バラガン・リミテッド Balagan Limited
笑って踊れる!?ハッピーでオバカさんなロシア民謡ディスコ

 

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 デビューから今年で8年目。ロシア民謡特有のキャッチーで哀愁感溢れるメロディと本格的な民謡コーラス、そしてハッピーでダンサンブルなユーロ・ディスコ・サウンドで大人気なのが、このバラガン・リミテッドだ。コンセプトとしてはロシア版“ジンギス・カン”といったところだろうか。特に、昨年の暮れにリリースされて大ヒットしたシングル“Welcome To Russia”は、明らかにジンギス・カンの「めざせモスクワ」やボニーMの「怪僧ラスプーチン」へのアンサー・ソング的な楽曲で、そのノリノリのおバカさんぶりが最高にツボだった。アメリカのスーパー・スター、マドンナとロシア音楽界の女王アラ・プガチョワが腕相撲対決するというバカ丸出しのコミカルなプロモ・クリップもなかなか楽しい。

 その悪ノリしまくりなパフォーマンスからコミック・バンドと勘違いされることもありそうだが、もともとは正統派ロシア民謡を歌うコーラス・グループ。デビューしたのは1999年7月1日だが、メンバーはもともと“マルメリャード”(フルーツ・キャンディーの意味)というグループ名でロシア料理店のライブ、民謡コンサートなどのステージに立っていた。その評判を聞きつけた音楽プロダクションにスカウトされ、バラガン・リミテッドとして正式にCDデビューすることとなったわけだ。ちなみに、バラガンとは“道化”という意味。
 現在のメンバーはスヴェトラーナ・スミルノワ、イェレナ・セリホワ、アリョーナ・モルギーナ、そしてディミトリ・フィリンの4人組。公式ホーム・ページのバイオグラフィーによると、デビュー当初はもう一人ユルヤン・コバルという男性が在籍していたということになっているが、実は初期のアルバムのジャケットを見ると男性3人女性3人の6人グループだった。しかも、女性メンバーはどうも現在のメンバーと同一人物には見えない。まあ、その辺は何か大人の事情があるのかもしれない。特にロシアだし(^^;

 当初からコミカルでハッピーな路線を打ち出してきたバラガン・リミテッドだったが、それが特に顕著になっていくのは2004年のアルバム“Pust Govoryat!(話そうよ!)”辺りからだろうか。シングル・カットされた“Gori Gori Yasna(真っ赤に燃えろ燃えろ)”もキュートで楽しい作品だった。そして、次のアルバム“Kiev-Moskva(キエフ〜モスクワ)”で一気にド派手路線に。最新アルバム“Welcome To Russia”は楽曲的にもセールス的にも、彼らにとって最も成功した作品となった。
 なお、今までに発売したアルバムの数は10枚。ロシア民謡だけではなく、ウクライナ民謡やユダヤ民謡などもレパートリーに含まれており、ウクライナ語、グルジア語、ラトビア語、ブルガリア語、そしてヘブライ語などでも歌う。そうした、国際派の本格的フォーク・コーラス・グループという一面も見逃してはいけないだろう。

※アルバム・タイトルはロシア語を英語アルファベットで表記し、その英語訳を併記してあります。楽曲タイトルは全てロシア語を英語アルファベットで表記しました。

 

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Pust Govoryat! (2004)
Let's Speak!

Kiev-Moskva (2005)
Kiev-Moscow

Welcome To Russia (2006)

(P)2004 Prof Music (Russia) (P)2005 Atlantic (Russia) (P)2006 CD Land (Russia)
1,Gori Gori Yasna
2,Pustu Govoryat!
3,Valenki
4,A Nado Bulo
5,Grustnaya Liricheskaya
6,Chastushki
7,U Moei U Lyubu (with Fillip Kirkorov)
8,Provintsialnaya Istoriya
9,Galochka
10,Glyadji v Ozera Sinie
11,V Lesu Rodilas Elochka
1,Oi, u Pol! Krinichenka
2,Sho Ti Hochesh?
3,Oi u Vishnevomu Sadu
4,V Sadu Gulyala
5,A Ya Toi Pokadju
6,Tsvite Teren
7,Varenichki
8,A Hto P'e?
9,Misyats Na Neb
10,Rozpryagaite Hlopts Konei
11,Gadochka
12,Oi, Tam Na Gori
1,Welcome To Russia ビデオ
2,A Ya Bula Na Gunu
3,Shuba
4,Mama Ne Velit
5,Chiribom
6,Dodjdu, Dodjdu
7,Na Zakate
8,Tam Za Okolitsei
9,Sem Sorok
10,Tum-Balalaika 2
11,Che Te Nado? ビデオ
12,Hava Hagila
 アルバムとしてはいま一つパンチが足りないものの、キュートでノスタルジックな摩訶不思議ダンス・ポップ#1は非常にオススメ。このトランス風のユーロ・ディスコ・サウンドと、コテコテのロシア民謡のコラボレーションというのは、人によってはかなり抵抗感あるかもしれませんが、個人的には大好きですね〜。キッチュでユーモラス、能天気でキュート。安っぽいサウンド・プロダクションも愛嬌たっぷりです。#7はロシア音楽界の帝王フィリップ・キルコロフとの共演。  タイトルでもお分かりのように、ウクライナ民謡を中心に選曲された作品。前作以上におバカさんパワー炸裂で、思わず微笑みがこぼれてしまうくらいハッピーで楽しくて、なおかつ懐かしさ溢れる民謡ダンス・ポップを堪能できます。中でも、ロシアでも有名なユダヤ民謡をウクライナ語でカバーした#2は、乙女チックで胸キュン(笑)なポップ・トランス・ナンバーで超オススメ。この恥も外聞もない下世話さは、20年くらい前であれば日本でも大ヒットしただろうと思います。今は難しいだろうな〜(笑)。  これは彼らにとって代表作とも言えるアルバムでしょう。#1はドイツのジンギスカン、ボニーMに対するロシアからのアンサー・ソング、といった感じで、「めざせモスクワ」も「怪僧ラスプーチン」もぶっ飛ぶような究極のロシア民謡ディスコを聴かせてくれます。その他、楽曲のクオリティの高さ(?)はずば抜けていますね。こんなに楽しくてウキウキさせてくれるアルバムもそうそうないでしょう。ビンビンボンボンビンボボン♪というバカ丸出しのサビが最高に愉快な#5もオススメです。

 

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