アンディ・ミリガン Andy Milligan
〜NYアンダーグランド界の奇人〜

 

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 60年代から70年代にかけてニューヨークのアンダーグランド・シーンで活躍したアンディといえば、誰もがアンディ・ウォーホルの名前を思い浮かべるだろうが、もう一人忘れてはならないアンディがいる。いや、もしかしたら忘れてしまってもいいのかもしれないが、この時代のエクスプロイテーション映画を語る上で是非記憶にとどめておきたい人物であることは間違いないだろう。中古で買ったニュース・カメラを片手に、一人で脚本・撮影・編集・衣装デザイン・小道具など全てをこなし、世にも奇妙なゲテモノ映画を超低予算で作り続けた映画監督。それがアンディ・ミリガンである。

 ミリガンはもともとニューヨークのアングラ演劇の世界から出てきた人物だった。ジャン・ジュネやオスカー・ワイルドに傾倒し、クイアーなファッション・ブティックを営み、夜はグリニッジ・ヴィレッジのゲイ・バーを渡り歩き、女の子のように華奢な美少年をこよなく愛した。まさに当時の最先端を行くようなボヘミアンだったわけだが、その映画は信じられないくらいに酷い代物ばかりだった。いわゆるトラッシュ・ムービー、つまりゴミ映画である。
 とはいえ、彼の作品をゴミの一言で片付けるのはいささか乱暴かもしれない。だいたい、アンディ・ウォーホルの映画にしたって芸術、芸術と呼ばれてはいるが、見る人によっては目も当てられないゴミ映画だろう。少なくとも、ハリウッドの映画製作を基準に考えるなら、ウォーホルの作品だってアマチュア映画も同然。ただ、アンディ・ウォーホルにはある種の人々が共鳴できるアーティスティックなセンスがあったのに対し、アンディ・ミリガンの映画はただ悪趣味なだけだったと言えなくもない。
 とりあえず、ミリガンの作品はカメラの構図がおかしい。それは決して芸術的な効果を狙ったものではなく、単純に映画製作の基本を学んでいないことに起因するのだろう。例えば、複数の女性がテーブルを囲んで話をしているシーンがある。ここで、なぜかミリガンは女性たちの首から上しか映さないのだ。ロング・ショットに移った時点で、ようやく彼女たちがテーブルを囲んでいるということが分るのだが、どう考えても普通はあり得ないショットだろう。
 一体なぜ?と一瞬考えたのだが、よく見直してみてある事に気付いた。テーブルの上には極端に背の高いキャンドル・ライトが飾られているのだが、彼はこのキャンドルの光をカメラに収めることに気をとられ、肝心の女性たちの存在をすっかり忘れてしまったのだ。彼女たちがセリフを喋っているのにも関わらずである。
 万事がこんな調子なので、彼の作品には普通の映画では考えられないような構図が次々と登場する。殆んどの場合、手前で演技をしている役者よりも、背後の景色や小道具の方に目が行ってしまっているのだ。要は、ちょっと観点がズレているのである。
 しかも、予算が少なくて照明を十分に使うことが出来なかったという事情もあって、殆んどの作品が自然光を活用して撮影されている。なので、とにかく映像が見づらい。木漏れ日の下で殺人が行われるシーンなどは画面がチカチカしてしまい、一体何が起きているのかさっぱり分らなかったりするのだ。
 さらに、彼が撮影に使用したのは、主にニュース・フィルムの撮影に使われたオーリコンの16ミリ・カメラ。もちろん中古で手に入れたもの。劇場用映画にはまず使わない代物である。こいつで撮影したフィルムを35ミリにブローアップして使うので、スクリーンに映し出された映像はまるで家庭用8ミリで撮影したかのような質感になってしまう。ただでさえ製作費のかかっていない映画が、これで余計に安っぽく見えてしまうのだ。
 しかも、フィルムは余りものを安く買い取って使用していたため、シーンの最中で尺が足りなくなってしまうなんてことは当たり前。フィルムが劣化していて、音と映像がシンクロしないようなことも多々あったという。まさに映画製作の最下層とも言うべき現場だったわけだ。

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「血に飢えた断髪魔」('70)

「ガストリー・ワンズ」('68)

「拷問の密室」('70)

