クラブ・ミュージックの定義とは・・・
近頃、巷で話題のO-ZONEの「恋のマイアヒ」。ヨーロッパでは去年の夏ごろに流行ったから、ユーロ・ポップ・ファンにとっては何を今更・・・という人もいるかもしれんが、まあ、この手のヨーロッパ発の日本ヒットってのは恐らくミー&マイ以来(?)かもしれんので、英米一辺倒の日本の洋楽シーンに不満気味のボクにとっては少なくとも喜ばしいことではある。
しかし、だ。どうやら、この「恋のマイアヒ」、日本ではトランスにジャンル分けされるらしい。ハ!?トランスですか。どう聴いても、典型的なユーロ・ディスコなんですけど。だが、そこでまたよく考えてみる。トランスの定義って何?トランスとユーロ・ディスコとユーロ・ハウスの違いを述べよと言われたら、そりゃもう難しいことこの上ない。残念ながら、言葉じゃあ説明できません。音のジャンル分けの判断ってのは、作り手や聴き手の感性や趣味、音楽的知識や経験などに委ねられる部分が大きいのだ。デスチャがR&Bなのかヒップ・ホップなのか、はたまたマヌ・ディバンゴがジャズなのかアフロなのかファンクなのかソウルなのかディスコなのか・・・・あああああ、きりがないぞお。
結局、ジャンル分けってのは後から誰かが勝手にするものであり、とりあえず何かの括りで分けておいた方が説明しやすいから、ということに尽きるのではないだろうか。
そこで、ボクの頭に浮かんだのがクラブ・ミュージックというカテゴリーである。まあ、クラブでかかる音楽だからクラブ・ミュージックなのだろう。しかし、昔からこのカテゴライズが大いなる疑問なのである。俗にクラブ・ミュージックと呼ばれるものはハウスであり、ヒップ・ホップであり、テクノであり、今ならさしずめトランスといったところだろう。だが、世の中にはクラブでジャズをかけるDJもいれば、イージー・リスニングをかけるDJもいるし、勿論ロックをかけるDJもいる。
ボクも昔はクラブ・イベントのオーガナイズなんかをやったクラバー(今でもそう呼ぶのか?)の端くれだが、自分のイベントではボサノバから60’sガール・ポップ、ラテン・ハウスからアバまで、“踊れる音楽”をコンセプトに何でもかけたもんだった。ボクにしてみれば、Joe
T. Vannelliの“Sweetest Day of
May”(ちょっと例えが古いか)なんかよりもミーナの「コーヒー・ルンバ」の方がよっぽどハッピーに踊れるクラブ・クラシックなのである。
しかし、残念ながら日本のクラブ・シーンはどうしても“クラブ・ミュージック”と俗称される音楽に偏りがちだったりする。今なんか、どこのクラブへ行ってもトランスかハード・ハウスかヒップ・ホップ、もしくはそこから派生したコアなジャンル一辺倒。それはレコード店の12インチ・コーナーを見ても一目瞭然。アメリカに行った時に、クラブ・ミュージック専門店でハウスやトランスの12インチに混ざってダスティ・スプリングフィールドやエンニオ・モリコーネのアナログが並んでいるのを見たときには、その奥の深さに感心したもんだった。
日本とアメリカでは、その音楽的なルーツの部分にまで事が及んでしまうため、簡単に比べるべきではないのかもしれない。実際、10年以上前に小西康陽や小山田圭吾あたりが若者に影響力を持っていた頃、バート・バカラックやアルマンド・トロヴァヨーリがクラブ・ミュージックとしてもてはやされたように、オピニオン・リーダーでもいない限りは日本のクラブ・シーンはトレンドに流されっぱなしになってしまう。果たして、日本とアメリカのこの違いは何なのだろう・・・!?個人的には日本の大人が音楽を聴かない、クラブに行かない(観光とナンパ目的は無視)、という事実に大きな要因があるんじゃないのか、とも思う。
だいたい、日本では30代以上の大人がCDを買わないという。若い頃には音楽を聴きまくった人でも、年をとるにしたがって疎くなっていくものらしい。個人的には、30代後半になった今でも音楽をガンガン聴きまくってるので、もしかしたらボクは未だに大人になりきれていないのかもしれないのだが、まあ、いいよ、そんなつまらない大人になんかなりたくないもん。フンだ。
なんだか、どんどん話が横道に逸れていってしまっているみたいだが、要は幾つになってもジャンルやカテゴリーに縛られることなく、素敵な音楽をお家でクラブで職場で(?)心行くまで楽しもうよ、と言いたいのである。って、・・・あれ・・・、そんな話だったっけ?
