コンスタンティノス・クリストフォロウ Constantinos
Christoforou
〜キプロスの生んだ男性トップ・アーティスト〜
キプロス出身のトップ・スターといえば、アンナ・ヴィッシが世界的に有名だが、男性アーティストとして最も知られているのがこのコンスタンティノス・クリストフォロウである。十代の頃から地元では人気アイドルとして知名度を誇っていたが、より幅広いマーケットでの活躍を目指してギリシャへ活動の拠点を移す。その後、男性アイドル・グループONEのメンバーとしてギリシャ音楽界を席巻し、2002年にソロ活動に復帰。数々のヒット曲を放ち、ギリシャではサキス・ルーヴァスに匹敵するほどの人気を誇っている。また、通算3回に渡るユーロビジョン・ソングコンテストへの出場(その内1回はONEとしての出場)で、ヨーロッパにおける知名度も高めてきた。昨年はレコード会社を移籍し、2年ぶりとなるニュー・アルバムがベスト・セラーを記録している。
1977年4月25日、キプロス共和国のリマソールに生まれたコンスタンティノス。17歳の時に地元でデビューを果たし、デビュー・アルバムがキプロス音楽界では史上初のトリプル・プラチナムを記録するほどの大ヒットとなったという。96年にはキプロス代表としてユーロビジョン・ソングコンテストに初出場し、国内外からも注目される存在となった。
このユーロビジョン出場をきっかけにギリシャへ活動の拠点を移した彼は、99年に男性アイドル・グループONEのリード・ボーカリストとなる。ONEはギリシャ版バックストリート・ボーイズといったイメージのグループで、たちまちトップ・スターの仲間入りを果たした。2002年にはユーロビジョン・ソングコンテストにも出場している。
しかし、翌年にグループを脱退したコンスタンティノスは、自らプロデュースを手掛けたアルバム“H
Agapi Sou
Paei”でソロに転向。ファースト・シングルとなったタイトル曲はギリシャ国内でナンバー・ワンを記録し、アルバムもゴールド・ディスクに輝いた。このアルバムでは大半の楽曲で作詞・作曲も手掛けており、ソングライターとしての才能も披露している。
2004年にはセカンド・アルバム“Idiotiki
Parastasi”をリリース。今回もゴールド・ディスクに輝く好調なセールスを記録し、シングル“Kapnizo Akoma Ena
Tsigaro”と“Prigipissa”がヒット・チャートで1位を獲得した。そして、2005年には新曲“Ela Ela (Come
Baby)”でユーロビジョン・ソングコンテストにキプロス代表として出場。コンテストの結果は残念ながら16位止まりだったが、シングルはクラブを中心に爆発的な大ヒットとなった。
さらに、引き続いてリリースされたサード・アルバム“O
Giros Tou
Kosmou”もゴールド・ディスクに輝き、ギリシャ音楽界で不動の地位を築いたコンスタンティノス。その後、しばらくは鳴りを潜めていたが、2007年に4枚目のアルバム“H
Alithia Ine
Mia”をリリースして健在ぶりを示している。
彼の人気の秘密、そして最大の魅力は、やはりメロディ・メーカーとしての卓越した才能だろう。汎地中海的な民族音楽とクラブ・ミュージックを融合したモダン・ライカをベースにしつつ、キャッチーでポップなメロディ・ラインが非常に親しみやすい。ダンサンブルなジャンプ・ナンバーは勿論のこと、泣き節炸裂の哀愁バラードなんかもすこぶる上手い。ある意味で、歌謡ポップス的な魅力があるアーティストだと言えるだろう。
I Agapi Sou Paei
(2003) Idiotiki Parastasi (2004) O Giros Tou Kosmou
(2005)
2nd
Edition
(P)2003 Minos EMI (Greece)
(P)2005 Minos EMI (Greece)
(P)2005 Minos EMI
(Greece)
1,I Agapi Sou Paei ビデオ
2,Gnosti
Diadikasia
3,Pote Mi Les Pote (duet with Anna
Vissi)
4,Vrohoula
5,Ma De Me Afises
6,Deno Sti Plati Mou
Ftera
7,Eikona
8,Oso Krataei Enas Kafes
9,De Boro Na
Sinithiso
10,Leo
11,Den Epapsa Stigmi
12,To S'agapo Pou
M'afora
13,Fevgo Fovame Na Dino
14,H Agapi Sou Paei (The F.L.Y.