 と散々なことばかり書いてきたが、逆にミリガン作品の魅力はなにかというと、その普通とはちょっと違う歪んだ世界観にあると言えるかも知れない。いずれにせよ、彼の作品を語る上では、彼の生い立ちとセクシャリティにまで言及しなくてはいけないだろう。
 ミリガンがゲイであるというのは周知の事実だった。ただ、不幸なことに、彼自身はそのセクシャリティへの後ろめたさを生涯拭い去ることが出来なかったようだ。ミネソタ州のセント・ポールに生まれたミリガンは、陸軍大佐の長男として育てられた。父親は厳格な軍人で、躾のためには暴力も厭わないような人物だったという。しかも、母親はアルコール中毒で情緒不安定。父の仕事柄、幼い頃から引越しの多かったミリガンは、なかなか友達も出来ない孤独な少年だった。こんな環境でゲイとして生まれてしまえば、性格的に歪んでしまうのも当たり前かもしれない。
 役者を志してニューヨークに出てきたミリガンは、ソーホーやグリニッジ・ヴィレッジで知り合った演劇仲間を通してゲイ・シーンの存在を知り、ようやく自分の居場所を見つけた。しかし、幼い頃から植えつけられた保守的な価値観は根深いものがあり、どうしても拭い去ることの出来ない罪悪感を常に背負っていたようだ。
 そんなこともあってか、彼は30代後半の時に一度結婚をしている。相手はヌード・モデルをしていたキャンディ・ハモンド。ただ、これは完全に形式だけの結婚で、実際には夫婦生活などないも同然だった。キャンディはペニスの付いている相手なら誰とでもファックするような女性だったというし、ミリガンも結婚式の打ち上げでゲイ・バーをクルージングするような有さま。周囲の友人たちは、なぜ結婚なんかする必要があるのかと首を傾げていたというが、ミリガンにとっては罪滅ぼしのようなものだったのかもしれない。
 このように、ゲイというセクシャリティを持って生まれながら、保守的な価値観のもとで厳格に育てられるという矛盾した生い立ちはミリガンに深刻な影響を及ぼし、かなり性格的に分裂した人物だったようだ。普段は寡黙で物静かだったが、舞台や撮影の現場では凄まじいくらいにサディスティックだったという。プライベートでもSMの世界にどっぷりと浸かっており、
それゆえに特定の相手と恋愛関係を築くのが苦手だったらしい。

 このような屈折した罪の意識、セックスに対しての相反する複雑な感情というものが、ミリガン作品の世界観を形成しているように思う。いずれの作品もモラル的に堕落した人々を主人公としており、その淫らで恥ずべき行いの罰として、彼らは血生臭い最期を遂げることになる。たとえ悪人ではなくても、ミリガン作品の主人公たちは天罰を逃れることが出来ない。露骨なセックスとバイオレンスによってピューリタン的モラルを語るという、この大いなる矛盾こそがミリガン作品の不思議な個性と言えよう。
 それゆえに、彼の作品は純粋なエクスプロイテーション映画でありながら、同時代のハーシェル・ゴードン・ルイスやテッド・V・マイケルズのようなあっけらかんとした猥雑さがなく、どこかジメジメとしていて暗いのだ。
 また、ミリガン作品は中世を舞台にした歴史劇のスタイルを取ったものが多い。その理由は、単純に興行的な必要性からだったようだ。基本的にミリガン作品のようなエクスプロイテーション映画は、当時は売春婦や麻薬の売人がひしめいていたニューヨーク42番街のような場末の映画館でひっそりと上映される。なので、少しでも多く興行収入を稼ぐため長期間に渡って何度も上映されるのだ。ファッションやトレンドは移り変わるものなので、現代劇だと古さを隠せなくなってしまう。しかし、歴史劇であればそれをごまかすことが出来るというわけだ。
 ただ、ミリガン自身にとっても歴史劇というジャンルは都合が良かったのではないかと思う。もともと舞台から出発した演劇人であるわけだし、古典劇にも少なからず精通していたであろう。それに、セックスと暴力とモラルを描くのであれば、歴史劇ほど適したジャンルはないだろう。事実、彼の作品はまるでシェイクスピア劇のような雰囲気がある。愛憎、陰謀、殺人、宿命などドロドロとしたものが渦巻き、その背景には常に宗教的な道徳観が横たわっている。大仰なくらいに文学的なセリフも妙に説得力があって面白い。その奇妙なまでの格調高さと映像の安っぽさの極端なギャップが、ミリガン作品に独特のシュールな雰囲気を与えていると言えよう。