ということで、以下いわゆるクラブ・ミュージックと呼ばれるものの中から、比較的最近のお気に入り(ちょっと前のものも混じってますが)をサックリとご紹介いたします。
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What're You Gonna Do / Alyson |
Feel You / Alyson |
Nothin More To Say / Alyson |
Live You All Over / Deborah Cooper |
(P)&(C) 2004 Alyson & DAS Prod.(USA) | (P)&(C) 2004 DAS Productions. (USA) | (P)&(C) 2005 PM Media (USA) | (P)&(C)2005 Tommy Boy (USA) |
1,Ralphi Rosario's Club Mix
8:39 2,Ralphi Rosario's Dub 8:11 3,Randolph's Club Mix 4:44 4,Randolph's Extended Mix 7:07 5,Randolph's Radio Edit 3:42 6,Randolph's Instrumental 4:44 7,Baby Come Back (Daveed's Mix) 3:32 |
1,Ralphi Rosario Club Mix 8:13 |
1,Eric Kupper Club Mix
7:29 2,Norty Cotto Club Mix 8:18 3,Randolph Club Mix 6:48 4,Hex Hector Dub 5:58 5,Eric Kupper Dub 6:16 6,Norty Cotto Dub 6:47 7,Hex Hector Radio Edit 3:54 8,Eric Kupper Radio Edit 3:37 9,Norty Cotto Radio Edit 3:39 10,Album Version 4:12 |
1,Tony Moran + Warren Rigg Radio
Edit 4:07 2,Tony Moran + Warren Rigg Vocal Mix 10:17 3,Gomi + Escape Remix 9:50 # 4,D-formation Remix 9:31* 5,Offer Nissim Remix 8:22^ 6,Tony Moran + Warren Rigg Dub 9:20 produced by Tony Moran & Warren Rigg # remixed by Gomi + DJ Escape *remixed by D-formation ^remixed by Offer Nissim |
いやあ、顔が長い!一体どうしちゃったのかと思うくらいに馬顔なハウス・ディーヴァ、アリソンのデビュー・シングル。去年のビルボードのダンス・チャートで最高4位を記録し、センセーショナルなデビューとなった作品。パートナーであるDaveedと共に自ら作曲も手掛けており、さらに自らのレーベルからのリリースということで、ビジネス・ウーマンとしてもかなりのやり手と見た。楽曲的には、いかにもRalphi Rosarioらしいハード・ハウスで、ツボを押さえた手堅い仕上がり。素直にカッコいいと言える。ジャケットはどう見ても80年代の安手のユーロビートだけど。 | よりパワー・アップしたセカンド・シングル。哀愁感たっぷりの華やかなメロディとキメキメのハード・ハウスな仕上がりは既に大御所の貫禄。リミックスもボリューム感たっぷりで、満足この上なしですわ、ホント。Ralphi Rosarioのミックスは想像通りだとして、意外だったのはE-Smoove。ヘヴィーなトライバル感を全面に出したハードな音作りを聴かせてくれる。オリジナル・バージョンのチープさを考えると、さすがベテランの風格ですね。J.Barringer & J-Starのオールド・スクールなフリースタイルはちょっと無理ありかな。凝り過ぎて外してしまったという感じ。 | 遂にダンス・チャート1位に輝いたアリソンのサード・シングル。いよいよベテランの大御所勢を引っ張り出してきたといった感じの錚々たるリミキサーの顔ぶれに高まる期待を裏切らない出来映え。ガラージ・ディスコの王道を行くようなEric Kupper、ほど良いトランス感を醸し出したハード・ハウスを聴かせるNorty Cotto、一転してヘヴィーでグルーヴィーでスペイシーなJason Randolph、そして個人的にはあまり好きじゃないけどお約束のHex Hectorと、凡庸なアコースティック・バラードの原曲を跡形もなくしてしまった、これぞリミックス・マジック!ブラヴォー! | Latin Rascalsの昔から知っているファンとしては、Tony Moranも変わったもんだよなぁ、と素直に思う。ラテン・ヒップ・ホップのヒット・メーカーとしてCover GirlsやSa-Fireなんかを手掛けていたのも今は昔。作曲陣の中に、当時の仲間Mike Lorelloの名前なんか見つけてしまってちょっとニンマリ。C&C Music Factoryに参加していたDeborah Cooperをボーカルに迎えた本作では、歌ものハード・ハウスの王道を行くアゲアゲ一筋のハイ・テンションなサウンドを聴かせてくれる。相変わらず重量感のあるトライバルな音を披露するGomiのリミックスが個人的にはツボ。 |
