&Bからラテン、ハウスまで多彩なサウンドを聴かせてくれます。ちょっとダミ声のハスキーなボーカルもユニーク。決定打と言えるようなインパクトの強い楽曲がないのは残念ながら、その実力は世界マーケットでも十分通用するもの。これからが楽しみなアーティストです。 | こちらはガイターナの最新作に当たるマキシ・シングル。エレクトロ・マンボ風の打ち込みにラテン・ギターをフューチャーした作品で、#2は英語バージョン。サビのインパクトがかなり弱く、何となくラテンなのかR&Bなのかロックなのかハッキリとしない仕上がりは残念。個人的には及第点です。 | 2001年にデビューした女性アーティスト、ナタルカ・カルパのサード・アルバム。80年代風の哀愁ユーロ・ビートからラテン・ハウス、R&Bなど幅広いジャンルを聴かせる正統派アイドル・ダンス・ポップに仕上がってます。“ベサメ・ムーチョ”のハウス・カバー#2なんて、サンバからフラメンコまでありとあらゆるラテン音楽の要素をごった煮的に詰め込んでて思わずニンマリ。この軽薄さは結構ハマります。 |