 27年間のキャリアで28本の作品を世に送り出したミリガン。初期の作品は実験映画的な要素が強かった。例えば、処女作“Vapors”('63)はゲイ・サウナで知り合った二人の男性の束の間の交流を乾いたタッチで描いており、ウォーホルとアントニオーニを足して割ったような雰囲気の作品だった。当時の作品でフィルムが現存しているものは“Vapors”だけなのが残念だが、当初はミリガンもエクスプロイテーション映画の世界を目指していたわけではなかったのかもしれない。
 そもそも、製作費の工面や作品の配給に困っていたミリガンと知り合ったのが、当時ニューヨークを基盤に数多くのエクスプロイテーション映画を製作していた悪名高い製作者、ウィリアム・ミシュキン。ミシュキンは金を出して配給を手掛けることを約束したが、その交換条件として映画にセックスと暴力をふんだんに盛り込むことを求めた。こうして、エクスプロイテーション映画監督アンディ・ミリガンが誕生したわけである。
 ミシュキンだけではなく、他の製作者
のもとでも数多くの作品を撮ったミリガンだったが、その収益の殆んどを製作者たちに搾取されてしまい、晩年まで貧しい生活を余儀なくされていたという。当時を知るディストリビューター、サミュエル・M・シャーマンの話だと、製作者たちはミリガンをいいようにこき使っていたようだ。安いギャラで働く上に物静かで文句を言わないミリガンは、彼らにとって都合のいい監督だったというわけだ。
 さらに、1989年に年下の恋人がHIVで死亡し、彼自身も感染していることが判明した。その後も作品を発表し続けたミリガンだったが、1991年6月3日ロサンゼルスにて死去している。享年62歳。
 彼の残した作品の殆んどは、真っ当な映画ファンには到底理解不能な代物かもしれない。ミリガン作品を見続けているボクでさえ、やはり他人にオススメするには躊躇する。どんなに贔屓目で見ても、酷い映画であることには変わりないからだ。ただ、数多の素人監督が入り乱れた当時のエクスプロイテーション映画の世界で、確固としたオリジナリティを持った数少ない芸術家であったことは間違いないと思う。その不器用な生き様を含め、どこか憎めないところのある映像作家なのだ。

 

アンディ・ミリガンのガストリー・ワンズ
The Ghastly Ones (1968)
日本では劇場未公開・テレビ放送なし
VHSは日本未発売・DVDは日本発売済み

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(P)2003 Something Weird (USA)
画質★★☆☆☆ 音質★★★☆☆
DVD仕様(北米盤)
カラー/スタンダード・サイズ/モノラル/音声:英語/字幕:なし/地域コード:ALL
/72分/製作:アメリカ
※“Seeds of Sin”との同時収録

映像特典
俳優ハル・ボースクの音声解説
オリジナル劇場予告編
スチル・ギャラリー
監督:アンディ・ミリガン
製作:ジェローム=フレデリク
脚本:アンディ・ミリガン
    ハル・シャーウッド
撮影:アンディ・ミリガン
編集:アンディ・ミリガン
衣装:アンディ・ミリガン
録音:アンディ・ミリガン
出演:ヴェロニカ・ラドバーン
    マギー・ロジャース
    ハル・ボースク
    アン・リンデン
    フィブ・ラブラーク
    キャロル・ヴォゲル

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異常にデカいジャポネスクな日傘

父の遺産を狙うヴィッキー(リンデン)とリッチ(ラブラーク)

不気味な姿の弁護士が遺書を読み上げる

 19世紀末のアメリカを舞台に、裕福な一族にまつわる忌まわしい秘密を描いたゴシック・ホラー。ミリガンお得意のコスチューム・プレイだ。不安定で的外れなカメラ・ワーク、大袈裟で仰々しいセリフ、無意味で悪趣味なサブ・プロットなど、ミリガン作品の醍醐味(?)が存分に詰め込まれた怪作と言えるだろう。
 風光明媚な孤島を散歩する男女。いきなり草むらから現れた不気味な男コリン(ハル・ボースク)によって、二人は無残にも殺されてしまう。ここで舞台は変わり、夫リッチ(フィブ・ラブラーク)と甘いひと時を過ごす人妻ヴィッキー(アン・リンデン)。ヴィッキーは、亡き父の弁護士ドッブス(ニール・フラナガン)から夫婦同伴でニューヨークへと呼び出される。
 貧しい二人はリッチの兄ウォルター(ハル・シャーウッド)から渡航費用を借りることにした。実は、ウォルターとリッチは近親相姦の関係にあったのだ。とにもかくにも、ニューヨークで妹リズ(キャロル・ヴォゲル)、ヴェロニカ(アイリーン・ヘイズ)と久しぶりに再会したヴィッキー。彼女たちも夫と共にニューヨークへ来ていた。
 弁護士ドッブスのもとで父親の遺言を聞かされる3姉妹と伴侶たち。その遺言はちょっと奇妙なものだった。まず遺産を相続するためには、3組のカップルが実家の屋敷で3日間を過ごさねばならなかった。しかも、それぞれが性的に満ち足りた関係を築かねばならない。なぜなら、姉妹の両親は愛し合っていなかったからだ。そして、3日を過ぎた時点で初めて、遺産相続を記載した第2の遺言が封印を解かれるというのだ。
 屋敷でカップルたちを迎えたのはメイドのマーサ(ヴェロニカ・ラドバーン)とハティ(マギー・ロジャース)、そしてせむしの下男コリンだった。やがて、寝室のベッドにウサギの死体と共に奇妙な手紙が発見され、屋敷内では次々と惨たらしい殺人事件が起きていく・・・。

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メイドのマーサ(ラドバーン)とハティ(ロジャース)

引きずり出される内臓

メインディッシュはベロニカの生首!