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Save My Soul / Kristine W |
The Wonder of It All/Kristine W |
The Second You Sleep / Tess |
I'm Done / King Brain presents N.I.C. |
(P)&(C) 2004 Tommy Boy (USA) | (P)&(C) 2005 Tommy Boy (USA) | (C) 2005 Robbins Entertainment (USA) | (P)&(C)2004 Artemis Records (USA) |
1,Original Radio Edit
3:54 2,Cypher UK Radio Edit 3:54 3,Junior Vasquez Radio Edit 3:40^ 4,Gabriel + Dresden Bootleg Mix 8:50 # 5,Mike Cruz Tribal Mix 8:20 * 6,Original Extended Mix 6:33 7,Cypher UK Remix 7:36 8,Junior Sound Factory Mix 6:40^ produced by The Orange Factory and Seth Lawrence Berman #remixed by Josh Gabriel + Dave Dresden *remixed by Mike Cruz ^remixed by Junior Vasquez |
1,Radio Edit 3:43 2,Remix Radio Edit 3:43 # 3,Escape 2 Gomi Remix 9:49 ^ 4,Mig 'n' Brett club Mix 7:07# 5,Ivan Xsetrix Mix 7:29 * 6,Offer Nissim Mix 8:15 > produced by Eran Tabib #remixed by Mr Mig & Brett Holcomb ^remixed by DJ Escape & Gomi *remixed by Ivan Pablin >remixed by Offer Nissim |
1,Radio Version (Silverroom)
3:33 2,Extended (Silverroom) 7:29 3,Antillas Remix 7:33# 4,Interphace Remix 6:42 5,Remix (Silverroom) 5:40 produced by Martin Hanzen & Jimmy Thornfeldt #remixed by Antillas (P)2005 Bonnier Music Sweden |
1,Radio Edit 3:34 2,Extended Version 7:03 3,Original Radio Edit 3:23 4,Original Extended 6:00 5,Acappella 3:15 6,Extended Instrumental 7:02 produced by King Brain |
入れ替わりの激しいクラブ・ミュージック界で、すっかりベテランのハウス・ディーヴァとして安定した人気を誇るクリスティンW。個人的にはあんまり好きじゃなかったのだが、この曲はお気に入り。ポップになり過ぎないくらいの程良いキャッチーさと、クリスティンWのディープで歌いすぎないボーカルが心地よい。リミックスよりオリジナル・ミックスの方がオススメ。しかし、Junior
Vasquezは10年前から全く成長してませんな。大箱受けを狙いすぎという感じで、全く面白みなし。 ファンビデオ ココ で見れます |
そんなクリスティンWの最新シングル。オリジナルは思わず口ずさんでしまうような爽やかなミディアム・ポップ。クラブ・ミックスは派手さこそないものの、それぞれに手堅い出来映え。中でも重量感のあるエレクトロ・ハウスに仕上げたIvan Pavlinの#5と、これまた濃厚でヘヴィーなハード・ハウスに仕上げたOffer Nissimの#6がお気に入り。 | 地元のスウェーデンでは2000年から活躍している女性アーティスト、テスの全米デビュー・シングル。トランス風味を加えた爽やかで甘酸っぱいユーロ・ハウスといった感じで、どことなく80年代っぽい哀愁系メロディが懐かしさを醸し出す。突き抜けるようなドライブ感とポップな親しみやすさが非常に好みです。ただし、リミックスはどれも原曲の良さを生かしきれておらず、#1、#2のオリジナル・ミックスだけでも十分。 PVは ココ で見れます! |
こりゃカッコいい。80年代オールド・スクール風の超ファンキーでハイ・テンションなエレクトロ・ハウス。ズンドコズンドコと腰に来るハードな打ち込みとP−ファンクやSolar Label辺りを思わせる懐かしめなシンセ、臆面もないくらいに派手なSEと、盛り上がること間違いなしな超強力パーティー・トラック。よりヘヴィーでタイトなディスコ色を強めたオリジナル#3、#4も楽しい。 |