Remix)
produced by Constantinos Christoforou1,Ela Ela (Come Baby) ビデオ
2,Ke Pali
Filoi
3,Etsi ビデオ
4,Ligo
5,Prigkipissa
6,Den
Prepi Na Se Do
7,Ase Kalitera
8,Akoma Ena Tsigaro
9,Idiotiki
Parastasi
10,Exisosis
11,Pikri Mou Agapi
12,Ena Lepto Gia
Mena
13,Peripetia
14,Anarotieme
bonus tracks
15,Ase Kalitera
(Positive Energy Remix)
16,Prepi Na Se Do
17,Etsi (Valentino
Extended Mix)
produced by Positive Energy1,O Dikos Mas O Himonas
2,Vasano
Mou, Dinato Mou
3,Molis Horisa ビデオ
4,O Pio
Megalos Erotas
5,Afiste Me Pia
6,Otan Den Iparhi Agapi
7,De Fevgo
Apopse
8,Min Erthis Tora
9,Mou'hi Pari Kero
10,Bravo Agapi
Mou
11,Mila (duet with Katerina Stanisi)
12,Astinomia
13,O Giros
Tou Kosmou
produced by Positive Energy
ギリシャのヒット・チャートでナンバー・ワンに輝いた大ヒット曲#1を含むファースト・ソロ・アルバム。全体的に哀愁感漂う美しい作品です。やはり、一番のお薦めは#1でしょうか。思わず口ずさんでしまうキャッチーなメロディ・ラインが印象的な名曲。#3では大先輩アンナ・ヴィッシとのデュエットも披露。ノスタルジックで哀しげな#4、ブズーキの音色も美しい抒情的な#5など、バラードやミディアム系の楽曲が充実しています。
こちらはセカンド・アルバムにユーロビジョン・エントリー曲#1とボーナス・トラックを加えた特別盤。前作に比べると汎地中海系のオリエンタル・ビートを全面に押し出した内容で、よりポップでキャッチーな仕上がりです。トルコのタルカンやセルタブを意識した#1や#3のようなダンス・ナンバーもカッコいいですが、ボサ風の哀愁バラード#4、ドラマチックなロック・バラード#6などの美しいメロディも聴き応え十分。お薦めです。
前作に引き続いて汎地中海ビート炸裂の、エキゾチックでポップでダンサンブルなアルバムに仕上がっています。打ち込みと民族楽器のバランスも絶妙で、僕らみたいな外国人がイメージするギリシャ音楽の魅力を存分に堪能させてくれるのが嬉しいですね。全曲お薦めと言いたいくらいに充実した内容ですが、中でもキャッチーでダンサンブルな#3、爽やかなネオアコ風バラード#6、超ファンキーでポップな#13は必聴。
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Best Of 2003-2007 (2007) |
I Alithia Ine Mia (2007) |
(P)2007 Minos EMI (Greece) | (P)2007 Virus Music (Greece) |
1,Thes Na Kanoume Shesi ビデオ 2,Agapi Tou Kalokeriou ビデオ 3,O Dikos Mas Himonas 4,Molis Horisa 5,Astinomia 6,Mila (duet with Katerina Stanisi) 7,Vasano Mou, Dinato Mou 8,Fevgo Fovame Na Dino 9,Ma De Me Afises 10,Ligo 11,Idiotiki Parastasi 12,Etsi 13,Ela Ela (Come Baby) - Eurovision Version 14,Vrohoula (The Rainy Mix) 15,I Agapi Sou Pai (The F.L.Y. Remix) 16,Ke Pali Fli 17,Ela Ela (Come Baby) (Valentino's Get The Feelin' Mix) |
1,Den Iparhi Sotiria 2,Stasou Ena Lepto ビデオ 3,Poso M'agapas ビデオ 4,Mipos ビデオ 5,Agathi 6,Aganaktisa 7,Mou Ftiahnis To Kefi 8,Ithela Na Xera 9,Ah Agapi 10,An M'agapas (Se Hriazome Na Ziso) 11,Kanonas 12,Poso M'agapas (DJ FunkyFly Mix) |
古巣のEMIを離れるに際して残したベスト盤。過去のヒット曲に加え、前年にリリースしたマキシ・シングルの収録曲で構成されています。初心者の入門編としては最適な内容なのかもしれませんが、彼の場合はシングル曲以外にも名曲が圧倒的に多いので、出来ればアルバム単体で聴いて欲しいですね。ベスト盤だけではその魅力を十分に伝えきれないと思います。 | レーベル移籍後の第一弾に当たる最新アルバム。初心に戻ってということなのでしょうか、バラードやミディアム・ナンバーを中心にした楽曲構成です。しかし、作品のクオリティは相変わらず素晴らしいですね。まるで往年のフレンチ・ポップスのようなスケールの大きい哀愁バラード#4や賑やかで切ないロマ・サウンド風の#7、アコギの音色も寂しげなバラード#9は特にお薦め。 |