 この作品の製作を手掛けたのはASAプロダクションズという制作会社のジェローム=フレデリク。ミリガンが1万ドル以下で映画を撮ってしまうという話を聞きつけたASAは、1967年から68年にかけて3本の映画をミリガンに撮らせている。そのうちの一本が、この「ガストリー・ワンズ」だったというわけだ。ただ、配給を担当したJERピクチャーズのジェリー・バルサムという男が食わせ物で、興行収入からの分配金はASAにもミリガンにも支払われることがなかった。
 で、肝心の出来映えなのだが、せむし男という設定のコリンが場面によっては普通に歩き回っていたり、いきなり特殊メイクで顔つきが変わったりと、とにかく細部が適当でいい加減。もしかしたら、ミリガンはそうした細かいディテールを全く気にしない人だったのかもしれない。中には監督の演技指導する声がそのまま入ってしまっているシーンもあるのだが、これはフィルムが勿体ないので撮り直しをせずに使ってしまったのだろう。とにかく、全編に渡ってそんな調子。ただ、ミリガン自身は本作が大層お気に入りだったらしく、その後“Legacy of Blood”('78)としてセルフ・リメイクしている。
 なお、本作に限らずミリガン作品のDVDは画質が非常に悪い。もちろん、中古の16ミリ・フィルムで撮影したものを35ミリに引き伸ばしており、もともとの映像が汚いので仕方がないのだが、それに加えてオリジナル・ネガの現存している作品が一本もないという現実もあるのだ。例えば、ミリガン作品を多く製作したウィリアム・ミシュキンは長年オリジナル・ネガを保存していたが、97年に亡くなってしまった。そして、その後を継いだ息子のリュー・ミシュキンは、ミリガン作品を含めた全てのネガ・フィルムを滅却処分してしまったのだ。倉庫の維持費が勿体ないというのが大きな理由だったらしいが、まさかこうしたゴミ映画に価値があるとは夢にも思わなかったのだろう。その他のミリガン作品も同じような末路を辿ってしまい、残念ながら彼の映画のオリジナル・ネガは一つ残らず、この世から消え去ってしまった。ゆえに、上映用ポジやVHS用にテレシネされた古いビデオ・マスターからDVDを起す以外に手段がなく、きちんとしたリマスター処理が施せないというのが現状のようだ。

 

Seeds of Sin (1968)
日本では劇場未公開・TV放送なし
VHS・DVD共に日本未発売

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(P)2003 Something Weird (USA)
画質★★★☆☆ 音質★★★☆☆
DVD仕様(北米盤)
モノクロ/スタンダード・サイズ/モノラル
/音声:英語/字幕:なし/地域コード:AL
L/78分/製作:アメリカ
※「ガストリー・ワンズ」との同時収録

映像特典
削除シーン(40分)
未完成の劇場予告編(未公開シーン含む)
監督:アンディ・ミリガン
製作:アレン・バジーニ
    ロジリー・バジーニ
脚本:アンディ・ミリガン
    ジョン・ボースク
撮影:アンディ・ミリガン
衣装デザイン:アンディ・ミリガン
出演:マギー・ロジャース
    キャンディ・ハモンド
    ロバート・サーヴィス
    ヘレナ・ヴェロス
    ニール・フラナガン

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裕福なマニング家の食卓

末娘キャロル(ハモンド)と母クラリス(ロジャース)

召使ジェシカ(ラムレイ)とピーター(イースト)