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Shake / Elize |
Automatic / Elize |
So Many Times / Gadjo feat.Alexandra Prince |
Burning / Suzan Brittan |
(C) 2005Robbins Entertainment (USA) | (C) 2005 Kontor Records (Germany) | (P)&(C) 2005 Subliminal/Universal Music TV (UK) | (P)&(C) 2004 W.Records/Benz Street (USA) |
1,Radio Edit 3:14 2,Remix 3:52# 3,Extended Mix 6:29 4,Club Mix 7:42# 5,Karaoke Version 3:28 produced by Hartmann & Langhoff #remixed by Matina Productions (P) 2005 Spinninrecords (Netherland) |
1,Radio Edit |
1,Radio Edit 2,Original Mix 3,Stonebridge Mix# 4,DJ Flex Mix* 5,Kenny Hayes Sunshine Funk Remix$ 6,Video produced by Serhat Sakin #remixed by Stonebridge *remixed by DJ Flex $remixed by Kenny Hayes |
1,Johnny Budz Radio Edit 2,Johnny Budz Club Mix 3,Mr,Piraz Radio Edit 4,Mr.Piraz Club Mix 5,Mr.Piraz Dub 6,Robbie Rivera Radio Edit 7,Robbie Rivera Club Mix 8,Robbie Rivera Funk Dub 9,Axwell Radio Edit 10,Axwell Club Mix 11,JJ Radio Edit 12,JJ Club Mix 13,DJ Scotty Radio 14,DJ Scotty Club |
いやあ、大好きですよ、こういうの。ロリータチックでグルーヴィーなユーロ・エレクトロ・ハウス。エリーゼはデンマーク出身の女の子。デビュー当時のヴァネッサ・パラディを思わせる舌ったらずなロリータ・ヴォイスに、ファンキーで妖しげなエレクトロ・ビート、そして超キャッチーでポップなメロディ。一度聴いただけで頭の中をグルグルと廻りまくる摩訶不思議なセンス。作曲&プロデュースはミー&マイを手掛けたハートマン&ラングホフで、さすがツボを押さえた曲作りです。ちなみに、#2と#4のハウス・ミックスは要らない。 PVは ココ で見れます! |
エリーゼのセカンド・シングルのドイツ盤。これまた思いっきり80年代風のエレクトロ・ディスコ・ハウス。最近のカイリー・ミノーグを意識しつつ、Lipps Incの“Funky Town”やThe Flirtsの"Passion"辺りを引用しているとこが非常に嬉しい。よりオールド・スクール色を強めたボコーダーやピコピコのシンセがクールなリミックス#4も好き。でも、やっぱりハウス・ミックス#3は余計だな。いずれにせよ、本国デンマークでは8月にサード・シングルもリリースされたということで、これからがとても楽しみな女の子であります。 | ファンキーで疾走感溢れるグルーヴィーなガラージ・ハウスの傑作。ブラジル/ラテン・テイストも嫌味じゃない程度にほど良く加味されており、かつてのShakatak辺りにも通じる非常にハイ・センスな楽曲に仕上がっている。リミックスに関しては、無難なアーバン・ディスコ・ハウスにまとめたStonebridge、70年代のマイアミ・ディスコ風に仕上げたDJ
Flex、やはり70年代〜80年代のフュージョン・ディスコ風に仕上げたKenny
Hayesと、全体的に似たり寄ったりでお遊び感覚に欠けているのが少々残念。 PVは ココ で見れます! |
74分を超えるという特大ボリュームのCDシングル。お下品丸出しのマイアミ・ベース風エレクトロ・ハウス#1、#2、グルーヴィーでキャッチーなガラージ・ハウス#3〜#5、なんだか時代錯誤なBlack Box風の古臭いイタロ・ハウスに仕上がってしまった#6〜#8、これまた同じようなイタロ・ハウス風の#9、#10、きらびやかな70年代サルソウル風のディスコ・ガラージ#11、#12、これまたちょっと時代遅れな感じの安手のスピード・ガラージ#13、#14と、よくぞ詰め込みまくりましたという1枚。とりあえず#1〜#5までがオススメ。 |
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Luv 2 Luv / Suzanne Palmer |
Home / Suzanne Palmer |
Sound of the Drum / Suzanne Palmer |
Show Me / Suzanne Palmer |