 こちらも堕落した上流階級の邸宅を舞台に、一族の面々が次々と何者かによって殺されていくというZ級ホラー。ミリガン作品にしては珍しく現代を舞台にしているのだが、なぜか屋敷の中はビクトリア朝風。これは、当時ミリガンが所有していた古い邸宅で撮影が行われているためで、他のミリガン作品の殆んども同じ場所で撮影されている。ただ、それにしては召使の衣装がビクトリア朝風のままなのは気になるのだが。要は全体的にプロダクション・デザインが統一されていないのだ。その結果、19世紀と現代が混在した珍妙な世界が出来上がってしまっている。
 オープニングは、ストーリーと全く関係のない乱交シーン。舞台は移ってマニング家の古い屋敷。女主人のクラリス(マギー・ロジャース)はアル中の気難しい老女で、成人した子供たちは彼女を避けて家を出て行ってしまった。末娘のキャロル(キャンディ・ハモンド)だけが同居しているが、彼女も威圧的な母親の元で屈折してしまっている。
 やがてクリスマスを迎え、一族が久しぶりで顔を合わせることになった。聖職者となった変わり者の長男マシュー(ニール・フラナガン)、チンピラと付き合っている長女マーガレット(ヘレナ・ヴェロス)、妻に暴力を振るっているビジネスマンの次男マイケル(ロバート・サーヴィス)、ゲイの恋人を連れてきた軍人の三男バスター(ジーン・コノリー)。誰もが母親に対して憎しみを抱いている。
 さらに、屋敷内では召使のピーター(ジョナサン・イースト)とジェシカ(ポーリン・ラムレイ)が共謀してクラリスの殺害を計画していた。そうした中、何者かによって一族の面々が一人また一人と、残虐な方法で殺されていく・・・。

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悶々とした肉欲を秘めたキャロル

最初に浴室で死体が発見される

刺殺されたマイケルの妻

 本作はアクエリアス・ピクチャーズという制作会社を経営するアレン・バジーニとロズリン・バジーニが製作を手掛け、当時のミリガンとしては破格(?)の1万2500ドルという予算で撮影された。まあ、ハリウッドであれば予告編の製作費にもならない金額だが、6000ドルとか7000ドルで映画を撮ってきたミリガンにしてみれば大金だったに違いない。
 肉欲に溺れた罪深き人々が天罰を受けるというストーリーはミリガンお得意のものだが、一族の母親がアル中だったり、軍人の三男がゲイだったりと、明らかに自らの生い立ちを投影させたキャラクター設定が興味深い。
 ただ、プロデューサーのバジーニたちは性描写が少ないことに不満で、勝手にストーリーとは関係のないセックス・シーンを撮影し、編集で入れ込んでしまった。その結果、全体の三分の一以上がダラダラしたセックス・シーンという、なんともユルいサスペンス・ホラーに仕上がってしまっている。
 末娘キャロルを演じているのは、当時ミリガンの妻だったキャンディ・ハモンド。ボディビル雑誌を眺めながらのマスタベーションなど、当時としてはショッキングなシーンをあっけらかんと披露している。
 なお、上記のアメリカ盤DVDでは、ミリガンのオリジナル・バージョンからカットされてしまった未公開シーンがたっぷり40分も収録されている。

 

血に飢えた断髪魔
Bloodthirsty Butchers (1970)
日本では劇場未公開・テレビ放送なし
VHSは日本発売済・DVDは日本未発売

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(P)2003 Video Kart (USA)
画質★☆☆☆☆ 音質★★☆☆☆
DVD仕様(北米盤)
カラー/スタンダード・サイズ/モノラル/音声:英語/字幕:なし/地域コード:ALL
/80分/製作:アメリカ
※「呪いの館」との2枚組

映像特典
オリジナル劇場予告編
監督:アンディ・ミリガン
製作:ウィリアム・ミシュキン
脚本:アンディ・ミリガン
    ジョン・ボースク
撮影:アンディ・ミリガン
編集:アンディ・ミリガン
衣装デザイン:アンディ・ミリガン
出演:ジョン・ミランダ
    アナベラ・ウッド
    バーウィック・ケイラー
    ジェーン・ヒーレイ
    マイケル・コックス

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血に飢えた断髪魔スウィーニー・トッド(ミランダ)

人肉パイが大評判のラヴェット夫人(ヒーレイ)

何も知らずに店を手伝うジョアンナ(ウッド)

 ミリガンは70年代初頭にロンドンで生活をしていたことがあり、その間に数本の映画を撮影している。その中の一つが、この「血に飢えた断髪魔」だ。日本ではビデオ・レンタル・ブーム真っ只中の1985年から86年にかけて、当時のバップ・ビデオがミリガン作品4本を立て続けにビデオ発売。その中に、この作品も含まれていた。当時高校生だったボクはスクリーン増刊号「THE HORROR MOVIES PART2」(今でも大切なバイブル)でミリガンの存在を知り、都内各地のレンタル店を廻って探しまくったもんだった。
 で、今回の題材はズバリ、スウィーニー・トッド。そう、ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演で今話題の「スウィーニー・トッド」と同じ物語を描いている。とはいえ、そこはもちろんミリガン流に調理されており、悪趣味で安っぽいビクトリア朝風ゴシック・スプラッターに仕上がっている。中でも、パイの中から乳房が出てくる“おっパイ”シーンは、日本でも一部のホラー・マニアの間で話題になった。
 19世紀半ばのロンドン。理容店を営むスウィーニー・トッド(ジョン・ミランダ)は、身寄りのないよそ者の客を殺しては金品を奪っていた。死体は隣のラヴェット夫人(ジェーン・ヒーレイ)が経営するパン屋の下男トビアス(バーウィック・ケイラー)がミンチにし、ミート・パイとして販売されて大好評だった。
 ラヴェット夫人の店にはジョアンナ(アナベラ・ウッド)という若い娘が勤務しているが、彼女はミート・パイの中身が何なのかを知らない。彼女にはボーイフレンドがおり、ラヴェット夫人には秘密で逢い引きを楽しんでいた。
 次々と血祭りに挙げられるスウィーニーの客たち。しかし、ある婦人が買ったパイの中から女性の乳房が出てきたことから、順調だったスウィーニーとラヴェット夫人の陰謀が露呈していく・・・。

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客の手首を切断して指輪を奪うスウィーニー

二人の陰謀は順調なはずだったが・・・

ミートパイのなかから乳房が!

 とりあえず問題の“おっパイ”だが、肝心の乳房がババロアにしか見えないので、実際のところは大してショッキングでもない。ストーリーに関しても、スウィーニーの殺人とセックス、ラヴェット夫人と客の会話などがひたすら繰り返されるだけなので、どうにもこうにも平坦で退屈。
 ただ、イギリスでのロケ撮影はなかなか効果的で、ハマー・ホラー的なゴシック・ムードを盛り上げるのに一役買っている。まあ、ハマーと比べるのも無茶といえば無茶なのかもしれないが(笑)
 スウィーニー役のジョン・ミランダも、ピーター・カッシングを貧乏臭くしたような感じで、それっぽいと言えなくもない。また、ラヴェット夫人役のジェーン・ヒーリーはこれが唯一の映画出演だったようだが、ミリガン作品としては珍しく映画女優らしい顔をした人で、なかなか雰囲気のある演技を見せている。

 

呪いの館/満月に吠えるムーニイ家の惨劇
The Rats Are Coming! The Werewolves Are Here! (1971)
日本では劇場未公開・TV放送なし
VHSは日本発売済・DVDは日本未発売

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(P)2003 Video Kart (USA)
画質★★☆☆☆ 音質★★☆☆☆

DVD仕様(北米盤)
カラー/スタンダード・サイズ/モノラル/音声:英語/字幕:なし/地域コード:ALL
/92分/製作:アメリカ
※「血に飢えた断髪魔」との2枚組

映像特典
オリジナル劇場予告編

監督:アンディ・ミリガン
製作:ウィリアム・ミシュキン
脚本:アンディ・ミリガン
撮影:アンディ・ミリガン
編集:アンディ・ミリガン
衣装デザイン:アンディ・ミリガン
出演:ホープ・スタンスビューリー
    ジャッキー・スカーヴェリス
    ノエル・コリンズ
    ジョーン・オグデン
    ダグラス・フェア
    イアン・イネス
    バーウィック・ケイラー

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車椅子の父親(フェア)と叔母フィービー(オグデン)

主人公ダイアナ(スカーヴェリス)とジェラルド(イネス)

豪華なムーニー邸

 これも同じくロンドン滞在中に撮影された作品。ミリガンお得意の呪われた一族の物語に、狼男伝説を合体させてしまったゴシック・ホラー。ミリガンの作品は屈折した気味の悪いキャラクターが必ず毎回登場するが、本作はそのオンパレードと言えよう。獣人やらネズミ大好き女やら、とにかく変なキャラクターが次々と登場するのだ。
 それにしても、原題の“ネズミたちがやって来る!狼男たちがやって来る!”とは妙なタイトルだな〜と思ってたら、これにはワケがあった。もともとは単純に狼男伝説の話として撮影されたものの、編集してみると尺が72分しかない。これでは短すぎるよ〜、とプロデューサーのミシュキンが文句を付けたため、追加撮影をすることになったわけだ。
 そこで、当時ネズミが大量に出てくる映画「ウィラード」が大ヒットしており、そのアイディアを拝借することに決定。しかし、ミリガンはアメリカに戻ってきてしまっていたため、彼の住むニューヨークのステイテン・アイランドで追加撮影が行われた。なので、このネズミのシーンだけ、他とは映像の雰囲気が明らかに違う。しかも、両者に全く何のつながりもないため、苦肉の策で考えられたのが“ネズミたちがやって来る!狼男たちがやって来る!”という安直なタイトルだったわけだ。
 ヒロインは由緒正しいムーニー家の末娘ダイアナ(ジャッキー・スカーヴェリス)。画家のジェラルド(イアン・イネス)と結婚した彼女は、久しぶりに故郷のムーニー邸を訪れる。彼女を溺愛する高齢の父(ダグラス・フェア)は嬉しそうに出迎えるが、ジェラルドとの結婚には反対で、彼に会おうともしなかった。父は車椅子生活を送っており、独身の叔母フィービー(ジョーン・オグデン)が身の回りの世話をしていた。
 ムーニー邸にはダイアナの異母兄弟も住んでいた。傲慢な長男モーティマー(ノエル・コリンズ)、意地悪な長女モニカ(ホープ・スタンスビューリー)、毛むくじゃらの次男マルコム(バーウィック・ケイラー)。気性の激しいモニカは、ネズミを買ってきてはいたぶり殺すのを楽しみにしていた。
 やがて満月を迎えたムーニー家。ようやくジェラルドと面会した父親は、ムーニー家の秘密を打ち明けた。一族は狼男の血筋だったのだ。ダイアナとジェラルドの目の前で狼男に変身する父親。さらに、兄弟も次々と変身して二人に襲い掛かってくる・・・!