(P)&(C) 2004 Star 69 Records (USA) | (P)&(C) 2005 Star 69 Records (USA) | (P)&(C) 2005 Star 69 Records (USA) | (P)&(C) 2002 Star 69 Records |
1,Cevin Fisher's Club Mix 2,DJ Ohzee & The Butcha So Good Mix# 3,Drum Assasins Remix* 4,Stephan Grondin's Stereo Mix $ 5,DJ Paulo & Todd Dutkevitch Remix % 6,Junior Luvs-2-Play-It Club Mix^ produced by Cevin Fisher # remixed by Peter Molina & Phil Moffa * remixed by Lenny M. and Tony Draper $ remixed by Stephan Grondin % remixed by Todd Dutkevitch ^ remixed by Junior Vasquez |
1,Home (Radio Mix) 2,Home (Beat Hustlerz Club Mix) 3,Home (Offer Nissim Remix Part 1) # 4,Home (Offer Nissim Remix Part 2) # 5,Luv 2 Luv (David Morales Stereo Anthem Mix) * 6,Luv 2 Luv (Angel Moraes Soundworks Mix) $ 1-4 produced by Jody Den Broeder & Ellis Miah 5-6 produced by Cevin Fisher # remixed by Offer Nissim * remixed by David Morales $ remixed by Angel Moraes |
1,Anthony Acid & Peter Bailey
Original 2,Airmale vs Rauhofer Remix # 3,Southside Remix * 4,Saeed Younan Remix $ produced by Anthony Caputo & Peter Bailey # remixed by Rainer Pototschnig & Peter Rauhofer * remixed by Southside $ remixed by Saeed Younan |
1,Peter Rauhofer Mix |
個人的にはJoi Cardwell以来最も好きなハウス・ディーヴァ。中でも、この作品は彼女の最高傑作と呼んでも良い素晴らしい出来映え。オリジナルの#1はドラマティックで壮大なスケールのディープ・ハウスで、まさに女王の貫禄を感じさえる。ハード・ハウス色を強めた#2も、よりドラマティックな高揚感を高め、非常にフロア映えするトラックに仕上がっている。豪快なトライバル色を全面に打ち出した#5も最高に気持ち良いし、いつになくキャッチーでタイトなミックスを聴かせるJunior Vasquezの#6もカッコいい。全バージョンはずれナシの1枚。 | 前作の出来があまりにも素晴らしかったために、どうしても地味に聴こえてしまう不幸な1枚。しかも、目玉は前作の新しいリミックスである#5と#6。“Home”も決して悪い出来の作品ではなく、それどころか非常にシンプルでスマートなハード・ハウス。特にOffer Nissimのリミックス#3と#4はハード・ハウスのツボを的確に押さえた、全く無駄のない出来映えでとてもカッコいい。それでも、やはり“Luv 2 Luv”の前ではどうしても存在が霞んでしまうのは仕方ないか。しかも、David MoralesにAngel Moraesという大御所を担ぎ出しての力作。個人的にはメロディアスな良質のガラージ・ハウスに仕上げたMoralesに軍配。 | やってくれました。前作の不満を一気に解消するトライバルでディープなハード・ハウスの傑作。タイトル通りドラムの打ち込みを全面に押し出したフロア狂乱間違いナシのパワフルなトラック連発。お約束のPeter Rauhofer絡みの#2もカッコいいが、やはりオリジナル・バージョンである#1の豪快なトライバル感は強力。ベースラインを強調したシンプルかつヘヴィーなSaeed Younanのミックス#4も腰を直撃するくらいにカッコいい。スザンヌ・パーマーのボーカルもパワー全開で迫力満点。まさしく、これぞハード・ハウス。 | ついでなのでちょっと懐かしい1枚を。90年代半ばにMark PichiottiのプロジェクトAbsoluteのリード・ボーカルを務めて以来、各レーベルを渡り歩いた彼女が現在のStar69 Recordsに落ち着いてからの2枚目のシングルに当たる。メロディの起伏を抑えたエキソチックでディープなハード・ハウス。楽曲的にもサウンド・プロダクション的にも、若干荒削りな部分は見られるものの、Peter Rauhoferのオリジナル・バージョンである#1は今聴いても十分にカッコいい。 |