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モニカ(スタンスビューリー)とマルコム(ケイラー)

ネズミをいたぶり殺すモニカ

ムーニー家は狼男の血筋だった・・・!

 一応、19世紀後半のイギリスを舞台にしてはいるものの、女優陣のメイクはどう見ても70年代初頭のすれっからし女(笑)。イギリス時代のミリガン作品はプロダクション・デザインが最大の見所だったが、本作は衣装とメイクにかなり欠点が目立つ。
 相変わらずストーリーは単純そのもので、途中までの展開は本当にかったるいが、クライマックスのたたみかけはなかなか見応えがあって面白い。特殊メイクも安っぽいなりに雰囲気があって、いい意味でのキワモノ的な魅力が感じられる。
 この時期の作品は、他に「拷問の密室」('70)と「ザ・マン・ウィズ・ツー・ヘッズ」('71)が日本でも過去にビデオ発売されているが、最近ではレンタル店でも見た事がない。この2本はDVD発売もされておらず、恐らくプリントが見つからないのだろう。かれこれ20年以上前に一度見たきりだが、今見てもきっとつまんないんだろうな・・・(笑)。

 

Guru The Mad Monk (1970)
日本では劇場未公開・TV放送なし
VHS・DVD共に日本未発売

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(P)2005 Retromedia (USA)
画質★★☆☆☆ 音質★★☆☆☆
DVD仕様(北米盤)
カラー/スタンダード・サイズ/モノラル/音声:英語/字幕:なし/地域コード:ALL
/57分/製作:アメリカ

映像特典
監督友人トマス・ヴォッザ インタビュー
オリジナル劇場予告編
監督:アンディ・ミリガン
製作:M・A・アイザックス
脚本:アンディ・ミリガン
撮影:アンディ・ミリガン
編集:アンディ・ミリガン
出演:ニール・フラナガン
    ジャクリーン・ウェッブ
    ジュディス・イスラエル
    ジャック・スペンサー
    ポール・リーバー

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ナージャ(イスラエル)に惹かれるカール(リーバー)

教会を牛耳る司祭グール(フラナガン)

女吸血鬼オルガ(ウェッブ)

 宗教裁判の荒れ狂う中世ヨーロッパを舞台に、己の野心と欲望のため罪なき人々を殺していくキリスト教司祭を描いた作品。ミリガンの作品というのは宗教的カラーが常に濃厚だが、必ずといって良いくらいに聖職者は嘘つきで罪深い偽善者として描かれている。本作などは聖職者自身が悪の権化そのもの。熱心なクリスチャンであったミリガンだが、一方で教会や聖職者に対しては非常に懐疑的だったのだろう。“日々の暮らしの中で善いことを行う、という宗教の原点に立ち戻るべきだ”という生前の彼の言葉がそれを象徴しているのかもしれない。
 15世紀半ばの中央ヨーロッパ。モルタヴィアの教会では司祭グール(ニール・フラナガン)が絶対的な権力を誇っていた。彼の愛人オルガ(ジャクリーン・ウェッブ)は吸血鬼で、二人は共謀して無実の人々を逮捕しては財産を没収し、教会の力を拡大させていた。また、下男のせむし男イゴール(ジャック・スペンサー)が彼の片腕として働き、殺人や墓泥棒などの悪行を重ねていた。
 ある時、子供を殺害したという罪で若い娘ナージャ(ジュディス・イスラエル)が逮捕されてきた。看守の若者カール(ポール・リーバー)はナージャの美しさに心を奪われる。拷問の末に処刑されることが決まったナージャを、カールは命がけで救おうとするのだが・・・。

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荘厳で厳粛(?)なミサの様子

せむし男イーゴル(スペンサー)

拷問で目玉を抜かれた男

 ミリガンはハマー・ホラーをかなり意識したのだろう。原色を散りばめたカラフルな衣装、教会のステンドグラスと自然光を活かしたライティング(?)などは、明らかに同時代のハマー作品を彷彿とさせる。ただ、ミリガンの方はその100分の一くらいの予算で仕上げてしまっているのだが。なので、衣装生地や美術セットのチープさはどうにも隠しようがなく、まるで学芸会のような有り様。特殊メイク(?)なんかも酷い代物で、拷問でくり抜かれた目玉がどう見てもピンポン玉なのには参った(笑)。
 ちなみに、本作の撮影が行われているのはニューヨークのセント・ピーターズ教会。ゴシック建築の非常に立派な教会だったが1974年に取り壊され、現在は跡地に建てられたシティーコープ・センター・ビルの中に入っている。当時のセント・ピーターズ教会で撮影された映画は他にないようなので、そういった意味では貴重な作品なのかもしれない。
 また、今回はキャスティングのセンスもちょっと微妙。美しいというには難のある貧相な顔をしたヒロインはまだ許せるとして、妖艶な女吸血鬼がただの太ったオバサンなのはいただけなかった。

 

The Body Beneath (1970)
日本では劇場未公開・テレビ放送なし
VHS・DVD共に日本未発売

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(P)2000 Something Weird (USA)
画質★★☆☆☆ 音質★★☆☆☆
DVD仕様(北米盤)
カラー/スタンダード・サイズ/モノラル/音声:英語/字幕:なし/地域コード:ALL
/82分/製作:アメリカ

映像特典
オリジナル劇場予告編
短編処女作“Vapors!”
アート・ギャラリー
ラジオ・スポット
ミリガン作品予告編集
監督:アンディ・ミリガン
製作:シネメディア・フィルムス
脚本:アンディ・ミリガン
撮影:アンディ・ミリガン
編集:アンディ・ミリガン
衣装デザイン:アンディ・ミリガン
音声:アンディ・ミリガン
出演:ギャヴィン・リード
    ジャッキー・スカーヴェリス
    バーウィック・ケイラー
    スーザン・ハード
    リッチモンド・ロス
    エマ・ジョーンズ
    コリン・ゴードン
    スーザン・クラーク

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フォード神父の手下である女バンパイア・トリオ

スーザン(スカーヴェリス)と恋人ポール(ロス)

フォード神父(リード)と下男スプール(ケイラー)

 聖職者が実はバンパイアだった、という設定のもとに、呪われた一族の宿命をおどろおどろしく描いていくゴシック・ホラー。撮影場所がイギリスなので、ゴシック・スタイルの寂れた墓地、どんよりと湿った田園風景など、それっぽい雰囲気は良く出ている。さらに意外なのは、いつもの下手っクソなカメラワークが影を潜めている点だろう。動きは安定しているし、構図にも不自然なところがあまり見られない。決して技術的に素晴らしいとはいえないが、少なくとも商業用映画としての体裁はきっちりと整えられているのだ。ストーリーの破綻も少なく、全編を通じて一応は辻褄が合っている。
 一人寂しく墓参りする女性を襲う3人の女バンパイア。彼女たちはフォード神父(ギャヴィン・リード)の手下だった。イングランド地方の静かな田舎町にやって来たフォード神父は、長いこと閉鎖されていた古い教会を再開させていた。しかし、実は彼自身もバンパイアだったのだ。
 彼はフォード家の末裔である3人の女性を一族の古い屋敷へと招待する。まずはアンナ(スーザ・クラーク)をバンパイアにし、その夫グラハム(コリン・ゴードン)を血液の供給源とする。次にアリサ(スーザン・ハード)を生贄にするために監禁。そして、最も美しい娘スーザン(ジャッキー・スカーヴェリス)に自らの子供を生ませようと画策する。
 その一方で、下男のせむし男スプール(バーウィック・ケイラー)は、スーザンの美しさに心惹かれていく。そして、彼女の恋人ポール(リッチモンド・ロス)が行方を追って屋敷にやって来た事から、フォード神父の計画が狂ってしまうのだった・・・。

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スーザンを監禁するフォード神父たち

バンパイア一族の宴

顔を青い絵の具で塗っただけの女バンパイア

 顔に青い絵の具を塗っただけという女バンパイア・トリオの特殊(?)メイクが何ともバカバカしいものの、全体的には普通によく出来た低予算映画といった感じ。あくまでも平均点レベルではあるが、ミリガンのフィルモグラフィーから考えると大した進歩と言えるかもしれない。ただ、その分ゲテモノ的な胡散臭さが薄れてしまっているので、人によって好き嫌いが分かれるかもしれない。要は、突っ込みどころが少ないのである。
 いずれにせよ、本作がアンディ・ミリガンのベスト・ワークであることには間違いないだろう。

 

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