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I'm A Good Man /Martin Solveig |
Rocking Music / Martin Solveig |
Rocking Music / Martin Solveig |
Holy Virgin/Groove Coverage |
(P)&(C) 2004 Defected Records (UK) | (P)&(C) 2003 Defected Records (UK) | (P)&(C) 2003 Penso Positivo/Universal (Australia) | (P)&(C) 2005 Universal Music (Germany) |
1,Original Extended 2,Mousse T Breakbeat Mix 3,Mousse T E Funk Mix 4,Mousse T E Funk Mix (MS Edit) 5,Mousse T E Funk Dub (MS Edit) produced by Martin Solveig 2-5 remixed by Mousse T. |
1,Original Mix 2,Warren Clarke Remix # 3,Warren Clarke Dub # 4,Joey Negro Club Edit * 5,Joey Negro Dub Edit * produced by Martin Solveig # remixed by Warren Clarke * remixed by Dave lee |
1,Main Vocal 7:36 2,Dub 6:57 3,Radio Edit 3:37 4,Dub Reprise 3:43 5,Beats 4:34 6,Dub Vox Tool 3:07 7,Rocking Break 1:59 produced by Martin Solveig |
1,Radio Edit 2,Pop Edit # 3,Extended Mix 4,Club Mix 5,Rob Mayth Remix * 6,Tekhouse Mix produced by Axel Konrad & Ole Wierk # remixed by Benjamin Olszewski * remixed by Robin Brades |
去年一番のお気に入りだったのが、このシングル。Defectedらしいファンキーでディープなガラージ・ハウス。フランスのBob Sinclarとはまた違った、ハード・コアな70年代ファンクへのリスペクトが感じられる1枚。リード・ボーカルには70年代の知る人ぞ知る伝説的なファンク・ボーカリスト、リー・フィールズを起用。JBばりのド迫力のシャウトを思う存分聴かせてくれる。ワウワウ・ギターを大胆にフューチャーしたMousse TのFunk Mixもむちゃくちゃ渋くてカッコいい。 |
ちょっと前の作品だけど、これまたカッコいいんだよなあ・・・。ロック色を全面に押し出したガラージ・ファンク。Ram JamとかWild Cherry辺りが好きな人にはたまらんでしょう。リミックスを手がているのはWarren ClarkeとDave Leeなので、かなりディスコ色の強いガラージ・ハウスに変身しているものの、Dave Leeのミックス(#4、#5)に関してはジャズ・ファンク的なエッセンスを随所に盛り込んでおり、メリハリの効いたものに仕上がっている。 | こいつはオーストラリア盤。DJ仕様ということで、ダブにブレイク・ビーツにとクラブ・プレイに便利なトラックを収録。ということで、お部屋プレイ向きじゃないのかもしれないが、オリジナル・ミックスが大好きなので、結構BGMとして通しで楽しめちゃったりする。 | ドイツ出身でヨーロッパで大人気の男女3人のユーロ・トランス・グループGroove Coverageの最新シングル。UKやアメリカ、フランスのトランスと違って、非常にポップ・オリエンテッドな曲作りが親しみやすい。殆どハイエナジーと呼んでも良いような感じ。本作も、よーく聴くと宗教音楽的な要素(あくまでもパロディとしての)を随所に織り込みながら、超キャッチーでポップでシニカルなテイストのトランス・ナンバーに仕上がっている。 |
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Ass Up / Baracuda |
(P)&(C) 2005 Universal Music (Germany) |
1,Radio Edit 2,Extended Mix 3,Groove Coverage Remix 4,IC3M4N Remix produced by Axel Konrad & Ole Wierk |
Groove Coverageのプロデューサー・チームによる別プロジェクト、Baracudaの久々のニュー・シングル。こちらもポップ色が強い作品で、トランスというよりも殆どユーロ・ハウス。ドイツ出身のユーロ・ハウスというと、どうしてもE-RoticやVengaboys辺りを思い浮かべてしまうけど、あの手のおバカさん路線とは全く違った、お下品だけどクールな絶妙のセンスが結構ハマる。 |
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